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フェラーリ 575M スーパーアメリカ イタリア 2005年
2005年にフェラーリ 575M マラネロのコンバーチブル仕様として、575M スーパーアメリカが登場しました。リアウインドーと一体化したガラス製のルーフが電動で後方に回転して、トランクリッドの上に重なることで、オープンカーになるという量産車としては世界初の変わった構造を採用していました。この構造は2000年に公開されたアルファ ロメオのコンセプトカー VOLA(元ピニンファリーナのチーフデザイナー L.フィオラヴァンティのデザイン)で提案されたものを実現したものでした。 (実車画像→ アルファ ロメオ VOLA) なおスーパー アメリカという名前は1950年代に生産された超高級車410 スーパーアメリカにちなんだものでした。
エンジンは575M マラネロのV型12気筒を5.7L(540HP)にパワーアップしていました。変速機は575M マラネロと同じ6段変速/6段半自動変速で、半自動はステアリングホイールのパドルで変速するF1マチックを採用していました。最高速は320km/hで、フェラーリは当時世界最速のコンバーチブルであるとしていました。599台の限定生産で2006年に製産中止となり、599 GTB フィオラノにモデルチェンジしました。(実車画像→ フェラーリ 599 GTB フィオラノ)
ミニカーは2007年に発売されたイクソ製です。イクソの型番FER***のフェラーリ シリーズの1台で、このシリーズに共通するそつの無い良い出来ばえです。プロポーションが良く、最大の特徴であるルーフの回転動作をギミックとして再現しています。ルーフを開くとリアルに再現されたパドル付ステアリングホイールやメーターなどの内装が良く見えます。なおミニカー付雑誌フェラーリ コレクションのスーパーアメリカは、これと同じ型ですがワイパーやライト類の仕上げを簡素化した廉価版となっています。イクソ以外のスーパーアメリカのミニカーとしては、全てレジン製ですが、ルックスマート、レッドライン、BBRなどがあります。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変わります)
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フィアット 500 イタリア 2007年
1950-1960年代の名車フィアット 500の3代目が2007年に登場しました。名前は500ですが500㏄のリアエンジン車というわけではなく、前述したパンダ 2代目をベースにした前輪駆動車でした。ただ1950-1960年代の500のフロント/リアをイメージさせるデザインになっており、このデザインとしたことがこの車の成功を約束したようなものでした。(イタリアだけではなく日本も含め世界的にヒットしています) 当初のエンジンは4気筒1.2L/1.4L、高性能版アバルト用のDOHC 4気筒1.4Lターボ(135HP)、4気筒1.3L(75HP)ディーゼルターボなどがありました。2008年のEU カー オブ ザ イヤーを受賞しました。
2009年にソフトトップ仕様の500 カブリオレが設定されました。2010年に新開発の2気筒875ccインタークーラー付ターボ(88HP)エンジンを搭載するツインエア(TWIN AIR)が追加されました。このエンジンは吸気バルブの開閉を油圧で無段階に制御するもので、極めて高性能/低燃費の画期的なエンジンでした。これ以外にも160HPのアバルト 595、180HPのアバルト 695 トリブート フェラーリ(Tributo Ferrari)など多くのの限定仕様車が設定されました。2012年にムルティプラの後継車として、プント 3代目をベースにした5ドアハッチバックが500Lの名前で登場しました。(実車画像→ フィアット 500L 2012)
2016年にフロントグリルとヘッドライトのデザインが変更され、2020年に電気自動車の500eが追加されました。(実車画像→ フィアット 500 EV 2020)
ミニカーは2007年に発売されたノレブ製の当時物です。実車のイメージをうまく再現したノレブらしいそつのない良い出来ばえです。ノレブのフィアット 500のミニカーには1/18の大スケール版と1/43の標準版/廉価版と1/87の3インチ版があります。これは1/43の廉価版で標準版の定価5250円に対して定価3700円と安価でした。標準版と廉価版の違いはドアミラーの取付け位置で、廉価版はコストダウンでドアミラーをサイドウィンドー先端に取り付けていますが、標準版では実車同様にドアに付いています。(このコストダウンのやり方は実車と違う外観となるのであまり好ましくないですが) それ以外ではワイパーがフロントウィンドーと一体成型されているなど廉価版は仕上げが簡素になっています。ノレブはカブリオレ仕様もモデル化しています。ノレブ以外ではモンドモータースのアバルト仕様や、ミニチャンプスの1/64、ブラーゴの1/18、京商の1/64、トミカの500e 1/59などがあります。 ちなみに新旧500のサイズをミニカーで比較してみましたので、そのページもご覧ください。→ 新旧500のサイズをミニカーで比較 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ランボルギーニ レヴェントン イタリア 2007年
ランボルギーニ ムルシエラゴをベースにした特注車であったレヴェントンが2007年に登場しました。たったの20台の限定生産で、価格は約1億6千万円でした。ボディデザインはステルス戦闘機をモチーフにしたもので、ムルシエラゴに鋭角的な面処理をしたようなデザインでした。この車のフロント/リアのデザインは2011年に登場したアヴェンタドールに採用されましたので、レヴェントンはアヴェンタドールの先行試作車的な車でもありました。2009年フランクフルトモーターショーでロードスター仕様が公開され15台限定で販売されました。
ミニカーは2008年に発売されたマテル製で、エリートシリーズと称するマニア向けに販売されたものでした。この当時マテルのランボルギーニのミニカーの原型はイタリアのレジン製ミニカーのMRコレクションが担当していたそうです。確かにこのミニカーはその種のハンドメイドミニカー的な仕上がりになっています。特にテールライト下の開口部のエッチンング材カバーの中に冷却ファンが見えるといった非常に凝った作りはハンドメイドミニカー的な非常に凝った仕上げとなっています。さらにメーター表示やステリングホイールに付いたギヤシフト用パドルなど室内もかなりリアルに再現されています。
当時の定価5500円ほどのミニカーで、ここまで仕上げてくれたのはすごいことでしたが、2005年ごろのミニチャンプスの1/43サイズにも同じような凝った作りのものが少数ですがありました。このような凝った仕上げは量産ミニカーとしては例外的なものではありますが、手作業で手間さえかければこのレベルの仕上げができることを示しています。ただこれをコストのかかる手作業に頼るのではなく、技術革新で安く仕上げて量産ミニカーに標準的に適用してほしいです。(例えば3Dプリンターを使うなどして) 以下はフロント/リア(テールライト下開口部)の拡大画像です。なおリアのライセンスプレート部に表示されている「CENTRO STILE」とはランボルギーニのデザイン部門の名前です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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アルファ ロメオ ミト イタリア 2008年
" アルファ ロメオ初の小型ハッチバック ミトが2008年に登場しました。盾型のグリルで一目でアルファ ロメオと分かる個性的なデザインは、余計な飾りがなくシンプルで魅力的でした。フィアットのグランデ プントとプラットフォームを共有する前輪駆動車でした。なおミト(MITO)という名前は、ミラノで設計されトリノで生産されたので、ミラノのMIとトリノのTOを組み合わせたもので、イタリアでの正式名称はMI.TOとのことです。"
エンジンは4気筒1.6Lノンターボ(78-105HP)/ターボ(120-170HP)と4気筒1.3L/1.6L(120HP)ターボディーゼルで、当初は6段手動変速だけでしたが、後にデュアルクラッチ式の6段自動変速が追加されました。この車はアルファ D.N.Aシステムと呼ぶ走行制御システムを備えていました。D.N.Aとはスポーツ走行(Dynamic)/市街地走行(Normal)/滑りやすい路面走行(All-weather)の略で、スイッチ操作でそれぞれの走行状態に応じてエンジン/パワーステアリング/ブレーキ/オプションの電子制御サスペンションなどの動作が切り替わります。ミトは小型車ながらアルファ ロメオの名前に恥じない凝った高性能車でした。 2009年には1.4L(170HP)ターボエンジンを搭載する高性能版のクアドリフォリオ ヴェルデ(Quadrifoglio Verde:四葉のクローバーの意)が追加されました。2016年のマイナーチェンジで、盾型グリルが大きくなるなど少しデザインが変更され、2018年まで生産されました。(後継車はなく一世代限りでした)
ミニカーは2009年に発売されたモンド モータース製です。モンド モータースはイタリアの玩具メーカーのブランドで、2006年頃から比較的安価な1/43や1/24のダイキャスト製ミニカーを発売しています。このミトも定価約1000円の安価なミニカーですが、プロポーションが良く細かいところもきちんと作ってあって値段を考えると良い出来ばえでした。(もちろん内装などの細部は値段相応ですが) これ以外のミトのミニカーは、ノレブ、ミニチャンプス、Bブラーゴなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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アルファ ロメオ 8C スパイダー イタリア 2008年
" 高性能スポーツカー アルファ ロメオ SZ/RZ(1989年登場)の後継車として、アルファ ロメオ 8C コンペティツィオーネが2007年に登場しました。(実車画像→ アルファ ロメオ SZ) 名前は戦前の名車アルファ ロメオ 8Cに因んだものでした。2003年にコンセプトカーが発表され、ほぼそのままのデザインで量産化されました。近年のアルファ ロメオに共通する顔を持つダイナミックなデザインでした。後輪駆動方式の本格派2シータースポーツカーで、500台が限定生産されました。ボディはカーボンファイバー製で、パワートレインはマセラティ グランツーリスモ用のエンジン/トランスミッションを流用していました。"
2008年にオープン仕様の8C スパイダーが発表され、こちらも500台の限定生産でした。オープン化に伴い、ウインドーフレームが強化され、シート背後に転倒時の安全対策用ロールーバーが追加されました。追加されたトランクの手前に収納されているソフトトップは電動油圧式で開閉します。当時の価格は約2700万円で、日本国内には約70台があるそうです。
ミニカーは2016年に発売された国産名車コレクション製です。オープン仕様の8C スパイダーをモデル化しています。メーカーはイクソで、イクソはデアゴスティーニの「DeAgostini Supercars」シリーズ(日本版 「ザ スーパーカー コレクション」は一部地域で試験販売されました)というミニカー付雑誌のNo.53でアルファ ロメオ 8C スパイダーをモデル化していますので、それと同じ物のようです。室内の仕上げが簡素なのを除けば、プロポーションが良く安価な雑誌付きミニカーとして上々の出来ばえで値段を考えるとお買い得なミニカーでした。ただオープンカーで良く見える室内が黒一色なのは興ざめですので、シートに彩色するなど一手間かけてくれれば見違えるのですが。(なおインパネのメーターは印刷処理されています) これ以外の8Cのミニカーとしては、M4、ミニチャンプス(1/43と1/64)、スパーク(レジン製)、Bブラーゴ(1/18)、京商(1/64)、シュコー(1/24)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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