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ミニカーのギミック |
今回はアメリカ車唯一のスポーツカー コルベットです。アメリカにはフォード マスタングやシボレー カマロなど大パワーのマッスルカーがたくさんありますが、コルベットはそれらのスポーティカーとは一線を画するリアル スポーツカーです。1954年に初代のコルベットが発表されていますが、この車はリアル スポーツカーとしては満足できる性能ではありませんでした。1963年に発表された2代目は「スティングレイ」(STING RAY:深海魚アカエイの意)と名付けられその名前どうりの奇抜なデザインとなり、V8エンジンを積んで圧倒的なパワーを誇るアメリカン スポーツカーとなりました。
今回紹介するミニカーは1968年に登場した3代目のコルベットで、コークボトル ラインと呼ばれるダイナミックなフェンダーラインを持つデザインでコルベット スティングレイとしては一番良く知られている車と思います。その後1983年に4代目、1997年に5代目が登場し現在は2005年に発表された6代目になっています。なおスティングレイという名前は1978年から使われておらず現在の名前は単なるコルベットです。
ミニカーは型番300(生産期間1970~1972年)で、タイヤ交換が出来る「GOLDEN JACKS」が採用された最後のモデルです。3代目コルベットは人気のある車ですがなぜか1/43サイズのミニカーはあまり出ていません。そういう意味でこのミニカーは貴重な存在です。第一印象としてはカラーリングが派手なのでやや玩具ぽく感じてしまいますが、コルベットだからこそこの非現実的なカラーリングでも許せるように思います。(色違いで緑メタリックもあります) カラーリングを気にしないでよく見るとコーギーサイズ(1/46)で出来ているので大きさはいまいちですが、鋭角的なフェンダーラインなど実車のイメージは良くとらえてあります。このミニカー独自のギミックはリトラクタブル ライト開閉とTバールーフ脱着でどちらも3代目コルベットの特徴的な部分です。この派手なコルベットを以下の動画でみてください。 |
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リトラクタブル ライトのギミック、箱 |
このミニカーは1971年に700円で購入しています。派手な塗装は真空蒸着メッキしたボディに透明なラッカーを塗るといった方法で実現されています。ボディがメッキされているミニカーは珍しくありませんが、その上にラッカー処理してあるのは1/43サイズではこのミニカーぐらいで見る角度によってとても面白い効果を出しています。
リトラクタブル ライトのギミックは今ではよくあるギミックですが、最初に手がけたのはコーギーで2代目コルベット(型番310 生産期間1963~1968年)で実現していていてその後オールズモービル トロネード(型番264 生産期間1967~1968年)でも採用しています。いずれもダイヤカットガラスが使われており 、このギミックをより効果的に演出しています。 |
リトラクタブル ライトの開閉ギミックの付いたミニカー 2代目コルベットはライトそのものを直接回転させて行うようになっています。(コーギーのものも同じです) 3代目コルベットはライトの開閉を底板部分にあるレバーで行いますが、トロネードはライトの開閉操作を右側バンパー下にあるダイヤルを回すことで行うようになっています。なお前に紹介したシボレー カマロ(型番338 生産期間1968~1970年)ではスライド式のリトラクタブル ライトのギミックが使われています。 |
このミニカーの箱にはちょっと気になる点があります。箱の底の部分にはギミックを説明したイラストが描かれているのですが、イラストの左側には上からスペアタイヤの案内を書いたラベルが貼られています。よく見るとそのラベルの下に両ドアが開いた状態のイラストが描かれているのが分かります。(画像でもかろうじて分かると思いますが)企画段階ではドア開閉可能で進められていたのかもしれません。
コーギーの箱にはこのような後から貼り付けたラベルでの修正がよく見かけられます。特に目立つのがこのミニカーが販売された頃の「WHIZZWHEELS」(コーギーのフリーホイール)への変更によるもので「WHIZZWHEELS」のラベルを貼って修正された箱がたくさんありました。(コルベットも1972年に型番387のWHIZZWHEELS版に切り替わっています) |