ミニチュアカー ミュージアム

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ロータリーエンジン搭載車(RX-7以外) その1 その2

NSU (エヌ エス ウー)

1964年 NSU SPIDER  MINICHAMPS 430-019231 1/43
 ドイツのバンケル博士が当時の2輪車メーカーNSU(エヌ エス ウー)社と協力して1957年にロータリーエンジンの試作品を完成させます。このエンジンの実用型を搭載した世界初の市販車がNSU スパイダーです。1ロータ 498cc 50HPのロータリーエンジンはリアに搭載されていてエンジンがコンパクトなのでリアにはトランクのスペースも確保できたようです。2座のスパイダーで車重が700kgと軽いこともあり最高速度150km/hとやはり最初のロータリー車もスポーティな車でした。ただやはりエンジンはトラブルが多かったようで車としての完成度が低かったのであまり知られていない車です。
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1967年 NSU Ro80
 NSUのロータリー車第二弾Ro80は極めて進歩的なデザインの素晴らしい車で1968年のカー オブ ザ イヤーに選ばれています。ロータリーエンジンの進歩性だけではなく駆動方式がFFで全輪独立懸架+4輪ディスクブレーキと当時の最先端技術が採用されています。またボディも空力を考慮したデザインで6ライト ウインドー(側面に3つ窓がある)の広いキャビンになっています。当時はあまり理解されなかったスタイルですが(私も変なデザインの車だと思っていました)いま見るとその先進性がよく分かります。

 

 性能的には2ロータ(498ccX2) 115HPで最高速度180km/hの高速ツアラーです。ただやはり当初はエンジントラブルが多くトラブル対応が終わったころに燃費の悪い車が売れなくなった石油ショックがやってきて1977年にこの車は生産中止となります。なおNSU社は1969年にアウトウニオン社(現VW傘下のAUDI社)と合併して消滅しています。

 発表当時大いに注目されたこの車はたくさんミニカーになっています。当時のミニカーメーカーはそれぞれ個性がありましたのでこのように競作されたミニカーを比較してみるととても面白いです。(実車がどのような車であったかは「NSU Ro80」でイメージ検索すればすぐ出てきますのでミニカーと見比べてみてください)

 
GAMA 9670 1/43
1台目は本国ドイツのガマのミニカー 全体的にうまくまとめてあり無難な出来ですがフロントグリルが今ひとつ物足りないといったところです。
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MARKLIN 1811 1/43
同じくドイツのメルクリンのミニカー フロントグリル部分が少し尖りすぎで当時のメルクリンに共通して使われているタイヤが小さめなののが残念ですがボディは肉が薄いシャープな造形です。特に4枚とも開閉できるドアはその立て付けがしっかりしていてほとんど隙間がありません。さすがは鉄道模型で精密さを誇るメルクリンです。
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DINKY 176 1/43
イギリスの老舗ディンキーのミニカー 全体的なプロポーションは良好ですがやや厚ぼったい感じ このミニカーの売りは電池を使って前後のライトが点灯するギミックです。(画像をクリックすると点灯します)
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TEKNO 836 1/43
デンマークのテクノのミニカー テクノらしいしっかりとした作りでプロポーションも良好です。特にフロントグリルの出来は一番いいと思います。
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MEBETOYS A37 1/43
イタリアのメーベトイのミニカー イタリア的な感性でプロポーションがダイナミックに強調されています。キャビン上部がもう少し小さめであったら一番かっこいいかもしれません。実車よりかっこよくするのは当時のポリトーイなどイタリア製ミニカーの得意分野です。(現在でもBANGなどにその傾向がありますね)
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MINICHAMPS 430-015402 1/43
ミニチャンプスのミニカーを上記の昔のミニカーと比較するのは後出しジャンケンみたいなものですから意味がありませんが、スケールモデルとして見ればもちろんダントツの出来映えです。特に開放的な6ライト ウインドーのキャビン部がよく再現されています。
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MERCEDES-BENZ メルセデス ベンツ

MERCEDES-BENZ C111
 1969年のフランクフルト・モーターショーで公開されたメルセデス ベンツの初代C111はロータリーエンジン開発の為の実験車でした。当時メルセデス ベンツもロータリーエンジンの実用化に向けて開発を行っていたのでした。FRP製のウエッジシェイプ・ボディに、燃料噴射式の3ローター ロータリーエンジン(3X600cc 280HP)をミッドシップ・レイアウトで搭載し、最高速は260km/hでした。数ヵ月後の1970年のジュネーブ・モーターショーでは2代目C111が公開されました。初代とはフロントのボンネット部分の黒いグリル(エア・ダクト?)の形状が少し異なりますが、ほぼ同じデザインのボディに4ローター ロータリーエンジン(4X600cc 350HP)が搭載され、最高速300km/hの性能でした。C111は実験車ながら、レザートリムの内装、エアコン付きなど豪華な装備となっていて当初は市販が予定されていました。しかし1973年の中東戦争でオイルショックが起こり、燃費の悪いロータリーエンジンの開発は中止となり、この車が市販されることはありませんでした。(初代と2代目のC111が並んだ実車の画像をWEBで見ることが出来ます)

 ガルウイング式のドアを持つC111は300SLの再来と期待され、ずいぶん注目されました。そのため市販車ではないのに、ミニカーが非常に多く作られています。ディンキー、コーギー、ソリド、ノレブ(JET CAR)、オートピレン、メルクリン、ガマ、マーキュリー(SPECIAL)、マテルメーベなど当時の主なミニカーメーカーのほとんどがモデル化しています。この中でディンキーとマーキュリーが初代C111で、あとはすべて2代目C111をモデル化しています。最近ではミニチャンプス、ノレブが2代目C111をモデル化しています。私が所有している3台を以下に紹介します。
 
SOLIDO 180 1/43
当時は出来の良さで定評のあったソリドのミニカーです。このC111もシャープな仕上がりでダイカスト製のホイールと実車同様の太いタイヤなど、当時としては一番出来が良かったです。ただ最近の良くできたミニカーと比べてみると、やや車高が高く出来ているせいで実車の写真と比べると少しずんぐりした感じがします。
benz c111 solido1
少し車高が高い
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塗装がやや厚ぼったい
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フロントはやや絞り込み過ぎ気味
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リアカバーが開閉しエンジンが見えます

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迫力がある太いタイヤ

 
GAMA 9810 1/43
ドイツのガマのミニカーです。ガマはあまり目立たないメーカーですが、プロポーションはしっかりしています。このC111はガマのなかでもかなり気合いが入ったミニカーで良い出来映えです。当時ガマが共通で使っていたフリーホイールが、このC111には似合わないのが残念です。リアカバーの開閉と、リトラクタブル・ライトが作動するギミックが付いています。またこのオレンジ色は実車にかなり近い感じがします。
benz c111 gama1
プロポーションはかなりいい出来映え
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ワイパーが目立ち過ぎ
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benz c111 gama4

リトラクタブル・ライトが作動します

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ガマが共通に使っていたフリーホイール
benz c111 gama6
 
CORGI 388 1/43
イギリスの老舗コーギーのミニカー 1971年に発表されていますが、この前年あたりからコーギーでもフリーホイール化が始まりました。この頃から古き良きヴィンテージ・ミニカーが淘汰されていったのですが、このC111はまだコーギーの良さがかなり残っています。一番の特徴であるガルウィング・ドアの開閉ギミックをつけてある点は、さすがはコーギーといったところです。今様のミニカーと比べるとおもちゃにしか見えないでしょうが、私にとっては懐かしい味のあるミニカーです。
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平板な感じにデフォルメされてます
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ガルウィング・ドアが開閉します
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フロントはあまり似てない
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安っぽいフリーホイールが残念
benz c111 corgi6
 

CITROEN シトロエン

 1960年代にシトロエンはNSU社とロータリーエンジンの共同開発を行っていました。1970年にアミ8をベースにしてシングル・ローターのロータリーエンジンを搭載した試作車M35が走行試験モニター向けに500台提供されました。このM35の試験結果を踏まえて、1973年に2ローターのロータリーエンジンを搭載したGS ビロトール(Birotor 2ローターの意)が市販されました。このロータリーエンジン開発にはシトロエンのエンジン技術を高めるとともに、GSのアンダーパワーを解決するといった狙いがありました。排気量497.5ccX2の水冷ロータリーエンジン(107HP!)と「Cマチック」と呼ばれた半自動変速機をジアコーサ方式で前後に並べたシトロエンとして初の横置きエンジン方式を採用していました。オリジナルのGSは60HPでしたから、2倍に近いハイパワーとなった訳で、これに見合った太いタイヤを履き、当時流行のレザートップ仕様となっていました。価格はオリジナルの1.7倍だったそうです。ただこの車も不幸なことにデビュー直後に燃費の悪いロータリーエンジン車を駆逐した第一次石油危機が勃発し、エンジンの耐久性にも問題が見つかり、シトロエンを傘下に収めたプジョーの意向で販売された車は全て回収されたそうです。(ただ実際に販売された台数はたったの847台だったそうですが)

 

 シトロエン GS ビロトールのミニカーはフランスのミニカー付雑誌「Passion Citroen」から出ています。通常のGSとはレザートップ仕様になっているぐらいしか違いがないので、あまり「うれしさ」がありません。以下は試作車M35のミニカーで、ユニバーサルホビー製です。こちらは通常のアミ8とはかなり見た目が違っているので、買うだけの価値はあります。

1970年 CITROEN PROTOTYPE M35 UNIVERSAL HOBBIES 1/43
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フロントはAMI8
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とってつけたようなファーストバックが
citroen m35 03
いかにも試作車らしいです
 
citroen m35 04
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「M35 PROTOTYPE」の表記があります
マウスカーソルを画像上に載せてください
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MAZDA マツダ

以下はNSU社とライセンス契約しロータリーエンジンを発展させたMAZDAの車となります。
1967年 COSMO  DIAPET 166 1/40

1963年に東京モーターショーで発表され 、その後1967年から販売された国産初のロータリーエンジン搭載車 国産車としては画期的なデザインで現在でも十分魅力的だと思います。1968年に行われたマイナーチェンジでホイールベースが150mm伸ばされ、エンジン出力が18HPアップし、フロント グリルなどの意匠も変更されています。 10A型ロータリーエンジン搭載 110HP (128HP) 最高速度 185km/h (200Km/h)


ミニカーは実車と同じ頃に販売されたダイヤペット製 初期型のモデルです。ベルトラインより下が大きめにできているので初代コスモの平べったい感じがちょっと足りませんが、40年も前のミニカーとしてはかなり良い出来映えだと思います。

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バンパー下の開口部が小さい初期型
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ホイールベースが短い初期型のモデルで
ドアとリア ホイール アーチとの間隔が狭い
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KYOSHO 03101S 1/43
数年前に発売された京商製 これはマイナーチェンジ後のモデルです。上記の初期型と比べるととドアとリア ホイール アーチとの間隔が広くなっているのが分かると思います。フロント グリルも開口部が広くなっています。最近のミニカーですからスケール モデルとしてはよく出来ているのでしょうが、キャビン部分はもう少し小さいほうがバランスが良いように思います。
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グリル開口部に黒いメッシュがついてます
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ドアとリア ホイール アーチとの間隔が広い
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後方からみるとキャビンが大きめに感じます
 
国産名車コレクション(NOREV) 5 1/43
ミニカー付き雑誌「国産名車コレクション」で2006年に発売されたノレブ製 上記京商のものとキャビン部分の構造などがまったく同じですので、底板以外の型を流用している気がします。ただフェンダーミラーや塗装処理などの細部は微妙に変えてあります。ミニカー付き雑誌のミニカーはその出来ばえの割りに低価格ですが、このような型の流用でその低価格を実現しているのでしょう。
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開口部の枠が塗装処理され
メッシュグリルが細かくなっています
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フェンダーミラーは京商のものより小さい
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リアライトなども京商のものと微妙に違う?
 
1968年 FAMILIA ROTARY COUPE  EBBRO 362 1/43
ロータリーエンジン搭載車の第二弾は大衆車ファミリアのロータリークーペでした。リアの2連の丸ライトがロータリーエンジン搭載であることを誇示しています。我が家の最初のマイカーはファミリアロータリーのセダンタイプ TSS(1970年)でした。 10A型ロータリーエンジン搭載 100HP
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特注的な2連の丸ライトが懐かしいです
EBBRO 538 1/43
最近発売された上記エブロ製のバリエーション ロータリー車は早くからモータスポーツに挑戦していましたが、この車は1970年のスパ フランコルシャン24時間でアルファ ロメオやBMWを相手に大健闘し総合5位となったレースバージョンです。この32番以外にも31、33番もモデル化されています。
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ボンネットスクリーン、オーバーフェンダー、
補助ランプなどよく再現されています
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デカールのマツダのロゴ(m)がさかさまです
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これが当時のマツダのロゴmazdalogo
 
DIAPET 173 1/40
ロータリークーペ発売当時のダイヤペット製 販促用ノベルティとして企画されたので当時としては実車に忠実な出来のいいミニカーです。ちなみに実車発表前に販促用ノベルティとして企画されたのはこのミニカーが日本では初めてのケースだったと思います。
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DIAPET 1/40
こちらが発売記念のノベルティとして作られた東洋工業(MAZDA)特注品のミニカー 上記の市販モデルをメッキ仕上げにしたものでかなりのレアものです。またこのミニカーにはガラス台座の上に透明の半球ドームが被さったりっぱな展示台が付属しています。
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1969年 LUCE ROTARY COUPE  DIAPET 198 1/40
ロータリーエンジン搭載車の第三弾はベルトーネデザインのルーチェセダンを一回り大きくしたFF駆動方式の高級なハードトップクーペでした。販売台数が少なくあまり見かけませんでしたが優雅でかっこいい車でした。 13A型ロータリーエンジン搭載 125HP
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DIAPET 220 1/40
ルーチェ ロータリークーペはダイヤペットから2種類モデル化されています。こちらはドアの下に見える突起部分を押すとドアが開くという変わったギミックが付いています。またレザートップを黒の結晶塗装で表現してあるのも変わった手法でした。
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国産名車コレクション(NOREV) 30 1/43
ミニカー付き雑誌「国産名車コレクション」で2007年3月に発売されたもの スケールモデルとしては実車に忠実なのでしょうが、この車のイメージとしては車体全体をもう少し低くデフォルメしてくれたらもっと良かったのにと思います。なお台から取り外して接地させると車軸の取り付けが悪く左に大きくロールするのはいただけません。(台から外すなということでしょうか?)
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マツダのエンブレム、砲弾型フェンダーミラー、
スモールランプなどよく再現されています
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この頃はレザートップが流行っていました
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1970年 CAPELA ROTARY COUPE
「風のカペラ」のキャッチコピーで1970年に発売されたカペラです。12A型ロータリーエンジン(120HP)はこのカペラの為に新規開発されたものでした。0→400m加速が15.7秒と当時の車としては圧倒的な加速力を誇り、最高速度190km/hとこれもまた早い車でした。1971年にはロータリーエンジン初の自動変速器としてREマチックがこの車に搭載されています。カペラのデザインは当時流行のコークボトルラインを取り入れたスタイリッシュな物で、当時実にかっこいい車でした。この頃がロータリーエンジン車の全盛期で、国内で年間6万台ほどが販売されていました。(なおカペラの輸出仕様はRX-2という名前でした)
 
DIAPET 219 1/40
実車と同じ頃に販売されたダイヤペット製の当時物 プロポーション的にはフェンダーラインより上のキャビン部分がやや大きめですが、カペラの特徴であるルーフの形状やフェンダーラインが忠実に再現していて(当時としては)かなり出来のよいミニカーでした。初代カペラのミニカーとして貴重な存在でした。
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特徴的なサイドのコークボトルラインが良く再現されてます
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リアは2連の丸ライト
 
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角形のヘッドライトが目新しかったフロントグリル
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実車に忠実なホイール形状
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トランクの取り付けがちょっと曲がっています
 
国産名車コレクション (イクソ?) 130 1/43
2011年に国産名車コレクションからモデル化されました。ロードペーサーに続く往年のロータリー車のモデル化で、私としては大変嬉しいモデル化です。ボディカラーは発売当初のイメージカラーであった鮮やかなオレンジ色となっていて、当時のカタログを参照してモデル化をおこなっているのだと思います。基本的なプロポーションは良好で、フロントバンパーに付いた補助灯(フォグランプ)、砲弾型のフェンダーミラー、黒塗りのホイールなどの小物パーツが当時の流行を思い起こさせてくれます。ミニカーの底板にブランド名は一切記載されていませんが、製造はイクソ系列のメーカーが行っていると思われます。
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実車の雰囲気が良く出ています
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実車もこんな風にやや腰高な感じに見えました
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特徴的なルーフラインもよく出来てます
 
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フロントグリルもかなり良い出来
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フェンダーミラーやホイールも実車に忠実
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ロータリー車を示す丸型リアライトとREのロゴ
 
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