ミニチュアカー ミュージアム

MAKER メーカー別リスト

RIO (リオ) [1] [2] [3] [4]

概要

rio logo

 イタリアの老舗ミニカーメーカーRIO(リオ)社の歴史は1961年に発表された1/43サイズのクラシックカー(イターラ 1906)から始まります。このミニカーは大人のコレクターを対象とした非常に精密なもので 、当時の玩具としてのミニカーとは一線を画す画期的なものでした。その後も年に数点づつ同じように精密なクラシックカーが追加されていきました。1986年にはクラシックカーの範疇ではないフェラーリ365GTB デイトナを発表しその後は60年代以降の車も手がけるようになりました。(察するにクラシックカーだけでは商売が成り立たなくなったからでしょう)

 

 2004年に「BEST MODEL」や「ART MODEL」ブランドで1/43サイズのスポーツカーを製作しているイタリアのM4社製にリオのブランドと金型が売却されM4社ブランドとなって現在もメイド イン イタリアで生産を続けています。最近の新製品としてはリオ社時代のモデルをリファインしたモデルなどが発表されています。

 リオのミニカーは亜鉛ダイキャストのボディとプラスチック部品をハンドメイドで組み立ててあり発表された当時最も精巧なミニカーでした。(お値段はダイヤペットの国産ミニカーが450円ぐらいの時に1200円~1500円でした) クラシックカーにはつきもののランプ、レバー、ホーンなどの細かい部品だけではなく、ボディ下回りのフレーム構造やエンジン部分も忠実に再現されています。カラーリングもカラフルで美しい仕上がりで、ドア開閉などのちょっとしたギミックが付いているものもあります。特に初期に作られた1900年代のフィアット車などは現在の精密なミニカーにもひけを取らない素晴らしい出来映えで、あまりモデル化されていないベテラン期のミニカーとしても貴重なものです。


 M4社のブランドとなる以前のリオ社のミニカーは一部の限定生産品を除いて絶版となったものがなく、過去に発表された全モデルがカタログに掲載されていました。もちろん全モデルがコンスタントに生産されていた訳ではなく単発的なロット生産がされていたのだと思いますが、実際に何十年も同じモデルが作られていたようです。なおM4社のブランドとなってからはほとんどのモデルが絶版扱いとなったようです。

 

 リオのミニカーは大別すると4つのシリーズに分けられます。まず型番1から始まる基本シリーズ(SERIE NORMALE)、型番R1から始まるレーシングカーシリーズ(SERIE RACING)、型番A1から始まるクラシックトラックシリーズ(SERIE AUTOCARRI)、型番SL001から始まる限定品シリーズ(SERIE LIMITATA)です。以下各シリーズ別に分類して画像で紹介します。(なお数が多いので何回かに分けての紹介となります)

 

RIOの箱

リオは歴史が長いので箱の種類もたくさんあります。代表的な箱は以下のようになっています。
riobox1
60年代の初期型番に使用された箱
(中箱はありません)
zissbox02
80年代まで使われていた箱
大小の2サイズがあり箱の色は型番別
に全て異なります
zissbox03
左の箱の中の透明プラスチックの
中箱 4カ国語で書かれた解説書も入っています
 
riobox4
90年代以降に使われた箱
以前の箱より一回り大きい2サイズで
製品ラベルを貼って共通化してます
riobox5
小さいサイズの箱には製品ラベル
のない専用の箱もあります
riobox6
最近のジオラマ仕立ての箱
 
 

RIO 基本シリーズ(SERIE NORMALE) 一覧 ページ1 一部の画像はマウスカーソルを乗せると画像が変わります

No.1
rio01ITALA TARGA FLORIO 1906
イタラー タルガフロリオ
リオの最初のミニカー

No.2
rio02ITALA PEKING-PARIS 1907
イタラー 北京-パリ
No1の北京-パリレース仕様

No.3
rio03FIAT 501 SPORT 1919
フィアット 501 スポーツ
 
No.4
rio04FIAT 501 TORPEDO 1919
フィアット 501 トルペード
No3の幌を上げたタイプ
緑色ボディ(初期モデル?)の色違いが有ります
No.5
rio05ALFA ROMEO P3 1932
アルファ ロメオ P3
アルファのレーシングカー
No.6
rio06FIAT 0 1912
フィアット 0
青色ボディ(初期モデル?)の色違いが有ります
 
No.7
rio07
FIAT 0 SPIDER 1912
フィアット 0 スパイダー
No6のスパイダー

No.8

rio08
ISOTTA-FRASCHINI 8a 1924
イソッタ フラスキーニ 8a

No.9
rio09
ISOTTA-FRASCHINI 8a 1924
イソッタ フラスキーニ 8a
No8のドライバー席の屋根が無いタイプ
 
No.10
rio10
BIANCHI LANDAULET 1909
ビアンキ ランドレー
屋根の飾りはルーフラック
No.11
rio11
BIANCHI LANDAULET 1909
ビアンキ ランドレー
No10の幌を下げたタイプ
No.12
rio12FIAT 0 SPIDER 1912
フィアット 0 スパイダー
No7の幌を下げたタイプ

 
No.13
rio13FIAT 508 BALILLA 1932
フィアット 508 バリッラ
青色ボディの色違いが有ります
No.13/P
rio13pFIAT 508 BALILLA 1932
LANCIO PUBBLICITARIO
フィアット 508 バリッラ 広告板
名前(バリッラ)の由来となったポスターのついた
ジオラマバージョン(1997年頃に追加)

No.14
rio14FIAT 2 1910
フィアット 2
 
No.15
rio15ISOTTA-FRASCHINI 8a SPIDER 1924
イソッタ フラスキーニ 8a スパイダー
No8のスパイダー
No.16
rio16CHALMERS-DETROIT 1909
チャルマーズ デトロイト
リオ初のアメリカ車
No.17
rio17MERCEDES TOURISTE 1909
メルセデス ツーリスト
リオ初のドイツ車

 
No.18
rio18BIANCHI 15/20CV 1906
ビアンキ 15/20CV
客室が板バネで吊られています
No.19
rio19ALFA ROMEO 6C 1750 1932
アルファ ロメオ 1750
No.20
rio20FIAT 18BL AUTOBUS 1915
フィアット 18BL バス
フィアットの乗り合いバス
 
No.21
rio21MERCEDES-BENZ 770K CABRIOLET 1938
メルセデス ベンツ 770K カブリオレ
フェンダーが濃い色となっているツートンカラー
の色違いがあります
No.22
rio22MERCEDES-BENZ 770K CABRIOLET 1938
メルセデス ベンツ 770K カブリオレ
他社があまりモデル化しないナチス時代のベンツ
No.23
rio23FIAT 60CV 1905
フィアット 60CV
 
No.24
rio24FIAT 60CV 1905
フィアット 60CV
No23の幌を畳んだタイプ 色が派手

No.25
rio25
FIAT 24CV DOUBLE PHAETON 1906

フィアット 24CV ダブル フェートン
運転席の形状が面白いです

No.26
rio26FIAT 12CV 1902
フィアット 12CV
 
No.27
rio27FIAT 24CV LIMOUSINE 1905
フィアット 24CV リムジーン
No.28
rio28BIANCHI 20/30CV LANDAULET 1905
ビアンキ 20/30CV ランドレー
馬車時代そのままの優雅な形の客室
No.29
rio29MERCEDES SIMPLEX 1902
メルセデス ジンプレックス
 
No.30
rio30DE DION-BOUTON VICTORIA 1894
ド ディオン ブートン ヴィクトリア
蒸気トラクターと客車のセット
座席や床の色合いが微妙に違うものが有ります
No.31
rio31FIAT 8CV 1901
フィアット 8CV
フィアットの一号車

No.32
rio32
FIAT 16/24CV 1903
フィアット 16/24CV

 
No.33
rio33MERCEDES LIMOUSINE 1908
メルセデス リムジーン
屋根にあるのは旅行用荷物
No.34
rio34RENAULT X 1907
ルノー X
屋根の飾りはルーフラック

No.35
rio35RENAULT AG FIACRE 1910
ルノー AG フィアクル

 
No.36
rio36BUGATTI T41 ROYALE 1931
ブガッティ ロワイアル
ブガッティ ロワイアルの3号車
No.37
rio37BUGATTI T41 ROYALE 1931
ブガッティ ロワイアル
No36の幌を畳んだタイプ
画像のような色違いがあります

No.38
rio38FIAT 18/24CV 1908
フィアット 18/24CV
 
No.39
rio39ROLLS ROYCE PHANTOM II 1932
ロールス ロイス ファントム II
緑青色ボディの色違いが有ります
No.40
rio40ROLLS ROYCE PHANTOM II 1932
ロールス ロイス ファントム II
画像のような色違いがあります
No.41
rio41LANCIA DILAMBDA 1929
ランチア ディラムダ
 
No.42
rio42LANCIA DILAMBDA TORPEDO 1929
ランチア ディラムダ トルペード

No.43

rio43
FORD LINCOLN CONTINENTAL 1941
フォード リンカーン コンチネンタル

No.44
rio44FORD LINCOLN CONTINENTAL 1941
フォード リンカーン コンチネンタル
No43の幌を畳んだタイプ
 
No.45
rio45DUESENBERG SJ TORPEDO PHAETON 1934
デューセンバーグ SJ トルペード フェートン
No.46
rio46DUESENBERG SJ TORPEDO PHAETON 1934
デューセンバーグ SJ トルペード フェートン
No45の幌を畳んだタイプ
No.47
rio47THOMAS FLYER RALLY
NEWYORK-PARIS 1908
トーマス フライアー ラリー
ニューヨーク-パリ ラリー優勝車
 
No.48
rio48BUGATTI T50 1932
ブガッティ T50
No.49
rio49FIAT 520 SUPER FIAT V12 DORSAY DE VILLE 1921
フィアット 520 スーパーフィアット V12 (オルセーデ ビル)
画像のような色違いがあります
No.50
rio50FORD LINCOLN SPORT PHAETON 1928
フォード リンカーン スポーツ フェートン
 
No.51
rio51FORD LINCOLN SPORT PHAETON 1928
フォード リンカーン スポーツ フェートン
No50の幌を畳んだタイプ
No.52
rio52RENAULT 40CV TORPEDO 1923
ルノー 40CV トルペード
No.53
rio53RENAULT 40CV SPORT 1923
ルノー 40CV スポーツ
No52のダブル・カウル・フェートン・タイプ
 
No.54以降はRIO2に続きます。

バリエーションについて

 リオのバリエーションですが上記のように長期間生産されていますので同じ型番とはいえ作られた時期によって違いがあります。初期のモデルではボンネットや幌を固定する革ベルトに実際の皮革が使用されているのですが、70年代になるとこれがプラスチック製に変わっています。(皮革材質ベルトは長期保管中に腐食されやすいので注意が必要です) 同様に初期に作られた物は金属光沢のメッキ部品が古びた感じがするくすんだメッキですが、これも技術の進歩でピカピカの綺麗なものに変わっています。以下の画像がその実例です。ボンネットを固定しているベルトが皮革からプラスチックに変更されています。
variation1
型番No.2 初期に製作されたもの
variation2
型番No.2 70年代に製作されたもの
 
 またボディカラーが変更されているものもあります。(私が知っている色違いは一覧の画像下にコメントとして記載してあります) なおバリエーションではありませんが、長期間の保存中にプラスチック製ホイールが溶けてしまう問題(これは70年代のミニカーによく起こるもの)があります。途中から材質を変えているようで80年以降に生産された物では発生しないようです。