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アウディ 80 GL (B1) ドイツ 1972年
前述したように1965年に復活したアウディの最初のモデルはDKW F102をベースとしたアウディ 75 (F103)で、縦置きエンジンによる前輪駆動車でした。1972年に登場したアウディ 80はそのアウディ 75の後継車で、4気筒1.3L/1.5Lエンジンを縦置き搭載した前輪駆動の小型車でした。この車はフォルクスワーゲンが次世代の主力車種として開発し1973年に登場したフォルクスワーゲン パサートのベースとなった車でした。アウディ 80は一般的なノッチバック セダンでしたが、パサートはハッチバック セダンでした。
デザインはイタルデザインのG.ジウジアーロによるもので、シンプルな面構成でバランスの良いデザインでした。2ドア/4ドアセダンと5ドアワゴンがありました。エンジンは4気筒1.3L/1.5L(85HP)が搭載され、標準モデルは2灯式で上級グレードは4灯式ヘッドライトでした。1973年に1.6L(100HP)エンジン搭載の高性能版80GTが追加されました。1973年のヨーロッパ カー オブ ザイヤーを受賞しています。1977年のマイナーチェンジでヘッドライトが角形に変更されました。1978年に2代目(B2)にモデルチェンジしました。(実車画像→ アウディ 80 1978 )
ミニカーは1970年代に発売されたシュコー製の当時物です。シュコーはドイツの老舗玩具メーカーで1950年代のぜんまい仕掛けの精巧なブリキ製自動車玩具で有名でした。1960年代にダイキャスト製の小スケールミニカーを発売し、1970年代には1/43のミニカーも発売しました。その1/43のダイキャスト製ミニカーはこのアウディ 80あたりから始まったもので、フロントグリル全体をメッキしたプラスチックパーツで造形する当時のシュコー独特の作風は、斬新で目新しい出来ばえでした。ドアやボンネットの開閉ギミックが付いていますが、その可動部の隙間は小さく動作はスムーズでドイツ流の緻密な作りになっていました。(ただ初期の物は塗装が良くないものがあります) アウディ 80の当時物ミニカーはこれぐらいしかなく、最近の物ではミニチャンプス、ブレキナの1/87、Bブラーゴの1/24などがあります。 以下はフロント拡大画像/ボンネットを開いたエンジンルームとリア/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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オペル レコード D ドイツ 1972年
1972年にオペル レコードはレコード Dにモデルチェンジしました。このレコード Dはディーゼルエンジン車という意味に取られることがあるので、レコード IIと表記することもあります。先代の曲線的なデザインから当時のGMの1971年式ビュイック リビエラのような直線を基調としたスクエアなデザインになりました。ボディタイプはセダン、キャラバン(ワゴン)、クーペがありました。エンジンは4気筒1.7L(83HP)/1.9(97HP)L/2L(100HP)と4気筒2.1L(60HP)のディーゼルがありました。
先代で設定されたスポーティな上級仕様車コモドールもレコード Dとほとんど同じデザインでコモドール Bにモデルチェンジしました。コモドール Bは当初は6気筒2.5L(130HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速182km/hの性能でした。1973年には6気筒2.5Lエンジンが2.8L(160HP)に切り替わりました。レコード D/コモドール Bは1977年まで生産され後継車のレコード E/コモドール Cにモデルチェンジしました。総生産台数はレコード Dが約110万台、コモドール Bが約14万台でした。
ミニカーは1977年頃に入手したチィス(MINI-AUTO社)製の当時物です。チィスは1960-1970年代に当時のオペルやベンツの乗用車、トラック、農機などの1/43サイズのミニカーを生産していて、そのほとんどが実車販促用のプロモーションモデルだったそうです。このレコード Dもおそらくはオペルの販促品として作られたと思われます。バンパーが金属製パーツでややレトロな作風ですが、当時のミニカーとしては良くできていました。これ以外のレコード Dの当時物ミニカーはポリスティルのELシリーズ 1/43、シュコーの小スケール 1/66がありました。当時物以外では、ミニチャンプスのセダン/クーペ/キャラバン(ワゴン)、ヴィーキングのセダンなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フォード グラナダ 4ドア セダン ドイツ 1972年
1972年にイギリス フォードのゼファー/ゾディアックはコンサル/グラナダにモデルチェンジしました。同時にドイツ フォードの17/20/26M (P7)もコンサル/グラナダにモデルチェンジし、ヨーロッパ フォードとして車種統合が完了しました。コンサルはグラナダの廉価版として設定されたもので、1975年以降はグラナダに一本化されました。グラナダのボディはゼファー/ゾディアックの無駄なスペースが整理されて一回り小さくなり、アメリカ車的なイメージがほとんど無くなりました。(ドイツ フォード的なデザインですが)
当初のボディ形式は4ドアセダン、5ドアワゴン、2ドアクーペがあり、1973年に2ドアセダンが追加されました。車体は統一されましたが、エンジンはまだ別々でした。イギリスではV型4気筒1.7L/2L(82HP)とV型6気筒2.5L/3L(138HP)エンジン、ドイツではV型4気筒1.7LとV型6気筒2L/2.3L/2.6Lが搭載されました。グラナダの高性能版GTは4段変速(3段AT)で最高速182km/h(3L)の性能でした。1977年のモデルチェンジでボディを直線的なデザインに変更したMK IIとなりました。この時点でエンジンがドイツ フォードの物に統一されました。
ミニカーは1972年に発売されたガマ製です。ドイツ フォードのグラナダ 4ドアセダン(左ハンドル)をモデル化しています。青色に着色された透明プラスチックを使うガマ流の作風が少し玩具ぽいですが、実車のイメージはうまく再現されていて、当時のミニカーとしてはよく出来ていました。ミニカーの底板に1/43と表示されていますが、1/43としては小ぶりで実際には1/45ぐらいで出来ています。ボンネット/ドアの開閉ギミック付きです。最近になってこのミニカーのウインカーがオレンジ色に着色されていないことに気づきました。以前はこういう仕様だと思っていたのですが、どうも塗り忘れのようです。(昔のミニカーにはたまにこういうことがあります) これ以外のコンサル/グラナダ 初代のミニカーはシュコーの当時物 1/66、ジク(SIKU)の当時物 1/55、ポリスティルの当時物 1/55、バンガーズ、オックスフォードの1/76、ネオ(レジン製)のワゴンなどがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリア/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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メルセデス ベンツ 450SLC (C107) ドイツ 1973年
前述したように350SLCはSクラスのクーペ(W111)の後継車としての役割が与えられました。したがってSL シリーズ初代の300SLのSLにはSport Leicht(軽量のスポーツカー)の意味があったのですが、豪華なパーソナルカーとなったSLCではSuper Luxury Coupe(豪華なクーペ仕様車)を意味することになりました。
1973年にV型8気筒4.5Lエンジン搭載の450SL/SLCが追加され、1977年にV型8気筒5L(240HP)エンジンを搭載した450SLC 5.0が追加されました。1980年のマイナーチェンジでは、V型8気筒エンジンがSクラス(W126)と同じ新開発の軽量アルミ製に変更され、380SL/SLCと500SL/SLCが登場しました。1981年にSクラスのクーペ(C126)が設定されたことで、SLCは役割を終え1981年に生産中止となりました。SLCの生産中止後もSLクラス(C107系)は1989年まで生産され、18年間で約24万台が生産されました。(そのほとんどはアメリカ市場で販売されました)
ミニカーはミニチャンプス製で、1996年頃に発売されました。ミニチャンプスのメルセデス ベンツは総じて出来が良いのですが、この450SLCはヘッドライトが小さめでフロントのイメージにやや違和感があります。また全体的に平べったい感じがするので、ミニチャンプスのメルセデス ベンツとしては今一つの出来ばえのように思います。当時物としてはポリスティルの1/25で450SLCとラリー仕様のSLC、マッチボックスのKシリーズの350SLなどがありました。国産のサクラでも450SLCをモデル化していました。最近の物では、NEO(レジン製)の450SLC AMGレース仕様があります。 以下はミニチャンプスの450SLCのフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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BMW 2002 ターボ ドイツ 1973年
ターボチャージャーは航空機エンジンの高高度性能を向上させる為に空気を圧縮する技術でした。航空機エンジンメーカーでもあったBMWが、この技術を量産型自動車エンジンに採用したのが、1973年に登場した2002ターボでした。ターボチャージャーが追加された2002 Tiiの2Lエンジンは170HPを発生しました。最高速210km/h、0-400m加速が15秒台と当時の2Lクラスとしてはずば抜けた性能でした。
太いタイヤをカバーするオーバーフェンダー、フロントのチンスポイラーなど見た目も凄味の効いたスタイルで圧倒的な存在感のある車でした。またチンスポイラーには「TURBO」の逆さ文字のステッカーが貼られていて、これは先行車のバックミラーに「TURBO」の文字を映し出して威圧感を与えるものでした。ハイパワー故に燃費が悪かったのでオイルショックの影響で1974年には生産中止となり、総生産台数は約1700台の希少車でした。同様のターボ車としては1973年にポルシェ 911(930)ターボの試作車が発表され、1975年に市販されています。
ミニカーはソリドの当時物で、1975年に発売されました。このミニカーは入手したときにその出来ばえにほれぼれしたほど、当時のミニカーとしては素晴らしいものでした。なおナンバープレート、BMWエンブレム、スポイラーの「TURBO」文字などは付属しているデカールを自分で貼りました。昔のミニカーは自分でデカールを貼るという作業が必要で、その少し面倒な作業もミニカーの楽しみのひとつでもありました。これ以外の2002ターボのミニカーは、ミニチャンプスの1/43と1/18、オートアートの1/18、京商の1/18と1/64、スパークのレース仕様などがあります。 以下はソリドの2002 ターボのフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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