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トヨタ プリウス 日本 1997年
1997年にハイブリッド車の元祖であるトヨタ プリウス 初代が登場しました。プリウスはエンジンと電気モーターを組み合わせることで、これまでにない画期的な低燃費(当初は28km/L(10/15モード) 最終型は31km/L)を実現しました。このハイブリッドシステム THS(Toyota Hybrid System)は遊星歯車を使った非常に高度なガソリンエンジン/電気モータのハードウエア構成とそれを制御するソフトウエアによるものでした。ボディのデザインは中身ほど画期的ではないですが、少し変わっていて目立つデザインでした。
またこの車に使われたニッケル水素電池(松下製)も大電流での充放電が可能な画期的なもので、この電池がなければこの車は実用化されなかったでしょう。 価格は215万円でこのクラスの車としては高価でしたが、革新的な内容を考えると政策的につけられた安い値段でした。その為もあって初年度に1万台以上売れ、世界初のハイブリッド車として成功しました。2000年からは北米でも販売され、環境問題に関心のあるインテリ層が購入して話題となりました。2003年に2代目にモデルチェンジしました。
ミニカーは1999年に発売されたMテック製の当時物です。元々は実車の販促プロモーション用に作られたようなので、プロポーションが良く実車の雰囲気がうまく再現されています。灯火類や室内などの細部もリアルで非常に良い出来ばえです。市販されたミニカーのパッケージには鉄腕アトムのフィギュアが付いていて、これは新時代の車というトヨタのイメージ戦略を反映したものでした。(トヨタ特注品でフィギュアの付いていない物もありました) ボンネットが開くギミック付きで、簡単な造形ですがエンジンが再現されています。これ以外のプリウス 初代のミニカーはトミカの当時物と、2012年に発売された国産名車コレクション、2020年に発売された国産名車コレクション 1/24があります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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三菱 パジェロ エボリューション 日本 1997年
三菱 パジェロは1983年からパリー ダカール ラリー(1992年からはダカール ラリー)に参戦しました。1983年の初戦で市販車無改造クラスで優勝し、1984年に市販車改造クラスで優勝しました。総合優勝を狙う三菱はホイールベースを延長してサスペンションを変更し、カーボンケブラー製ボディで軽量化し、エンジンをパワーアップしたラリー専用のパジェロ プロトタイプを開発しました。このパジェロ プロトタイプは1985年に日本車初の総合優勝を獲得しました。1986年は総合3位、1987年は篠塚建次郎が日本人ドライバーとして初の総合3位となりました。その後も1988年に総合2位、1989年に総合3位、1990年に総合4位、1991年に新型プロトタイプで総合2位となりました。1982年には1-2-3フィニッシュで2度目の総合優勝、1993年に3度目の総合優勝を果たしました。
その後もパジェロは信頼性の高さで常に上位入賞していました。1997年からレギュレーションが変更され、自動車メーカーがプロトタイプクラスへ参戦出来なくなったので、市販車改造クラスでの参戦となり、ホモロゲーション取得用モデルとしてパジェロ エボリューションが1997年に限定販売されました。エボリューションはパジェロ 2代目ショートボディをベースとして、ボディを軽量/強化しオーバーフェンダー/エアスポイラーを備えていました。エンジンはDOHC V型6気筒(280HP)で、全輪独立懸架サスペンションを採用した4WD車でした。1997年に篠塚建次郎が日本人ドライバーとして初の総合優勝を果たし、1998年に連続優勝、1999年に2位、2000年に3位、2001年に2位、2002年に優勝、2003年に連続優勝するなど大活躍し、2009年を最後にしてラリー活動から徹底しました。
ミニカーは1998年に発売されたダイヤペット セガ製の当時物です。ダイヤペットは1994年頃にセガ トイスの傘下となり、2000年からはアガツマの傘下となりました。そのころからダイヤペットは1/43のミニカーを発売するようになりました。(それまでは1/40が主流でした) このパジェロ エボリューションもその一つで、ダイヤペットの10番工場(製造委託先)製です。従来の子供向けの玩具的なミニカーではなく、1/43でスケールモデル的な造形になっていました。フロント周りの顔付がうまく再現されていて、灯火類や室内などの細部もそこそこ良く再現され、かなり良い出来ばえです。以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ホンダ シビック タイプ R EK型 日本 1997年
ホンダ シビック 6代目(EK型)が1995年に登場しました。デザインは先代(EG型)を踏襲していましたが、ホイールベースがセダンのフェリオと共通となりボディサイズが大きくなりました。これによって3ドア車の後席の居住性が向上しました。3ドア/5ドアハッチバック、4ドアセダンのフェリオ、北米仕様には2ドアクーペがありました。横置き搭載されるエンジンは4気筒1.3L/1.5L(105HP/VTEC 130HP)と高性能版SiR用のDOHC 4気筒1.6L(170HP)がありました。シビックとしては3度目となる1995年日本 カー オブ ザ イヤーを受賞しています。
1997年にDOHC 4気筒1.6L(185HP)エンジンを搭載する高性能版のタイプ Rが追加されました。このタイプ Rはそれまでのレース仕様車のベースであったSiRの後継車でした。1998年のマイナーチェンジで、排ガス規制に対応し、ヘッドライト/バンパー/テールライトの意匠が小変更されました。イギリスのローバーとの共同開発で欧州仕様車には5ドアハッチバックとワゴンタイプのエアロデッキがありました。この車はローバー ブランドではローバー 400として販売されました。2000年にシビック 7代目 EU型にモデルチェンジしました。(実車画像→ ローバー 400)
ミニカーは2014年に発売されたエブロ製です。シビック EK型の高性能版 タイプ R 前期型をモデル化しています。エブロらしいリアルな造形で実車の雰囲気がうまく再現されていてかなり良い出来ばえです。赤いバケット式シート、室内インパネのメーター、エッティング材を使ったワイパーなど細部もリアルに再現されています。エブロはタイプ R 後期型もモデル化しています。これ以外のシビック 6代目のミニカーはトミカ リミッテドのタイプ R 1/64、ハイストリー(レジン製)のフェリオとタイプ R、MARK43(レジン製)のタイプ R、FRONTIART(レジン製)のタイプ R、INNO MODELSのレース仕様 1/64、JOHNNY LIGHTNINGの1/64など、タイプ Rがほとんどですがたくさんあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ホンダ S-MX ローダウン仕様 日本 1997年
オデッセイ、CR-V、ステップワゴンに次ぐホンダのRV車として1996年にミニバン S-MXが登場しました。若者をターゲットにした車高の高い小型車で、大型のフロントバンパーや縦長のテールライトなどの個性的なデザインが特徴でした。またメーカー標準で車高を15㎜下げたローダウン仕様があり、それ以外にもエアロパーツが用意されているなど若者仕様の車でした。S-MXは全く別物のイメージがあるステップワゴンをベースにしていて、ステップワゴンの全長を短くした構造の姉妹車でした。その為ステップワゴンと同じDOHC 4気筒2L(130HP)エンジンを横置き搭載する前輪駆動車で4WD仕様もありました。
ドアは左側2枚と右1枚の変速的な3ドアで定員は4/5人、4人乗りは前後ともベンチシートでした。ベンチシートは室内をフルフラットにすることが可能で、コンパクトながら車中泊にも使えました。1999年のマイナーチェンジで、エンジンが140HPにパワーアップし、ヘッドライト形状とバンパーが小変更されました。2001年にステップワゴンが2代目にモデルチェンジしましたが、S-MXは生産が継続され、2002年に後継車のないまま生産中止となりました。それほどヒットしたわけではないですが、記憶に残る個性的な車でした。
ミニカーは1998年に発売されたダイヤペット セガの当時物です。SM-X ローダウン仕様(1997年式 ホワイトストリーム仕様)をモデル化しています。ダイヤペット セガとなったことで縮尺が従来のダイヤペットの1/40ではなく1/43に変更されました。ヘッドライトがかなり小さめにデフォルメされているので、その点ではあまりリアルな造形ではないですが、全体的にはこの車のイメージをうまく再現しています。ドア開閉ギミック付きです。ダイヤペットは型番R12でSM-X ローダウン仕様をモデル化していましたが、これは型番SP01で後から追加された限定生産3000台でシリアル番号付きの限定品でした。この限定品はホワイトストリームという上級グレード仕様で前後バンパーがボディ同色の白になり、サンルーフがガラスサンルーフ風に塗装され細部(室内やS-MX/HONDAのロゴなど)の仕上げレベルが良くなっていました。定価は型番R12が1600円、型番SP01が2000円と少し高価でした。これ以外のS-MXの当時物ミニカーはMテック製がありました。当時物以外では、2022年にハイストーリー(レジン製)がモデル化しています。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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イスズ ビークロス 日本 1997年
1993年の東京モーターショーでイスズが発表したコンセプトカー「ビークロス」はその前衛的なデザインで評判となりました。(実車画像→ビークロス 1993) その高評価に対応して量産型(3ドアの4人乗り)のビークロスが1997年に登場しました。コンセプトカーはジェミニがベースでしたが、量産車ではビッグホーンをベースとしたのでサイズが少し大きくなりましたが、デザインはコンセプトカーとほとんど同じでした。(イスズはピアッツァでもコンセプトカーのデザインをほぼそのまま量産化していますが、このような量産化はあまりありません)
エンジンは総アルミ製のDOHC V型6気筒3.2L(215HP)を搭載し、変速機は4段ATのみ、TODと称するビッグホーン用の電子制御トルクスプリット4WDを採用していました。なお国内仕様はパートタイム4WDでしたが、北米仕様はフルタイム4WDでした。足回りはビッグホーンのラリー仕様のショックアブソーバーを使った4輪独立サスペンションとハードな設定でした。ハンドメイドの少量生産でしたが、既存部品の流用などでコストダウンし価格は295万円と大安売りでした。独創的なデザインのクロスオーバーSUVの先駆車として、国内では1999年まで販売されましたが、デザインが先進的過ぎてあまり売れませんでした。1999年からは北米に輸出し2002年まで販売されました。総生産台数は国内約1700台、北米約4000台でした。
ミニカーは2014年に発売されたアシェット 国産名車コレクション製で、メーカーはイクソです。個性的なデザインの実車のイメージが良く再現され、カラーリングも実車に即しています。サイドアンダーミラーや室内などの細部もそこそこ良く再現されていて、雑誌付きミニカーとしては良く出来ています。イクソはこれと同じ型を使って別ブランドのPREMIUMXでもビークロスをモデル化しています。イクソ以外のビークロスのミニカーはホンウェルの1/72と1/43、エブロの1/43(レジン製)、ハイストーリー(レジン製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)