ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

JAGUAR D TYPE 1955 UK

JAGUAR D TYPE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR D TYPE


VITESSE VML010 1/43 96㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.1m (ロングノーズ)/3.91m 全幅約1.66m エンジン 変速機: DOHC 6気筒 3.4L 270HP 4段変速
性能: 最高速280km/h  データーベースでジャガー D タイプのミニカー検索

ジャガー D タイプ イギリス 1955年

 

 ルマンで優勝したジャガー C タイプの後継車としてジャガー D タイプが1954年に登場しました。C タイプをベースにしており、ロングノーズとショートノーズの2タイプがありました。ボディはC タイプより空力的に優れていて、コクピット後方につけられた垂直フィンが特徴で これには直進安定性の効果がありました。(フィンが付いてない仕様もありました) ボディは総アルミ製で、6気筒3.4Lエンジンは250HPまでパワーアップされ、4輪ディスクブレーキを装備していました。

 

 1954年ルマンでは、フェラーリ 375に僅差で優勝をさらわれ2位でした。1955年ルマンにはロングノーズのボディで参戦しました。このルマンでは、メルセデス ベンツ 300SLRがルマン歴史上最悪の事故を起こしました。その事故のきっかけとなったのはD タイプだったのですが、D タイプは事故を免れて最終的に優勝しました。なおメルセデス ベンツはこの事故を契機にして1988年のルマンまでレース活動を自粛することになりました。1956年と1957年のルマンでもD タイプが優勝し、3年連続優勝の快挙を成し遂げました。1956年にD タイプを公道走行仕様としたXKSSがごく少数生産されました。1957年に生産工場が焼失したことで、D タイプは生産中止となりました。

 

 

 ミニカーは2001年頃に発売されたビテス製のミレニアム コレクションという西暦2000を祝う企画物の一つでした。1955年ルマン優勝車(ドライバー M.ホーソン)をモデル化しています。付属品として車に飛び乗ろうとしているドライバーとコクピット背後の給油口にジョーゴで給油するメカニックのフィギュアが付いていました。D タイプもフィギュアもかなり良い出来なので、ちょっとしたミニジオラマ仕立ての楽しいミニカーとなっていました。D タイプの当時物ミニカーはソリド、ディンキー、マッチボックスなどがあり、当時物以外ではブルム、カルツォ、イクソ、オックスフォード、スパーク(レジン製)などたくさんあります。またXKSSのミニカーもスポットオンのレアな当時物やオートアートなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

JAGUAR D TYPE 1
JAGUAR D TYPE 2

 以下は燃料給油口の画像と、給油作業をするメカニックとコクピットに乗り込もうとするドライバーのフィギュアを配した画像です。燃料給油口は開いた状態でモデル化されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR D TYPE 3

 以下は1987年に発売されたブルム製のジャガー D タイプ ルマン仕様 (1/43 型番R147)の画像です。上記と同じ1955年 ルマン 優勝車をモデル化しています。1980年代のミニカーとしては良い出来ばえでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR D TYPE 5
JAGUAR D TYPE 5

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR D TYPE 7
JAGUAR D TYPE 8

 以下は1984年に発売されたブルム製のジャガー D タイプ プロトタイプ (1/43 型番R129)の画像です。これは上記のバリエーションでプロトタイプをモデル化しています。プロトタイプなのでコクピット背後の垂直フィンがありません。画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR D TYPE 9
JAGUAR D TYPE 10

 以下は1957年に発売されたソリド製の当時物 ジャガー D タイプ (1/43 型番100)の画像です。1950年代に製作されたソリド初期の100番シリーズの最初の1台でした。D タイプ ショートノーズをモデル化していて、素朴な作りですが、1950年代当時としてはかなり良い出来ばえでした。当時のレーシングカーのミニカーはドライバーが付いているものが多く、これもドライバーが付いていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR D TYPE 11
JAGUAR D TYPE 12

   以下はフロント/リアの拡大画像です。。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR D TYPE 13
JAGUAR D TYPE 14

 
データーベースでジャガー XKSSのミニカー検索

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JAGUAR 2.4 SALOON (MK I) 1955 UK

JAGUAR 2.4 SALOON (MK I)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR 2.4 SALOON (MK I)


ELIGOR 1127 1/43 106mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.6m 全幅約1.7m エンジン 変速機: DOHC 6気筒 2.5L 112HP 4段変速
性能: 最高速166km/h  データーベースでジャガー MKのミニカー検索

ジャガー 2.4 サルーン (MK I) イギリス 1955年

 

 ジャガーは新しい顧客を開拓する為に、1955年に小型セダンの2.4 サルーンをラインアップに加えました。ジャガーとして初のモノコックボディを採用した車で、デザインは上級車MK VIIに似た雰囲気で高級なイメージを出していました。エンジンはスポーツカーのXK120のDOHC 6気筒3.5Lをショートストローク化した2.5L(112HP)で、4段変速で最高速166km/hと高性能でした。

 

 1957年にはXK140と同じ3.4Lエンジン(210HP)を搭載した3.4 サルーンが追加され、最高速198km/hとさらに高性能になりました。またブレーキが4輪ディスクとなり、豪華な小型車ながら非常にスポーツ性が高く、ラリーなどでも活躍しました。2.4/3.4 サルーンは1959年にモデルチェンジして、MK IIという名前になったので、2.4/3.4 サルーンはMK Iと呼ばれることになりました。MK IとMK IIは良く似たデザインですが、MK Iは窓枠が太くMK IIではそれを改良して窓枠が細くなって窓面積が増えていましたので、MK IとMK IIは窓枠で区別することができます。

 

 

 ミニカーは1988年頃に発売されたエリゴール製のジャガー MK I (1/43 型番1127)の画像です。エリゴールの初期物はノレブのプラスチック製の型を流用した物が多いのですが、これもノレブの型番17(1957年発売)の型を流用していました。(ただしエリゴールはダイキャスト製です) プロポーションが良く、当時のミニカーとしては良く出来ていました。なおエリゴールは箱にこれを1960年式と表示してあり、底板にはMK Iと表示されています。1960年式であればMK IではなくMK IIではないかと思いますが、エリゴールの母国のフランスでは1960年式もMK Iだったのかも?しれません。フロント周りの造形はMK IIのようにも見えますが、底板にMK Iと銘記しているのでそれを尊重してMK Iであるとしました。これ以外のMK Iの当時物ミニカーはコーギー、ノレブ、スポットオン、マッチボックスなどがありました。最近の物ではネオ(レジン製)があります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

JAGUAR 2.4 SALOON (MK I) 1
JAGUAR 2.4 SALOON (MK I) 2

 以下は1957年に発売されたコーギー初期の当時物のジャガー MK I (1/47 型番208)の画像です。60年以上も前に作られたミニカーですので、非常に素朴な作りです。プラスチック製のウインドスクリーンや室内を再現していることが、この当時のコーギーのミニカーの売りでした。(他社は何も無くてがらんどうの物が多かったのです) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR 2.4L (MK I) 3
JAGUAR 2.4L (MK I) 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR 2.4L (MK I) 5
JAGUAR 2.4L (MK I) 6

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MORRIS MINOR 1000 1956 UK

MORRIS MINOR 1000
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MORRIS MINOR 1000


CORGI 67401 1/43 87mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.76m 全幅約1.55m エンジン 変速機: 4気筒 948cc 37HP 4段変速
性能: 最高速120km/h  データーベースでモーリス マイナーのミニカー検索

モーリス マイナー 1000 イギリス 1956年

 

 第2次世界大戦が終わると、モーリスは戦前型の小型車エイト(EIGHT 4気筒918㏄エンジン搭載)とテン(TEN 4気筒1.1Lエンジン搭載)の生産を再開しました。これら戦前型の後継車としてモーリス マイナーが登場したのは、モーリスがBMCに統合される前の1948年でした。このマイナーという車名は1928年に登場した小型車モーリス マイナー(MINOR 4気筒847㏄エンジン搭載)で一度使われていた車名の復活でした。(実車画像→ モーリス エイト 1936モーリス マイナー 1928)

 

 モーリス マイナーは後にミニを設計したことで知られているアレック イシゴニスの設計で、モノコックボディに前輪独立懸架という当時としては先進的な車でした。最初のMM シリーズは2/4ドアセダンとコンバーチブルがあり、4気筒918cc(27HP)エンジンを搭載し、最高速は95km/hの性能でした。MMシリーズは1953年まで生産されました。 (実車画像→ モーリス マイナー MM シリーズ)

 1952年にフロントグリルを近代化し4気筒803cc(30HP)エンジンを搭載したシリーズ 2に発展しました。1953年にワゴンのトラベラーや商用車のバンが追加されました。1956年には4気筒948cc(37HP)エンジンを搭載したマイナー 1000(シリーズ 3)となり、4段変速で最高速は120km/hに向上しました。1962年にエンジンが1.1L(48HP)に変更された最終型になりました。1971年に生産中止となり23年間に約136万台が生産された超ロングセラーの車でした。

 

 

 ミニカーは1998年頃に発売されたコーギー製で、マイナー 1000をモデル化しています。主に大人のマニア向けとして作られた「MOTORING MEMORIES」というシリーズの1台でした。1960年代のミニカー風のレトロな仕上げとなっていましたが、プロポーションはしっかりしていて、実車の雰囲気がうまく再現され良い出来ばえでした。室内もレトロな仕上げですが、そこそこうまく再現されています。モーリス マイナーは1950年代の車でミニカーがあまり作られていなかったので、当時物ミニカーはありません。当時物以外ではブレキナの1/87、オックスフォード、コーギー、バンガーズなどでたくさんモデル化されています。以下はフロント/リアの拡大画像です。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MORRIS MINOR 1
MORRIS MINOR 2

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AUSTIN A35 1956 UK

AUSTIN A35
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUSTIN A35


CORGI 67201 1/43 81㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.47m 全幅約1.4m エンジン 変速機: 4気筒 948cc 34HP 4段変速
性能: 最高速118km/h  データーベースでオースチン A30/35のミニカー検索

オースチン A35 イギリス 1956年

 

 戦前の名車オースチン セブンで有名なオースチン グループは第2次世界大戦中は自動車と軍用機の生産に従事していました。戦争が終わると1945年には4気筒2.2L(67HP)OHVエンジンを搭載するオースチン 16を発表し生産を再開しました。1947年には6気筒3.5(110HP)/4L(127HP)エンジンを搭載する大型車のオースチン A110/125が登場しました。16もA110/125も戦前型の古いデザインの車でした。(実車画像→ オースチン 16)
(実車画像→ オースチン A110/125)

 

 1950年に小型車オースチン A30が登場しました。モノコック構造のボディに前輪独立懸架、新開発の4気筒803cc(28HP)エンジン、最高速100km/hとライバルのモーリス マイナー同様に革新的な設計の車でした。当初は4ドアセダンだけでしたが、2ドアセダンやワゴン/商用バンが追加され、1956年には排気量が948cc(34HP)に拡大されA35となりました。 1958年にA40 ファリーナにモデルチェンジしましたが、商用バンは1968年まで生産されました。総生産台数は約28万台でした。

 1952年にオースチン グループはモーリスと合併しBMC(ブリティッシュ モーター コーポレーション)となりました。当時のオースチンにはA40 サマーセット(4気筒1.2L)、A70 ヘレフォード(4気筒2.2L)、プリンセス リムジーン(6気筒4L)などがありました。なおこのA40は当時の日産自動車がライセンス契約で日産 オースチンとしてノックダウン生産していました。(実車画像→ オースチン A40 サマーセット)

 

 

 ミニカーは2002年頃に発売されたコーギー製です。マニア向けの「MOTORING MEMORIES」というシリーズの1台でした。前述したモーリス マイナーと同じような1960年代のコーギー製を思わせるようなレトロな造形で、実車の雰囲気がうまく再現されていました。実車のユーモラスな感じの顔付が少し誇張されていますが、この辺の味付けはコーギーならではのもので、私はこのような少しレトロなミニカーが好きです。A30/35の当時物ミニカーはディンキーのビンテージ物がありました。最近の物ではバンガーズ、イクソなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

AUSTIN A35 1
AUSTIN A35 2

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ROLLS ROYCE SILVER CLOUD I HOOPER EMPRESS 1956 UK

ROLLS ROYCE SILVER CLOUD I HOOPER EMPRESS
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ROLLS ROYCE SILVER CLOUD I HOOPER EMPRESS


OXFORD 43EMP002 1/43 127㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.5m 全幅約1.9m エンジン 変速機: 6気筒 4.9L 200HP 4段自動変速
性能: 最高速170km/h  データーベースでロールス ロイス シルバー クラウドのミニカー検索

ロールス ロイス シルバー クラウド I フーパー エンプレス イギリス 1956年

 

 1955年にロールス ロイス シルバー ドーンはシルバー クラウド Iに、ベントレー R タイプはS1 タイプにモデルチェンジしました。これ以前のロールス ロイスとベントレーはホイールベースが異なるなどの明確な違いがありましたが、この時点で両車はグリルとエンブレムだけが異なるだけのほとんど同じ車になってしまいました。シャーシは新設計でエンジンはシルバー レイス用の6気筒4.9Lを大幅に改良して搭載し、最高速は170km/hとロールス ロイスとしては初めて100mp/h(160km/h)を越えた車となりました。

 

 フーパー エンプレスという名前はコーチビルダーのフーパーが1950年代半ばにデザインしたフロントフェンダーが長く裾を引いたエレガントなデザインのボディのことを示します。もともとはベントレー用として使われたデザインだったようですが、同じデザインがロールス ロイスにも使われたようです。この時期からロールス ロイスはボディとシャーシを一体化したモノコック構造を本格的に採用し始めたので、仕事が減ったコーチビルダー フーパーは1959年に廃業しました。その為このフーパー エンプレス ボディを架装したシルバー クラウド Iは十数台しか製作されなかったようです。

 

 

 ミニカーは2018年に発売されたオックスフォード製です。オックスフォードの1/43は以前から出来が良かったのですが、このフーパー エンプレスも特徴的なエレガントなボディをうまく再現していました。またツートンカラーの塗装、フロントグリルの造形、そこそこ良く再現された室内などもとても良い出来ばえでした。なおロールスロイスのマスコットを大きめのサイズでリアルに作っているのは、マニアの嗜好をよくわかっているからです。(正確にスケールダウンすると小さくなってみすぼらしく見えますので) この出来ばえで定価6300円ですから、ミニカーの価格が高騰している現在では実にリーズナブルな価格設定でした。(イクソの1/43ダイキャスト製ミニカーは2022年現在でも約7500円ですから、この値段ぐらいで充分やれるはずです) これ以外のフーパー エンプレスのミニカーは、モデルカーグループのシルバー レイス(1/18)やネオ(レジン製)のシルバー レイスなどがあります。 以下はフロント(マスコット拡大)/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ROLLS ROYCE SILVER CLOUD I HOOPER EMPRESS 1
ROLLS ROYCE SILVER CLOUD I HOOPER EMPRESS 2

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