ミニチュアカー ミュージアム

GIMMICK ミニカーのギミック

リンカーン コンチネンタル エグゼクティブ リムジーン (LINCOLN CONTINENTAL EXECUTIVE LIMOUSINE)

ミニカーのギミック

 アメリカの高級車「リンカーン コンチネンタル エグゼクティブ リムジーン」(型番262 生産期間1967~1969年)を紹介します。実車は当時の大統領専用車にも採用されていたフォードの最高級車で1966年式をベースとしたストレッチド・リムジーンをモデル化しています。この車も全長が6mを超える巨大な車ですが、別ページで紹介しているベンツとは異なりこのミニカーは1/43サイズで出来ています。したがって全長148mmもある迫力あるサイズで、上品で風格のある当時のリンカーンを素晴らしく忠実に再現しています。

 

  このミニカーはドア、ボンネット、トランクが全て開閉し、室内のカーペット部分には起毛仕上げがしてあるなどこの当時としては最高の出来といえるコーギーの傑作です。これだけでも十分なのですが、コーギーはさらに極めつけのギミックをこのミニカーに付けています。それは室内のカラーTVが作動するというものです。当たり前ですが本物のTVではありません。ただ電池を使ってTV画面を点灯させるだけのものですがこのアイデアはコーギーが初めて採用したもので特許までとっているようです。この当時一般家庭にはカラーTVなどまだなかった時代ですから、車にカラーTVが付いているというのは大変面白い仕掛であったと思います。では 以下の動画でこの当時の最高級のミニカーの出来とTVが点灯するギミックを見て下さい。

 
 
 
 

箱 付属品 説明書など

 このミニカーは1968年に1500円で購入しています。まだミニカーを数台しか持っていなかったころで、コーギーとしては最初に買ったものです。もう35年以上も経ちますが、いま見ても素晴らしいミニカーで当時は宝物のような存在で今でも私にとっては特別な存在です。

 

 このミニカーは単4型電池を使用するようになっていますが、今では一般的なこの電池も当時私の住んでいた地方都市では売っていなくて一つしかなかったデパートで松下製のものをかろうじて入手した思い出があります。電池に単4や単5といった小型のものがあることを知ったのもこのミニカーを通じてでした。現在電池は簡単に入手できますが、ミニカーの電池ボックスの銅の配線は錆びてしまっているので電池を入れても豆電球は点灯しない状態です。(豆電球は切れていませんが) したがって画像の撮影時には別の光源(ペンシルライト)を使いましたので豆電球が点灯した状態より明るすぎるかもしれません。また昔のことなので記憶がありませんが、上記画像で説明している6枚のTV画面のフィルムは最初から切り離された状態で付属していたものと思います。(これを書いた時点ではそう思っていましたが、最初にTV画面にセットされている1枚以外は切り離されていない状態で添付されていたということをWEB上の情報で知りましたので訂正しておきます 2005/11/11追記)

 

 このミニカーは生産期間が3年間ですが50万台も販売されています。色違いとして屋根が黄土色でボディが空色のものもありますがこの車のイメージとしてはこの金色の方が格段に似合っていると思います。実車が大柄な車であるにも関わらず1/43サイズで作成されたのには以下の2つの理由があったのではないかと思います。まず上で紹介したベンツがコーギーサイズであったためにライバルメーカーのディンキーに比べて貧弱な感じがしてあまり売れなかったこと。次にこのTV画面のギミックを搭載するには電池ボックスなどのスペースが必要で画面もできるだけ大きくしたかったことです。(TV画面を見やすくするためにリアウインドーは素通しになっています) もしコーギーサイズで作っていたなら多分このような素晴らしいミニカーにはならなかったと思います。

 

 コーギーのミニカーはその箱で力の入れ方をはかることが出来ます。リンカーンにはアストンマーチンDB5ボンドカーと同じタイプの特別な箱が使われていてこのミニカーにかけるコーギーの意気込みが感じられます。箱の背中側には実車がシカゴの「Lehmann-Peterson Coach Company Inc.」で製作されていてその顧客には米国大統領、オランダ女王などの著名人がいることや室内の豪華装備など実車の詳細な説明が記載されています。

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ホワイトハウスが背景に描かれた箱 底の部分には星条旗がデザインされています
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取扱い説明書
 
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