ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

戦後のイギリス国産自動車メーカーの変遷 1944 UK

第二次大戦後、外国資本から自国資本を守るためイギリスの国産自動車メーカーは団結してBMC(ブリティッシュ モーター コーポレーション)を結成しました。その後も国産自動車メーカーは合併・分裂等を続けました。その変遷を以下のように年表にまとめました。

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 1952年に誕生したBMCはライレー、MG、モーリス、ウーズレーを有するナッフィールド グループと、オースチン、バンデン プラを有するオースチンが合併して生まれました。BMCは伝統のある各ブランドの個性を守りながら部品の共通化と車種統合を進めました。1966年には、ジャガーとデイムラーを加えBMH(ブリティッシュ モーター ホールディングス)となり、1968年には、トライアンフと大型商用車レイランドを有するレイランド グループと、ローバー、ランドローバー、アルビスを有するローバー グループを併合しBLMC(ブリティッシュ レイランド モーター コーポレーション)に発展しました。

 BLMCは1975年に財政再建の為に国有化され、BL(ブリティッシュ レイランド)と改名されました。1984年にはジャガーが分割民営化され、オースチン ローバー グループに変わりました。この時点でジャガー、ミニ、ローバー、MG以外のブランドは全て消滅してしまいました。

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MG MIDGET TC 1945 UK

MG MIDGET TC
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MG MIDGET TC


MATCHBOX Y08 1/35 100mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.54m 全幅約1.42m エンジン 変速機: 4気筒 1250cc 55HP 4段変速
性能: 最高速125km/h  データーベースでMG TA/TB/TC/TD/TFのミニカー検索

MG ミジェット TC型 イギリス 1945年

 

 モーリス車のスポーティ仕様を製造していたMG社は、1935年にモーリス社に統合されモーリスのブランドとなりました。戦前のミジェットから続くMGの軽量スポーツカーは、1945年に戦後型のTC型ミジェットが登場しました。戦前型のTB型とほとんど同じ外観で、室内が少し近代化されていました。エンジンはTB型と同じ4気筒1250cc(55HP)で、4段変速で最高速125km/hの性能でした。(実車画像→ MG ミジェット TB型) 1950年に前輪独立懸架を採用し、ボディを大型化したTD型に切り替わり、1953年には傾斜したフロントグリルなどでボディをさらに近代化したTF型に発展しました。TF型には1.5L(63HP)エンジンが追加され、その最高速は138km/hまで向上しました。(実車画像→ MG ミジェット TF型)

 

 第2次戦時中にヨーロッパに駐留していたアメリカ人がアメリカに持ち帰ったヨーロッパの軽量スポーツカーが、当時のアメリカでブームとなりました。MGもその影響でアメリカ市場に大量に輸出され、MGは小型スポーツカーの代名詞となりました。 TC型からTF型は1955年までの10年間で約5万台が生産されました。ミジェット TF型の後継車は1955年に登場したMGAでした。

 

 

 ミニカーは1978年に発売されたマッチボックス製のYシリーズです。マッチボックスのYシリーズはクラシックカーのミニカーを安価でシリーズ化したもので、値段が安いのでリオなどの高価なクラシックカーのミニカーに比べるとかなり簡素な作りでした。縮尺が1/35と中途半端で出来ばえも今一つですが、実車の雰囲気は十分にわかるものになっていました。(ヘッドライトがフロントグリルの側面に接続されていますが、これはコストダウンする為のマッチボックス流の簡素化です) なおTC型はビテス製の最近の物、TD型はテクノのヴィンテージ物、TF型はディンキーのヴィンテージ物がありますが、いずれも残念ながら持っていません。最近の物ではネオ(レジン製)がTD型をモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MG TC 1
MG TC 2

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JAGUAR MK IV 1946 UK

JAGUAR MK IV
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR MK IV


FRANKLIN MINT PT89 1/43 111mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.72m 全幅約1.67m エンジン 変速機: 6気筒 3.5L 125HP 4段変速
性能: 最高速140km/h  データーベースでジャガー MKのミニカー検索

ジャガー MK IV イギリス 1946年

 

 1945年に戦前型のジャガー 1.5/2.5/3.5 サルーンが再生産されてMK IVとして登場しました。なおこのMK IVという名前は当時の正式な名前ではなく、1948年に発表された後継車の名前が何故かMK Vとなったので、このモデルをMK IVと呼ぶようになったものです。したがってこのモデル以前のMK IからMK IIIというモデルは存在しません。また1955年に登場した小型車のMK Iも全くの別物です。(ジャガーの名前はややこしいのです)

 

 エンジンは4気筒1.8L(65HP)、6気筒2.7L(105HP)、6気筒3.5L(125HP)の3種類がありました。ボディは戦前型とほとんど同じで、4気筒エンジン搭載車と6気筒エンジン搭載車はホイールベースが異なり、全長も4.39mと4.72mと違っていました。4気筒エンジン搭載車はセダンだけで、6気筒エンジン搭載車にはセダンとオープンのドロップヘッド クーペもありました。4段変速で6気筒エンジン搭載車の最高速は140km/hでした。1948年に後継車のMK Vが登場しました。 (実車画像→ ジャガー MK V)

 

 

 ミニカーは1992年頃に発売されたフランクリン ミント製です。フランクリン ミントの1/43のクラシックカー「World`s Great Classic Cars」シリーズの1台で、ジャガー MK IVをモデル化しています。リアドアを開くと室内がそこそこ再現され、ボンネットを取外すと6気筒エンジンが再現されているなど凝ったつくりでした。またフロントグリル上のジャガーのマスコットも良くできています。ただフロントウインドーが小さめなのはデフォルメのやり過ぎで、プロポーション的には今一つでした。以下はフロント(マスコット拡大)/ボンネットを外したエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

JAGUAR MK IV 1
JAGUAR MK IV 2

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ROLLS ROYCE SILVER WRAITH 1947? UK

ROLLS ROYCE SILVER WRAITH
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ROLLS ROYCE SILVER WRAITH


SAKURA 世界の名車シリーズ 7 1/43 134㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.36m 全幅約1.96m エンジン 変速機: 6気筒 4.3L 125HP 4段自動変速
性能: 最高速135km/h  データーベースでロールス ロイス シルバー レイスのミニカー検索

ロールス ロイス シルバー レイス イギリス 1947?年

 

 第2次大戦中のロールス ロイスは航空機用エンジン 「マリーン」の量産にかかり切りで自動車生産は中断していました。「マリーン」エンジンは戦闘機のスピットファイアーなどに搭載され、「バトル オブ ブリテン(イギリス空軍とドイツ空軍との航空機空中戦)」の勝利に寄与しました。

 戦時中に開発が進められていたロールス ロイス シルバー レイスが1947年に登場しました。シルバー レイスは戦前の小型車レイスの改良型ですが、シルバー レイスの6気筒4.3Lエンジンは耐久性を向上させていて、シャーシもエンジン搭載位置が前進するなど大幅な近代化が図られていました。シルバー レイスは排気量を4.6L、4.9Lに拡大して、ファントム Vが登場する1959年までに約1700台が生産されました。

 

 なお戦前のロールス ロイスの最上級車ファントム IIIは生産中止となりました。ファントム IIIが生産中止となったのは、戦前の世界大恐慌と戦後の経済状況の悪化でファントム IIIのような運転手付高級車を購入する富裕層が減ったことでした。

 

 

 ミニカーは1970年代後半にスーパーカーシリーズを出したサクラが、世界の名車シリーズとして1979年に発売しました。箱にシルバー レイスと記載されていますが、年式などは明確化されていません。コーチビルダー マリナー パークウォード製の公用車的なリムジンをモデル化しているようです。スーパーカーシリーズでは欧州製ミニカーをコピーしていたようですが、このシルバー レイスはサクラがオリジナルで起こした型と思われます。フロントグリル周りの造形はかなり適当な出来ばえですが、サイドビューについてはそこそこうまくモデル化しているので、この時代のシルバー レイスの雰囲気がそれなりに感じられる出来ばえとなっていました。ドアが開閉するギミック付きです。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ROLLS ROYCE SILVER WRAITH 1
ROLLS ROYCE SILVER WRAITH 2

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AUSTIN FX3 TAXI 1948 UK

AUSTIN FX3 TAXI
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AUSTIN FX3 TAXI


DELPRADO 84 1/43 104mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.4m 全幅約1.71m エンジン 変速機: 4気筒 2.2L 52HP 4段変速
性能: 最高速88km/h  データーベースでロンドン タクシーのミニカー検索

オースチン FX3 タクシー イギリス 1948年

 

 タクシーのような旅客輸送サービスは馬車時代から存在し、非常に長い歴史があります。タクシーには料金を計算するメーターが付いていますが、車軸の回転を検出する方式の原始的な物が古代ローマ時代には既に存在していたようです。この機械はTaxameter(Taxaはラテン語で税/料金を徴収する意)と呼ばれ、このTaxameterがTaximeterとなりそれを装備した車をTaxi(タクシー)と呼ぶようになった訳です。

 

 ガソリンエンジン式自動車で最初のタクシーは1896年のダイムラーで、この車には近代的なタクシーメーターが備えられていました。その後多くの自動車メーカーがタクシー用車両を生産するようになりました。(昔は王侯富豪クラスしか車を所有していなかったので、一般人が乗るのはタクシーでした) 第2次大戦以前はまだ馬車タクシーが健在でした。その時代の自動車のタクシーとしてはフランスではルノーユニックのタクシー、イギリスではオースチン 12/4をベースとしたローローダー(1934年)が知られています。(実車画像→ オースチン 12/4 ローローダータクシー)

 イギリスでは旅客運送を管轄するPCO(Public Carriage Office)がタクシー業務の許認可を行っており、厳しいテストに合格しないとタクシーの営業ができません。第2次大戦後ロンドンでは馬車タクシーが廃止され、PCOの審査に合格した自動車だけがタクシーとして認可され、1947年に独特の黒い箱型ボディで知られているロンドンタクシーが登場しました。

 

 

 ミニカーがモデル化しているのは初代のロンドンタクシーとして知られるオースチン FX3で、FXとFX2という先行車両でのテスト後に完成されたタクシーでした。運転席の左側はドアが無く大型荷物を搭載するスペースとなっていました。またそのスペースの上にある銀色の箱がタクシーメーターです。車体は4.4mX1.71mと大型で、山高帽をかぶったままでの乗降と着座が可能というPCOの基準を満たす為、全高は1.8mもあり室内はかなり広いです。4気筒2.2L(52HP)エンジンを搭載し最高速88km/hの性能でした。ディーゼルエンジンやオートマティック ミッションが追加され、1958年までに約7000台が生産されました。(以外と少ないのは、タクシー認可が厳しいからでしょうか?)

 ミニカーはミニカー付雑誌の草分けだったデルプラド製 カーコレクション シリーズの物で2002年に発売されました。メーカーはアメリカのERTL(アーテル)です。特に凝ったところはありませんが、プロポーションが良く実車がうまく再現されていて、このシリーズのなかでは良く出来ていました。これ以外のFX3のミニカーはディンキーやマッチボックスのビンテージ物しかないので、車種的には貴重です。FX3以前のオースチン 12/4 ローローダーはオックスフォードがモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

AUSTIN FX3 TAXI 1
AUSTIN FX3 TAXI 2

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