ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

LAMBORGHINI JARAMA 1970 ITALY

LAMBORGHINI JARAMA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAMBORGHINI JARAMA


MINICHAMPS 400103400 1/43 106㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.49m 全幅約1.82m エンジン 変速機: DOHC V型 12気筒 3.9L 350HP 5段変速
性能: 最高速260km/h  データーベースでランボルギーニ ハラマのミニカー検索

ランボルギーニ ハラマ イタリア 1970年

 

 前述したランボルギーニ イスレロの不人気を挽回するために、1970年に登場したのがハラマでした。(名前はスペインのマドリードにあるハラマ サーキットに由来しています) ボディはエスパーダをベースにしており、ホイールベースを短縮して2+2座に仕立てていました。デザインはベルトーネ(マルチェロ ガンディーニ)で、直線的なラインを基調にしたシンプルなスタイルですが、ハーフコンシールドのヘッドライトを配したフロントグリルはユニークでした。

 

 イスレロと同じDOHC V型 12気筒4L(350HP)DOHCエンジンを搭載し、5速変速で、最高速260km/hの性能でした。そこそこの実用性がある2+2座ながらも、短いホイールベースにより操縦性が優れた車だったようで、創業者のフェルッチオ ランボルギーニ自身が愛用していたそうです。1972年に365HPにパワーアップしたハラマ Sが登場しました。ハラマ Sにはエアコンや3段自動変速機も設定されていました。ただ同時期のミウラに比べると地味な車だったので、販売は低調で1976年までに約300台が生産されました。

 

 

 ミニカーは2004年に発売されたミニチャンプス製です。ユニークなハーフコンシールド ヘッドライト/フロントグリルとシンプルな面構成のボディなど実車のイメージがうまく再現されています。室内のインパネなどの細部もリアルに再現されています。当時物ミニカーとしてはポリトーイがそこそこの出来ばえの物を出していましたが、実車の人気を反映してか当時物ミニカーはポリトーイしかありませんでした。ミニチャンプス以外の最近のミニカーでは、京商の1/64、ホワイトボックスのラリー仕様があります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LAMBORGHINI JARAMA 1
LAMBORGHINI JARAMA 2

 以下は1973年に発売されたポリトーイ製のランボルギーニ ハラマ(1/43 型番M25)の画像です。平べったくデフォルメされているので、実車のイメージからは少し外れています。1970年代のミニカーはリアリティよりもコストダウンが優先されるようになり、このミニカーにも安っぽいフリーホイールが採用され、フロントグリルとバンパーと底板を一体化するコストダウン設計が採用されていました。それでもボンネット/ドア/トランクが開閉するフルギミックで、排気管を別部品で再現するなどポリトーイ流のリアルなメカを再現する作風はまだこのハラマには残っていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAMBORGHINI JARAMA 3
LAMBORGHINI JARAMA 4

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリア/トランク開閉の画像です。「LAMBORGHINI」のロゴが表示されたV型12気筒エンジンがリアルに再現されているのはポリトーイらしいです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAMBORGHINI JARAMA 5
LAMBORGHINI JARAMA 6

以下は底板部の画像です。排気管などが別部品で再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAMBORGHINI JARAMA 6

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RELIANT BOND BUG 700ES 1970 UK

RELIANT BOND BUG 700ES
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RELIANT BOND BUG 700ES


CORGI 389 1/43 67㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約2.79m 全幅約1.4m エンジン 変速機: 4気筒 700cc 29HP 4段変速
性能: 最高速120km/h  データーベースでリライアントのミニカー検索

リライアント ボンド パグ 700ES イギリス 1970年

 

 イギリスの3輪車の代表的なメーカー リライアント(RELIANT)社は、1935年に創立されました。前2輪後1輪の構造の3輪車としてリーガル(REGAL)、ロビン(ROBIN)、リアルト(RIALTO)などがあり、創業当時から2000年頃まで長い間作られていました。またリライアント社はシミター(SCIMITAR)というV型6気筒2.5-3Lエンジンを搭載した高性能なスポーツカー(4輪車)も手がけており、こちらも1990年頃まで生産していました。なおリライアント社は2002年に自動車生産を止めました。

 

 ボンド バグは同じような3輪車を作っていたボンド社が、リライアント社の傘下となって1969年に登場させた3輪のスポーツカーでした。リーガルをベースにしていますが、若者向けとして思い切ったウエッジシェイプを採用したかっこいいスタイルが特徴です。ドアはキャノピー全体が大きく上に開きます。水冷4気筒700cc(29HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速120km/hと結構な高性能でした。ただ当時人気のあったミニよりも値段が高かったそうで、その為4年間で2000台ほどしか生産されなかったようです。

 

 

 ミニカーは1971年に発売されたコーギーの当時物です。実車はもう少し全体的にシャープな感じですが、このミニカーは子供向けのかわいらしい感じに少しデフォルメされてます。また実車のキャノピー側面はキャンバス生地のようですが、そこは黒いラベルを貼って済ませています。ただ未来的なキャノピー開閉をギミックとして実現させているのは、コーギーらしいところです。2019年現在でもボンド バグの量産ミニカーはこれしかないようです。(1/18のレジン製モデルを「DNA Collectibles」という新興ブランドが手掛けていますが) 以下はフロント/リアの拡大画像とキャノピーを開いた室内/俯瞰の画像です。リア車軸の上にある銀色のレバーは押すことでキャノピーのロックが外れ、バネの力でキャノピーが自動的に開きます。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

RELIANT BOND BUG 700ES 1
RELIANT BOND BUG 700ES 2

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LAND ROVER SERIES IIa 109 PICKUP 1970 UK

LAND ROVER SERIES IIa 109 PICKUP
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAND ROVER SERIES IIa 109 PICKUP


DINKY (UK)  344 1/42 105㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.7m 全幅約1.67m エンジン 変速機: 4気筒 2.3L 77HP 4X2段変速 4WD
性能: 最高速112km/h  データーベースでランドローバー シリーズ IIのミニカー検索

ランドローバー シリーズ IIa 109 ピックアップ イギリス 1970年

 

 ランドローバー シリーズ IIは、1961年にマイナーチェンジされてシリーズ IIaに変わりました。シリーズ IIとシリーズ IIaは外観はほとんど同じで、ディーゼルエンジンが4気筒2.3Lに変わりました。1967年にはロングホイールベース仕様に6気筒2.6L(83HP)エンジンが追加されました。1969年には法規制に対応する為にヘッドライトがフェンダーに移動し、特徴的な寄り目スタイルが変更されました。ランドローバーは1970年頃には年間約6万台が生産され絶好調でした。(半数以上は世界中に輸出されていました) 1971年にシリーズ IIIにモデルチェンジしました。

 

 1950年代後半から1960年代にはフォワード コントロールと呼ばれるエンジンを座席下に搭載したキャブオーバー式商用車が多く登場しました。(フォード テームズ 400Eベッドフォード CAなど) ランドローバーもシリーズ IIa 109をベースにしたキャブオーバー式商用車 シリーズ IIa FC(FOWARD CONTROLの略)を1962年に登場させました。1966年にはホイールベースを110インチに延ばした改良型のIIb FCに変わりました。FCは消防車などの特殊車に使用されたようですが、あまり売れなかったようで、1974年には生産中止となりました。(FCは鼻が短いですが、顔つきはランドローバーです)  

 

 

 ミニカーはディンキー(英)製の当時物で、1970年に発売されました。シリーズ IIa 109のピックアップをモデル化しています。(年式は不明なので、シリーズ IIaの最終年式にしています) ディンキーらしいがっちりとした作風で、当時のミニカーの標準的な出来ばえです。ドアとボンネットが開閉します。同じ型を使った消防車、爆弾処理車、レッカー車などのバリエーションが数種類ありました。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルーム画像と荷台/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LAND ROVER SERIES IIa 109 PICKUP 1
LAND ROVER SERIES IIa 109 PICKUP 2

 これ以外のシリーズ IIaのミニカーではブレキナの109(1/87)やギスバルのピックアップ(1/64)があります。なおシリーズ IIとIIaをミニカーで区別するのは難しいので、当方のデーターベースでIIとIIaを区別しているのは当方の個人的見解によるものです。シリーズ IIa FCのミニカーはマッチボックスの当時物の消防車やオックスフォードの消防車(FT/6という名前でFCの先行車的なモデル 1/76)などがあります。

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LAND ROVER RANGE ROVER 1970 UK

LAND ROVER RANGE ROVER
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAND ROVER RANGE ROVER


DINK(UK) 192 1/42 110㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.47m 全幅約1.78m エンジン 変速機: V型8気筒 3.5L 128HP 4段変速
性能: 最高速155km/h  データーベースでレンジローバー 初代のミニカー検索

ランドローバー レンジローバー イギリス 1970年

 

 ランドローバーで培ったオフロードカー技術に、ローバー P5/P6の高級車の味付けを行った全く新しい概念の高級車レンジローバーが1970年に登場しました。発売されるとすぐに高い評価を得て、「4WDのロールスロイス」としてイギリス上流階級のステータスシンボルとなりました。虚飾を廃したシンプルな外観のボディに、V型8気筒3.5L(128HP)エンジンを搭載し、4段変速機と2段のトランスファーによるフルタイム4WD車でした。室内は大人5人が快適にくつろげ、最高速155km/hの高速巡航から悪路走行までエレガントにこなしました。当初は2ドアだけでしたが、1982年に4ドアが追加されました。

 

 1986年に4気筒2.4L(106hp)ターボディーゼルエンジンが追加され、ガソリンエンジンは1988年に3.9Lに拡大され、最終型では4.2Lになりました。1982年に3段自動変速が設定され、1983年に5段変速が追加されました。フルタイム4WDシステムでは1988年にABSを採用するにあたり、当初のベベルギア式センターデフがビスカスカップリング式に変更されました。1992年には4WD車として初の車高調整機能付きのエアサスペンションが採用されました。1995年に2代目が登場した後も、1996年まで生産されました。初代の生産台数は約32万台でした。

 

 

 ミニカーはディンキー(英)の当時物です。メタル製のフロントグリルなどディンキーのやや骨太な作風がこのレンジローバーにはよく合っていて、当時物ミニカーとしては出色の良い出来ばえでした。ボンネット/ドア/リアゲートが開閉するフルギミックで、リアゲートは実車同様の2分割になっています。 以下はフロントの拡大画像/ボンネットを開いたエンジンルーム画像と室内/リアゲートの開閉ギミックの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LAND ROVER RANGE ROVER 1
LAND ROVER RANGE ROVER 2

 ディンキー以外の当時物ミニカーとしてはコーギー、ポリトーイ、マッチボックス、Bブラーゴ(マートイ)などがありました。最近の物ではソリド(べレム)、イクソ、バンガーズ、ヘルパの1/87、トミカ、ノレブ、ALMOST REALなどがあります。 以下は1975年に発売されたBブラーゴのレンジローバー(1/24 型番0104)の画像です。なお発売された当時はBブラーゴではなくマートイ(MARTOYS)というブランド名でした。マートイ ブランドで数種類が発売された後にBブラーゴ ブランドに変わりました。Bブラーゴは1/24の大スケールミニカーの先駆者でしたが、このレンジローバーは当時のミニカーとしてはかなりレベルの高い出来ばえとなっていました。ボンネット/ドア/リアゲートが開閉するフルギミックで、室内やエンジン/底板部分のドライブトレーンのメカ部分などもそこそこリアルに再現してあります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAND ROVER RANGE ROVER 3
LAND ROVER RANGE ROVER 4

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルーム画像とリアゲートの開閉ギミック画像/底板部分の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAND ROVER RANGE ROVER 5
LAND ROVER RANGE ROVER 6

 以下は1995年に発売されたソリドのレンジローバー(1/43 型番1817)の画像です。これはどちらかというと廉価版的なミニカーですが、室内などの細部もそこそこ再現されていて、ソリドらしいシャープな造形で良い出来ばえです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAND ROVER RANGE ROVER 7
LAND ROVER RANGE ROVER 8

 以下は1972年に発売されたコーギーのレンジローバー 交通事故処理車(1/43 No.461)の画像です。交通事故を処理するポリス仕様で、警官フィギュア、通行規制の立て看板、円錐コーンが付属しています。それらを使って以下のようにちょっとした情景ジオラマができるというコーギ流の楽しい仕様となっています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAND ROVER RANGE ROVER 9
LAND ROVER RANGE ROVER 10

 以下は2014年に発売された国産名車コレクションのレンジローバー(1/43 No.229)の画像です。メーカーはイクソでカタログモデルの型番CLC244の仕上げを簡略化したものでしょう。最近のミニカーなのでドアミラーがちゃんと付いています。国産名車コレクションの標準的な出来ばえです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAND ROVER RANGE ROVER 11
LAND ROVER RANGE ROVER 12

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TRIUMPH STAG 1970 UK

TRIUMPH STAG
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TRIUMPH STAG


DINKY(MATCHBOX) DY28 1/43 101㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.4m 全幅約1.6m エンジン 変速機: V型8気筒 3L 145HP 4段変速 3段自動変速
性能: 最高速190km/h  データーベースでトライアンフ スタッグのミニカー検索

トライアンフ スタッグ イギリス 1970年

 

 トライアンフ スタッグの開発は2000を使ったミケロッティのスタイリング実験車として始まりました。このデザインが気に入ったトライアンフ社は、上述した1969年に登場した2000 MK IIにこのデザインを採用しました。その翌年にメルセデス ベンツ SLクラスに匹敵するオープンの高級4座スポーツカーとしてスタッグが登場しました。完全なオープンカーではなくアメリカの安全基準に対応するために、強固なロールバーを備えていました。なお脱着式のハードトップも設定されていました。

 

 シャーシやサスペンションは2000を踏襲していましたが、ホイールベースは短縮され、トライアンフが新規開発したV型8気筒3L(145HP)エンジンが搭載されていました。4段変速(3段AT)で、最高速190km/hと高性能でした。グループ内にはローバーのV型8気筒エンジンもあったのですが、トライアンフは自社製エンジンをあえて使ったようです。ただこのエンジンは当初からトラブルが多く発生し評判を落としました。また当時の英国病(労使紛争の多さと経済不振による開発力低下)による品質低下もあってスタッグはあまり良い評価はされませんでした。1978年に生産中止となり、8年間で25000台ほどしか生産されませんでした。

 

 

 ミニカーはマッチボックス傘下で一時的に復活したディンキー製で1992年頃に発売されました。灯火類を塗装だけで表現したフロントグリルの出来がいまひとつで、特徴的なロールバーが少し目立ちすぎですが、全体的には当時のミニカーとしては合格点以上の出来ばえです。これ以外の当時物はないですが、最近の物ではバンガーズ、オックスフォード、ノレブなどがモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

TRIUMPH STAG 1
TRIUMPH STAG 2

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