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オペル ディプロマット A ドイツ 1964年
1964年にオペルの上級車カピタン P2が角形ヘッドライトを持つスクエアなボディのカピタン Aにモデルチェンジしました。同じボディで、内外装を高級にした上級グレードには戦前の高級モデルであったアドミラル(海軍大将の意)の名前が復活して使われました。カピタン A、アドミラル Aは全長約5mの大型車で、当初は6気筒2.6L(100HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速158km/hの性能でした。1965年に6気筒2.8L(125HP)エンジンに変わりました。
同じボディにGM製 V型8気筒4.6L(190HP)エンジンとGM製2段自動変速機を搭載した最上級車ディプロマット(外交官の意)も設定されました。1965年にV型8気筒5.4L(230HP)エンジンが追加され、そのエンジンを搭載したカルマン製の2ドアハードトップ クーペが少量生産されました。当時のディプロマットはメルセデス ベンツ 600と同等の車格があったそうですが、オペルのブランド力ではメルセデス ベンツとは勝負にならず、あまり売れなかったようです。 1969年に2代目のカピタン B/アドミラル B/ディプロマット Bにモデルチェンジしました。総生産台数は夫々約2.4万台/約5.5万台/約9千台でした。
ミニカーは1966年に発売されたポリトーイ製のMシリーズ初期の当時物です。公称の縮尺は1/43ですが、実際には一回り大きめに出来ていました。(当時のミニカーは見た目が良くなるので、多少大きめに作ることがありました) プロポーションが良く特徴的なフロントグリルがリアルに再現され、室内全体が起毛仕上げとなっているなど凝った造りで良く出来ていました。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きで、エンジンルームにはV型8気筒エンジンが再現されていました。これ以外のカピタン/アドミラル/ディプロマット Aの当時物ミニカーはガマ、ジク(SIKU)、ディンキー(仏)、マッチボックスなどがありました。当時物以外ではミニチャンプスのカピタンとディプロマット クーペ、ブレキナのカピタン/アドミラル/ディプロマット 1/87などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フォード タウナス 17M (P5) ドイツ 1964年
1964年にフォード タウナス 17Mは一回り大きなボディのタウナス 17M/20M (P5)にモデルチェンジしました。先代の楕円をモチーフにしたデザインは継承されましたが、車格が上がったのでより一般的でオーソドックスなデザインに変わりました。同時期のオペル レコードも角型ヘッドライトを使用した同じようなデザインでしたので当時の流行りだったようです。(マツダのファミリア 1967年式はそっくりのデザインでした) ボディ形式は2/ドアセダン、3/5ドアワゴン(ターニア)があり、20Mにはスタイリッシュなハードトップ クーペ(1966年)がありました。
エンジンは先代の直列4気筒から新型のV型4気筒に変わり、17Mには1.5L(60HP)/1.7L(65HP)、20MにはV型6気筒2L(85-90HP)エンジンが搭載されました。20Mは4段変速で最高速161km/hの性能でした。20Mをベースにしてイタリアのカロッツェリア OSIがカスタムボディを架装したタウナス 20M TS OSI クーペが少量生産されました。1967年のモデルチェンジでタウナスの名前が外れて名前が17/20M (P7)に変更されました。タウナス P5の総生産台数は約71万台でした。(実車画像→ フォード タウナス 20M TS OSI クーペ 1967、フォード 20M (P7) 1967)
フォード 17/20M (P7)はボディが大きくなり先代よりもさらにオーソドックスで無難なデザインとなりました。基本的な構造は先代を踏襲していて、エンジンはV型6気筒2.3Lが追加されました。ボディが大きくなり過ぎたこととデザインの不評で販売が予想を下回ったので、1968年にはフロントグリルの意匠変更や1.8Lエンジン追加などのマイナーチェンジが行われて17/20M (P7b)となりました。1969年にV型6気筒2.6Lエンジンを搭載する豪華仕様の26Mが追加されました。1971年に生産中止となり、総生産台数は約72万台でした。1972年にイギリスフォードとドイツ フォードの共通モデルとなったコンサル/グラナダが後継車として登場しました。
ミニカーは1966年に発売されたディンキー(英)の当時物です。17M (P5)の2ドアセダンをモデル化しています。縮尺1/42なので1/43サイズより少しだけ大きめに出来ています。バンパーと一体成型したフロントグリルがやや派手すぎますが、プロポーションは良く実車の雰囲気はうまく再現されていました。ボンネット、トランク、ドアが開閉し、この当時のディンキー(英)製ミニカー特有の前輪操舵ギミックも付いていました。この前輪操舵ギミックは前車軸全体が回転するといった構造で、実車とは異なる動作ですが、簡単な構造でそれなりに面白いものでした。当時のミニカーメーカーはそれぞれが独自の前輪操舵ギミックを考案していました。それらをまとめたページがありますので興味がある方はこちらをご覧ください。→ 前輪操舵ギミックをまとめたページ これ以外の17M/20M (P5)のミニカーはポリトーイの当時物、ガマの当時物 クーペ 1/45、ジク(SIKU)の当時物 1/60、メルクリンの当時物 OSI クーペ、ミニチャンプスのセダン/クーペ/ワゴン/OSI クーペなどがあります。17M/20M/26M (P7)のミニカーはジク(SIKU)の当時物 1/60、ブレキナの1/87、ネオ(レジン製)のセダン/クーペなどがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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メルセデス ベンツ 200 (W110) ドイツ 1965年
メルセデス ベンツ 180系(W120)は1962年まで生産されましたが、その間に排気量を拡大した1.9Lの190/190D(W121)が追加されました。さらに180系とほとんど同じデザインで一回り大きなボディに6気筒2.2Lエンジンを搭載した上級車(現在のSクラス)220a(W180)が1954年に登場しました。220aは1956年に220Sに発展し、1958年に改良型の220SE(W128)となりました。1959年に220SE(W128)は当時流行したテールフィンがついたボディを採用した220(W111)にモデルチェンジしました。このテールフィンのついたベンツは「羽ベンツ」と呼ばれました。
4気筒エンジン搭載の190系も1961年のモデルチェンジでテールフィンがついたボディが採用されて、4気筒1.9L/4気筒2Lディーゼルエンジンを搭載した190c/190Dc(W110)に変わりました。W110は1965年のマイナーチェンジで4気筒2Lと6気筒2.3Lエンジンに変更されて、200/200D/230に変わりました。少しややこしいのですが、同じ6気筒2.3Lエンジンをテールフィンがついた一回り大きいボディに搭載した上級車230S(W111)も同時期に登場しました。
ミニカーは1965年に発売されたポルトガルのメトスル製です。メトスルは他社のコピーが多いのですが、これはメトスルのオリジナルのようです。キャビン部分がかなり小さいのでプロポーションは良くありません。さらにフロント周りの造形が簡素でホイール/タイヤも実車に似合わない変な物が付いているなど、全体的に良い出来ばえとはいえません。ただし丸いライトにテールフィン ボディのW110のミニカーは少し前まではこれとジク(SIKU)ぐらいしかなかったので、その点では貴重でした。最近になってW110はミニチャンプス、ブレキナ、ノレブなどでたくさんモデル化されています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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メルセデス ベンツ 250SE (W108) ドイツ 1965年
1965年にメルセデス ベンツ W111/W112の後継車のW108/W109が登場しました。(W109はW108のロングホイールベース版) W112は生産中止となり、W111はセダンのみがエンジンを2.3L(120HP)に変更した後期型となり1968年まで生産されました。W108/W109はシャーシはW111/W112とほとんど同じでしたが、ボディが一新されました。ウエストラインが低くなったことで窓面積が大きくなり開放的なキャビンとなり、先代の特徴であったテールフィンが無くなりました。なおW108/W109はセダンのみで、クーペとカブリオレはW111/W112が継続して生産されました。
当初のエンジンはW108(250S/250SE/300SE/)が6気筒2.5L(130-150HP)/3L(170HP)で、W109(300SEL)が6気筒2.5L3L(170HP)でした。1967年にW109にV型8気筒6.3L(250HP)エンジンを搭載した300SEL 6.3が設定され、この車は最高速220㎞/hで当時最速の量産セダンでした。1968年に6気筒2.8L(160-170HP)エンジンが追加され、その後W108/W109にV型8気筒3.5L(200HP)/4.5L(225HP)エンジンが追加されるなど排気量が拡大され、W108にもロングホイールベース版の280SELが設定されました。W108は1972年にW116にモデルチェンジしました。W108の総生産台数は約36万台、W109の総生産台数は約1.9万台でした。
ミニカーは1971年頃に発売されたベルギーのサブロン製で、250SE(W108)をモデル化しています。サブロンは米澤玩具(ダイヤペット)が代理店として輸入し、国内でダイヤペット サブロンとして販売していました。ボンネット/4ドア/トランクが開閉するフルギミックが売り物のミニカーで、プロポーションが良く当時のミニカーとしては結構良い出来ばえでした。ただしサブロンのミニカーはタイヤがホイールを溶かすという問題があったことで有名で、このミニカーもオリジナルのホイールは溶けてしまいました。(参照ページ→ミニカーの材質と経年変化) このミニカーはタイヤとホイールを別のミニカーの物に履き替えて再生させています。フロントグリルやバンパーのメッキの一部が?がれていますが、メッキのオーバーコート処理が良くなかったのでしょう。W108/W109のこれ以外の当時物としてはノレブ(プラスチック製)、ディンキー(英)、ジク(SIKU)、エディルトイなどがありました。最近の物では、ミニチャンプス、オートアートの1/18、ノレブ、ブレキナの1/87などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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BMW 2000CS ドイツ 1965年
1952年に登場したBMW 501/502の最終型としてV型8気筒エンジン(3.2L 160HP)を搭載したBMW 3200CSが1961年に登場しました。 (実車画像→ BMW 3200CS) この車はイタリアのベルトーネがデザインした2ドアクーペで、503の後継車でもありました。同時期に登場した1500(ノイエ クラッセ:新しいクラス)がヒットしたことで、このシリーズに注力することを決めたBMWは1965年に3200CSを生産中止としました。総生産台数は約600台と少量生産でした。
BMW 3200CSの後継車として、ノイエ クラッセ シリーズの1800をベースとした2000C/CSが1965年に登場しました。この車はベルトーネのM.ガンディーニがデザインした異形ヘッドライトの前衛的なフロントパネルを特徴とする2ドアクーペで、カルマン社がボディを製作する高級車でした。この車のフロントデザインには賛否両論がありましたが、個人的には好きなデザインでした。エンジンは2000Cが4気筒2L(100HP)、2000CSはそのエンジンを120HPにパワーアップしていました。1968年に6気筒2.8Lエンジンを搭載した2800CSに発展し1970年に生産中止となりました。総生産台数は約1.4万台でした。
ミニカーは1968年に発売されたソリドの当時物です。軽快なハードトップを持つスタイリッシュなこの車のイメージを良くとらえています。全体がスムーズになりすぎている感がありますが、かっこいいデフォルメです。前衛的なヘッドライト部分も当時の技術レベルとしては良く再現してありました。ソリドはモンテ カルロ ラリー仕様もモデル化しています。これ以外の当時物ミニカーは、ガマ、ジク(SIKU)、ポリトーイ、メーベトイ、シュコーなどがありました。当時物以外ではミニチャンプス、イクソ、スパーク(レジン製)のレース仕様などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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