Sorry Japanese Only
BMW Z3 (E36/7) ドイツ 1996年
1989年に発売されたマツダのユーノス ロードスターの成功で、世界的にオープン2座軽量スポーツカーへの関心が高まり、BMWではZ1に続いてZ3が1996年に登場しました。シャーシは3シリーズ コンパクト(E36/5)をベースとしており、ソフトトップを持つオープン2座スポーツカーでした。E36用のDOHC 4気筒1.9L(140HP)エンジンを搭載し、スポーティなハンドリングの車でした。
1998年にハードトップを付けたクーペが追加され、クーペにはDOHC 6気筒2.8L(193HP)エンジンが搭載されました。また同時に、M3(E36)と同じDOHC 6気筒3.2L(321HP)エンジンを搭載したMロードスターとMクーペが追加されました。(正式な名前にZ3は付かない) 1999年のマイナーチェンジでトレッドの拡大で車幅が1.74mに増え、4気筒1.9Lが廃止されDOHC 6気筒2L(150HP)エンジンに変更されました。2000年には2Lが2.2L、2.8Lが3Lに排気量が拡大されました。2002年まで生産され、Z4にモデルチェンジしました。(実車画像→ BMW Z4 2002)
ミニカーは1996年に発売されたシュコー製の当時物です。ガマとシャバックなどが統合されて再生したシュコー ブランドはスケールモデル的な造形ながら、ミニチャンプスのようなやや無機質な作風とは違った独特の味わいがあります。このZ3もプロポーションが良く細部の仕上げがリアルで、非常に良い出来ばえです。ボンネットが開閉するギミック付きでエンジンがリアルに再現されています。また深い艶のある塗装も高品質な感じがします。(1970年代のシュコーは塗装品質が良くない不具合があったので、それを教訓としているようです) シュコーはクーペもモデル化していました。これ以外のZ3のミニカーはミニチャンプスがロードスター/クーペ/M クーペ/M ロードスター、007 ゴールデン アイ仕様を揃えています。他にもブラーゴのM ロードスター、コーギーの007 ゴールデン アイ仕様(1/36)、M-TECHのロードスターなどがあります。以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1189
アウディ A3 ドイツ 1996年
小型車アウディ 50の復活となるハッチバックのA3が1996年に登場しました。小さいながらもアウディ車に共通のフロントグリルを持ち、ブランドイメージに沿ったデザインでした。フォルクスワーゲングループ内の小型車のベースとして開発されたので、アウディ流の縦置きではなく横置きエンジンの前輪駆動車でした。当初のボディは3ドアハッチバックのみで、エンジンはDOHC 4気筒1.6L/1.8L/1.8Lターボ(150HP)、4気筒1.9Lターボディーゼル(90HP)でした。フルタイム4WDのクワトロが選択できました。
1999年に各エンジンがパワーアップし、5ドアハッチバックが追加されました。またDOHC 4気筒1.8Lターボ(210HP)エンジンを搭載する高性能版S3(3ドアのみ)が登場しました。2000年のマイナーチェンジで前後ライトなどが小変更され、6段変速が追加されました。電子制御式横滑り防止装置(ESP)が標準装備されるなど、アウディらしい高級で高性能な小型車でした。2003年に2代目にモデルチェンジしました。(実車画像→ アウディ A3 2003)
ミニカーは1998年頃に発売されたミニチャンプス製の当時物です。ミニチャンプスらしいそつのない巧みな造形で、実車の雰囲気が良く再現されていました。彩色されたシートや室内のインパネなどもリアルな仕上げとなっていました。ミニチャンプスはマイナーチェンジ後の5ドアハッチバックもモデル化していました。当時のアウディ車のモデル化のライセンスはミニチャンプスが独占していたようで、A3 初代の1/43量産ミニカーはミニチャンプス製しかないようです。ただし1/87ではライセンスが別なようで、リーツェが3ドアと5ドアをモデル化していました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1269
ポルシェ ボクスター (986) ドイツ 1996年
1996年にポルシェ 968の後継車としてエンジンをミドシップ配置した2シーターオープンカー ポルシェ ボクスターが登場しました。(ボクスターとは水平対向エンジンを意味するボクサーとスピードスターを合わせた造語でした) ポルシェ 911 (996)に先駆けて水冷化した水平対向6気筒2.5L(201HP)エンジンをリア(ミドシップ)に配置するというレイアウトは968より911に近い構造でした。また外観デザインも、後から登場する911(996)を先取りしたようなスタイルで、ボクスターには新しい911(996)の先行テスト的な意味もあったようです。
2000年に排気量が2.7L(220HP)に拡大され、3.2L(252HP)エンジンのボクスター Sが追加されました。2003年のマイナーチェンジで、バンパーなどの外観が変わりました。先代の968のようにハイパワーではありませんでしたが、ミドシップによる優れた重量配分と軽量なボディで操縦性に優れたピュアスポーツカーでした。2004年にモデルチェンジして2代目のボクスター (987型)に変わりました。(実車画像→ ポルシェ ボクスター(987型))
ミニカーは倒産から1996年に復活したシュコー製の当時物で、復活直後の1997年に発売されました。ハードトップ仕様のボクスター 986をモデル化しています。(ハードトップは脱着できません) 復活後のシュコーはミニチャンプスのようなそつのない上手い造形で、このボクスターも実車が良く再現されていました。灯火類や室内などの細部もリアルに再現されています。特にこの深みのあるメタリック塗装は綺麗です。倒産する前の1970年代のシュコーは塗装品質が良くなかったのですが、塗装処理を改善したようで、復活したシュコーの塗装品質はかなり良くなりました。これ以外の当時物ミニカーではミニチャンプスのプロトタイプとボクスター/ボクスター S、トミカなどがありました。当時物以外では、オートアート、京商、ノレブ、スパークなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1133
メルセデス ベンツ CLK 230 コンプレッサ (C208) ドイツ 1997年
メルセデス ベンツのCLKクラス 初代はEクラス 2代目(W210)の派生車として1997年に登場したクーペ(C208)とカブリオレ(A208)で、Cクラス 初代(W202)をベースにしてしました。Eクラスの楕円型ヘッドライトがよりスラントされて配置され、フロント周りはセダンより洗練されたデザインでした。カブリオレ(A208)は4シーターで電動式ソフトトップを備えていました。当初のエンジンはDOHC 4気筒2L/2L スーパーチャージャー付/2.3L スーパーチャージャー付でした。車名のコンプレッサはスーパーチャージャー付を意味します。
1998年に6気筒3.2L(215HP)エンジンがCLK320に追加され、1999年には6気筒3.2LエンジンがCLK320に、V型8気筒4.3L(279HP)エンジンがCLK430に搭載されました。2000年にはV型8気筒5.4L(347HP)エンジン搭載の高性能版 CLK 55 AMGが追加されました。2000年からDTM用レースカーのベース車両にもなりました。1999年のマイナーチェンジで、内装、バンパー、サイドトリムなどが変更されて2002年まで生産され、C209/A209にモデルチェンジしました。
ミニカーは1998年に発売されたヘルパの当時物です。現在のヘルパは1/87のプラスチック製ミニカーが主流ですが、1990年代には1/43のダイキャスト製ミニカーも手がけていました。前述した同じヘルパ製のセダン(W210)の出来ばえは今一つ微妙でしたが、このクーペ(C208)は実車の雰囲気をうまくとらえていて良い出来ばえです。ただしヘッドライトの造形がやや縦長気味に見えます。これ以外の初代CLKクラスのミニカーは、シュコーのクーペ/カブリオレ、アンソンのクーペ/カブリオレ(1/18)、オートアートとミニチャンプスのDTMレース仕様などがあります。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1171
メルセデス ベンツ A140 (W168) ドイツ 1997年
メルセデス ベンツ AクラスはCクラスより小さいサイズの小型車で1997年に登場しました。もともとは燃料電池式の電気自動車として開発された車で、その為ボディのフロア下に電池やモーターなどを収める構造になっていました。燃料電池式の電気自動車としては時期尚早ということで量産化されませんでしたが、従来エンジンを搭載したメルセデス ベンツ初の前輪駆動車となりました。当初のエンジンは4気筒1.4L/1.6L、4気筒1.7Lディーゼルでした。
1999年に4気筒1.9L(125HP)エンジンを追加、2001年のマイナーチェンジでバンパーの意匠が変更され、ホイールベースが延長されたロングボディが追加されました。2002年には4気筒2.1L(140HP)エンジンを搭載した高性能版(最高速203km/h)が追加され、2004年までに約100万台が生産されました。
Aクラス初代は構造的に重心が高く旋回時に転倒する危険があることが問題になり、発売早々にリコールされました。車体の電子式制御システムなどの改良で対応したのですが、この問題はメルセデス ベンツへの信頼性を大きく損ないました。同時期にアメリカで製造したMクラスの製造品質問題も発生しており、この当時のメルセデス ベンツはずいぶん評判を落としたものでした。
ミニカーは1998年に発売されたヘルパ製の当時物です。現在のヘルパは1/87のプラスチック製ミニカーが主流ですが、1990年代には1/43のダイキャスト製ミニカーも手がけていました。このA140は小さいながらもダイキャスト製でずっしりと重く、特徴的なボディがうまく再現されていて、当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。室内もそこそこ良く再現されています。これ以外のAクラス W168のミニカーはトミカの1/67、マイストの1/18、REAL-Xの1/72、ジク、国産名車コレクションなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)