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BLMC ミニ クラブマン イギリス 1969年
1969年にミニはMK IIIとなりましたが、フロントグリルと室内をモダンに変更したミニの高級版がクラブマンの名前で追加されました。同時にミニのワゴン版のカントリーマンとトラベラーはクラブマン エステートにかわりました。クラブマンはメカ的にはMK IIIと同じで、セダンとエステートは4気筒998cc(39HP)エンジン、ラジアルタイヤや3連メータを装備した高性能版の1275 GTは4気筒1275cc(60HP)を搭載していました。なお1275 GTの正式名称は「ミニ 1275 GT」で外観はクラブマンですが、クラブマンのシリーズではなく、1971年に生産中止となったミニ クーパーの後継車でもありました。
クラブマンはノーズが長いので衝突安全性に優れているなどオリジナルのミニより時代に即していました。ただミニの独特な顔付を変えてしまったことと高価であったことから評判は良くなかったようです。(確かにフロントと従来のキャビンのデザインには違和感があります) クラブマンと1275 GTは1980年に生産中止となり、オースチン メトロにモデルチェンジしました。クラブマン シリーズの総生産台数は約47万台、1275 GTの生産台数は約11万台でした。オリジナルのミニは1976年にMK IV、1984年にMK V、1990年にMK VI、1996年にMK VIIに発展し外観やメカに大きな変更がないままで、2000年まで生産され総生産台数は530万台でした。ミニを生産していたローバー社は1994年にBMW傘下となり、2000年にはBMW製ミニが登場しました。
ミニカーはディンキー(英)の当時物で1975年に発売されました。当時のディンキーは最盛期を過ぎてまともな乗用車のミニカーは少なかったのですが、これはその中でもましなミニカーの一つでした。1/38と中途半端なサイズでフリーホイールがやや見苦しいですが、プロポーションは悪くなくまずまずの出来ばえです。実車が不人気だったせいで、当時物ミニカーはこれぐらいしか無いので、その意味では貴重なミニカーです。最近の物では、バンガーズ、オックスフォード、スパーク(レジン製)のセダンとエステートと1275 GTなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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オースチン 1300 GT イギリス 1969年
ADO16シリーズの3番手としてオースチン 1100が1963年に登場しました。モーリス 1100のオースチン版でフロントグリルとエンブレムが異なるだけで、性能等は同じだったようです。1967年のマイナーチェンジでテールフィン部分を変更したMK IIとなり、モーリスとオースチンは幅を広げた新しいフロントグリルで統一されました。またこのマイナーチェンジで、ADO16シリーズの全ブランドに1275cc(58HP)エンジンを搭載した1300が追加されました。
1968年にはMG版の高性能仕様がなくなったので、その代わりとしてエンジンを71HPにパワーアップしたスポーティなオースチン 1300 GTが1969年に設定されました。1971年にはADO16シリーズのMG版とモーリス版がなくなり、オースチン 1300はMK IIIに発展しました。ADO16シリーズではオースチンの生産台数が一番多く、約110万台が1974年までに生産されました。
ミニカーはビテス製で1998年頃に発売されました。ビテスはモーリス、オースチン、MGなどADO16シリーズを20種類ほどモデル化しています。ビテスのADO16シリーズはプロポーションが良く、グリルやホイールなど各ブランドの違いをきちんと作り分けてあるので、集めると楽しいシリーズです。当サイトではモーリス、オースチン、MG、バンデン プラを紹介しています。これはオースチン 1300 (MK II)の高性能版1300 GTをモデル化しています。(左ハンドルなので輸出仕様のモデル化のようです) ブラックアウトされたフロントグリル、レザートップ、スポーティなホイールなど1300 GTの特徴が再現されています。なおMK IIから小さくなったリアのテールフィンについては、MK Iのままで変えていないようです。(ほんの少しだけの違いですが。。) これ以外のミニカーとしてはヴァンガーズやオックスフォードがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ディムラー ソブリン イギリス 1969年
1896年に設立されたイギリス最古の自動車メーカー ディムラー モーター社は1910年にバーミンガム スモール アームズ(Birmingham Small Arms 略称BSA)社の傘下となり、軍用車の製造を始めました。第1次世界大戦中は世界初の戦車や軍用車の製造を行い、第2次世界大戦中はディムラー ディンゴ 偵察車として知られる装甲車など軍用車の製造を行いました。(実車画像→ ディムラー ディンゴ 偵察車)
第2次世界大戦後に自動車が大量生産されるようになり、手作りで高級車を製造していた自動車メーカーは存続が難しくなりました。高級車以外に軍用車も製造していたものの、ディムラーもその流れには逆らえず、親会社のBSAは1960年にデイムラーをジャガーに売却しました。ジャガーはディムラーのブランド名を存続させることとし、既存のマジェスティックなどはそのまま製造されデイムラーの工場でジャガーの製造もおこなうようになりました。1962年にはジャガー MK IIのデイムラー版としてディムラー製V型8気筒2.5Lエンジンを搭載しラジエターグリルにデイムラー伝統のフルート(縦溝)を刻んだデイムラー 2.5 V8 サルーンが登場しました。
1966年にジャガー 420のディムラー版がディムラー ソブリン 420の名前で登場しました。ソブリンはジャガーと同じ6気筒4.2Lエンジンを搭載していましたので、ジャガー 420とディムラー ソブリン 420はフロントグリルとエンブレムが違うだけの姉妹車となりましたが、車格的にはディムラーの方が高級という格付けでした。1969年にソブリン 420の後継車としてジャガー XJシリーズのディムラー版が登場しました。XJ12と同じ12気筒エンジン搭載車はソブリンではなくダブルシックスという伝統的な名前で1972年に発表され、そのロングホイールベース版のバンデン プラ仕様も追加されました。ジャガー(ディムラーも含む)のセダンはXJシリーズにまとめられ、その後1986年と2003年のモデルチェンジでも独特のスタイルが継承されました。なお1983年からディムラー ソブリンはジャガー XJシリーズの上級グレードとなりジャガー ソブリンに名前が変更されました。
ミニカーは2003年に発売されたコーギー系列のバンガーズ製です。バンガーズはジャガー XJシリーズを20種類ほどモデル化していますが、これはそのバリエーションで数種類の色違いがあります。バンガーズのミニカーはヘッドライトにラインストーンを組み込んだところなど昔のコーギー風の懐かしい作風で、実車の雰囲気がうまく再現されています。また作風はレトロですが、エッチングメタル製のワイパーや室内の造形など細部は結構リアルに仕上げてあり、上部にフルート(縦溝)が刻まれたディムラーのフロントグリルも綺麗に再現されています。これ以外のソブリンのミニカーはネオ(レジン製)があります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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トライアンフ TR6 イギリス 1969年
TR2から続いていた寄り目スタイルのフロントを一新して、近代的デザインのボディとなったTR6が1969年に登場しました。デザインはドイツのカルマン社によるもので、オプション設定でスチール製ハードトップが装着できるようになりました。フロントサスペンションのスタビライザー追加など足回りが強化されて、操縦性が向上していました。エンジンはTR5と同じ燃料噴射式の6気筒2.5L(150HP)でしたが、主たる市場の北米向けは排ガス対策の関係でキャブレター仕様(105HP)でした。
1975年に後継車のTR7が登場し、TR6は1976年に生産中止となりました。TR6はそれまでのTRシリーズとしては一番多く生産されました。総生産台数は約9万2千台でその90%以上が輸出されました。
ミニカーは2003年頃に発売されたソリド製です。フロントの雰囲気や灯火類はそこそこの出来ばえなのですが、何故かフロントウィンドーが小さすぎて、ミニカーで一番大事なプロポーションがどうしようもなく悪いです。(キャビンを小さめにするデフォルメは良くありますが、これはやり過ぎです) バリエーションでハードトップ仕様(型番4578)もあり、そちらはプロポーションが多少良くなっています。なおこの頃のソリドはイタリアのディテールカー(DETAIL CARS)がOEMしたミニカーを販売していて、これもその一つですので、出来が悪いのはソリドの型職人のせいではありません。これ以外のTR6のミニカーはミニチャンプス、ノレブ、オックスフォードなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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トライアンフ 2000 MK II イギリス 1969年
スタンダード社の戦後の主力モデルであったバンガードの後継車として、1963年にトライアンフ 2000/2500が登場しました。ミケロッティのデザインによる斬新なスタイルの乗用車で、モノコックボディや全輪独立サスペンションなどを採用した進歩的な設計の車でした。直列6気筒2L(90HP)/2.5L(132HP)エンジンを搭載し、4段変速(3段AT)で最高速154km/h(2L)の性能でした。1965年にコーチビルダーのカーボディーズ社が架装する5ドア エステートワゴンが追加されました。
1968年にはTR5用の燃料噴射式2.5L(150HP)エンジンを搭載した2.5PIが追加されました。1969年にミケロッティがフロントグリルを一般的なデザインに変更して、2000/2500はMK IIとなりました。MK Iの総生産台数は約12万台でした。1977年にローバー SD1に6気筒エンジンを搭載した廉価版が登場し、その車を後継車としてMK IIは生産中止となりました。MK IIの総生産台数は約20万台でした。MK IIはMK Iに比べるとフロントグリルのデザインに個性がなくなっていますが、この方が一般受けしたようです。
ミニカーは2003年に発売されたバンガーズ製です。バンガーズはイギリスの老舗コーギーのブランドで、2000年頃から主に昔懐かしいイギリス車をモデル化しています。最近のミニカーなのですが、ダイヤカットガラスを使ったヘッドライトや塗装で表現したテールライトなど1960-1970年代のコーギー風のレトロな作風が特徴です。またエッチングパーツのワイパーやユーザーが取り付けるフェンダーミラーが添付されているなど細部にこだわった部分もあります。(昔のコーギーのファンであった私にとって懐かしい感じがして好きなブランドです) この2000 MK IIもそのレトロな作風が功を奏して、実車の雰囲気が感じられる良い出来ばえになっています。なおMK IIの量産ミニカーはバンガーズの物しかないようです。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。
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