ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

GM CADILLAC ELDORADO 1968 USA

GM CADILLAC ELDORADO
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CADILLAC ELDORADO


DINKY (UK) 175 1/43 135㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.63m 全幅約2m エンジン 変速機: V型8気筒7.7L 375HP 3段自動変速
性能: 最高速192km/h  縦置エンジン前輪駆動 データーベースでキャディラック エルドラドのミニカー検索

GM キャディラック エルドラド アメリカ 1968年

 

 キャディラック エルドラドはキャディラックのなかでもパーソナル用途に使われたモデルで、2ドアクーペ/コンバーチブルの華やかな高級車でした。1967年に登場したキャディラック 9代目はフロントグリルの基本デザインが縦型4灯式ヘッドライトから横型4灯式に変わり、エルドラド 6代目では格納式横型4灯式ヘッドライト(ヘッドライト前面のグリルが上下にスライドする)が採用されました。V型8気筒7.7L(375HP)エンジンを搭載し3段自動変速で最高速192km/hの性能でした。

 

 この世代から同じようなパーソナル クーペであったオールズモービル トロネードとシャーシを共有することになったので、前輪駆動車となりました。シャーシが同じなのでこの2台は良く似たフォルムとなっていましたが、エルドラドはリアクオーターとサイドビューの鋭角的な造形でより一層個性的なデザインとなっていました。これは同じようなパーソナル クーペでライバルであったフォード サンダーバードなどの影響があったのでしょう。1969年には格納式ヘッドライトが廃止され、1971年にエルドラド 7代目にモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーは1969年に発売されたディンキー(英)製の当時物です。当時のヨーロッパのミニカーメーカーはアメリカ車をあまりモデル化しなかったのですが、この車がモデル化されたということはこの車の登場がヨーロッパにもインパクトを与えたことを示しています。縮尺は1/43となっていますが、ボディの大きさをデフォルメで強調しているので少し大きめにできています。低く幅広い実車の雰囲気がうまく再現されていて、当時のミニカーとしては良く出来ていました。紫メタリックにレザートップの派手なカラーリングは実車にはなかったと思われますが、この車のイメージには合っています。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。なお経年変化でリアのサスペンションがへたりシャコタンになっていましたので、リアの下にウレタンフォームをかまして車高をあげて撮影しています。これ以外のエルドラド 6代目のミニカーはグリーンライトの1/64、オートワールドの1/64、ネオ(レジン製)などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉/室内の画像です。室内で助手席の前にあるパイプのようなものはボンネットを開くためのレバーで、これを押し込むことでボンネットが開きます。子供向けでしたから、大人の指でこのレバーを押し込むのはかなりやり辛いです。(このレバーを操作しなくてもボンネットは手で開けられますが) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

GM CADILLAC ELDORADO 1
GM CADILLAC ELDORADO 2

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GM PONTIAC PARISIENNE 1968 USA

GM PONTIAC PARISIENNE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM PONTIAC PARISIENNE


DINKY(UK) 173 1/43 131㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.5m 全幅約2m エンジン 変速機: V型8気筒 5.3L 243HP 4段変速/3段自動変速
性能: 最高速 不詳  データーベースでポンティアック パリジェンヌのミニカー検索

GM ポンティアック パリジェンヌ アメリカ 1968年

 

 GMグループ内でポンティアックはシボレーより車格が高い中級車です。1960年代のポンティアックはGMグループ内での差別化を図るべくテンペスト、ルマン、グランプリなどデザインが派手で高性能エンジンを搭載するモデルが追加され、ポンティアック ブランドはスポーティなイメージになりました。1967年にカマロの兄弟車ファイアーバードが登場してベストセラーとなり、1970年代にポンティアック ブランドは絶頂期を迎えました。1970年代のモデルはコンパクトカーのベンチュラ、中クラスのルマン、フルサイズのカタリナやボンネビル、パーソナルカーのグランプリ、マッスルカーのGTOやファイアーバードがありました。

 

 カタリナは1950年に登場したモデルで、そのカタリナをGM カナダが生産したモデルはローレンシャン(LAURENTIAN)という名前で販売されました。ローレンシャンはカタリナとほぼ同じ外観でしたが、全く同じではなくカナダ仕様になっていました。 このローレンシャンに1958年に追加された上級仕様がパリジェンヌで1959年からは独立したモデルになりました。1965年に登場したパリジェンヌ 3代目はカタリナ 3代目とほぼ同じデザインで、ポンティアックの特徴である2分割されたフロントグリルと中央の突き出たノーズが印象的なデザインでした。

 

 

 ミニカーは1968年に発売されたディンキー製の当時物です。ヨーロッパに輸出されたパリジェンヌをモデル化しているようです。当時のディンキーはアメリカ車をいくつかモデル化していましたがこれはその1台です。金属製パーツのフロントグリルなどディンキーらしい武骨な作風ですが、実車の雰囲気は良く再現されていて当時のミニカーとして良く出来ていました。アメリカ車のセダンはあまりミニカーにならないので、このミニカーは当時のアメリカ車のセダンとして貴重なものでした。リアフェンダー上のアンテナが底板部分のレバーをスライドさせることで昇降するという変わったギミックが付いています。バリエーションとしてパトカー仕様がありました。これ以外のパリジェンヌのミニカーはウエスタンモデル(ホワイトメタル製)の1960年式とポリトーイ初期のプラスチック製で1962年式があります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内/アンテナの上下動の画像です。(なお右側のアンテナは破損しているので動作しません) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

GM PONTIAC PARISIENNE 1
GM PONTIAC PARISIENNE 2

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GM CHEVROLET CORVETTE C3 1968 USA

GM CHEVROLET CORVETTE C3
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CHEVROLET CORVETTE C3


FRANKLINMINT RH87 1/24 192㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.64m 全幅約1.75m エンジン 変速機: V型8気筒 7L 240HP 4段手動変速/3段自動変速
性能: 最高速223km/h  データーベースでコルベット C3のミニカー検索

GM シボレー コルベット C3 アメリカ 1968年

 

 1968年に登場したコルベット C3型はコルベットで一番知られているモデルでしょう。このダイナミックなデザインは、ビル ミッチェルとラリー シノダ(日系人)がデザインした実験車Mako Shark IIがベースとなっていました。大きく膨らんだ前後のフェンダーラインがコカコーラの瓶(昔のガラス瓶)のようにみえることからコークボトル ラインと呼ばれ、一世を風靡しました。また屋根を分割して取り外せるTバールーフはこの車が量産車で最初に採用しました。先代で付けられたスティングレイというサブ ネームは1969年から復活し、1978年のマイナーチェンジで外されました。

 

 C3型のシャーシやエンジンはC2型を踏襲していました。当初のエンジンは標準のV型8気筒5.4L(193HP)とオプションのV型8気筒7L(240HP)がありました。(エンジン馬力が先代より大幅に下がっているのはグロス表示からネット表示に変わったからです) V型8気筒7Lは「ビッグブロック」と呼ばれ、このエンジンを搭載したモデルはボンネット中央が少し膨らんでいました。1970年にはそれぞれのエンジンが5.7L/7.4Lまで拡大されるなど、ハイパワー指向の方向性は続いていました。1969年には先代のL88を後継する総アルミ製のV型8気筒7L(430HP)エンジンを搭載したZL1がオプション設定されましたが、高価すぎて数台しか売れなかったそうです。1978年のマイナーチェンジでリアウィンドー形状など外観が変更されました。(後述参照) 1984年に4代目コルベット(C4型)にモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーは1991年に発売されたフランクリン ミント製です。これも前述したC2型と同じ1/24のコルベット コレクションの1台です。ボンネット/ドアが開閉し、エンジンやサスペンションなどのメカ部分や室内もリアルに再現されています。実車同様にTバールーフの屋根が取り外せるようになっています。ただここまで凝るのなら、格納式ヘッドライトも可動するようにして欲しかったです。C3型の当時物ミニカーは、ディンキー、コーギー、メルクリン、ソリド、トミカ、ダイヤペットなどがありました。最近の物ではフランクリン ミント、ダンバリー ミント、マッチボックス、ビテス、マッチボックス、ブレキナの1/87、グリーンライトの1/64などたくさんあります。 以下はフランクリン ミントのフロント/リアの拡大画像とTバールーフ脱着/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

GM CHEVROLET CORVETTE C3 STINGRAY 1
GM CHEVROLET CORVETTE C3 STINGRAY 2

 以下はボンネットを開いたエンジンルームとシャーシ/サスペンション部分の拡大画像です(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CHEVROLET CORVETTE C3 STINGRAY 3
GM CHEVROLET CORVETTE C3 STINGRAY 4
 以下は1970年に発売されたメルクリン製の当時物ミニカーのコルベット C3(1/43 型番1818)の画像です。メルクリンは鉄道模型の老舗ですが、当時は1/43のダイキャスト製ミニカーも作っていました。模型の老舗だけあって、このC3型は当時のミニカーとしては極めてレベルの高い出来ばえでした。ボンネット/ドアが開閉しヘッドライトも可動します。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CHEVROLET CORVETTE C3 STINGRAY 5
GM CHEVROLET CORVETTE C3 STINGRAY 6

 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。ヘッドライト開閉は運転席側のドアを開いた手前にあるレバーを前後にスライドさせて行うという凝った仕掛けになっていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CHEVROLET CORVETTE C3 STINGRAY 7
GM CHEVROLET CORVETTE C3 STINGRAY 8

 以下は1970年に発売されたコーギー製の当時物ミニカー コルベット C3(1/46 型番300)の画像です。少しサイズが小ぶりですが、C2型のコークボトル ラインをややオーバーにデフォルメして、派手なメッキのカラーリングで楽しいミニカーに仕上げています。またコーギーらしいギミックを満載しています。このギミックについては当サイトのギミックのページでその詳細を紹介していますので、是非そちらをご覧ください。→ コーギーの コルベット C3のギミック紹介ページ (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CHEVROLET CORVETTE C3 STINGRAY 9
GM CHEVROLET CORVETTE C3 STINGRAY 10

 以下は1993年に発売されたソリド製のコルベット C3(1/43 型番1813)の画像です。全盛期のソリドを思わせるシャープな出来ばえです。現在のミニカーと比べるとシンプルな作りですが、プロポーションが良くC2型クーペの1/43ミニカーでは私のお気に入りです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CHEVROLET CORVETTE C3 STINGRAY 11
GM CHEVROLET CORVETTE C3 STINGRAY 12

 以下は1994年頃に発売されたビテス製のコルベット C3 コンバーチブル(1/46 型番036D)の画像です。ボディサイド下から出ている排気管/幅広のタイヤなど迫力のある外観となっていて、最も高性能であったZL1をモデル化しているようです。当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえです。同じものでビテスの親会社のサンスター版もあります。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CHEVROLET CORVETTE C3 CONVERTIBLE 1
GM CHEVROLET CORVETTE C3 CONVERTIBLE 2

 以下は2000年頃に発売されたサンスター(ビテス)製のコルベット C3 クーペ(1/46 型番10046)の画像です。上述のビテスのコンバーチブルをクーペに変えたもので、ビテスでは型番VCC99067として発売された物と同じものです。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CHEVROLET CORVETTE C3 STINGRAY 13
GM CHEVROLET CORVETTE C3 STINGRAY 142

 以下は1997年頃に発売されたマッチボックス製のコルベット C3 コンバーチブル(1/43 型番CCV01)の画像です。上述したビテスの型番036Dのコンバーチブルと細部までほとんど同じなので、ビテスの型を流用したのかビテスのOEMなのだと思います。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CHEVROLET CORVETTE C3 CONVERTIBLE 3
GM CHEVROLET CORVETTE C3 CONVERTIBLE 4

 以下は1969年に発売されたディンキー製の当時物 コルベット C3 クーペ (1/41 型番221)の画像です。全長113㎜で1/43より少し大きく出来ていて、かなり個性的なデフォルメ?がされています。一応コルベット C3型に見えますが、実車の寸法的なことは完全に無視されたディンキーの創作物です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CHEVROLET CORVETTE C3 STINGRAY 15
GM CHEVROLET CORVETTE C3 STINGRAY 16

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GM PONTIAC GTO ’THE JUDGE’ 1969 USA

GM PONTIAC GTO ’THE JUDGE’
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM PONTIAC GTO ’THE JUDGE’


AMERICAN CAR COLLECTION 14 1/43 119㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5m 全幅約1.9m エンジン 変速機: V型8気筒 6.6L (400cid) 366HP 4段変速
性能: 最高速199km/h  データーベースでポンティアック GTOのミニカー検索

GM ポンティアック GTO 'ザ ジャッジ' アメリカ 1969年

 

 1968年にポンティアック GTO 2代目が登場しました。2ドアクーペ/ コンバーチブルがあり、2ドアとなったことでボディはやや小さくなりました。外観は先代のGTOよりスタイリッシュなセミファーストバックとなりました。先代後期型の特徴であった縦2列ヘッドライトはグリル内に格納される横4灯式ヘッドライト(格納式はオプション設定)となりました。また低速の衝突では変形しないボディ同色の衝撃吸収バンパー(世界初)が採用されました。V型8気筒6.6L(350HP)エンジンが搭載され、4段変速/3段自動変速で最高速196km/hの性能でした。

 

 1969年に三角窓が廃止されフロント/リアの意匠が小変更されました。GMは1968年に登場してベストセラーとなったクライスラーのプリマス ロードランナーに対抗する為に、GTOに高性能なジャッジ パッケージ(オプション設定)を1969年に追加しました。ジャッジはV型8気筒6.6L(366-370HP)エンジンを搭載し高性能タイヤを履きリアスポイラーが追加されていました。標準装備を簡素化したことで、安価ながら見ばえのするマッスルカー(高性能車)となっていました。1970年にV型8気筒7.5L(360HP)エンジンが追加されました。1970年代になるとマッスルカーの人気は低迷し、1971年にジャッジの設定がなくなりました。1973年にポンティアック GTOは3代目にモデルチェンジしました。(実車画像→ GM ポンティアック GTO 1973)

 

 

 ミニカーは2022年に発売されたデアゴスティーニ製のアメリカンカー コレクションの1台です。ポンティアック GTO ジャッジをモデル化しています。メーカーは明記されていませんがイクソ系列のメーカーだと思われます。(ミニカーを台座に固定するネジに3角溝があるネジが使われていて、このネジを使用するのはイクソ系列のメーカーの特徴ですので) 実車の画像と見比べるとプロポーションが良く、オレンジのカラーリング、黒のピンストライプ、前フェンダー先端のジャッジのロゴ(THE JUDGE)など実車が忠実に再現されていることが分かります。さらにリアのスポイラー、ボンネット上のフードマウントタコメータ( オプションで運転席手前のボンネット上にタコメーターを装備)、ナンバープレートが再現され、室内もそこそこリアルに出来ています。定価が2000円ほどの安価なミニカーにここまでレベルの高い仕上げができるのは、本国アメリカではこのミニカーが大量に売れているからだと思います。(日本ではあまり売れないと思いますが、アメリカでは人気のある車種ですから) これ以外のGTO ジャッジのミニカーはフランクリン ミントの1/24と1/43、ダンバリー ミントの1/24、アーテルの1/18、グリーンライトの1/64、M2マシンの1/64などたくさんあります。 以下はフロント(フェンダー部分拡大)/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

GM PONTIAC GTO 1
GM PONTIAC GTO 2

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GM CHEVROLET CORVAIR MONZA CONVERTIBLE 1969 USA

GM CHEVROLET CORVAIR MONZA CONVERTIBLE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CHEVROLET CORVAIR MONZA CONVERTIBLE


YATMING 94241 1/43 106mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.6m 全幅約1.7m エンジン 変速機: 空冷水平対向6気筒 2.7L 180HP 3/4段手動変速 2段自動変速
性能: 最高速184km/h  データーベースでシボレー コルベアのミニカー検索

GM シボレー コルベア モンザ コンバーチブル アメリカ 1969年

 

 GMの小型車として大成功したコルベアは1965年に2代目にモデルチェンジしました。初代のイメージを残しながら、よりスポーティで洗練されたスタイルとなりました。リアに搭載するエンジンは初代と同じ空冷水平対向6気筒2.7L(95-110-140HP)で、ターボチャージャー付(180HP)高性能版もオプション設定されました。先代にあったピックアップとステーションワゴンは設定されませんでした。180HPエンジンを搭載した高性能版コルサは4段変速で最高速184km/hの性能でした。(実車画像→ コルベア 4ドア セダン 1965)

 

 このような高出力エンジンをリアに搭載する車は操縦安定性の確保が難しいのですが、コルベアもオーバーステアでコントロールを失い横転する事故が初代から発生していました。1965年にこの問題を消費者運動家のラルフ ネーダー氏が危険な欠陥車として糾弾し、当時大きな社会問題となりました。(ただしこの問題の主な原因であるリアサスペンションは1964年に設計変更されていましたが) そんなことがあって人気が落ちて売れなくなったコルベアは1969年に生産中止となってしまいました。この件で当時の小型車ブームも下火となりました。

 

 

 ミニカーは2007年頃に発売されたヤトミン製のロードシグネチャーシリーズです。上級仕様モンザのコンバーチブルをモデル化しています。定価1400円の安価なミニカーでしたので、灯火類や室内などの細部は簡素な仕上げですが、コルベアの美しいデザインはうまく再現しています。ヤトミンは1/18でもコルベア モンザをモデル化しています。これ以外のコルベア 2代目のミニカーはサンスターのクーペ 1/18、ガムダ クールのクーペなどがあります。「欠陥車」問題で人気がなくなったことが原因なのか、コルベア 2代目はあまりモデル化されていません。特に4ドアセダンは実に美しいスタイルをしているのですが、ミニカーが無くて残念です。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

GM CHEVROLET CORVAIR MONZA 1
GM CHEVROLET CORVAIR MONZA 2

 以下は1960年代に発売されたガムダ クール(GAMDA KOOL)製デトロイト シリーズの当時物 GM シボレー コルベア クーペ 1965 (1/43 型番8113)の画像です。ガムダ クールは1960年代に発売されたイスラエル製のミニカー ブランドで、デトロイト シリーズは当時のアメリカ車を20種類ほどモデル化していました。当時の定価が500円ほどの廉価版ミニカーで、出来ばえは値段相応でフロントグリルとバンパーと底板を一体化した構造などかなり安っぽいつくりでした。このコルベアも車種が識別できる程度の出来ばえです。ただこのデトロイト シリーズでしかモデル化されていない車種もいくつかありました。ドア開閉ギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CHEVROLET CORVAIR MONZA 3
GM CHEVROLET CORVAIR MONZA 4

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