ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

PORSCHE 908/3 PROVA 1970 GERMANY

PORSCHE 908/3 PROVA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PORSCHE 908/3 PROVA


BEST MODEL 9031 1/43 83mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.54m 全幅約1.95m エンジン 変速機: DOHC 空冷水平対向8気筒 3L 360HP 5段変速
性能: 最高速275km/h  データーベースでポルシェ 908のミニカー検索

ポルシェ 908/3 プローバ ドイツ 1970年

 

 ルマンに代表される国際(スポーツカー)メーカー選手権は1968年にプロトタイプカーの排気量を3L、スポーツカーの排気量を5Lに制限して両カテゴリーを統一しました。その為3Lを超える大排気量エンジンのフェラーリ 330フォード GT40が出場できなくなり、ポルシェが総合優勝を狙えるようになりました。そこで空冷水平対向8気筒3Lエンジンを新開発し、907ベースのシャーシに載せた908が1968年に登場しました。

 

 当初は907とほぼ同じスタイルで、テール左右にサスペンションと連動して仰角が変わるフラップが付いていました。また高速サーキット用のロングテール仕様の908LHもありました。1968年のニュルブルクリングで優勝していますが、クーペタイプの908はあまり活躍していません。(実車画像→ ポルシェ 908LH クーペ 1968)

 

 

 1969年のレギュレーション変更でオープンルーフが可能となり、ルーフを外して軽量化した908/2に変わりました。さらにボディもフェンダーの膨らみが無くウインドスクリーンが無い平板なスパイダースタイル(フルンダー(FLOUNDER:ヒラメの意)と呼ばれた)に変わりました。1969年シーズンはタルガ フロリオ、スパなどで10戦中7勝(917の1勝含む)してポルシェはメイクスチャンピオンを初受賞しました。なお1969年ルマンでは僅差で908LH クーペがフォード GT40に次ぐ2位でした。後継車の917が登場した後も軽量化した908/3や、2Lターボエンジンを搭載した908/4、908/80として1980年頃まで活躍しました。

 ミニカーは1992年頃に発売されたベスト モデル製です。908/3のPROVA(試験車 プロトタイプ)をモデル化しています。1990年頃のベスト モデルのミニカーは当時としては非常に出来が良かったので、現在のミニカーと比べてもあまり遜色がありません。(現在のようなタンポ印刷による細部の仕上げは出来ていませんが) ベスト モデルは908/2から908/4まで約80種類もバリエーションを作っていました。それ以外の908のミニカーはソリドやマーキュリーの当時物、当時物以外ではミニチャンプス、エブロ、シュコー、スパークなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と床下のリアサスペンション周りの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PORSCHE 908/3 PROVA 1
PORSCHE 908/3 PROVA 2

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OPEL MANTA A SR 1970 GERMANY

OPEL MANTA A SR
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL MANTA A SR


SOLIDO 188 1/43 100㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.3m 全幅約1.6m エンジン 変速機: 4気筒 1.9L 90HP 4段変速
性能: 最高速170km/h  データーベースでオペル マンタのミニカー検索

オペル マンタ A SR ドイツ 1970年

 

 1968年のオペル GTに続くスポーティイメージアップの第2弾として、1970年に登場したのがマンタでした。この車は2ケ月ほど後に登場する4ドアセダンのアスコナをベースにしたスポーティカーで、大成功したフォード ヨーロッパのカプリに対抗する車でした。テールライトなどにオペル GTのイメージをだぶらせたスポーティなデザインは魅力的でした。カデット用の4気筒1.2L/1.6L/1.9L(90HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速170km/h(1.9L)の性能でした。1974年に燃料噴射で105HPにパワーアップした高性能版のGT/Eが追加されました。

 

 1975年にアスコナが2代目アスコナ Bにモデルチェンジし、マンタも2代目マンタ Bにモデルチェンジしました。基本的なデザインは先代を踏襲しながら、角形ヘッドライトのスラントノーズを持つデザインとなりました。エンジンなどの主要なメカも先代をそのまま踏襲していて、1976年に高性能版GT/Eは2L(110HP)エンジンに変わりました。1977年に3ドアハッチバックが追加されました。1981年にアスコナが前輪駆動化された3代目アスコナ Cにモデルチェンジした後も、マンタ Bは1988年まで生産されました。1981年にアスコナのWRCラリー仕様の後継車としてマンタ Bをベースにしたラリー仕様車 マンタ 400が登場し1984年まで使われました。(実車画像→ オペル マンタ B 1975)

 

 

 ミニカーは1971年に発売されたソリド製の当時物です。マットブラックのボンネットでフォグラングを備えたスポーツ仕様のSRをモデル化しています。マンタの曲面的なデザインがうまく再現されていて、ソリドらしいレベルの高い出来ばえでした。ドアが開閉するギミック付きです。ソリドは型番188Rで、ラリー仕様もモデル化していました。マンタ Aの当時物ミニカーはこのソリド製をコピーしたオートピレン、メルクリン、シュコーの1/66などがありました。当時物以外ではミニチャンプス、ノレブ、シュコーなどがあります。マンタ Bのミニカーはシュコー、ノレブ、ビテスの400 ラリー仕様、イクソのラリー仕様などがあります。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

OPEL MANTA SR 1
OPEL MANTA SR 2

 以下は1977年頃に発売されたオートピレン製の当時物 オペル マンタ A (1/43 型番345)の画像です。これは上記ソリド製をコピーした物ですが、単純なコピーではなくボンネットとトランクを開閉可能に改良してあり、ホイールをメタル製に変更しヘッドライトにラインストーンを使っています。ここまで変更するとオリジナルより面白みのあるミニカーになっていましたので、もはやコピーとは言えないレベルになっていました。こんな具合に独自の工夫を重ねてオートピレンはミニカーメーカーとしてのスキルを上げていきました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL MANTA SR 3
OPEL MANTA SR 4

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。トランク開閉ギミックは開閉部の隙間が大きくあまり上手にできていません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL MANTA SR 3
OPEL MANTA SR 4

 以下は1984年頃に発売されたビテス製の当時物 オペル マンタ 400 (1/43 型番132)の画像です。マンタ Bにオーバーフェンダーやリアスポイラーを追加したラリー仕様車 マンタ 400のストリート仕様をモデル化しています。ビテスとしては初期のミニカーで、当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。ビテスはパリ-ダカールなどマンタ 400のラリー仕様を10数種類モデル化していました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL MANTA 400 1
OPEL MANTA 400 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL MANTA 400 1
OPEL MANTA 400 2

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FORD CAPRI MK I 2300GT 1970 GERMANY

FORD CAPRI MK I 2300GT
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD CAPRI MK I 2300GT


MARKLIN 1822 1/43 101㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.3m 全幅約1.65m エンジン 変速機: 4気筒 2.3L 108HP 4段変速
性能: 最高速180km/h  データーベースでフォード カプリのミニカー検索

フォード カプリ MK I 2300GT ドイツ 1970年

 

 1967年にヨーロッパ フォードが設立され、ドイツ フォードとイギリス フォードはモデルの共通化を進めていきました。その最初の取り組みは1968年に登場したイギリス フォードのエスコートで、1969年からドイツでも生産されました。(エスコートを左ハンドル化しただけでしたが) その後イギリスとドイツの製造工場で生産することを意図して開発され、同じボディに両フォードが独自のエンジンを搭載したフォード カプリが1969年に登場しました。

 

 カプリはアメリカで大成功したマスタングのコンセプトをヨーロッパに適用したものでした。ロングノーズ ショートデッキのスポーティなスタイル、エンジンと内外装の豊富なオプション設定などマスタングと同じコンセプトが当たり、この車はアメリカ同様に大成功しました。ドイツ版のエンジンは4気筒1.3L/1.5L/1.7L、6気筒2.3L(108HP)/3L(138HP)など豊富なバリエーションがありました。3Lエンジン搭載車は最高速200km/hと高性能でした。 1974年にカプリ IIにモデルチェンジしました。(参照ページ→ イギルス フォードのカプリ)

 

 

 ミニカーは1970年に発売されたメルクリン製の当時物です。6気筒2.3Lエンジンを搭載した2300GTをモデル化しています。鉄道模型メーカーとして有名なメルクリンは、数は少ないですが、戦前から1980年代までミニカーを発売していました。特に1970年代に作られたものは、同社の高度な鋳造技術を使った素晴らしい出来ばえの物が多くありました。このカプリもその1台でプロポーションが良く、シャープな造形で当時のミニカーとしてかなり良い出来ばえでした。ただしメルクリンのミニカーに共通して使われていたフリーホイールの外形が少し小さめな点、角型ヘッドライトに丸いラインストーンを使っている点、インパネの造形が簡素な点は今ひとつです。(フリーホイールの見た目はそう悪くないのですが) ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きで、板バネを使ったヒンジによる開閉動作はかっちりとした節度感がありました。これ以外のカプリ MK I ドイツ版(左ハンドル)のミニカーはソリドの当時物のレース仕様車、デルプラド製の世界の名車シリーズ、ミニチャンプスの1/43と1/18、本ウェル(カララマ)の1/43と1/72などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FORD CAPRI 2300 1
FORD CAPRI 2300 2

 以下は1971年に発売されたソリド製の当時物 フォード カプリ MK I 2900 インジェクション (1/43 型番190)の画像です。1971年のスパ 24hで優勝したレース仕様車 #22をモデル化しています。ドイツ フォードはヨーロッパ ツーリングカー選手権に参戦する為のホモロゲーション用市販車としてRS2600を製作しました。RS2600はクーゲルフィッシャー製機械式燃料噴射装置(フューエル インジェクション)を装着して150HPにパワーアップしたV型6気筒2.6Lエンジンを搭載していて、レース仕様車は2.9Lまで排気量を拡大していました。(それで2900 インジェクションという名前になっています) RS2600は丸形4灯式ヘッドライトが採用され、レース仕様なのでバンパーが外され、オーバーフェンダー、チンスポイラー、補助灯が追加されています。ミニカーはプロポーションが良く、RS2600の外観がうまく再現されていて良く出来ていました。ドアが開閉するギミック付きです。(実車画像→ フォード カプリ RS2600) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD CAPRI 2900 INJECTION 1
FORD CAPRI 2900 INJECTION 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD CAPRI 2900 INJECTION 3
FORD CAPRI 2900 INJECTION 4

 以下は1974年に発売されたソリド製の当時物 フォード カプリ MK I 2600 RV (1/43 型番26)の画像です。1973年のルマンでエンジントラブルでリタイアした#55をモデル化しています。このルマンでは出場したカプリ 3台がすべてリタイアしていますが、前年の1972年ルマンでは総合10位でクラス優勝しています。上記のスパ 優勝車に比べると太いタイヤを収める為に前後のオーバーフェンダーが大きくなってより迫力のある外観になっていました。これも実車の雰囲気がうまく再現されていて良く出来ていました。当時のソリドはレース仕様車を意欲的にモデル化していました。ドアが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD CAPRI 2600 RV 1
FORD CAPRI 2600 RV 2

 以下は2002年に発売されたデルプラド製の世界の名車シリーズのフォード カプリ MK I (1/43 No.62)の画像です。製造メーカーは不詳ですが、フロント/リアの造形はうまく出来ていて、このシリーズのミニカーとしてはまずまずの良い出来ばえでした。側面からみるとキャビン部分が大きめで、プロポーション的には今一つです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD CAPRI 5
FORD CAPRI 6

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD CAPRI 7
FORD CAPRI 8

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CITROEN SM 1970 FRANCE

CITROEN SM
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM


MINICHAMPS 400111024 1/43 113㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.89m 全幅約1.84m エンジン 変速機: V型6気筒 2.7L 173HP 5段変速
性能: 最高速222km/h  データーベースでシトロエン SMのミニカー検索

シトロエン SM フランス 1970年

 

 シトロエンが自社技術を誇示する旗艦として1970年に発表したのがシトロエン SMです。シトロエン SMは前輪駆動車として初めて200Km/h以上の高速走行(最高速222km/h)を可能にした高級GTカーでした。シトロエン DSのハイドロニューマチックシステムを進化させた高度なステアリングとサスペンションの油圧制御システムとマセラティ製のV型6気筒2.7L(173HP)エンジンがその高速走行を可能にしていました。なおSMとはシトロエンの開発コードのSとマセラティのMを意味しているとのことです。

 

 シトロエン SMの外観上の特徴は、なんといってもその未来的なフロントです。現在でも十分に未来的なこのデザインが発表されたのが1970年であることを考えると、いかに画期的なデザインであったかが分かると思います。フロントグリルの透明なガラスの中に左右3個ずつのライトが格納され、外側はロービーム、中央がハイビーム、内側がドライビングライトでライト全体がユニットになっていて車両の姿勢に応じてビームを水平に保つ油圧式のセルフレベリング機能を持っていました。またドライビングランプはステアリングと連動して首を振るようになっていました。最近の高級車にも同じような機能が付くようになりましたが、SMは50年も前に実現していました。シトロエン SMをベースにしたフランス大統領府のパレード車が作られるなど、シトロエン SMはシトロエンの最上級車としての役割を果たし1975年までに約13000台が生産されました。

 

 

 ミニカーは2002年頃に発売されたミニチャンプス製です。ミニチャンプスらしい正確なプロポーションで、室内などの細部も実にリアルに仕上げられています。特にこのミニカーの最大の見どころはシトロエン SMの最大の特長である6灯式ヘッドライトをリアルに再現していることです。シトロエン SMの1/43量産ミニカーとしては2023年現在でもこのミニカーを超えるものはない傑作ミニカーです。(私はあまり色違いを買わないのですが、茶色の色違いを買ったぐらい気に入ってます) これ以外のシトロエン SMのミニカーは当時物ではソリド(べレムも含む)、コーギー、コーギーをコピーしたオートピレン、ノレブの初期物、マッチボックス、トミカの1/66などがありました。当時物以外ではノレブの1/43と1/18、イクソ、シュコー、国産名車コレクションなどがあります。大統領専用車やリムジン、シューティング ブレークなどの特注車もノレブやマトリックス(レジン製)がモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CITROEN SM 1
CITROEN SM 2

 以下は1970年に発売されたソリド製の当時物 シトロエン SM (1/43 型番184)の画像です。上記のミニチャンプス製を見た後ではやはり見劣りがしますが、当時物のミニカーとしてはこのソリド製が一番出来が良かったです。プロポーション的にはミニチャンプスと同等レベルで、この6灯式ヘッドライトの造形も購入した当時は実にうまく再現していると思いました。ドア開閉ギミック付です。(ちなみにこれもお気に入りのミニカーで、型番1807の再販版など4台保有しています) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 3
CITROEN SM 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 5
CITROEN SM 6

 以下は上記ミニチャンプス製と並べてみた画像です。製作された時期が30年も違うので出来ばえを比較することにあまり意味はないのですが、細部の仕上げ以外は同等レベルの出来ばえだということが分かると思います。またミニチャンプスが車高を下げてモデル化していることも分かります。これはミニチャンプスが良く使うデフォルメ手法で実車よりかっこよく見えるのです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 7
CITROEN SM 8

 以下は1971年に発売されたコーギー製の当時物 シトロエン SM (1/44 型番284)の画像です。単純なスケールモデル的な観点では同時期に発売された上記ソリドのほうが出来が良いのですが、玩具としてのミニカーという観点ではコーギーのほうが出来が良いのです。プロポーション的にはほとんど変わらないのですが、コーギーはボディ全体にやや丸みをつけた造形になっています。このコーギー流のデフォルメはなんとなく親しみを感じさせるフォルムになるのです。またフロントの6灯式ヘッドライトは紙のシールでうまく表現していますが、ガラスが黄色になっているのもコーギー流の意図的な味付けです。ドアとハッチバックが開閉するギミック付ですが、ハッチバックは中の棚板まで可動するといった凝った仕掛けとなっています。開閉するドアにはドア内張が付いていて、この内張はドアを貫通させてドアハンドルにもなっていて、さらにドアサッシュと一体化されていました。この内張は柔らかい軟質プラスチックで成形されていましたが、これはサッシュの尖っている部分に触ってもけがをししない上に、サッシュ自体も破損しないという優れた設計になっていました。当時のミニカーは子供向けでしたので、安全設計が徹底されていました。コーギーがドアサッシュを付けることにここまで拘った理由がよく分かりませんが、このドアサッシュはこのミニカーぐらいしか採用されなかった意欲的な工夫でした。1970年代のミニカーは1製品毎にこんな具合の創意工夫がされていたので、新製品は1年間に数十台しか設計出来ませんでした。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 9
CITROEN SM 10

 以下はフロント/リアの拡大画像とリアハッチ開閉動作の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 11
CITROEN SM 12

 以下は1975年に発売されたオートピレン製のシトロエン SM (1/43 型番339)の画像です。オートピレンの初期物は他社のミニカーをコピーした物が多く、これも上記のコーギー製のコピーです。ただし単なるコピーではなく、ボンネットの開閉ギミックを追加してV型6気筒エンジンも再現しています。またホイールと前後バンパーを金属製パーツに変更し、フロントウィンドーにワイパーのモールドを追加し室内も変更しています。ここまで大幅な変更をしているので、これはコーギーのコピーというよりも、オートピレンのオリジナルであると見なしても良いと思います。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 13
CITROEN SM 14

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/ハッチバック開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 15
CITROEN SM 16

 以下は2015年に発売された国産名車コレクション製のシトロエン SM (1/43 No.256)の画像です。メーカーはイクソで、イクソは自社ブランドの型番CLC096でシトロエン SMをモデル化していますのでそれを流用しています。プロポーションが良く、フロントグリル内の造形はミニチャンプスほどではないですが、結構リアルに再現されています。安価な雑誌付きミニカーですので室内の造形は簡素ですが、それ以外は値段を考えると良く出来ていると思います。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 17
CITROEN SM 18

 以下はフロント/リア/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 19
CITROEN SM 20

 当サイトにはシトロエン SMのミニカーだけをまとめたページがありますので、これ以外のシトロエン SMのミニカーを知りたい方はこちらのページをご覧ください。→ シトロエン SMのミニカーのページ

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CHRYSLER (SIMCA) 180 1970 FRANCE

CHRYSLER (SIMCA) 180
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CHRYSLER (SIMCA) 180


DINKY(FR) 1409 1/43 105mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.52m 全幅約1.73m エンジン 変速機: 4気筒 1.8L 97HP 4段変速/3段自動変速
性能: 最高速168km/h  データーベースでクライスラー (シムカ) 180のミニカー検索

クライスラー (シムカ) 180 フランス 1970年

 

 1963年にクライスラー傘下となったシムカは、1970年からクライスラーフランスに改名されました。クライスラー 160/180はクライスラー傘下で最初に開発され、クライスラー社のイギリスとフランスの車種を統合する車として1970年に登場しました。160/180は4気筒1.6L(80HP)/1.8L(97HP)エンジンを搭載した後輪駆動の中型車で、最高速168km/h(1.8L)の性能でした。ボディはクライスラーUK(イギリス)のデザインなのでイギリス車的な雰囲気で、当時のフランス車とは思えない外観でした。

 

 1973年にはフランス車としては珍しく自動変速機が標準装備された4気筒2L(110HP)エンジンが追加されました。1977年にクライスラー シムカ 1609/1610に改名され、クライスラー欧州がPSA(プジョー シトロエン)グループ傘下となった1979年以降はタルボ 1609/1610に改名されました。1980年に後継車のタルボ タゴーラが登場し生産中止となりました。総生産台数は約29万台でした。

 

 

 ミニカーはディンキーが倒産する直前の1970年に発売されたディンキー(仏)最後の頃の当時物です。あまりプラスチック製のパーツを使わず、プロポーション重視のモデル化をするディンキー(仏)の良さが凝縮された素晴らしい出来ばえとなっていました。全体的なプロポーションが良く塗装が綺麗で、バンバーやグリルが銀塗装処理のレトロな造形は、これぞビンテージミニカーという1台でした。実車はあまり魅力が無いのですが、このミニカーは一見の価値があり、実車の魅力とは別物のミニカーとしての魅力がありました。(個人的な嗜好ですが) このビンテージミニカーの魅力はあまり理解していただけないと思いますが、人物の写真(リアル)に対する人物のイラスト(似顔絵)の面白さといった感じのものだと思ってください。これ以外のクライスラー 180のミニカーはノレブ初期のプラスチック製がありました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CHRYSLER (SIMCA) 180 1
CHRYSLER (SIMCA) 180 2

 以下は1971年に発売されたノレブ製の当時物 クライスラー 180 (1/43 型番22)の画像です。ノレブの当時物にはプラスチック製とダイキャスト製がありましたが、これはプラスチック製です。購入した当時はそれなりの良い出来ばえでしたが、ノレブのプラスチック製ミニカーに発生する経年変化によりウィンドーとボディ全体が大きく変形しています。ボンネット/4ドア/トランクが開閉するギミック付きなのですが、ボディの変形でギミックがスムーズに動作しません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CHRYSLER (SIMCA) 180 3
CHRYSLER (SIMCA) 180 4

 以下は以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CHRYSLER (SIMCA) 180 5
CHRYSLER (SIMCA) 180 6

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