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アームストロング シドレー ランカスター イギリス 1945年
アームストロング シドレー社はアームストロング ホイットワース(Armstrong Whitworth)社とシドレー ディーシー( Siddeley-Deasy)社が合併して1919年に設立された会社で航空機エンジン製造で有名でしたが、自動車製造でも高級車メーカーとしても高い評価を得ていました。アームストロング シドレーの自動車部門は創業当初から高級車市場をターゲットとしていました。同社の乗用車は、その堅牢な作り、信頼性、そして上質な乗り心地で知られ、「英国人好みの渋い中型サルーン」と評されました。
第2次世界大戦後の1945年に4ドアセダンのランカスターとそれをベースにした2ドア クーペのハリケーンが登場しました。ランカスターはトーションバーによる独立懸架式フロントサスペンションとリーフスプリングを備えたリアアクスルを特徴とし、6気筒2Lエンジンを搭載したスポーティな高級セダンでした。1950年代には4気筒2.3L/6気筒2.3L/3.4Lエンジンを搭載する4ドアセダンのサファイア シリーズが登場しました。特に6気筒3.4L(150HP)エンジンを搭載したサファイア 346は、最高速160km/hと非常に高性能でした。
しかし同社の自動車は同じカテゴリーのジャガーのようなブランド力がなく高価であった為、あまり売れませんでした。航空機産業の再編が進み、アームストロング シドレーの航空機エンジン部門は1966年にロールス ロイスの傘下となって消滅し、自動車製造部門もライバルの台頭で1960年代に消滅しました。
ミニカーは2011年に発売されたオックスフォード製です。アームストロング シドレー ランカスターの初期型をモデル化しています、オックスフォードは2009年頃から輸入されるようになったイギリスの新ブランドで、老舗のコーギーのブランドであるバンガーズに似たノスタルジックな作風で、主に古いイギリス車をモデル化しています。このランカスターも特別に凝ったところはありませんが、特徴的なフロントグリル周りがうまく再現されていて最近のミニカーとして良く出来ていました。また室内もそこそこ良く仕上げてありました。オックスフォードはバリエーションでアームストロング シドレー ハリケーン、サファイアなど15種類ほどをモデル化しています。アームストロング シドレーの当時物ミニカーはディンキーやスポットオンがモデル化していました。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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MG ミジェット TC型 イギリス 1945年
モーリス車のスポーティ仕様を製造していたMG社は、1935年にモーリス社に統合されモーリスのブランドとなりました。戦前のミジェットから続くMGの軽量スポーツカーは、1945年に戦後型のTC型ミジェットが登場しました。戦前型のTB型とほとんど同じ外観で、室内が少し近代化されていました。エンジンはTB型と同じ4気筒1250cc(55HP)で、4段変速で最高速125km/hの性能でした。(実車画像→ MG ミジェット TB型) 1950年に前輪独立懸架を採用し、ボディを大型化したTD型に切り替わり、1953年には傾斜したフロントグリルなどでボディをさらに近代化したTF型に発展しました。TF型には1.5L(63HP)エンジンが追加され、その最高速は138km/hまで向上しました。(実車画像→ MG ミジェット TF型)
第2次戦時中にヨーロッパに駐留していたアメリカ人がアメリカに持ち帰ったヨーロッパの軽量スポーツカーが、当時のアメリカでブームとなりました。MGもその影響でアメリカ市場に大量に輸出され、MGは小型スポーツカーの代名詞となりました。 TC型からTF型は1955年までの10年間で約5万台が生産されました。ミジェット TF型の後継車は1955年に登場したMGAでした。
ミニカーは1978年に発売されたマッチボックス製のYシリーズです。マッチボックスのYシリーズはクラシックカーのミニカーを安価でシリーズ化したもので、値段が安いのでリオなどの高価なクラシックカーのミニカーに比べるとかなり簡素な作りでした。縮尺が1/35と中途半端で出来ばえも今一つですが、実車の雰囲気は十分にわかるものになっていました。(ヘッドライトがフロントグリルの側面に接続されていますが、これはコストダウンする為のマッチボックス流の簡素化です) なおTC型はビテス製の最近の物、TD型はテクノのヴィンテージ物、TF型はディンキーのヴィンテージ物がありますが、いずれも残念ながら持っていません。最近の物ではネオ(レジン製)がTD型をモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ジャガー MK IV イギリス 1946年
1945年に戦前型のジャガー 1.5/2.5/3.5 サルーンが再生産されてMK IVとして登場しました。なおこのMK IVという名前は当時の正式な名前ではなく、1948年に発表された後継車の名前が何故かMK Vとなったので、このモデルをMK IVと呼ぶようになったものです。したがってこのモデル以前のMK IからMK IIIというモデルは存在しません。また1955年に登場した小型車のMK Iも全くの別物です。(ジャガーの名前はややこしいのです)
エンジンは4気筒1.8L(65HP)、6気筒2.7L(105HP)、6気筒3.5L(125HP)の3種類がありました。ボディは戦前型とほとんど同じで、4気筒エンジン搭載車と6気筒エンジン搭載車はホイールベースが異なり、全長も4.39mと4.72mと違っていました。4気筒エンジン搭載車はセダンだけで、6気筒エンジン搭載車にはセダンとオープンのドロップヘッド クーペもありました。4段変速で6気筒エンジン搭載車の最高速は140km/hでした。1948年に後継車のMK Vが登場しました。 (実車画像→ ジャガー MK V)
ミニカーは1992年頃に発売されたフランクリン ミント製です。フランクリン ミントの1/43のクラシックカー「World`s Great Classic Cars」シリーズの1台で、ジャガー MK IVをモデル化しています。リアドアを開くと室内がそこそこ再現され、ボンネットを取外すと6気筒エンジンが再現されているなど凝ったつくりでした。またフロントグリル上のジャガーのマスコットも良くできています。ただフロントウインドーが小さめなのはデフォルメのやり過ぎで、プロポーション的には今一つでした。以下はフロント(マスコット拡大)/ボンネットを外したエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ロールス ロイス シルバー レイス イギリス 1947?年
第2次大戦中のロールス ロイスは航空機用エンジン 「マリーン」の量産にかかり切りで自動車生産は中断していました。「マリーン」エンジンは戦闘機のスピットファイアーなどに搭載され、「バトル オブ ブリテン(イギリス空軍とドイツ空軍との航空機空中戦)」の勝利に寄与しました。
戦時中に開発が進められていたロールス ロイス シルバー レイスが1947年に登場しました。シルバー レイスは戦前の小型車レイスの改良型ですが、シルバー レイスの6気筒4.3Lエンジンは耐久性を向上させていて、シャーシもエンジン搭載位置が前進するなど大幅な近代化が図られていました。シルバー レイスは排気量を4.6L、4.9Lに拡大して、ファントム Vが登場する1959年までに約1700台が生産されました。
なお戦前のロールス ロイスの最上級車ファントム IIIは生産中止となりました。ファントム IIIが生産中止となったのは、戦前の世界大恐慌と戦後の経済状況の悪化でファントム IIIのような運転手付高級車を購入する富裕層が減ったことでした。
ミニカーは1970年代後半にスーパーカーシリーズを出したサクラが、世界の名車シリーズとして1979年に発売しました。箱にシルバー レイスと記載されていますが、年式などは明確化されていません。コーチビルダー マリナー パークウォード製の公用車的なリムジンをモデル化しているようです。スーパーカーシリーズでは欧州製ミニカーをコピーしていたようですが、このシルバー レイスはサクラがオリジナルで起こした型と思われます。フロントグリル周りの造形はかなり適当な出来ばえですが、サイドビューについてはそこそこうまくモデル化しているので、この時代のシルバー レイスの雰囲気がそれなりに感じられる出来ばえとなっていました。ドアが開閉するギミック付きです。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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