Sorry Japanese Only
概要 |
||
![]() イタリアのミニカーメーカーBRUMM(ブルム)社は同じイタリアの老舗ミニカーメーカーリオの創業者Tattarletti(タッターレッティ?)三兄弟の長兄Reno(レノ)と彼のパートナーの二人によって1972年に創立されました。ブルムの初期のミニカーがリオのものと似たような作りとなっているのはその為です。最初のミニカーは馬車のシリーズで、その後に蒸気自動車のシリーズが作られておりこれは馬車の関連とみることができます。
どうもこのような車以前のモデルを作りたくてRenoはリオを離れてブルムを創立したようです。BRUMMという名前も英単語の「brougham:軽馬車」を意味するイタリア方言からとったものだそうで、会社の最初のロゴも馬車の図柄です。なおこのページではブルムの初期のミニカーを紹介しますので昔のロゴを使っています。 |
||
ブルムのミニカーの特徴は車種選択がユニークなこととそのバリエーション展開が多いことです。モデル化しているのはほとんどがクラシックカーですが、リオが手がけているような大型の高級車は対象とせずスポーツカー、レーシングカー、小型乗用車に絞ってモデル化しています。初期の馬車モデルや蒸気自動車は極めてユニークな存在ですが、その後のサイクルカー、戦前のレーシングカーなどもあまり他社が手がけていないものです。
バリエーション展開については最近のミニカーでは珍しいことではありませんが、特にレーシングカーのモデルが多いことからレースやドライバーによるマニアックなバリエーション展開がされています。乗用車でもフィアットの小型車では車体カラーや車両グレードによる実車さながらの膨大なバリエーション展開を行っています。(フィアットの小型車についてはイタリアでそれだけ人気があるから出来るのだと思いますが)
ミニカーの出来ですが、馬車、蒸気自動車、初期のレーシングカーについては当時のミニカーの標準以上の出来映えでした。ただその後発表された製品については比較的安価な価格設定に見合ったレベルで細かな仕上げにややアバウトなところもありましたが、最新のミニカーではずいぶん改善されてきています。現在もイタリアで製造していることで他メーカーの画一的な中国製ミニカーとはひと味違うイタリア的なスパイスが効いた味わいがブルムの魅力であると思います。
ブルムのミニカーのシリーズ構成は、まず社名と同じBrummというシリーズで1/43サイズのプラスチック製の馬車が1972年から1992年にかけて26種類製作されていてこれらは型番B19を除いて全てが絶版となっています。次にHistoricalシリーズとして馬車に馬をセットにしたものや馬単体が21種類発売されていてこれらもすべて絶版です。蒸気自動車はOld fireシリーズという名前で1/43サイズのプラスチック製のモデルが8種類が製作されていて
ブルムのミニカーのほとんどはまだカタログに掲載されていますので、ここでは馬車シリーズの一部(馬車はコレクション対象外なのでほんの数台だけですが)、Old fireシリーズ、Revivalシリーズ(初期のもの)について紹介いたします。 |
||
BRUMMシリーズ、OLD FIREシリーズの箱 |
||
![]() Brumm、Historicalシリーズの箱 底に解説書が入っています。 ![]() Old fireシリーズ初期の箱 左と同様の箱が使われていました。 ![]() Old fireシリーズの箱 最新の箱ではセロハン窓無しの 黒一色となっています。 |
||
BRUMM HISTORICAL シリーズ (一部) 各画像はマウスカーソルを乗せると別角度からの画像に変わります |
||
No.B19(LOGO)
![]() BRUMM DE MILAN 1800 ミラノのタクシー「BRUMM」 「BRUMM」とはミラノのタクシー運転者が使っていた馬車に付けた ニックネームで元々は英語の「brougham:軽馬車」からきたものとのこと このモデルはブルムのロゴモデルとしてまだカタログに載っています。 No.B00 ![]() BRUMM DE MILAN + BRUMISTA 1800 左の馬車に「BRUMISTA」と呼ばれていた運転手を付けたもの このモデルは数年前に1000台の限定品として発売されました。 車輪の金色塗装(補強用輪金?)が左と異なります。 |
||
No.B10 + No.H00 ?
![]() PHAETEON 1850 B10のフェートン型馬車にH00の一頭立て馬単体を組み合わせた物 フェートン型馬車は本来は2頭立てのはずで、この組み合わせはカタログ にはありません。箱無し状態でネットオークションで入手したものなので 元の持ち主が組み合わせたのだとおもいます 。 No.H12
![]() ローマの観光馬車 「BOTTICELLA」とはローマ名物の観光馬車の 名前で現在も使われていて、映画「ローマの休日」にも出てきます。 こちらは箱付きで入手したもので正式なカタログモデルです。 |
||
OLD FIRE シリーズ 一覧 各画像はマウスカーソルを乗せると別角度からの画像に変わります |
||
No.X01
![]() キュニョーの蒸気車 1769 フランス フランスの軍事技術者のニコラス キュニョーが大砲を 牽引する為に製作したトラック 最初の自動車とされています。 No.X02 ![]() ニュートンのジェット車 1680 イギリス 有名な科学者ニュートンが考案した蒸気噴射の反動で走行する車 図面のアイデアだけで実車は存在しないようです。(多分実現不可) |
||
No.X03
![]() ガーニイの蒸気駅馬車 1828 イギリス 発明家ガーニイによる蒸気駅馬車 ロンドン-バース間の 171kmを約20km/hで18人を載せて運行したとのことです。 No.X04 ![]() トレビシックの蒸気馬車 1803 イギリス トレビシックが大型馬車に蒸気エンジンを組み込んで実際に ロンドン市街を走行した蒸気車 ギヤによる変速機構がついています。 |
||
No.X05
![]() ボルディーノの蒸気車 1854 イタリア 軍隊の工兵隊長であったボルディーノが製作した蒸気車 トリノのビスカレッティ自動車博物館に実車が保存されています。 No.X06 ![]() フェルビーストの蒸気タービン車 中国を訪れたカトリックの宣教師フェルビーストが古代中国の 書物に書かれた「火車」を参考にして製作した蒸気車 ノズルから噴射する蒸気をギヤにあてて車輪を駆動します。 |
||
No.X07
![]() ぺクールの蒸気車 1828 フランス フランスの発明家オネシフォール ぺクールが作った蒸気車 差動機能付き後部駆動輪と斬新なステアリング機構を備えています。 No.X08 ![]() エバンスの水陸両用車 1804 アメリカ 発明家オリヴァー エヴァンスが作った蒸気駆動の浚渫船 ベルト駆動の車輪で路上を走り、水面では後ろに付いている外輪 (黄緑色の部分)を駆動します。アメリカ最初の自動車?とのこと |
||
REVIVAL シリーズ 一覧 各画像はマウスカーソルを乗せると別角度からの画像に変わります |
||
No.R001
![]() モーガン MX-4 スーパースポーツ サイクルカーで一番有名なモーガン(イギリス) No.R002
![]() モーガン MX-4 スーパースポーツ R001の幌を上げたバリエーション No.R003 ![]() ダールモン スポーツ ダールモンはフランスに輸入されて販売された モーガン(輸入元の名前がダールモン) |
||
No.R004
![]() R003の幌を上げたバリエーション No.R005
![]() ベデリア スポーツ ベデリア(フランス)はモーガンのライバルでした これはレース仕様 No.R006 ![]() ベデリア スポーツ R005に幌、フェンダーを付けた路上バージョン |
||
No.R007
![]() サンフォード スポーツ サンフォードもフランス製 No.R008
![]() サンフォード スポーツ R007の幌を上げたバリエーション |
||
No.R010
![]() フィアット 100HP R009 75HPの改良型 No.R011
![]() フィアット S74 フィアット初期のレーシングカー R017 S61の改良型 |
||
No.R013
![]() フィアット 500C R012の幌を閉じたバリエーション 青色でホイールキャップが無いものがあります No.R013B
![]() フィアット 500C ミッレミリア R013のミッレ ミリア仕様 3000台の限定品 カタログ記載の1937は? |
||
No.R016
![]() フィアット F2 フィアット初期のレーシングカー |
||
No.R019
![]() ベンツ ブリッツェン ベンツ初期のレーシングカー 有名なブリッツェン ベンツの原型 |
||
No.R021
![]() フィアット 500A トッポリーノの愛称で呼ばれた初代500 No.R021B
![]() フィアット 500A タルガ フロリオ R021のタルガ フロリオ仕様 3000台の限定品 No.R022 ![]() フィアット 500A R021のキャンバス ・トップ無しバリエーション |
||
No.R022B
![]() STATO DEL VATICANO 1936 フィアット 500A バチカン バチカン市国仕様 3000台の限定品 画像はカタログから流用 No.R023
![]() フィアット 500A メタノ メタンガス ボンベの入った 箱を背負った代用燃料車仕様 No.R024 ![]() VIGILI DEL FUOCO 1949 フィアット 500C 消防指令車仕様 「VIGILI DEL FUOCO」とは火の不寝番の意 |
||
No.R026
![]() アルファ 60HP コルサ アルファ ロメオとなる以前のアルファの レーシングカー 赤、緑の色違いがあります No.R027 ![]() ルノー パリ-マドリッド R018 ルノーGPの旧型 パリ-マドリッド レース仕様 |
||
No.R028
![]() フィアット 500C ベルヴェデーレ 500Cのワゴン仕様 このカラーは初期モデル 画像をクリックすると 後から出たモデルのカタログ画像になります これには薄緑、薄茶、薄青の色違いが有ります |
||
No.R031
![]() フィアット 1100 (508C) R030のカラーバリエーション No.R032
![]() METANO 1937 フィアット 1100 (508C) メタノ メタンガス ボンベを屋根に 載せた代用燃料車仕様 No.R033 ![]() GASOGENO 1937 フィアット 1100 (508C) ガソゲノ メタンガス以外を使う代用燃料車と 思われます(戦後の日本にもありました) |
||
No.R033B
![]() GASOGENO 1937 フィアット 1100 (508C) ガソゲノ R033のカラーバリエーション 3000台の限定品 画像はカタログから流用 No.R034
![]() FORZE ARMATE 1937 フィアット 1100 (508C) 迷彩模様を施された軍用車 |
||
No.R036
![]() アルファ ロメオ 158 アルファ ・ロメオ全盛期のGPカー 158 これは初期モデル 後から出たモデルは カーNo.が22となっています |
||
No.R038
![]() AUTO UNION TIPO C 16CIL. 1936 アウト ウニオン ティーポ C 16シリンダー アウト ウニオンの戦前のレースカー ミドシップ エンジンなのでノーズが短い |
||
No.R040
![]() BUGATTI BRESCIA 1921 ブガッティ ブレシア R039のカラーバリエーション イギリス仕様 No.R041
No.R042 ![]() BUGATTI T59 1933 ブガッティ T59 R041のバリエーション 2シーター仕様でホイールが異なります |
||
No.R043
![]() G.P. BELGIO 1951 アルファ ロメオ 159 アルファ ロメオ最後のGPカー 前輪の後ろに整流板が付いています 画像をクリックすると上から見た画像になります No.R044
![]() G.P. GRAN BRETAGNA 1953 フェラーリ 500F2 R035のバリエーション |
||
No.R046
![]() FIAT 500B FURGONCINO STIPEL 1946 フィアット 500B フルゴンチーノ R045のバリエーション イタリアの電話会社のサービスカー仕様 No.R047
![]() FIAT 500A 1A SERIE MILLE MIGLIA 1937 フィアット 500A 1A シリーズ R021のミッレ ミリア仕様 No.R047B ![]() FIAT 500A 1A SERIE MILLE MIGLIA 1937 フィアット 500A 1A シリーズ R047のバリエーション 3000台の限定品 画像はカタログから流用 |
||
No.R048
![]() FIAT 500C GIARDINIERA 1949 フィアット 500C ジャルディニエラ R028のバリエーション GIARDINIERA(ステーション ワゴン)仕様 No.R049
![]() FIAT 500C GIARDINIERA 1949 フィアット 500C ジャルディニエラ R048のキャンバストップの閉じたタイプ 画像はカタログから流用 No.R050 ![]() FIAT 500B FURGONCINO 1946 フィアット 500B フルゴンチーノ R045のバリエーション 画像はカタログから流用 |
||
No.R051
![]() FIAT 500C FURGONCINO 1949 フィアット 500C フルゴンチーノ 500CのFURGONCINO(ライトバン) No.R052
![]() FIAT 500B FURGONCINO RAMAZZOTTI 1946 フィアット 500B フルゴンチーノ R045のバリエーション お酒「RAMAZZOTTI 」のパネルバン 画像はカタログから流用 No.R053 ![]() FIAT 500C FURGONCINO RAMAZZOTTI 1949 フィアット 500C フルゴンチーノ R051のバリエーション お酒「RAMAZZOTTI 」のパネルバン 画像はカタログから流用 |
||
No.R054
![]() FIAT 500B FURGONCINO CAMPARI 1946 フィアット 500B フルゴンチーノ R045のバリエーション お酒「CAMPARI 」のパネルバン 画像はカタログから流用 No.R055
![]() FIAT 500C FURGONCINO CAMPARI 1949 フィアット 500C フルゴンチーノ R051のバリエーション お酒「CAMPARI」のパネルバン 画像はカタログから流用 No.R056 ![]() FIAT 500B FURGONCINO AMARO 18 ISOLABELLA 1946 フィアット 500B フルゴンチーノ R045のバリエーション お酒「AMARO 18 ISOLABELLA 」のパネルバン 画像はカタログから流用 |
||
No.R057
![]() FIAT 500C FURGONCINO AMARO 18 ISOLABELLA 1949 フィアット 500C フルゴンチーノ R051のバリエーション お酒「AMARO 18 ISOLABELLA 」のパネルバン 画像はカタログから流用 No.R058B ![]() LANCIA APRILLIA 1936 ランチア アプリリア R058のカラーバリエーション 3000台の限定品 画像はカタログから流用 |
||
No.R059
![]() LANCIA APRILLIA METANO 1936 ランチア アプリリア メタノ R032のFIAT1100と同様のメタンガス ボンベを屋根に載せた代用燃料車仕様 No.R060
![]() LANCIA APRILLIA GASOGENO 1936 ランチア アプリリア ガソゲノ メタンガス以外を使う代用燃料車と 思われます No.R061 ![]() LANCIA APRILLIA MILLE MIGLIA 1947 ランチア アプリリア R058のミッレ ミリア仕様 |
||
No.R061B
![]() LANCIA APRILLIA MILLE MIGLIA 1947 ランチア アプリリア R061のバリエーション 3000台の限定品 画像はカタログから流用 No.R062
![]() FIAT 1100 (508C) TAXI DI MILANO 1937 フィアット 1100(508C) R030のミラノ タクシー仕様 No.R063 |
||
No.R064
![]() FIAT 1100B 1948 フィアット 1100B R030のFIAT 1100のグリルをアメリカ車風に 変更した1100B 薄青の色違いが有ります No.R065
![]() FIAT 1100E 1949 フィアット 1100E FIAT 1100の最終モデル 1100Bとはトランク部の形状が違っています 黒の色違いが有ります No.R066
![]() AUTO AVIO COSTRUZIONI 815 1940 アウト アビオ コストルツィオーネ 815 エンツォ フェラーリが作った最初のスポーツカー 車名「AUTO AVIO COSTRUZIONI」は そのころエンツォが経営していた会社の名前 これは初期モデルの赤 赤茶色のカラー バリエーションがあります |
||
No.R067
![]() AUTO AVIO COSTRUZIONI 815 MILLE MIGLIA 1940 アウト アビオ コストルツィオーネ 815 R066のミッレ ミリア仕様 赤茶色のカラーバリエーションがあります No.R067B
![]() AUTO AVIO COSTRUZIONI 815 MILLE MIGLIA 1940 アウト アビオ コストルツィオーネ 815 R067のバリエーション 3000台の限定品 画像はカタログから流用 No.R068
![]() FERRARI D246 G.P. GRAN BRETAGNA 1958 フェラーリ D246 V6 2.4Lエンジンを搭載した フェラーリのG.P.カー イギリスG.P.でマイク ホーソンが ドライブした車 |
||
No.R068以降はBRUMM2に続きます。 |
||
ブルム Revivalシリーズ R001からR008でモデル化されている車はサイクルカーと呼ばれるものです。サイクルカーとは1910年代から1920年代前半にイギリスを中心にして流行した簡素な4輪、または3輪車のことで、オートバイ用の単気筒や2気筒エンジン、タイヤ、ホイールを流用してしていました。サイクルカーメーカーは第二次大戦後にはほとんど消滅しましたが、唯一モーガンだけは現在も4輪車を生産しています。 | ||