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ポルシェ 934 ターボ ドイツ 1976年
グループ4のホモロゲーションを取得する為に、1973年に500台限定販売されたポルシェ カレラ RS 2.7を、レース用に改造したカレラ RSR 2.8は1973年のデイトナでデビューし優勝しました。同年のタルガ フロリオでも優勝し、排気量を3Lに拡大したカレラ RSR 3.0は同年のルマンで4位となりました。(実車画像→ ポルシェ カレラ RSR 3.0)
1974年にカレラ RSR 3.0はカンナムで活躍した917/30Kのノウハウをつぎ込んだカレラ RSR ターボに発展しました。この車は見た目は911ですが、中身は917並みのレースカーで、ターボ過給された2.1Lエンジン(460HP以上)を搭載していました。カレラ RSR ターボは1974年のルマンで総合2位となりました。(実車画像→ ポルシェ カレラ RSR ターボ 1974)
1976年にメイクス チャンピオンシップがグループ5(生産車をベースにして大幅に改造したシルエット フォーミュラ)で行われることに変わりました。ポルシェはグループ4、5、6の各クラス用にそれぞれ934、935、936を開発しました。934は930 ターボをベースにしたレース仕様車で、935のバックアップ用として主にプライベーター向けに開発されました。934のエンジンは空冷ですが、水冷式インタークーラーを採用したターボ過給で出力は485HPでした。934は1976年のヨーロッパGT選手権を制覇し、グループ4ではほぼ無敵の存在でしたが、グループ5に比べると能力には限界がありました。その為934は1978年以降徐々に935に切り替わっていきました。
ミニカーは1978年に発売されトミカ ダンディ製です。トミカ ダンディはトミカの上位ブランドとして1972年に登場し、1/43前後のスケールでトミカより大きく、当時のミニカーとしてはレベルの高い出来でした。このポルシェ 934 ターボも実車の雰囲気がうまく再現されていてなかなかの良い出来ばえでした。ドアとリアフードが開閉するギミック付きで室内も良く再現されているので、1/45という中途半端な縮尺がやや残念でした。バリエーションとしてレース仕様もありました。934の当時物ミニカーとしてはソリドがありました。当時物以外ではミニチャンプス、シュコー、スパーク(レジン製)などたくさんあります。 以下はフロントの拡大画像とリア/リアフードを開いたエンジンルームの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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オペル アスコナ B ドイツ 1976年
オペル カデットとオペル レコードの間を埋める車としてはカデットの上級車オリンピアがありましたが、その後継車としてアスコナ(初代 A)が1970年に登場しました。前述したマンタをベースにした姉妹車でしたので、デザイン的にはマンタのセダン的なスタイルでした。 ボディ形式は2/4ドアセダンと3ドアワゴンがあり、エンジンはマンタと同じ4気筒1.2L/1.6L/1.9L(90HP)でした。4段変速で最高速160km/h(1.9L)の性能でした。1975年まで生産され、総生産台数は約69万台でした。(実車画像→ オペル アスコナ(初代 A))
オペル マンタとアスコナは1975年に2代目Bタイプにモデルチェンジしました。アスコナ Bのボディ形式は2/4ドアセダンだけで、レコード Dと同じようなイメージのシンプルなデザインとなりました。当初のエンジンは先代と同じ4気筒1.6L/1.9Lで、後に4気筒2Lと4気筒2Lディーゼルが追加されました。1979年にグループ 4のホモロゲーション用にオペル初のDOHCエンジン(4気筒2.4L 144HP)を搭載したB 400が400台限定生産されました。B 400は1982年のモンテ カルロで優勝するなどラリーで活躍しました。アスコナはGMグループの世界戦略車でイギリスではヴォクスホール キャバリアとして販売されました。1981年まで生産されアスコナ Cにモデルチェンジしました。総生産台数は約120万台でした。
ミニカーは1977年頃に発売されたオートピレン製の当時物です。スペインのオートピレンはディンキー(仏)の生産を行っていたので、これと同じものがディンキー(スペイン)の型番1543としても発売されました。プロポーションは悪くないのですが、バンパーやヘッドライトを塗装処理している古臭い作風で当時のミニカーとしてもやや物足りない出来ばえでした。ドアが開閉するギミック付きです。この個体は後輪サスペンションがへたって、やや尻下がりになっています。(オートピレンで良く起こる経年劣化です) これ以外のアスコナ Bの当時物ミニカーとしてはビテスのB 400 ラリー仕様やポリスティルのB 400 ラリー仕様などがありました。 当時物以外ではシュコー、ネオなどがあります。アスコナ Aの当時物ミニカーはありませんが、最近の物ではシュコー、ミニチャンプス、ブレキナの1/87などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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メルセデス ベンツ 280E (W123) ドイツ 1977年
メルセデス ベンツ W123シリーズはW114の後継車として1976年に登場しました。上級車Sクラス(W116)と同じような幅広フロントグリル/横長角形ヘッドライトを採用して上級車イメージをかぶらせた巧みなデザインでした。当初のエンジンは4気筒2L/2.3L、6気筒2.5L/2.8L、4気筒2L/2.4Lディーゼルなどでした。当初のセダンに次いで、クーペ、ホイールベースを630㎜伸ばしたリムジーン(タクシー用途)、メルセデス ベンツとしては初めてのワゴン Tモデルが追加されました。
クーペは全長/ホイールベースが85㎜短い2ドアピラーレスハードトップで、セダンとほぼ同じ性能でした。ワゴンは(Touring and Transportの意でTモデルとも呼ぶ)は、後席が分割して畳める形式で、3列目に2人掛け後向き折畳みシートが付いた7人乗り仕様もありました。荷重に応じて車高を維持するために、リアサスペンションにはシトロエン特許のハイドロニューマチック式が採用されました。Tモデルも性能はセダンとほぼ同じでした。 ちなみに1970年代以降のメルセデス ベンツの型式表記では最初のWがセダン、Cがクーペ、Sがステーションワゴン、Aがカブリオレ、Rがロードスター、Lが商用車を意味します。(Vはリムジーンですが、これはあまり使われなかったようです)
1979年と1982年にマイナーチェンジされ、1982年以降はライトカバー内のヘッドライトが丸型から角型に変わりました。ベンツの中型車として世界的に大ヒットし、1985年までに約270万台が生産されました。W123は当初コンパクトクラスと呼ばれていましたが、1982年に小型の190(W201)が登場してからはミディアムクラスと呼ばれることになりました。 1985年に初代EクラスのW124にモデルチェンジしました。
ミニカーは1977年に発売されたフランスのソリド製の当時物です。ソリドらしいシャープな仕上がりで実車の雰囲気が良く再現されていて、当時のソリドの傑作のひとつでした。前ドア開閉ギミックとフロントのナンバープレート部を押すことでボンネットが開くギミックが付いています。フランス仕様なので黄色のヘッドライトになっています。W123のミニカーは非常にたくさんあります。当時物ミニカーはノレブ(JET CAR)、ポリトーイ、シュコー(1/66)、コンラートD(1/35)などがありました。当時物以外ではミニチャンプスのセダン/クーペ/ワゴン、ノレブの救急車仕様、ブッシュの1/87、ブレキナの1/87などがあります。以下はフロント/リアの拡大画像です。なおボンネットはどこかが引っかかっているようでこれ以上開きませんので、エンジンルーム内はほとんど見えません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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BMW 733i (E23) ドイツ 1977年
大型セダンBMW 3.0S/3.3L(E3系)の後継として、1977年に7シリーズ(E23)が登場しました。メルセデス ベンツ Sクラスに対抗する為に7シリーズ専用のシャーシが新規設計されました。6シリーズのデザインを流用し、BMWの最上級車らしいスポーティなスタイルとなっていました。当初は728/730/733iの3モデルで、それぞれ6気筒2.8L/3L/3.2L(197HP)エンジンを搭載し、4段変速/3段自動変速で最高速205km/hの性能でした。
1979年に全エンジンを燃料噴射化して、728i/732i/735iとなり、1980年にはターボ仕様の3.4Lエンジン(250HP)を搭載する745iが追加されました。1983年のマイナーチェンジで、フロントグリルなどのデザインが小変更された後期型となり1986年まで生産されました。E23系の総生産台数は約28万台でした。1986年に7シリーズ 2代目(E32)にモデルチェンジしました。
ミニカーは1978年に発売されたガマ製の当時物です。同時期のシュコーに似た作風でサイズは1/45と中途半端でした。サイズが小さめなのがいま一つでしたが、シュコーと同等レベルの良い出来ばえでした。ウィンドーが薄い青色に着色されているのは、当時のガマのミニカーの特徴でした。1976年頃にシュコーが倒産し、残された型を引き継いだガマはシュコー製ミニカーをガマの箱にいれて販売していた時期があったのですが、この733iはサイズを考えると、ガマが型を作ったものだと思われます。(シュコーは1/43でしたので) これ以外の当時物としてはメーベトイの730がありました。当時物以外ではミニチャンプスの733iがあります。以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ポルシェ 911 (930) ターボ ドイツ 1977年
ポルシェ 911(901型)の排気量は1969年に2.2L、1971年に2.4L、1973年に2.7Lと拡大されました。 1973年に北米の安全基準に対応する為に、大型のバンパーが採用され外観が大幅に変わりました。これはビッグバンパーと呼ばれ、1975年に追加されたターボ仕様3L(260HP)エンジンを搭載した911 (930) ターボの特徴でした。本来930型というのは1975年に追加された911 (930) ターボを示していましたので、ビッグバンパーでもターボではないモデルは1977年までは901型でした。ボディの種類はクーペと脱着式のルーフをもつタルガの2タイプがありました。930型のなかでも、大きなテールフィンと張り出したフェンダーを持つ911 (930) ターボは現在でも人気のあるモデルです。
1978年に全車の排気量が3Lになってからは全てが930型となりました。1983年にフルオープンのカブリオレが追加されました。1984年にボッシュの電子制御式燃料噴射を採用して225HPにパワーアップした高性能版のカレラが追加されました。(これ以後ノンターボエンジン搭載モデルをカレラと呼ぶようになりました) 1988年にカレラ スピードスター(2シーター スパイダー)、1989年にエンジンを330HPにパワーアップしたターボ Sが限定生産されました。1989年に964型にモデルチェンジしました。
ミニカーは2004年に発売されたミニチャンプス製です。ミニチャンプスはポルシェ 911(930型)のバリエーション(ターボ、タルガ、カブリオレ、スピードスターなど)を約60種類以上もモデル化していて、種類だけではなくその出来ばえでも他社を圧倒していました。この930 ターボも全体的な雰囲気だけでなく、特徴的なバンパーやテールフィンなど細部もリアルに再現されていました。赤/黒に彩色された室内の造形もリアルで、1/43サイズの量産ミニカーでは現時点(2023年)でもベストの出来ばえだと思います。(底板部分のシャーシの表現が簡単なのとワイパーがやや大きめな点ぐらいしかケチがつけられません) 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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