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TOYOTA CELICA  トヨタ セリカ

概要

celica frontトサ コレクション製  1/43

 日本にスペシャリティーカーというジャンルを初めて持ち込んだセリカは1970年に登場しました。セリカのコンセプトは1964年に登場し大成功を収めたフォード マスタングと同じものでした。すなわちベースはスポーティな外観をもった安価なコンパクトカーでありながら、各種オプションを付けることでユーザーの好みに応じてパーソナライズできるというものでした。そんなわけでセリカは和製マスタングといえます。

 

 発売前にモーターショーでコンセプトカーを見せて人気をあおる手法も同じでした。マスタングは1962年に「マスタング1」1963年に「マスタング2」と名付けたコンセプトカーを発表しており、セリカも前年の東京モータショーにコンセプトカー「EX-1」を展示しています。実際に市販された実車がEX-1のイメージ通りだったことは私の記憶にありますが、実はEX-1は発売前の実車をモデルにしていたとの話もあります。

 

 セリカが発表された頃、私は高校生でしたがこの車はたしかにかっこいい車でした。全体的なフォルムはロングノーズ+ショートデッキ+(当時流行の)コークボトルラインで古典的なスタイルですが、バンパーに囲まれたフロント グリル、同じパターンのリアのデザインは独創的で今でも良いデザインだと思います。また細かいところが日本的な感覚で緻密に処理されているとも思います。

 

 オプションを自由に選べる「フルチョイス システム」は日本初の試みで、エンジン、ミッション、エクステリア、インテリアなどの組み合わせが2000万種類もあったそうですが、実際にはあまり使われなかったようです。だいたいはディーラのおすすめ仕様で済ませる人が多かったようで、このシステムはその後も似たようなものがなんども登場しますが何とか定食や松、竹、梅ぐらいのランク分けが好きな日本人には向かないようです。自動車を買うときに色々と選択できるのは良いことだと思いますが、あまり複雑な組み合わせを考えることは実際には面倒です。

 

 本家のマスタングとちょっと違っている点は、セリカにはカリーナという兄弟車があったことです。ボディ以外のメカは同じですので部品が共通化できコストダウンできるメリットがあります。またセリカのような見た目がはでな車には乗らない人や4ドアのセダンタイプの実用性を重んじる人はカリーナを買ってくれることになります。実際にセリカよりはカリーナのほうが多く売れています。特にカリーナの2代目(1977発売)はカローラより高級な車として非常に人気がありました。トヨタの車種展開はこの点ではフォードより上手だという気がします。(フォードにもマスタングの兄弟車のような車(マーキュリー)はありましたが)

 

 初代セリカはスポーツカーでは有りませんでしたが、高性能版のGTはその頃のマニアに絶大な人気のあった2T-Gエンジン(DOHC4気筒1600cc 115HP)を搭載していて、0-400m 14秒台 最高速度 190km/hという侮れない性能でした。1972年には足回りを強化し装備を簡略化したスポーツ指向のGTVが追加されています。実際にセリカはモータースポーツにも参戦して、国内では1971、72年の各種レースで何度か優勝しています。また海外では1972年にトヨタはセリカで記念すべきWRCイベント初出場を果たしています。セリカはこのラリーで総合9位、 クラス優勝(1300~1600cc)という見事な成績を残し、73年のRACラリーでの連続クラス優勝、1974年、75年のマカオグランプリ連続総合優勝などレースやラリーで素晴らしい成績を残しています。

 

以下に私が所有しているセリカ関連ののミニカーを紹介します。

 
 
 

トヨタ セリカ 初代

DIAPET 244 1/40
実車発売と同じ頃の1971年に発売されたダイヤペット製 車種は1600STとなっています。プロポーションは悪くないですが、この時代のミニカーとしては標準的な作り方であるメッキのプラスチックで一体成形されたフロントやリアが実車の精悍な感じをだせなくて今見るとやや物足りない出来です。そうはいっても実車と同じ時期に作られたという意味で貴重なミニカーではあります。
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ドアの隙間が気になります
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サイドビューのプロポーションはまあまあ
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リアが少し長い感じがします
 
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昔のミニカーですからフロントの表現は今ひとつ
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昔のミニカーですからドアなど開くのは当然
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ライトを赤く着色すれば感じがでるのですが
マフラーの再現はこの当時としては珍しいもの
 
NOREV (HACHETTE) 09 1/43
2006年にミニカー付き雑誌「国産名車シリーズ」で発売された1600GT仕様 ノレブ製ということになっていますが、既に発売されていたエブロの型を使ったものと思われます。オリジナルのエブロのモデルは持っていませんが、ホイールとライセンスプレートの文字が変えてあるようです。上記のGTVはマイナーチェンジ版ですが、こちらはマイナーチェンジ前の仕様となっていてます。
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良く再現されたサイドビュー
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GTのロゴが付いたグリル
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1600GTのロゴが付いています
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マイナーチェンジ前のシンプルなテールライト
 
SOLIDO 1094 1/43
1980年に発売されたソリド製のラリー仕様車 デカールを見ると1978年のアクロポリス ラリーとなっていますが、その頃であればこのセリカではなく新型のA40系の4WDが活躍していたはずですがなぜかA20系をモデル化しています。プロポーション的にいまひとつで、ソリドのモデルとしては出来映えがあまり良い方ではないですが、当時の日本車がヨーロッパでも認められていたということを示すミニカーだと思います。ちなみにソリドの日本車として他にはニッサンのプレーリー(1986年にモデル化)があります。
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いまひとつのプロポーション
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付属のデカールを貼ればもっとそれらしくなるかも
 
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あっさりとした造りのフロント
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ウインドが半開きとなっています
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フロント同様素っ気ない造りのリア
 
EBBRO(TOSA) 215 1/43
2002年に発売されたエブロ(トサ コレクション)のGTV テールライトが2分割になった1972年のマイナーチェンジ版のモデル 全体のプロポーションが良く、特徴的なフロントやリアもうまく再現されていて初代セリカのミニカーとしては一番の出来映えです。大学時代の先輩がこのモスグリーンのGTVに乗っていたので、当時を思い出して非常に懐かしい感じがします。
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セリカの特徴を良くとらえています
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オプションのリアスポイラーが付いてます
 
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GTVのロゴが付いた精悍なグリル
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サイドのストライプ ロゴも再現されてます
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うまく再現された2分割テールライト
 
MINICHAMPS 400-166420 1/43
2006年に発売されたミニチャンプス製 1975年式の輸出仕様  輸出仕様の為か少しイメージが違うように見えます。1974年のマイナーチェンジでクーペも1973年に追加されたフロントノーズの長いリフトバックとノーズの長さが統一され、1975年式ではさらにボディが少し大きく(全長+25㎜全幅+10㎜)なりました。このミニカーはそれを反映しているようで、上記エブロのクーペより全長が2mmほど長くなっています。ミニチャンプスですので細かいところも良く再現されています。
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チンスポイラー、ドアミラーのせいで
雰囲気がちょっと違っています
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フロントノーズ部分が少し長い
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左ハンドルでスモールランプの位置が異なります 
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室内などの細部が良く再現されています
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マイナーチェンジ後の2分割テールライト
 
DIAPET G013 1/40
1975年に発売されたダイヤペット製 1973年に追加されたリフトバックのモデル リフトバックはクーペよりもフロントノーズが少し長くなりました。ミニカーは全体的に少しふっくらした感じになっていて(9番工場の特徴)いまひとつ精悍な感じに欠けますが、型番244のセリカ クーペと似たような雰囲気でそこそこの出来映えだと思います。
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ふっくらとしたプロポーション
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昔のミニカーですからまあまあの出来です
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ルーバーやロゴが再現されてます
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リアゲートが開閉できます
 

DIAPET G024 1/40
1975年に発売された上記のG013のラリー仕様 セリカがラリーなどで活躍していることから設定されたようです。本来はモンテ カルロ ラリーのゼッケン(102番)などのシールが貼ってあるのですが,、私が入手したものには貼ってありませんでした。リフトバックがモンテ カルロ ラリーに出たかどうかは?ですが、これは当時のおもちゃですから詮索しません。

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ボンネットを艶消し塗装しただけ
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ゼッケンなどが貼ってあればそれらしいのですが
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塗装が厚いのでロゴなどが埋まっています
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DIAPET G030 1/30
1974年に発売されたダイヤペット製 1/30サイズのリフトバックのモデル ダイヤペットの1/30シリーズはサイズ的には中途半端ですが、大きいだけではなくかなり出来の良いものがあります。(プロモーション用として使われるものが多かったので、スケールモデル的に造られています) このリフトバックはその秀作のひとつです。全体的なプロポーションもしっかりしていますし細かいところもキチンと造ってありますので、同時期の外国製のラージスケールのミニカーにも決してひけを取らない出来映えです。
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かなりいいプロポーションです
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へたにフェンダーミラーが付いていないのがいい
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グリルの黒塗装で見栄えが良くなっています
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塗装はされていませんがコクピットも
良く再現しています
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メッキ部分への塗装処理ですが
テールライトもうまく表現してあります
NOREV 国産名車コレクション 84 1/43
1973年式のリフトバックのモデル エブロの型を流用してモデル化されることを期待していたのですが、どうも国産名車コレクションのオリジナル型?のようです。全体的にずんぐりした感じの出来映えで、はっきり言ってかっこよくありません。ホイールとタイヤも一昔前のような安っぽい作りで、国産名車コレクションのなかでも少し「外れ」のミニカーです。(上記1/40のダイヤペット製を参考にしてリファインしたような感じがするのは気のせい??)
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全体的に丸みが付いて
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プロポーション的にも少し変
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フロント・グリルは昔のミニカー風の造形
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ホイールとタイヤはもう少し何とかして欲しかった
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リア・ライトの塗装処理も昔のミニカー風
 
MINICHAMPS 400-166471 1/43
2006年に上記の166420と同時に発売されたミニチャンプス製 1975年式のリフトバック輸出仕様のモデル 輸出仕様ですが国内仕様のリフトバックと同じようなイメージです。ミニチャンプスらしい素晴らしい出来映えでほとんど文句を付けるところはありません。スケールモデルですから後付のドアミラーも再現しているのでしょうが、昔のミニカーマニアとしては後付のミラーはあえて付けなくてもいいような気もします。(なおエブロもリフトバックを造っていますが未入手です。入手したら比較してみたいと思います)
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後付のドアミラーが目障り?
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サイドビューのプロポーションは抜群
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左ハンドル スモールランプの位置が異なります
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室内が良く再現されています
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テールライトやモールの細かい再現は
ミニチャンプスの十八番です

トヨタ カリーナ 初代

NOREV 国産名車コレクション 64 1/43
1970年式の初代カリーナ セリカと共通のシャーシを使っていて千葉真一のCMで「足のいいやつ」というキャッチフレーズの車でした。この車は今までミニカーがなかったので、国産名車コレクションでのモデル化は嬉しい限りです。出来映えもなかなかのもので、特徴的なフロントととリアがよく再現されていて、非常に懐かしい感じがします。国産名車コレクション以外で同じ型を使ったミニカーが発売されていないので、多少希少価値がでるかもしれません。(2015年追記 その後2008年にトミカ リミッテド 2014年にHI-STORYでモデル化されました)
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全体的にかなりいい出来映え
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側面のプロポーションも良好
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やや奇抜な感じがしたフロント・グリル
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フェンダーミラーの形状はいまひとつ
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リアライトも独特の縦デザイン
 
DIAPET G020 1/40
兄弟車のカリーナ 1975年のマイナーチェンジ後のハードトップ クーペ DOHCのモデル 1976年に発売されたダイヤペット製 セリカより地味なカリーナが遅ればせながらミニカーになったのは、2000ccエンジンを積んだモデルが「ビックカリーナ」という呼び名で人気が出てきたためらしいです。ダイヤペットの製造工場の中でも独特の癖のあるモデル化をする12番工場製で、セリカに較べるとかなり出来が良く実車のイメージをうまく出しています。 
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全体的にバランスが良い出来です
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特徴的なサイドビューが良く再現されてます
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フロントも当時としては良い出来映え
carina diapet05
DOHCのロゴ、少し太めのタイヤも良い感じ
carina diapet06
別部品化したテールライトもかなりの出来映え
 
トヨタ セリカのミニカーは上記以外にもたくさんあります。当サイトのミニカーデーターベースを検索すれば、現在モデル化されているミニカーのほとんどを一覧できます。右のリンクをクリックしてください。  データーベースでトヨタ セリカのミニカーを検索  データーベースでトヨタ カリーナのミニカーを検索
 
以上 初代セリカを紹介しました。 2007/11/21 作成
国産名車コレクションの初代カリーナ、初代セリカLBを追加 2010/04/14 追加   2015/08 モバイル対応用にページ構成変更並びに内容更新