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GM オールズモービル 442 アメリカ 1970年
オールズモービルはGMグループではビュイックに次ぐ中級車で、1960年代には先進的な技術やデザインを特徴とするブランドでした。オールズモービルのエントリーモデルであったカトラスの最上級グレードのオプション設定として442が1964年に登場しました。442とは4バレル キャブレター、4速手動変速機(後に排気量400CI(キュービック インチ=6.6Lの4に代わった))、2(デュアル)排気管を意味し、要するに高性能なV型8気筒5.4L(310HP)エンジンを搭載した特別仕様車で、4段手動変速機で最高速185km/hと高性能でした。
1968年に登場したオールズモービル 442 2代目は独立したモデルとなり、同時期のポンティアック GTOと同様にGMのマッスルカーとして有名な車でした。なかでも1970年型は442の最高峰といわれ、V型8気筒445CI(7.5L)エンジンは400HPに達しインディ500のペースカーになりました。ファーストバックの2ドアクーペとコンバーチブルがありました。1970年代になると排ガス規制が厳しくなり、マッスルカーはだんだん消えていきました。1973年に442 3代目が登場しました。安全基準の強化でコンバーチブルはなくなりクーペだけとなりました。(実車画像→ オールズモービル 442 1973)
ミニカーは2001年頃に発売されたアーテル製です。オールズモービル 442の最高峰とされる1970年式をモデル化しています。プロポーションが良く、フロントグリル、ボンネット上のエアスクープ、派手なタイヤなど実車の雰囲気がうまく再現されていました。室内も良く再現されています。1998年頃に発売されたマッチボックスのマッスルカーシリーズの442(型番YMC11)とほとんど同じなので、その型を流用しているようです。これ以外の442のミニカーは同じアーテルの1/18、ウェリーの1/18、フランクリン ミントの1/24、ニューレイの1/43、ジョニーライトニングの1/64、M2マシンの1/64などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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GM シボレー シェベル SS 454 アメリカ 1970年
1950年代にヨーロッパ製の小型乗用車がアメリカに輸入され、セカンドカーとして使われました。この小型車需要への対応ではアメリカンモーターズ(AMC)の小型車(ランブラーなど)が先行していました。これに対してビッグ3(GM、フォード、クライスラー)も小型車(といっても2L/3Lクラス)を登場させました。GMの小型車はコルベアやノバでしたが、1960年代中ごろになると小型車クラスとフルサイズのシボレーの間を埋める中型車としてシェベルやマリブが登場しました。(実車画像→ シボレー シェベル 1964)
1964年に登場したシェベルはスタイルを見ても分かるように、元々はお買い得な6気筒エンジン搭載のファミリーカーといった位置付けでセダン、クーペ、コンバーチブル、ワゴンが揃っていました。しかしV型8気筒エンジンを搭載した高性能版のSSでシェベルはマッスルカーへの道を歩み始めました。特に1970年に登場したSS 454はV型8気筒7.4L(454CI(キュービックインチ) 450HP)エンジンを搭載し、クライスラーのヘミ エンジン搭載車(ダッジ チャージャーなど)に匹敵する当時最強のマッスルカーでした。マッスルカーの全盛期にシボレーはシェベルにその役割りを与えていたようです。1968年にはシェベル 2代目が登場し、1973年に登場した3代目は1978年に名前がマリブに変わりました。(実車画像→ シボレー シェベル SS 1968)
ミニカーは1996年に発売されたマッチボックス製です。1960-1970年代のマッスルカーをモデル化したマッチボックスの「マッスルカー シリーズ」の1台で、高性能版のSS 454をモデル化しています。メッキパーツのヘッドライトがレトロな作風なのでフロント部分がややシャープさに欠けますが、全体的なプロポーションが良くマッスルカー シェベルの雰囲気がうまく再現されていました。スポークホイールにホワイトレター付タイヤ、赤いボディに黒いストライプのカラーリングなどの細部は実車に忠実でした。これ以外のシャベルのミニカーはフランクリン ミントの1/24、アーテルの1/18、ジョニーライトニングの1/64、グリーンライトの1/64、ホットホイールの1/64などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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GM シボレー カマロ Z28 アメリカ 1971年
1970年にGM シボレー カマロ 2代目が登場しました。シャーシは初代と同じでエンジンなどの主要部品もそのままでしたが、ボディは大型化されてスポーツカー的なデザインに変更されました。安全基準の強化で屋根のないオープンカーの設定が無くなり、クーペだけになりました。(Tバールーフ仕様はありました) グレードは初代と同じSS、RS、高性能版のZ28とSS396があり、1973年に豪華仕様のLTが追加されました。当初のエンジンは6気筒3.8L/V型8気筒5L/5.7L(350HP Z28)/6.5L(375HP SS396)などがありました。
1974年のマイナーチェンジで、衝撃吸収大型バンパーが採用されてグリルが後傾し、丸型4灯式テールライトが横長に変更されました。1975年に排ガス規制の影響でハイパワーエンジンがなくなり、高性能版のZ28が姿を消しました。1977年にZ28は復活しましたが1971年に馬力表示がグロスからネットに変更されたことと排ガス対応で、表示馬力は185HPと大幅に低下しました。1978年のマイナーチェンジでフロント/リアの意匠が変更されました。その後1981年までモデルチェンジされずに生産されましたが、これは排ガス規制への対応が新型車開発より優先された為でした。1982年にカマロ 3代目にモデルチェンジしました。
ミニカーは2021年に発売されたデアゴスティーニ製のアメリカンカー コレクションの1台です。シボレー カマロ 2代目の高性能版Z28をモデル化しています。メーカーは明記されていませんがイクソ系列のメーカーだと思われます。(ミニカーを台座に固定するネジに3角溝があるネジが使われていて、このネジを使用するのはイクソ系列のメーカーの特徴ですので) プロポーションが良く、カマロ 2代目のフロントの造形がうまく再現されているなど、実車の雰囲気が良く再現されています。定価が2000円ほどの安価なミニカーながら、ナンバープレートなど細部もそこそこリアルでかなり良い出来ばえです。これ以外のカマロ 2代目のミニカーはアーテル(ERTL)の1/18、スパーク(レジン製)の1/43、マテルの1/64、ブレキナの1/87、ジョニーライトニングの1/64、グリーンライトの1/64などたくさんあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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GM ビュイック リビエラ GS アメリカ 1972年
1960年代後半のアメリカ車は直線を基調としたシンプルなデザインが多かったのですが、1970年代になるとまたデザインがダイナミックになっていきました。1971年に登場したGM ビュイック リビエラ 3代目はその代表的な車で、フロント周りはリビエラ 初代のモチーフを継承していましたが、リアはリアウィンドーも含めて中央部がV字型に突き出した不思議な造形となっていました。(上からの画像で見ると良く分かります) これはシボレー コルベット C2のリアウィンドーのオマージュで、必然性のない奇をてらったデザインでしたが、非常にインパクトがあり昔のアメリカ車らしいデザインでした。
ビュイック リビエラは2ドアクーペだけの最上級パーソナルカーで、V型8気筒7.5L(315HP)エンジンを搭載し3段自動変速で最高速225km/hと高性能でした。ただ排ガス規制の為、これ以降エンジン出力は徐々に低下していきました。1973年のマイナーチェンジでリアの突起部分が少しおとなしいデザインに変わりました。(実車画像→ ビュイック リビエラ 1973) リビエラ 3代目はボディが大きくなったことでスポーティなイメージがなくなり、初代や2代目のリビエラほどは売れませんでした。1974年にリビエラ 4代目にモデルチェンジしました。(実車画像→ ビュイック リビエラ 1974)
ミニカーは2012年に発売されたイクソ プレミアムX製です。プレミアムXは2009年に登場したイクソの新ブランドで、当初はイクソとしては初のレジン製でやや高級なミニカーでした。(後にダイキャスト製がメインになりましたが) このリビエラはダイキャスト製でプロポーションが良く、フロントグリル造形と特徴的なリアの造形がリアルで実車の雰囲気がうまく再現されていました。またカラーリングも実車に即したもので、室内も良く再現されています。これ以外のリビエラ 3代目のミニカーはアーテルの1/18、ヤトミン、ジョニーライトニングの1/64、トゥルースケール(レジン製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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GM ビュイック リーガル ’刑事 コジャック’ アメリカ 1975年
ビュイックはGMのブランドとしてキャディラックに次ぐ高級車です。1973年にビュイックの中型車センチュリーの最上級仕様としてセンチュリー リーガルが登場しました。当初はクーペだけでしたが、1974年にセダンが追加され、1975年にはセンチュリー シリーズから独立してリーガルとなりました。1976年のマイナーチェンジで、丸形ヘッドライトが合法化された角形ヘッドライトに変わりました。この年までアメリカでは規格品の丸形ヘッドライトしか使えなかったので、角形ヘッドランプのメルセデス ベンツなどは北米仕様では丸形に変えていました。
ビュイック リーガルの2代目は1978年に登場しました。当時のアメリカ車としては珍しくターボエンジン搭載車が設定されました。リーガルはNASCARに参戦し、1981年と1982年のマニュファクチャラータイトルを獲得しました。それを記念してグランドナショナルという高性能版が設定されるなど、リーガル ターボは人気があったようです。(実車画像→ GM ビュイック リーガル 1984)
1988年に登場したリーガルの3代目は高性能版がなくなり、本来の高級パーソナルカーに回帰しました。1997年に登場した4代目もほぼ同様の位置づけで、オペル インシグニアをベースにした5代目が2008年に登場しました。(実車画像→ GM ビュイック リーガル 1997、GM ビュイック リーガル 2011)
ミニカーは1976年に発売されたコーギーの当時物です。1970年代後半にはサイズが大きく見た目が立派な割にはコストが掛からない大スケール(縮尺1/24-1/36)のミニカーが多くなりました。(内容的には1/43を単に大きくしただけでしたが) この1/36のビュイック リーガルもその類のミニカーでした。当時アメリカ車がモデル化されることは少なかったのですが、これは'TVドラマ 刑事 コジャック'のキャラクター物として企画されたようです。キャラクター物ですが、基本的なプロポーションはきちんと出来ていて実車のイメージがうまく再現されていました。コジャックと相棒の刑事のフィギュアが付き、パトライト(ビーコン)を屋根に取り付けられるようになっていました。
キャラクター物として目新しいしかけが欲しかったようで、リアバンバーにある円盤型ノブを回すことで銃の発射音がでるという変わったギミックが付いていました。その音ですが、銃声というよりは雑音のようなものでさほど面白くありません。(実際の音声→ 録音音声ファイル) なお同じ型でビュイック センチュリーのポリス仕様もあり、後にギミックなしで再生産されたものもありました。これ以外のビュイック リーガル 初代のミニカーは見当たりませんが、リーガル 2代目のミニカーは映画「ワイルド スピード」のキャラクター物として高性能版のグランド ナショナルなどがモデル化されています。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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