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フェラーリ F430 イタリア 2004年
2004年にフェラーリ 360 モデナの後継車としてF430が登場しました。デザインはピニンファリーナで、360のイメージを継承しつつ、リアエンド下部にディフューザーを装着してダウンフォースを向上させていました。フロントノーズの開孔部は1961年のフェラーリ 156 F1のシャークノーズをモチーフにしていました。エンツォ フェラーリと同じ上部が露出した独特のテールライトが、新しいフェラーリの特徴として採用されていました。2005年には電動で開閉するソフトトップを持つスパイダーが追加されました。
縦置きでミドシップ搭載されるエンジンは、従来のディノ系のV型8気筒(5バルブ)から新設計されたV型8気筒(4バルブ)4.3L(430という名前の由来)に変わりました。新機能として操舵角や横加速度に応じてリミッテドスリップデフのトルクをコンピュータ制御するE-DIFFシステムを搭載していました。2007年にボディを軽量化し503HPにパワーアップした高性能版の430 スクーデリア、2008年にフェラーリがF1コンストラクターズタイトルを史上最多の16回獲得した記念としてスクーデリア スパイダー 16M(499台限定)が追加されました。2005年にレーシング仕様の430 チャレンジが登場しそれをベースにしたGTCやGT3もありました。2009年に458 イタリアにモデルチェンジしました。
ミニカーは2005年に発売されたイクソ製です。型番がFERから始まるイクソのフェラーリ シリーズの1台です。このシリーズに共通するそつの無い良い出来ばえに仕上がっています。特徴的なテールライトや室内などの細部もリアルに再現されていて、リアウインドー下にはエンジンも再現されています。(ただ独特な形状のドアミラーのステーはもう少しきちんと開口部を抜いて欲しかったですが) イクソはカタログ仕様でF430 スパイダーやチェレンジもモデル化していて、その廉価版をミニカー付雑誌フェラーリ コレクションにOEM提供していました。これ以外のF430のミニカーとしては、マテルの1/43と1/18、京商の1/64、レジン製でルックスマート、レッドライン、BBRなどがあります。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変わります)
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フェラーリ 575M スーパーアメリカ イタリア 2005年
2005年にフェラーリ 575M マラネロのコンバーチブル仕様として、575M スーパーアメリカが登場しました。リアウインドーと一体化したガラス製のルーフが電動で後方に回転して、トランクリッドの上に重なることで、オープンカーになるという量産車としては世界初の変わった構造を採用していました。この構造は2000年に公開されたアルファ ロメオのコンセプトカー VOLA(元ピニンファリーナのチーフデザイナー L.フィオラヴァンティのデザイン)で提案されたものを実現したものでした。 (実車画像→ アルファ ロメオ VOLA) なおスーパー アメリカという名前は1950年代に生産された超高級車410 スーパーアメリカにちなんだものでした。
エンジンは575M マラネロのV型12気筒を5.7L(540HP)にパワーアップしていました。変速機は575M マラネロと同じ6段変速/6段半自動変速で、半自動はステアリングホイールのパドルで変速するF1マチックを採用していました。最高速は320km/hで、フェラーリは当時世界最速のコンバーチブルであるとしていました。599台の限定生産で2006年に製産中止となり、599 GTB フィオラノにモデルチェンジしました。(実車画像→ フェラーリ 599 GTB フィオラノ)
ミニカーは2007年に発売されたイクソ製です。イクソの型番FER***のフェラーリ シリーズの1台で、このシリーズに共通するそつの無い良い出来ばえです。プロポーションが良く、最大の特徴であるルーフの回転動作をギミックとして再現しています。ルーフを開くとリアルに再現されたパドル付ステアリングホイールやメーターなどの内装が良く見えます。なおミニカー付雑誌フェラーリ コレクションのスーパーアメリカは、これと同じ型ですがワイパーやライト類の仕上げを簡素化した廉価版となっています。イクソ以外のスーパーアメリカのミニカーとしては、全てレジン製ですが、ルックスマート、レッドライン、BBRなどがあります。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変わります)
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フェラーリ 458 イタリア イタリア 2009年
2009年にフェラーリ F430の後継車として458 イタリアが登場しました。(458とは4.5L 8気筒の意) デザインはピニンファリーナで、従来のフェラーリのミドシップ車のデザインを踏襲していましたが、空力的に高度な工夫がされていました。フロントグリル両サイドのエアインテークは空気をボディ下部に流してダウンフォースを発生させ、弾性ウィングレットと称するヘッドライト横の開口部を覆う部分は高速走行時に変形し、空気抵抗を低減させる構造となっていました。エンツォ フェラーリと同じ上半分が露出したLED式テールライトも外観上の特徴でした。
シャーシ、エンジン、ボディが全てアルミ製で、車重は1380㎏と軽量でした。変速機は7段デュアルクラッチ式F1マチックが採用され、ステアリングホイール近くにあるパドル操作だけで素早いギヤシフトができました。2011年に電動格納式ハードトップを持つカブリオレ クーペであるスパイダーが追加されました。2013年には、エンジンを605HPにパワーアップした458 スペチアーレが追加されました。レース仕様として、2011年にワンメイクレース用の458 チャレンジが設定され、その後LM-GTE仕様の458 GTC、FIA-GT仕様の458 GT2/GT3なども設定されました。2015年に488 GTBにモデルチェンジしました。
ミニカーはマテル(ホットホイール)製のエリートシリーズで、2012年に発売されました。(エリートシリーズは通常より仕上げレベルを上げてありました) 実車のデザインがうまく再現されていて、良く出来ています。特徴的なウィングレット開口部があるヘッドライト周り、リアウインドー下のエンジン、室内などの細部も結構リアルに仕上げてあります。特に室内ではステアリングホイールのギアシフト用パドルが、ホイールからやや離れすぎながらも再現されているのはなかなかのものです。マテルはスパイダー/スペチアーレ/GT2など約50種類を1/43と1/18でモデル化しています。2014年までフェラーリのモデル化ライセンス契約をマテルがほぼ独占していたので、モデル化されたミニカーが多かったのです。マテル以外の458 イタリアのミニカーはブラーゴの1/43やシュコーの1/64、京商の1/64、レジン製ではBBR、ルックスマート、アイドロンなどもあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フェラーリ ラ フェラーリ イタリア 2013年
2013年にエンツォ フェラーリの後継車としてラ フェラーリが登場しました。フェラーリ初の市販ハイブリッドカーでした。デザインはピニンファリーナではなくフェラーリ内製とのことで、派手で迫力がありますが個人的にはあまり美しいとは思えません。(最近の車はこの手の派手さが売りのようですが) F1と同じカーボンモノコック構造で、V型12気筒6.3Lエンジンをミドシップ搭載していました。2モーター方式のハイブリットで総合出力は963HPとハイパワーですが、最近はやりのAWD(全輪駆動)ではなく後輪駆動でした。時速300㎞/hまでたったの15秒で到達し、最高速は350km/h以上で、フェラーリのロードカーでは史上最速とのことでした。
車体各部のスポイラーなどの空力用パーツが走行状況に応じて自動的に可変する「アクティブ エアロダイナミクス」なるシステムを採用しているとのことで、まるで最新鋭戦闘機のようでした。お値段は約1億円で、499台の限定生産でした。2016年にオープン仕様のアペルタが150台限定生産で追加されました。なおラ フェラーリの正式の綴りはLaFerrariでLaの後に空白はないのですが、当方ではデーターベースの都合上LA FERRARIとしています。
ミニカーは2014年に発売されたマテル製です。特徴的な派手なデザインがうまく再現され、長いステーのドアミラーや室内などの細部もきちんと仕上げてあり、良く出来ています。ただし1/43のダイキャスト製ミニカーとしては定価約1万円は少し高いように思いました。(この値段ならドア可動などもうひと工夫して欲しかったですが) なおマテルが所有していたフェラーリのモデル化のライセンスが2014年までだったので、このラ フェラーリが最後のマテル製ミニカー(ロードカー)となったようです。これ以外のラ フェラーリのミニカーは同じマテルの1/18、Bブラーゴの1/18と1/24と1/43、トミカの1/62と1/43、京商の1/12と1/64、ルックスマートやBBRのレジン製などがあります。またアシェットの週刊雑誌で1/8の組立キット、デアゴスティーニのフェラーリ コレクションで1/24がモデル化されています。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フェラーリ 488 GTB イタリア 2015年
フェラーリ 488 GTBは458 イタリアの改良型として2015年に登場しました。488という名前は1気筒当たりの排気量、GTBはグランツーリスモ ベルリネッタ(Gran Turismo Berlinetta)(ベルリネッタはクーペの意)の略です。外観は458 イタリアとほぼ同じですが、リアフェンダーにエアインテークが追加されているのが特徴で、空力設計の改良でダウンフォースが458より50%増加していました。ツインターボ付きのDOHC V型8気筒3.9L(670HP)エンジンをミドシップ搭載する後輪駆動車でした。変速機は458と同じ7段DCT自動変速機で、最高速361㎞/hm、0–100km/h加速3秒の動力性能でした。
2015年に当初のクーペに加えて電動開閉式のアルミ製ハードトップを備えた488 スパイダーが追加されました。車重が増加したので動力性能はクーペよりわずかに劣りました。(最高速325km/h) 2018年にエンジンを720HPにパワーアップし、カーボンファイバーをボンネットやバンパーに採用して軽量化した488 ピスタ/ピスタ スパイダーが追加されました。ピスタの外観はフロント/リアフェンダーのインテークの形状が変更されていました。レース仕様車としては488 GTEと488 GT3があり、ルマンなどで活躍しました。2019年に後継車の F8 トリブートにモデルチェンジしました。(実車画像→ フェラーリ F8 トリブート)
ミニカーは2018年に発売されたBブラゴー製です。Bブラゴーの1/43のミニカーは安価で安っぽい物が多かったのですが、これは最近のシグネチャーシリーズという少しレベルの高いミニカーです。それでも定価約3000円ほどで最近の1/43ダイキャスト製ミニカーとしては安いです。細部の仕上げに少しだけ雑なところがありますが、プロポーションは良く、室内の造形やリアウィンドー下に見えるエンジンなど細部まできちんと仕上げてあります。値段を考えるとコスパの良いミニカーだといえます。Bブラゴーは488 ピスタ 1/43と488 GTB 1/18もモデル化しています。Bブラゴーは2015年にフェラーリのモデル化ライセンスを獲得しましたので、最近はフェラーリを精力的にモデル化しています。このライセンスの関係で最新型フェラーリの1/43ミニカーは高価なレジン製がほとんどになっていますので、高価なレジン製を買う気のない私はBブラーゴの新製品に期待しています。これ以外の488のミニカーはトミカの488 GTB 1/62、京商の488 GTB 1/64、ルックスマート(レジン製)の488 GTB/スパイダー/GTE/GT3の1/43と1/18、BBR(レジン製)の488 GTE/GT3などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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