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GM シボレー ベルエア アメリカ 1955年
GM シボレー セダン 1950年の解説に記載したように、1953年にシボレーは210(Two-Ten)/150(One-Fifty)と呼ばれる世代にモデルチェンジしました。デザイン的には先代のデラックス世代と同じようなデザインでしたが、それまではの4ドアセダン、2ドアクーペに加えてコンバーチブル、ステーションワゴンなどボディ形式が増えました。エンジンは6気筒3.5L/3.9Lが搭載され、3段変速/2段自動変速で最高速137km/h(3.9L)の性能でした。なお先代では上級グレードの2ドアハードトップ ベルエアが1950年に設定されました。
1953年には210/150のフロント/リアの意匠が変更され、ベルエアは210/150よりも上級な車という設定になり、4ドアセダン/ハードトップや2ドアクーペ/コンバーチブルも設定されました。1955年にベルエア/210/150は外観が一新され、ベルエアは2代目となりました。リアフェンダーが完全にボディと一体化しその後流行となるテールフィンがまだ控え目ですが採用されていました。エンジンはV型8気筒4.3Lが追加され、1957年にはコルベットと同じ高性能なV型8気筒4.6L(185HP-燃料噴射270HP)が追加されました。1958年にベルエアは3代目にモデルチェンジしました。(実車画像→ シボレー ベルエア 1958)
ミニカーは1990年頃に発売されたフランクリンミント製です。1950年代の著名なアメリカ車を1/43でモデルした1950年代シリーズの1台で、ベル エアの2ドアコンバーチブルをモデル化してます。メッキパーツによるヘッドライトやクロームモールなどはこのシリーズ独特のレトロな作風ですが、この作風は1950年代のクラシックカーの雰囲気に良くマッチしていて、全体的に良く出来ていました。ボンネット/ドアが開閉するギミック付きで、V型8気筒エンジンとベルト/補器類がリアルに再現されています。室内も紙シールながらメータなどがそこそこ再現されています。以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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GM オールズモービル 98 スターファイアー コンバーチブル アメリカ 1956年
オールズモービルは1897年に設立されたアメリカで最も古い自動車メーカーで1908年にGM傘下となりました。GMグループではビュイックに次ぐ中級車で、1950-1960年代には先進的な技術やデザインを特徴とするブランドでした。オールズモービルの98シリーズはオールズモービルの最上級モデルで初代は1941年に登場しました。(実車画像→ オールズモービル 98 初代 1941) 1954年に98シリーズ 4代目が登場し、その最上級仕様のコンバーチブルにつけられた名前がスターファイアーでした。(スターファイアーとは当時のジェット戦闘機の名前にちなんだものです) 1958年には98のシリーズ名が消えて単にスターファイアーとなりました。
1961年にスターファイアーの2代目が登場し、この世代ではハードトップクーペも追加され1966年まで生産されました。(実車画像→ オールズモービル スターファイアー 2代目 1961)その後スターファイアーの名前は一時的に消滅し、1975年にスターファイアーの3代目はサブコンパクトカーとして登場しました。この車はシボレー モンザの姉妹車で1980年まで生産されました。(実車画像→ オールズモービル スターファイアー 3代目 1975)
ミニカーは1990年頃に作られたフランクリン ミント製の1950年代シリーズの1台で、スターファイアー 初代をモデル化しています。ややレトロな造形ながらもドア/ボンネットが開閉しエンジン/サスペンションや内装もリアルに再現されているなど、このシリーズに共通する凝った作りで良く出来ていました。なおこのミニカーはウインドー枠が少し太いですが、これは簡単に壊れないよう考慮されているのであって、技術的に細く作れなかった訳ではありません。この辺の事情は昔の国産のダイヤペットなども同じで、当時の国産ミニカーは購入者(主に子供)が乱暴に扱っても簡単に壊れないことという制約下で設計されていたのです。このような背景を考慮しないで昔のミニカーを一括りにして作りが大雑把だったとするのは正しい評価ではありません。(もちろん作りが稚拙なものもありましたが) これ以外の同時期のオールズモービルのミニカーはウエリー(WELLY)の1/18、ダンバリー ミントの1/24、ニューレイ、ヤトミンのシグネチャーなどがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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GM キャディラック エルドラド ビアリッツ アメリカ 1957年
1954年にGM キャディラック 62は4代目にモデルチェンジしました。先代のデザインを踏襲していましたが、フェンダーが完全にボディと一体化してボンネットの膨らみも小さくなりました。1956年には4ドアハードトップのセダン デビル(SEDAN DE VILLE)と2ドアハードトップのエルドラド セビル(SEVILLE)が追加されました。(実車画像→ GM キャディラック 62 4代目)
1957年にキャディラック 62は5代目にモデルチェンジしました。やはり同じようなデザインのボディでしたが、ボンネットの膨らみがなくなり直線的なデザインになりました。3代目で採用されて1950年代の流行りとなったテールフィンはモデルチェンジの度に徐々に大きくなっていきました。5代目の4ドアセダン系ではリアフェンダーの後端がサメの背びれのように盛り上がった形で、2ドアクーペ系ではテールエンドがなだらかに下がり、そこに垂直尾翼のように尖ったフィンが突き出していました。またフロントグリルにもテールフィンに呼応した2本の円柱形の突起がありますが、これは航空機のイメージを取り込んだデザインで、当時はかっこよかった?のでしょう。1958年には2灯式ヘッドライトが4灯式ヘッドライトに変わリ、1959年に6代目にモデルチェンジしました。(実車画像→ のキャディラック 5代目 4ドアセダン)
ミニカーは1985年に発売されたソリド製です。キャディラック エルドラドの豪華仕様であるビアリッツをモデル化しています。1980年代にソリドは1950-60年代のアメリカ車を数種類ほどモデル化していました。このキャディラックもその一つで、特徴的なテールフィンを持つリアエンドをうまく再現していました。当時の定価が2200円と比較的安価なミニカーでしたので、プロポーションなど基本的な部分はきちんと作ってありましたが、細かい部分は値段相応の仕上げとなっていました。ボンエットが開閉するギミック付きで、簡単な造形ですが「CADILLAC」ロゴが付いたV型8気筒エンジンが再現されています。幌を畳んだバリエーションもありました。これ以外のキャディラック 5代目 エルドラドのミニカーはフランクリン ミントの1/24、サンスターの1/18、シグネチャーの1/32、レジン製ではネオ(NEO)やGREAT LIGHTNINGなどがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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GM シボレー ノマド アメリカ 1957年
GM シボレー ノマド 初代はシボレーの上級モデル ベルエアの2ドアワゴンとして1955年に登場しました。当時の標準的なワゴンよりもスタイリッシュなデザインは、1954年にコンセプトカーとして発表されたスポーツカーのようなワゴンのコンセプトカーをベースにしていました。(実車画像→ シボレー ノマド コンセプト 1954) ノマドのフロントの造形はベルエアそのままでしたが、ルーフやリアエンドの造形はコンセプトカーのイメージを残していました。ノマドはその独特のデザインで販売店のショールームに人を呼び寄せる車「Halo Model」(人寄せパンダの意) という位置付けでもありました。ノマドのポンティアック版としてフロントグリルの意匠が異なるポンティアック サファリがありました。
V型8気筒4.3L(162-195HP)エンジンを搭載し3段変速で最高速187km/h(195HP)の性能でした。1956年にベルエアのモデルチェンジに合わせてフロントグリルが変更されました。1957年にはエンジンが4.6Lに拡大され、燃料噴射方式の高性能版(283HP)もオプション設定されました。ただこの頃になると目新しさがなくなって販売は低調になりました。1958年にノマド 2代目がベルエアをベースにした4ドアステーションワゴンとして登場しました。(実車画像→ シボレー ノマド 1960)
ミニカーは2007年頃に発売されたヤトミン製のビンテージ アメリカ車シリーズの1台です。ノマドの1957年式をモデル化しています。定価1400円の安価なミニカーでしたが、ノマドの特徴的なルーフとリアエンドのデザインがうまく再現されていて良く出来ていました。この当時のアメリカ車に多用されていたクロームモール類も値段相応にうまく再現されていました。ノマド 初代のミニカーはフランクリンミントの1/43と1/24、ビテスの1/43、ホットホイールの1/64、オックスフォードの1/87などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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GM ビュイック ロードマスター アメリカ 1958年
ビュイックはGMではキャディラックに次ぐ高級車ブランドです。1958年のビュイックのフルサイズには下位グレードからスペシャル/センチュリー/スーパー/ロードマスター/スカイラーク(パーソナルクーペ)の5シリーズがありました。アメリカ車では1950年代後半に丸形2灯式ヘッドライトの4灯化が始まり、GMは1958年に全ブランドが一斉に4灯式ヘッドライトを採用しました。ビュイックも1957年から登場した第7世代が1958年に4灯式ヘッドライトを採用して、フロント周辺のデザインが大幅に変更されました。
1958年式のフロントグリルは水平基調になりヘッドライトにひさし(眉)がつき、そのひさしの縁がサイドのクロームのラインにつながっていました。リアサイドの派手なモールはリアの大きなテールフィンと一体化していました。フロントグリルの中央にはV字をあしらったエンブレム、左右のフェンダー上にも同じモチーフのエンブレムがあり、これは見た目からGunsight(銃の照準器)と呼ばれていたそうです。ロードマスターはV型8気筒6L(250-300HP)エンジンを搭載し、3段自動変速で最高速180km/h(250HP)の性能でした。1959年のモデルチェンジでロードマスターはエレクトラに名称変更されました。(実車画像→ ビュイック エレクトラ 1959)
ミニカーは1993年頃に発売されたビテス製です。最上級グレードのビュイック ロードマスター 2ドアハードトップをモデル化しています。ビテスは1950-1960年代のアメリカ車を10数種類モデル化していましたが、これはその1台です。この時代のアメリカ車は大きくて派手なデザインが魅力なのですが、このビュイックも派手なフロントグリル、テールフィンなど実車のイメージがうまく再現されていました。またグリル中央、左右フェンダー上のエンブレム、室内などの細部も良く再現されています。バリエーションでコンバーチブル仕様もありました。同時期のビュイックのミニカーはこのビテスの型を流用しているらしいマッチボックス、サンスターの1/18、ニューレイなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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