ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

MONTEVERDI (HIGHSPEED) 375L 1969 SWISS

MONTEVERDI (HIGHSPEED) 375L
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MONTEVERDI (HIGHSPEED) 375L


DINKY(UK) 190 1/42 117mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.8m 全幅約1.8m エンジン 変速機: V型8気筒 7.2L 345HP 4段変速
性能: 最高速245km/h  データーベースでモンテヴェルディのミニカー検索

モンテヴェルディ (ハイスピード) 375L スイス 1969年

 

 モンテヴェルディ社は元レーシング ドライバーでスイスの高級車ディーラーの経営者であったペーター モンテヴェルディ(Peter Monteverdi)が起こした小規模な高級車メーカーでした。最初の市販車は1967年に発表した2シータークーペの375Sで、自社製のシャーシにクライスラー製のV型8気筒7.2L(345HP)エンジンを搭載していました。当初のボディはトリノのカロッツェリア フルアのデザインでフルアの工場でボディが架装されました。1968年以降はカロッツェリア フィッソーレがボディを架装し、1969年からはフィッソーレのデザインしたボディに変わりました。(実車画像→ モンテヴェルディ 375S 1967)

 

 375Sは全長4.56mの大柄なボディながら2シーターでした。1969年にホイールベースを延長した全長4.8mの2+2シータークーペとした、フィッソーレ デザインの375Lが追加されました。1974年には全長5.3mの4ドア5シーターセダンの375、1975年に2シーターコンバーチブル仕様のパームビーチ、1977年には375Lをベースにした4ドアリムジンの375/4などが追加されました。これらのモデルはハイスピード シリーズと呼ばれ、1977年頃までそれぞれ少数が生産されました。(実車画像→ モンテヴェルディ 375/4)

 

 

 ミニカーは1970年に発売されたディンキー(英)製の当時物です。フィッソーレが架装した375Lをモデル化しています。金属製パーツのフロントグリルなどディンキー(英)らしいややレトロな造形ながら、375Lの流麗なクーペボディが見事に再現されていて、全盛期のディンキー(英)の傑作の一つといえます。(サイズが1/43よりやや大きめですが) ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きで、メタリック塗装も綺麗です。これ以外のモンテヴェルディ 375のミニカーはノレブ初期のプラスチック製当時物の375L、マトリックス(レジン製)の375S、NEO(レジン製)の375Lなどがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MONTEVERDI 375L 1
MONTEVERDI 375L 2

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MELKUS RS1000 1969 GDR

MELKUS RS1000
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MELKUS RS1000


MINICHAMPS  1/43 ㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m 全幅約1.7m エンジン 変速機: 2ストローク 3気筒 992㏄ 68HP 5段変速
性能: 最高速165km/h  データーベースでメルクスのミニカー検索

メルクス RS1000 東ドイツ 1969年

 

 メルクスはレーシングカー ドライバーのハインツ メルクス(Heinz Melkus)が1959年に設立した東ドイツの自動車会社でした。同社は主にレーシングカーを製作し、そのほとんどの部品は東ドイツのワルトブルグトラバントから供給されました。同社のレーシングカーは東ドイツ フォーミュラー3、フォーミュラー ジュニアなどに参戦し、ドライバーのハインツ メルクスは1960年代に何度かチャンピオンとなっていました。同社は1986年に自動車製造を止めて自動車ディーラーとなりました。

 

 1969年に登場したメルクス RS1000はメルクスが生産した唯一のロードカーでした。RS1000はワルトブルグ製の2ストローク3気筒992㏄(68HP)エンジンをミドシップ搭載したスポーツカーでした。ラダーフレームにFRP製ボディを被せる構造で、ガルウィング式ドアを採用していました。1979年まで生産され総生産台数は101台でした。メルクス社はRS1000の後継車として2009年に新型のRS2000を開発し少量生産しましたが、2012年に破産しました。(実車画像→ メルクス RS2000) 

 

 

 ミニカーは2003年に発売されたミニチャンプス製です。実車の写真(上記実車諸元の画像参照)と見比べれてみると、ミニチャンプスらしいそつのない正確な造形で、実車がリアルに再現されていることが分かります。ミニチャンプスはRS1000のレース仕様車と後継車だったRS2000もモデル化しています。メルクスは日本ではほとんど知られていない車ですが、RS1000のミニカーはブレキナ(1/87)とIST MODELS(1/43)が発売しています。ミニカーとしてモデル化されていたので、欧州ではメルクス(RS1000)が東ドイツの車として結構知られていたようです。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MELKUS RS1000 1
MELKUS RS1000 2

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NISSAN FAIRLADY Z Z432 (S30) 1969 JAPAN

NISSAN FAIRLADY Z Z432 (S30)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY Z Z432 (S30)


DIAPET 197 1/40 105mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.12m 全幅約1.63m エンジン 変速機: DOHC 6気筒 2L 160HP 5段変速
性能: 最高速210km/h  データーベースでフェアレディ Z S30型のミニカー検索

日産 フェアレディ Z Z432 S30型 日本 1969年

 

 1969年にフェアレディ 2000の後継車としてフェアレディ Z 初代(S30)が登場しました。従来のイギリス製軽量スポーツカーの模倣から脱却して、主力市場のアメリカのニーズを取り入れた高級GTカーに生まれ変わりました。居住性に優れたクーペ ボディは軽量なモノコック構造で、全輪独立懸架を採用するなど先進的な設計でした。ジャガー E タイプのようなロングノーズ/ショートデッキのスタイルで、フェンダー先端に埋め込まれたヘッドライトが個性的でした。

 

 標準のZ/Z-Lにはセドリック用6気筒2L(125HP)L20型エンジン、高性能版のZ432にはスカイライン GT-R用のDOHC 6気筒2L(160HP)S20型エンジンを搭載していました。(432とは4バルブ/3キャブレター/2カムシャフトの意) Z432は5段変速で最高速210km/hの性能でした。輸出仕様車の車名はダットサン 240Zで6気筒2.4L(150HP)L24型エンジンを搭載し最高速は190km/hでした。性能的にはポルシェなどの高級スポーツカーには及ばないものの、価格の安さと信頼性の高さでスポーツカー市場を席捲し、アメリカ市場を中心に大ヒットしました。Z(ズィー)カーと呼ばれて、ダットサン ブランドを世界に知らしめた傑作車でした。

 

 

 1970年に3段自動変速機が装備され、1971年に2.4Lエンジンを搭載した240Z、FRP製のフロントバンパー一体式エアロパーツとオーバーフェンダーを装着した240ZGが追加されました。1974年に全長を延ばして4人乗りとした2by2が追加されるなど各種の改良が施されました。モンテ カルロやサファリなどのラリー選手権に参戦し、1971年と1973年のサファリ ラリーで総合優勝しています。1978年にフェアレディ Z 2代目(S130)にモデルチェンジしました。

 ミニカーは1970年に発売されたダイヤペット製の当時物です。高性能版のZ432をモデル化しています。プロポーションが正確で、実車の雰囲気が良く再現されています。ボンネット/ドア/テールゲートが開閉するギミック付で、エンジンルーム内や室内などの細部もリアルに再現されています。当時の国産ミニカーとしては素晴らしい出来ばえで、ダイヤペットの傑作ミニカーでした。ダイヤペットには240Z ラリー仕様(1/30)、2by2(1/40)、チェリカ80シリーズ(約1/50)の240Zもありました。フェアレディ Zは人気車ゆえミニカーはたくさんあります。当時物ミニカーとしてはトミカがZ432と240Z、トミカ ダンディがZ432をモデル化していました。当時物以外では京商、エブロなどがZ、Z-L、Z432、240Zなどをレース仕様も含めて数十種類もモデル化しています。また最近ではアシェット 日産名車コレクション/国産名車コレクション、レジン製ではハイストーリーやイグニッションモデルなどがモデル化しています。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/テールゲート開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

NISSAN FAIRLADY Z Z432 (S30) 1
NISSAN FAIRLADY Z Z432 (S30) 2
 以下は1975年に発売されたダイアペット製の当時物 日産 フェアレディ Z 2by2 (1/40 型番G33)の画像です。2by2は全長が長いので上記のZ432より少し大きくなっています。(全長111mm) ヘッドライトにカバーが追加され、室内はリアシートが追加されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY Z 2BY2 (S30) 1
NISSAN FAIRLADY Z 2BY2 (S30) 2

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリア/リアゲート開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY Z 2BY2 (S30) 3
NISSAN FAIRLADY Z 2BY2 (S30) 4

 以下は1973年に発売されたダイヤペット製の当時物 日産 フェアレディ 240Z ラリーカー仕様(1/30 型番603(G32))の画像です。240Zのラリー仕様と称していますが、240ZGをモデル化しているようです。縮尺が1/30なので全長145㎜と少し大きめなサイズになっています。サイズは大きいのですが、ダイヤペットの標準縮尺1/40の物を大きくしただけといった出来ばえです。ボンネット/ドア/テールゲートが開閉するギミック付で、デカールとアンテナが付属していました。(アンテナは付けてありますが、デカールは貼っていません) 同じ型をつかったラリー仕様でない物(型番G61)とポリス仕様(型番P10)がありました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY Z 240Z RALLY (S130) 1
NISSAN FAIRLADY Z 240Z RALLY (S130) 2

 以下は2008年に発売されたアシェット 日産名車コレクション製の日産 フェアレディ Z Z432 (1/43 No.05)の画像です。これも高性能版のZ432をモデル化しています。メーカーはノレブで、ノレブらしいそつのない造形で実車がうまく再現されていて、良く出来ています。細部の仕上げもステアリングホイールが着色されているなど、安価な雑誌付きミニカーながら良く仕上げてあります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY Z Z432 (S30) 1
NISSAN FAIRLADY Z Z432 (S30) 2

 以下は2008年に発売されたアシェット 日産名車コレクション製の日産 フェアレディ 240Z #5 モンテ カルロ 1972 (1/43)の画像です。これは日産名車コレクションの定期購読者に提供されたノベルティで、上記Z432を大幅に改造して1972年 モンテ カルロ 参戦車(総合3位)に仕立てています。左ハンドルに変更され車高が上げてあり補助灯や室内のスペアタイヤなどが追加され、実車に即したカラーリングになっています。フェアレディ Zのラリー仕様としてはかなり良い出来ばえです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY Z MONTE CARLO (S30) 1
NISSAN FAIRLADY Z MONTE CARLO (S30) 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。フェンダーに表示されたドライバー名とデカール、ナンバープレートなどは実車を忠実に再現してあります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY Z MONTE CARLO (S30) 3
NISSAN FAIRLADY Z MONTE CARLO (S30) 4

 以下は2006年に発売されたアシェット 国産名車コレクション製の日産 フェアレディ Z432 (1/43 No.08)の画像です。これは上記の日産名車コレクションのZ432と同じ物ですが、カラーリングを変えてあります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY Z Z432 (S30) 3
NISSAN FAIRLADY Z Z432 (S30) 4

 以下は2000年頃に発売されたエブロ製の日産 フェアレディ 240ZG 1971 (1/43 型番43054)の画像です。エブロとしては初期の物ですが、プロポーションが正確でとても良く出来ています。240ZGの特徴であるFRP製のフロントバンパー一体式エアロパーツとオーバーフェンダーがリアルに再現されています。エブロは田宮模型の元設計者が創立しているだけあって、スケールモデル的で正確なモデル化をします。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 1
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 3
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 4

 以下は2001年頃に発売された京商製の日産 フェアレディ 240ZG 1971 (1/43 型番K03162W)の画像です。上記のエブロ製と同じ240ZGをモデル化しています。(オプションのリアスポイラーが付いています) エブロ同様に実車がうまく再現されていますが、エブロよりも細部がリアルに再現されています。特に室内のインパネでは奥まった位置にあるメーターが良く再現されていて、さらにボンネット開閉ギミック付でエンジンもリアルに再現されています。京商はこれ以外にもZ-LとZ432などを1/18、1/43、1/64で約70種類ほどモデル化しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 5
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 6

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。エンジンは1/43サイズとしてはかなりリアルに再現されていて、オレンジ色のエアクリーナーには注記まで再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 7
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 8

 以下は2022年に発売されたアシェット 国産名車プレミアムコレクション製の日産 フェアレディ 240ZG 1971 (1/43 No.9)の画像です。メーカーは中国のSUMS MODELで同社のオールモーストリアル(ALLMOSTREAL)ブランド製です。上述したエブロ製と同じ240ZGのモデル化で、こちらはオプションのリアスポイラーが付いています。全体的にはエブロ製とほとんど同じような出来ばえですが、FRP製のエアロパーツとオーバーフェンダーの質感はエブロ製よりリアルです。実車に即した茶/灰色のカラーリングも綺麗です。240ZGは全長約4.3mX全幅約1.7mとエアロノーズ/オーバーフェンダーの分だけ通常の240Zよりも大きくです。エブロ製とプレミアムコレクション製のミニカーはどちらも全長が100㎜で、縮尺1/43で正確に出来ています。車幅はエブロ製は42㎜、プレミアムコレクション製は40㎜で、エブロ製はオーバーフェンダーを少し大きめにデフォルメしています。ただこの違いは見た目ではほとんど感じられない程度です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 9
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 10

 以下はフロント/リアの拡大画像です。エブロ製では省略されているテールライトのクロームモール縁取り、リアウィンドーの熱線処理がきちんと再現されています。実車の画像と見比べてみると、FRP製のエアロパーツが実にリアルな質感で仕上げられていることが分かります。(実車の画像 → 日産 フェアレディ 240ZG) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 11
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 12

 フェアレディ Z 初代はポリトーイ(イタリア)やコーギー(イギリス)などの海外のミニカーメーカーも当時物ミニカーとしてモデル化していました。海外でモデル化された国産車の当時物ミニカーとしては、トヨタ 2000GTホンダ S800に次ぐものでした。以下は1976年に発売されたポリトーイ製のダットサン 240Z (1/43 型番EL64)の画像です。ポリトーイのELシリーズは廉価版ミニカーでしたので、安っぽいホイールなど全体的に簡素な仕上げですが、プロポーションは悪くないです。(1970年代後半のミニカーはこのような廉価版が主流でした) ドアが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY 240Z (S30) 1
NISSAN FAIRLADY 240Z (S30) 2

 以下は1973年に発売されたコーギー製の当時物 ダットサン 240Z ラリー仕様 (1/43 型番396)の画像です。コーギーは型番394で1971年 サファリ ラリー 優勝車もモデル化していて、これはそのラリー仕様車から補助灯を外して再販売した物です。(初期の物は補助灯を外していない) 1970年代の当時物ミニカーですので、上記のポリトーイ製同様に今見ると簡素な作りです。室内後部には型番394と同様にロールケージとスペアタイヤが備えられています。コーギー流の親しみやすい感じに仕上げられていて、当時としてはまずまずの良い出来ばえでした。ドアが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY 240Z RALLY (S30) 1
NISSAN FAIRLADY 240Z RALLY (S30) 2

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NISSAN R382 1969 JAPAN

NISSAN R382
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN R382


DIAPET 210 1/40 107㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.05m 全幅約1.87m エンジン 変速機: DOHC V型12気筒 6L 600HP 不詳
性能: 最高速 不詳  データーベースで日産 R380/390のミニカー検索

日産 R382 日本 1969年

 

 1967年の日本グランプリでR380 IIがポルシェ 906に敗退したことから、後継車のR381は大排気量のパワフルなマシンとして企画されました。搭載を予定していたV型12気筒5Lエンジンが1968年日本グランプリに間に合わなかったので、アメリカのカンナムで使われていたシボレーのV型8気筒5.5Lエンジンが改造されて使われました。このエンジンのパワーアップに対して、シャーシやサスペンションが強化されました。(実車画像→ 日産 R381)

 

 R381にはシャパラルが先鞭をつけたリアスポイラーが付いていました。このスポイラーはサスペンションに連動して左右独立で角度が変わり、ブレーキング時には直立してエアブレーキとしても機能する凝ったものでした。 1968年の日本グランプリでは、ポルシェ 910(2位)やトヨタ 7を抑えて、R381が優勝し3-4-5位をR380 IIが占めて、日産が初めて日本グランプリを制覇しました。同年末にはV型12気筒5Lエンジンが完成し、それを搭載したR381 IIが完成しました。

 

 

 1969年には後継車のR382が登場しました。可変式スポイラーが禁止されたので、スポイラーを一体化して高く反り返ったリアエンドになっていました。1969年日本グランプリにはエンジンを6Lに拡大しパワーアップしたR382で臨みました。結果はR382が1-2フィニッシュで優勝し、日本グランプリ2連覇を達成しました。なお3-4-5位はトヨタ 7で、6-7-8位をポルシェ勢が占めました。日産は日本グランプリ3連覇とアメリカでのカンナム参戦を目指してR383を1970年に開発していました。しかし日産は公害対策に集中するということで、日本グランプリの不参加を表明しレース活動から撤退し、R383のレース参戦はありませんでした。(その後1977年の東京モーターショーで一般公開されました 実車画像→ 日産 R383)

 ミニカーは1970年に発売されたダイアペット製の当時物です。1969年日本グランプリの優勝車(#21)をモデル化しています。ゼッケンなどは添付されていた紙シールを貼り付けています。実車と同じ黄色のバリエーションもありました。当時のダイヤペットとしては、異例のリアルな造形で非常に良い出来ばえです。ホイールやエンジンもリアルで、小さな蝶板でドアが手前に開くギミックも凝っています。(当時のミニカーはドア開閉が必須だったので、頑張ってつけたのでしょう) これ以外のR382の当時物ミニカーは同じダイヤペットのチェリカ80の1/58と香港製50シリーズの1/50、トミカの1/69がありました。当時物以外では、京商の1/64、エブロの日本グランプリ仕様(約10種類)などがあります。なおエブロはR383もモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像と俯瞰/ドア開閉ギミックの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

NISSAN R382 1
NISSAN R382 2

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TOYOTA PUBLICA 1000 (KP30) 1969 JAPAN

TOYOTA PUBLICA 1000 (KP30)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
TOYOTA PUBLICA 1000 (KP30)


DIAPET 189 1/40 91mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.65m 全幅約1.45m エンジン 変速機: 4気筒 1L 58HP 4段変速
性能: 最高速140km/h  データーベースでトヨタ パブリカのミニカー検索

トヨタ パブリカ 1000 KP30型 日本 1969年

 

 トヨタ パブリカの2代目が登場したのは、初代登場から8年経過した1969年でした。この頃になるとカローラが大衆車となり、パブリカは若者向けの入門車という位置づけになりました。そこで若々しさを感じさせるデザインを目指したようですが、このKP30型の外観は今ひとつの感じがありました。先代と同じ空冷800ccエンジンも残されていましたが、主たるエンジンはカローラのK型を流用した4気筒1L(58HP)/1.1L(68HP)で、4段変速で最高速150km/h(1.1L)の性能でした。

 

 カローラと同じ1.2Lエンジンを搭載したスポーツ仕様のSLが追加され、1972年のマイナーチェンジではリアがカローラのようなファーストバック的な外観に変更され、空冷エンジンの設定がなくなりました。なおこの車には業務提携していたダイハツ工業から同じボディの姉妹車として、コンソルテという名前の車がでていました。1973年にパブリカの上級車として、パブリカ スターレット(ダイハツ版はコンソルテ クーペ)が登場しました。1976年の最後のマイナーチェンジでKP50型となり、1978年のスターレット 2代目の登場でパブリカの名前は消えました。なお商用車のパブリカ ピックアップは1987年まで生産されました。

 

 

 ミニカーは1970年に発売されたダイヤペット製の当時物です。フロントグリルの出来が良くないですが、プロポーションは悪くなく、実車の全体的な雰囲気はうまく再現されています。車高が高いのでアンバランスな感じがしますが、ボディを押しさげてやると本来のプロポーションが悪くないことが分かります。ボンネット/ドアが開閉するギミック付きです。なおパブリカ 2代目のミニカーは2022年現在でもこれしかありません。ただし商用車のパブリカ ピックアップは懐かしの商用車コレクションでモデル化されています。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

TOYOTA PUBLICA 1000 (KP30) 1
TOYOTA PUBLICA 1000 (KP30) 2

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