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FIAT DINO SPIDER 1966 ITALY |
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![]() PROGETTO-K PK160 1/43 95mm
実車諸元 画像参照
フィアット ディノ スパイダー イタリア 1966
フェラーリがフォーミュラ 2 レースのホモロゲーションをとるためにV型6気筒エンジンを量産する必要に迫られ、提携関係であったフィアットにそのエンジンを搭載した車を提案して生まれたのがフィアット ディノでした。(ディーノと表記されることが多いようですが、当サイトではディノと表記します) このディノとはエンツォ フェラーリの息子のアルフレード フェラーリの愛称で、彼の24歳での早すぎる死を悼んで、彼がアイデアを出したといわれるV型6気筒エンジンにディノの通称が与えられていました。
フィアット ディノは最初にスパイダーが1966年のトリノショーで登場しました。ピニンファリーナが設計/製造するダイナミックなスタイルのスパイダーにはDOHC V型6気筒2L(160HP)エンジンが搭載され、5段変速で最高速は210km/hと高性能でした。翌年の1967年にベルトーネが設計/製造する2+2シーターのクーペが追加されました。クーペはスパイダーより大きく重い為、動力性能(最高速200km/h)はやや劣りましたが、4人乗れる居住性が売りでした。1969年にはエンジンがフェラーリ ディノ 246と同じ2.4L(180HP)に変更されました。価格は同じエンジンを搭載するフェラーリ ディノ 246の2/3ぐらいでした。1973年まで生産され、総生産台数は約7800台でクーペが多くスパイダーは1/4ほどでした。(実車画像→ フィアット ディノ クーペ)
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ミニカーは1996年に発売されたプロゲットK製です。プロゲットKは1970年代から最近まで存続していたイタリアのミニカーブランドで、1950-1980年代のイタリア車を主にモデル化していました。ミニカーの出来ばえは当時の平均的なレベルをやや下回るレベルでした。このフィアット ディノは全体的な雰囲気はまずまずの出来ばえなのですが、フロントグリル周りの造形が今ひとつなので実車の美しいスタイルがうまく伝わりません。これ以外のフィアット ディノ スパイダーのミニカーはシュコー(ジュニアライン)、ミニチャンプス、京商(1/64)などがあります。フィアット ディノ クーペのミニカーはマーキュリー、メーベトイ、ダイヤペットの1/50、ノレブの初期のプラスチック製などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) |
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![]() ![]() 以下は1968年に発売されたメーベトイ製の当時物 フィアット ディノ クーペ (1/43 型番A14)の画像です。ディノ クーペは同時期に登場したイスズ 117 クーペに非常によく似ていますが、どちらも基本デザインをG.ジウジアーロが担当していたのが原因です。メーベトイらしいソフトな造形で、実車の雰囲気がうまく再現されています。ボンネット/ドア/トランクが開閉するフルギミック付です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。エンジンにはDINOのロゴが表示されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は1968年に発売されたマーキュリー製の当時物 フィアット ディノ クーペ (1/43 型番63)の画像です。マーキュリーは実車より少しかっこよくデフォルメするのですが、このディノ クーペもやや細身でシャープな感じにデフォルメされています。これも上記のメーベトイ同様に当時のミニカーとして良く出来ていました。ドア開閉ギミック付です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
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FIAT 124 SPORT SPIDER 1967 ITALY |
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![]() VITESSE 046A 1/43 93㎜
実車諸元 画像参照
フィアット 124 スポルト スパイダー イタリア 1967
前述したようにフィアット 124にピニンファリーナのデザインによる2+2シーターのオープンカーのスポルト スパイダーが1967年に追加されました。124のホイールベースを短縮して、フェラーリ並みのかっこいいデザインのボディが架装されていました。高性能なDOHC 4気筒1.4L(90HP)エンジンが搭載され5段変速で最高速174km/hと高性能で、4輪ディスクブレーキが採用されていました。スポルト スパイダーはライバルのアルファ ロメオのデュエット スパイダーを意識した設計でしたが、スポルト スパイダーは+2の後部座席があるなどより実用的でした。
1970年のマイナーチェンジでフロントグリルの意匠が変更され、エンジンが1.6L(110HP)に拡大されました。1974年には1.85L(118HP)エンジンが追加されました。1979年のマイナーチェンジでは北米の安全基準対応で大型の衝撃吸収バンパーを装着しました。また排ガス規制対応でエンジン出力が低下したので、燃料噴射を採用した2L(100HP)エンジンに変更されました。北米で人気が高く1982年以降はフィアットからボディを製造するピニンファリーナのブランドに変わって1985年まで生産されました。総生産台数は約15万台でした。
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ミニカーは1996年に発売されたビテス製です。当時のビテスは倒産する少し前の絶頂期で当時としては一級品のミニカーを量産していました。(あまりに多くの新製品を出したことで在庫過多で倒産したらしいです) この124 スパイダーもプロポーションが良くピニンファリーナ製の美しい実車がよく再現されています。灯火類や室内などの細部も結構リアルに仕上げられています。ビテスには幌を閉じた仕様やアバルト ラリー仕様などのバリエーションが30種類ほどあります。これ以外の124 スパイダーのミニカーはポリトーイの当時物、サンスターの1/18、オートアートの1/18、スターラインなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) |
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![]() ![]() 以下は1969年頃に発売されたポリトーイ製のフィアット 124 スパイダー (1/43 型番555)の画像です。これはポリトーイが廉価版ミニカーを作り始めた頃の物で、バンパーと底板の一体化やテールライトの塗装処理の省略などでコストダウンをしています。したがってなんとなく安っぽくてあまり出来が良くないです。ただしボンネット開閉ギミックを付けてあることや見た目の良くないフリーホイールを使っていないという点では、これ以後のフリーホイールを使った廉価版シリーズよりはましな出来ばえです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 124 スパイダーをアバルトがチューンしたラリーカー 124 アバルト ラリーが1972年に登場しました。WRC(世界ラリー選手権)に参戦するフィアット グループのランチア フルヴィア 1.6HF ラリーの後継車とする為に約1000台が生産されました。アバルトにより後輪サスペンションが独立懸架に変更され、DOHC 4気筒1.75Lエンジンは128HPにチューンされていました。外観的には前後のバンパーが硬質ゴムのオーバーライダーに変えられ、FRP製オーバーフェンダーが追加され、ホイールもアバルト製のマグネシウムホイールに変えられました。後部座席は外されロールバーが追加され、ソフトトップはFRP製ハードトップに変えられました。またボンネット/トランクリッドが黒のFRP製に変えられ軽量化されていました。 WRCではフィアットのワークスカーとして、1972年アクロポリス 優勝、1973年ポーランド 優勝、1974年ポルトガル TAP 優勝など活躍しています。1974年以降はランチア ストラトスが登場しましたが、1975年までランチア ストラトスに次ぐ成績を上げていました。ちなみに2015年にマツダ ロードスターの姉妹車であるフィアット 124 スパイダーが発表され、その高性能版のアバルト 124 スパイダーも追加されました。1960年代の124 スパイダーの雰囲気を感じさせるデザインになっています。(実車画像→ フィアット 124 スパイダー 2015) 以下は1996年に発売されたビテス製のフィアット 124 スパイダー アバルト ラリー (1/43 型番049B)の画像です。上記の124 スパイダーのバリエーションで実車同様に、バンパー、ホイール、ハードトップが変えてあり、リアシート部のロールバーもちゃんと再現してあります。ラリー仕様も含めて約10種類ほどのバリエーションがあります。124 スパイダー アバルトのミニカーはビテスの型を引き継いだサンスターの物もありますが、基本的にはビテスと同じものです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
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FIAT 125 1967 ITALY |
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![]() MERCURY 25 1/43 100㎜
実車諸元 画像参照
フィアット 125 イタリア 1967
1967年にフィアット 1500の後継車としてフィアット 125が登場しました。125は124の上級車として登場したのですが、シャーシは先代の1500を改良したもので、そこに124のホイールベースを延長したボディを載せ、124のスポーツ仕様のDOHC 4気筒1.6L(90HP)エンジンを搭載していました。外観では角形4灯式ヘッドライトを採用したフォーマルな角張ったスタイルで124との差別化を図っていました。4段変速で最高速は160km/h、4輪ディスクブレーキを標準装備し優れたハンドリングのスポーティな中級車でした。
1968年にはエンジンを100HPにパワーアップし5段変速で最高速170km/hに向上した高性能な125スぺシャルとなりました。1970年のマイナーチェンジでフロントグリルとリアライトなどが意匠変更され、内外装に豪華な設定がされた125スぺシャル シリーズIIとなりました。1972年まで生産され、総生産台数は約60万台でした。後継車はフィアット 132でした。
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ミニカーは1969年に発売されたマーキュリー製の当時物です。1960年代のマーキュリーのミニカーは実車の雰囲気をうまく再現した物が多く、この125もボクシーなスタイルがよく再現されています。ただしヘッドライトに丸型のライン ストーンを使っているので、丸形4灯式ヘッドライトに見えてしまうのがやや惜しいところです。ボンネット/ドア/トランクが開閉するフルギミック付です。これ以外の125の当時物ミニカーはポリトーイの廉価版EXPORTシリーズがありました。当時物以外ではスターラインの125スペシャルがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とトランクを開閉したリア/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) |
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FIAT 500 ABARTH RECORD MONZA 1968 ITALY |
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![]() BRUMM 363 1/43 67㎜
実車諸元 画像参照
フィアット 500 アバルト レコード モンザ イタリア 1968
アバルトは量販車のチューニングやパーツ開発を行っていた会社で、フィアット車のチューニングで有名でした。1971年にフィアットに買収され、現在はフィアットグループの一員となっています。フィアット 500をベースにしたアバルトのモデルとしては
アバルトはフィアットから未完成車を受け取り、アバルト製パーツを組み付けてアバルト仕様車に仕上げました。組み付けるアバルト製パーツはエンブレム、ダッシュボードのスピードメーター/タコメーター/油圧メーター、ステアリングホイール、キャブレターやマフラーなど吸排気系パーツ、エンジンのバルブ、ピストン、オイルパンなど非常に多岐にわたっていました。フィアット 500のレース仕様車はエンジン冷却を良くする為、リアフードを開いた状態に固定したものもありました。595/695の最終仕様は1971年まで生産されました。
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ミニカーは2004年に発売されたブルム製です。1958年にモンザ サーキットでの1週間連続耐久走行で総走行距離18186.440km 平均時速108.252km/hの世界記録を達成した500 アバルトをモデル化しています。ボディカラー、フロントとサイドに表示された「500 ABARTH」のロゴなど実車がリアルに再現されていて良く出来ています。ブルムはこれ以外にも500ベースのアバルトをレース仕様車を含めて10数種類ほどモデル化しています。ブルム以外の500系 アバルトのミニカーはメーベトイの当時物 695SS アバルト、マーキュリーの当時物 595SS アバルト、ポリトーイの当時物 595 アバルト 1/25、ビテスの595/695 アバルト、ピンコ(レジン製)の500 レース仕様車などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) |
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![]() ![]() 以下は2007年に発売されたブルム製のフィアット 595SS アバルト (1/43 型番R407)の画像です。594㏄(32HP)エンジンを搭載したグループ2のレース仕様車 595SS アバルトをモデル化しています。市販車の595はベースの500Dとほぼ同じ外観ですが、595SSのレース仕様はこのミニカーのように安全性確保の為キャンバストップがハードトップに変更されたものがあり、メーターパネルもタコメータや油圧計などが備わったアバルト製のオプション品に変更されていました。ミニカーはそれらの変更点が再現されていて良く出来ています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は2007年に発売されたブルム製のフィアット 695SS アバルト ストラダーレ (1/43 型番R462)の画像です。689㏄(38HP)エンジンを搭載した695SS アバルトのストラダーレ(ストリート仕様)をモデル化しています。1965年から595/695は500Fをベースにするようになったのでドアが前ヒンジとなりました。この695SSはストリート仕様ですので外観はベースの500Fとほぼ同じですが、フロントとボディサイドのアバルトのロゴ、ホイール、メーターパネルなどの変更点がミニカーでも再現されています。ブルムは型番461で500Fをベースにした595SS アバルト ストラダーレもモデル化していますが、595SSと695SSはフロント/ボディサイド/リアに付いているアバルトのロゴとホイールが違っています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は1971年に発売されたメーベトイ(マテル グラントロス)製の当時物 フィアット 695SS アバルト (1/43 型番6608) の画像です。メーベトイは型番A36で500Fをモデル化していますが、これはそれの底板のバンパー部分を変更してラジエーターや大径マフラーなどを追加して、695のレース仕様車風に仕上げています。昔のミニカーですので695SSをリアルにモデル化している訳ではないですが、実車の雰囲気を十分に感じることができるものになっています。ドア/リアパネルの開閉ギミック付でエンジンが再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は1970年に発売されたポリトーイ製の当時物 フィアット 595 アバルト (1/25 型番599) の画像です。1969年から発売されたポリトーイの1/25は大スケールミニカーのパイオニアで、この595 アバルトもその1台でした。これも上記メーベトイ製と同様に500Lを595 アバルト風に仕立てたもので、フロントのエンブレムはフィアットのままであるなど595をリアルに再現している訳ではありません。プロポーション的にはサイドウィンドーが小さいことが今一つですが、それ以外はまずまずの出来ばえです。フロントボンネット/ドア/リアパネルが開閉するギミック付で、エンジンやスペアタイヤが再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下はフロント/フロントトランクを開いた画像とリア/リアカバーを開いたエンジンルームの画像です。トランク内にはスペアタイヤがあり、エンジンもそこそこリアルに再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は2000頃年に発売されたピンコ(PINKO)製の フィアット 500 アバルト カスタム (1/43 型番PI12) の画像です。レジン製の少量生産ミニカーで、実車の詳細は不明ですが、500をベースにしたレース仕様車をモデル化しています。低い車高、オーバーフェンダー、カンパニョーロ風のマグネシウムホイール、ドアミラーなどいかにもそれらしい感じに仕上げてありかっこいいです。アバルトのサソリのロゴもいいですね。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
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FIAT 130 1969 ITALY |
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![]() STARLINE 510349 1/43 110㎜
実車諸元 画像参照
フィアット 130 イタリア 1969
戦後のフィアットの最上級車は1961年に登場した6気筒2.3Lエンジン搭載の2300でしたが、3Lクラスの新型最上級車130が1969年に登場しました。130は125を大きくしたようなビジネスライクなスタイルで、全幅は1.8m有りましたが全長は4.75mとさほど大きくありませんでした。新設計のV型6気筒2.9L(140HP)エンジンを搭載し、ボルグワーナー製の3段自動変速機を介して1.5tのボディを最高速180km/hで走らせました。
4輪独立懸架サスペンション、4輪ディスクブレーキ、パワーステアリング、リミテッドスリップデフの標準装備など当時としては進歩的な技術を採用していました。1971年にV型6気筒3.2L(165HP)エンジンを搭載しピニンファリーナ製の美しいデザインの130 クーペが追加されました。同じエンジンはセダンにも搭載されました。フィアット グループの高級車の位置づけがランチアに移ったことでランチア ガンマが後継者となり、1976年に生産中止となりました。総生産台数は約19000台でそのなかでクーペは約4000台でした。
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ミニカーは2009年頃に発売されたスターライン製です。スターライン(STARLINE MODELS)はドイツのメーカーですが、1960-1970年代のアルファ ロメオやフィアットなどのイタリア車をたくさんモデル化していました。(最近は活動していないようですが) このフィアット 130はあっさりとした造形ながら、実車の雰囲気はよくとらえてあると思います。定価は3000円程でしたが、フロントグリルや室内などの細部も値段相応以上の造りになっています。なお130の当時物ミニカーとしてはレア物ですがマーキュリー製がありました。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) |
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FIAT ABARTH 2000 PININFARINA SCORPIONE 1969 ITALY |
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![]() DINKY (FRANCE) 1430 1/43 88㎜
実車諸元 画像参照
フィアット アバルト 2000 ピニンファリーナ スコルピオーネ イタリア 1969
フィアット アバルト 2000は1969年にブリュッセル モーターショーで公開されたコンセプトカーです。ピニンファリーナのデザインで、アバルトのレースカー(2000SP)をベースにしたスポーツカーのランニング プロトタイプです。ルーフまで連なった大きなリアカウルが特徴で、このカウルはキャビン横のエアインテークを形成しています。この車のエンジンは後車軸の上に配置されていてラジエータ等の冷却系もリアにありますので、エアインテークはエンジン冷却用です。
通常のドアはなく、ウインドとルーフがキャノピーのように前方をヒンジにして開くのでそこから乗り降りします。当時のピニンファリーナのデザインに共通する低いノーズの先端には6灯のライトを一体化したライトユニットがあります。名前のスコルピオーネとはサソリの意で、サソリはアバルトのシンボルです。(リアカウルにロゴが表示されてます) この車のフロントノーズの左右のインテークはサソリの前足の爪、リアの突き出た排気管はサソリの尻尾をイメージしたものだそうです。そのつもりでこの車を見るとなにやらそんな風に思えてきます。
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ミニカーはディンキー(仏)製の当時物です。ディンキー(仏)は昔のメーカーながらスケールモデル的なリアルな造形が特徴で、このアバルトもかなり良い出来ばえです。リアカウルが開閉し簡素ですがエンジンも再現されてます。ただカウルの建付けが悪くルーフとスムーズにつながっていないのが残念なところです。これ以外の当時物としてはポリトーイ、ガマ、マルシンのミニスターシリーズ、中嶋製作所 DREAMCARシリーズなどがありました。最近の物は出ていないようです。 |
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FIAT 128 1969 ITALY |
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![]() MATTEL MEBETOYS A59 1/43 90㎜
実車諸元 画像参照
フィアット 128 イタリア 1969
1969年に登場したフィアット 128はフィアット初の前輪駆動車でした。128の前輪駆動方式は考案した技術者の名前でダンテ ジアコーサ方式と呼ばれ、ミッションを直列に接続したエンジンを横置き配置し左右不等長のドライブ シャフトで前輪を駆動するものでした。これ以前の横置き前輪駆動方式はBMC ミニが採用したエンジンの下にミッションを配置するイシゴニス方式がありましたが、ダンテ ジアコーサ方式は通常の縦置きエンジンが使用できるといったメリットがあり現在の前輪駆動車では主流となっています。
フェラーリから移籍してきたランプレディが設計した4気筒1.1L(55HP)エンジン、前輪駆動方式によるスペース効率の良いボディ、全輪独立懸架サスペンションによる優れた操縦性などこの車は画期的な小型車でした。1970年のカー オブ ザ イヤーを受賞し、商業的にも大ヒットしました。当初は2ドア/4ドアセダンと3ドアワゴンの設定で、1971年に1.3L(60HP)エンジンを搭載した3ドアクーペとセダンの高性能版のラリー、1975年に3ドアハッチバックの3Pが追加されました。1974年に1.3Lエンジンがセダン系にも追加されて1985年まで長く生産されました。 総生産台数は約350万台で後継車はリトモでした。
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ミニカーは1972年に発売されたメーベトイ製の当時物です。この当時のメーベトイはアメリカのマテル社に吸収合併されていましたが、この128はメーベトイらしいセンスの良い造形はそのままでマテル流のフリーホイールもまだ使っていません。シンプルな3ボックススタイルを忠実にモデル化していて良い出来ばえです。ただテールライトの塗装処理を省いているのは今一つですが。メーベトイは型番A60で高性能版の128 ラリーと型番A77で128 クーペもモデル化しています。これ以外の128の当時物ミニカーはマーキュリーのセダンとクーペ、ポリトーイのラリー 1/25などがありました。当時物以外ではリオが様々なバリエーション展開で約40種類のセダン、ノレブのクーペ、ネオ(レジン製)のセダン、ホワイトボックス(イクソ)のセダンなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) |
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![]() ![]() 以下は1972年に発売されたメーベトイ製の当時物 フィアット 128 ラリー (1/43 型番A60)の画像です。上記のバリエーションで高性能版のラリーをモデル化しています。ブラックアウトされたフロントグリル、補助灯が追加されたバンパー、黒いシールを貼ったボンネット、ボディ側面のロゴなど実車に即した変更がされています。(実車画像→ フィアット 128 ラリー) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は2000年に発売されたリオ製のフィアット 128 4ドア (1/43 型番135)の画像です。リオは1990年代には戦前型のクラシックカーだけではなく1960年代の比較的最近のクラシックカーも手掛けるようになりました。このフィアット 128もその一台で塗装がやや厚ぼったい感じがしますが、灯火類や室内の細部などはそこそこリアルに再現されていて良く出来ています。リオはセダンだけですが約40種類のバリエーション展開をしています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は2001年に発売されたリオ製のフィアット 128 憲兵隊(CARABINIERI) (1/43 型番SL081)の画像です。上記のバリエーションのポリス仕様で、CARABINIERI(カラビニエリ)とはイタリアの憲兵隊(軍警察)の意味です。CARABINIERI仕様はイタリア車では良く作られるポリス系のバリエーションです。パトライトとアンテナが追加されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は1970年代に発売されたマーキュリー製の当時物 フィアット 128 クーペ (1/43 型番316)の画像です。マーキュリーは型番315でクーペをモデル化していて、これはそのラリー仕様です。マーキュリーとしては後期の物で、どちらかというと廉価版ミニカーの類です。プロポーションは悪くないのですが、細部の仕上げがあまり良くないので今一つの出来ばえです。ただ128 クーペはあまりモデル化されていないので、その点では貴重なミニカーです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は1973年に発売されたポリトーイ製の当時物 フィアット 128 イースト アフリカン ラリー (1/25 型番S16)の画像です。ポリトーイは型番S7で128 ラリーをモデル化していますが、これはそれのラリーカー仕様です。ただし該当する実車が見当たらないので、補助灯やルーフラック/スぺタイヤなどの装備を追加してそれらしく仕立てたポリトーイの創作だと思います。泥はねを表現した汚し塗装は少しやり過ぎですが、ここまで徹底してやるとそこがユニークで面白い仕上げのミニカーになっています。(この塗装は個体差が大きいようなので、作業者がフリーハンドでやっていたのでしょう 私の分はかなりやり過ぎの部類です) ボンネット/ドア/トランクが開閉するフルギミック付です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。エンジンルーム内の造形はポリトーイらしいリアルな造形になっています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
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FIAT 130 COUPE 1971 ITALY |
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![]() STARLINE 508926 1/43 112㎜
実車諸元 画像参照
フィアット 130 クーペ イタリア 1971
1969年に登場したフィアットの最上級車130に、ピニンファリーナがデザインしたクーペが1971年に追加されました。セダンのV型6気筒エンジンは3.2L(165HP)に拡大され、最高速は195km/hに向上しました。同年にこのエンジンはセダンにも搭載されました。このクーペは地味なセダンとは大違いでピニンファリーナ デザインの傑作の一つといわれるほど美しい車でした。ボディ製造もピニンファリーナが担当し、内装はソフトレザー張りのシートや木目パネルのインパネなど豪華でした。
派手ではなくシンプルで計算された上品な美しさがピニンファリーナ デザインの真骨頂ですが、品の良くないデザインが持てはやされる最近の風潮下では理解されないでしょう。この車はフィアットの社長であったジョバンニ アニエリがプライベートカーとして使っていたことでも有名でした。ただしフィアットの高級車ということが良くないのかあまり売れず、商業的には失敗に終わりました。1977年まで生産され総生産台数は約4000台でした。後継車はフィアットグループの高級車を担当することになったランチアのガンマ クーペでした。(実車画像→ ランチア ガンマ クーペ)
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ミニカーは2008年に発売されたスターライン製です。スターライン(STARLINE MODELS)はドイツのメーカーですが、1960-1970年代のアルファ ロメオやフィアットなどのイタリア車をたくさんモデル化していました。(最近は活動していないようですが) このミニカーは元々はイタリアのミニカー付雑誌「フィアット ストーリー 」のNo5として作られたものでした。実車の雰囲気をかなり良いレベルで再現していますが、フロントグリル周りの造形がいま一つといった感じがします。定価4000円程のミニカーながら、室内もかなり良いレベルで再現しています。130 クーペのミニカーは当時物も含めて量産ミニカーとしてはこれが初めてのモデル化だと思います。以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) |
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FIAT 127 1971 ITALY |
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![]() MATTEL MEBETOYS A54 1/43 84mm
実車諸元 画像参照
フィアット 127 イタリア 1971
1971年にフィアット 850の後継車で前輪駆動車の第2弾として127が登場しました。当時流行の直線を基調にしたコンパクトなボディに850用の4気筒805㏄エンジンを903cc(45HP)に拡大して搭載し、4段変速機で最高速135km/hの性能でした。当初は2ドアだけでしたが、1972年に3ドアハッチバックが追加されました。全輪独立懸架サスペンションによる優れた操縦性と実用性を兼ね備えた127は、128に続き1972年のヨーロッパ カー オブ ザ イヤーを受賞し商業的にも大ヒットしました。
1977年にフロントとリアの意匠が変更されたシリーズ2となり、窓が大きくなったリアハッチがバンパー位置から大きく開くようになりました。また1L(50HP)エンジンと、1.3Lディーゼルエンジンが追加されました。1982年にフロントグリルを変更して大きな樹脂製バンパーを採用したシリーズ3となり、オプションで1.3L(75HP)エンジンが追加されました。1983年に後継車のウーノが登場しました。スペインではセアト(SEAT) 127としてライセンス生産され、4ドア/5ドア仕様も設定されました。1987年まで生産され、総生産台数は約510万台でした。
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ミニカーは1972年に発売されたメーベトイの当時物です。127の初期型をモデル化しています。角ばったボディや角形ヘッドライトでちょっと変わった雰囲気を持つフロント周りがうまく再現されていて良く出来ています。ドア開閉ギミック付で、室内もそこそこ再現されています。これ以外の127の当時物ミニカーはポリトーイの1/43と1/25、Bブラーゴの1/24、マーキュリー、オートピレンのセアト 127、イクソのセアト 127などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) |
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![]() ![]() 以下は1974年に発売されたオートピレン製の当時物 セアト 127 (1/43 型番333)の画像です。これはフィアットではなくスペインのセアト 127をモデル化していていますが、ライセンス生産でしたので外観的にはほとんど同じようです。オートピレンの初期のミニカーは他社のコピー品が多いのですが、これはオートピレンのオリジナルのようです。シャープな造形で上記のメーベトイ製と同等レベルの良い出来ばえです。またボンネット/ドア/トランクが開閉するブルギミックで、可動部のチリ合せも良好です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
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FIAT 132 1972 ITALY |
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![]() MERCURY 313 1/43 102㎜
実車諸元 画像参照
フィアット 132 イタリア 1972
フィアット 132は名前から高級車フィアット 130の上級車と勘違いしそうですが、当初はフィアット 125を後継する中型車として1972年に登場しました。125より大きくなったボディは4ドアセダンのみで、BMW 5シリーズによく似たモダンなスタイルとなっていました。標準のエンジンはフィアット 125から引継いだDOHC 4気筒1.6L(98HP)で、上級クラスのスペシャルにはDOHC 4気筒1.8L(105HP)エンジンが搭載されました。5段変速/3段自動変速で最高速172km/h(1.8L)の性能でした。車体が重くなったことなどから、125のようなスポーティさはなくなりました。
1976年のマイナーチェンジでフロントグリルが変更されました。同年に130が生産中止となったことで132にはフィアットの最上級車としての役割が加わり、再度のマイナーチェンジで大型バンパーが採用されました。また1977年には4気筒2L(112/122HP)エンジン、1978年には4気筒2.5Lディーゼルエンジンが追加されました。1981年には前後のデザインを変更してアルジェンタ(ARGENTA)という名前に変わり、1984年まで生産されました。後継車は1985年に登場したクロマでした。(実車画像→ フィアット アルジェンタ 1981)
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ミニカーは1972年に発売されたマーキュリー製の当時物です。この132のミニカーはフロントグリルと底板を一体化してコストダウンをしている廉価品で、その上カラーリングも地味でいまひとつ出来は良くありません。本来はもっと直線的なボディでシャープなデザインなのですが。。。サイドビューを見てもらえば、BMWに似ていることが少しは分かると思います。ドア開閉ギミックが付いています。これ以外の132のミニカーはポリトーイの当時物、ミニカー付雑誌「FIAT STORY COLLECTION」のNo.67の132とNo.68のアルジェンタなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) |
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