ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

FORD POPULAR 103E 1953 UK

FORD POPULAR 103E
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD POPULAR 103E


CORGI 01401 1/43 89㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.85m 全幅約1.43m エンジン 変速機: 4気筒 1.2L 30HP 3段変速
性能: 最高速100km/h  データーベースでフォード ポピュラー/プリフェクト/アングリアのミニカー検索

フォード ポピュラー 103E型 イギリス 1953年

 

 戦前型の小型車アングリア E04A型(実車画像→アングリア E04A)は小改良されて戦後も生産されました。1949年にフロントグリルのデザインを少し変えましたが、1953年の戦後型登場まで生産されました。姉妹車プリフェクトも同様で、1949年にライトをフロントフェンダーに埋め込んで見た目を変えましたが、こちらも1953年まで生産されました。1953年にアングリアは100E型にモデルチェンジしましたが、旧型のアングリア 103E型は名前をポピュラーに変更してフォードの最廉価モデルとして1959年まで生産が続けられました。4気筒1.2L(30HP)エンジンを搭載し、3段変速で最高速100km/hの性能でした。1959年にポピュラー 100E型にモデルチェンジしました。

 

 1953年に登場した100E型のアングリアとプリフェクトは、前述したコンサルのようなフラッシュサーフェス、モノコックボディ、前輪独立懸架を採用した進歩的な車でした。アングリアは4気筒1.2L(31HP)エンジンを搭載する2ドアセダン/3ドアバン/ワゴンで、上級車のプリフェクトは同じエンジンでほぼ同じサイズながら4ドアセダン/5ドアワゴンでした。アングリア/プリフェクト 100E型は1959年まで生産されました。(実車画像→ フォード アングリア 1955) (実車画像→ フォード プリフェクト 1953)

 

 

 ミニカーは1997年頃に発売されたコーギー製です。主に1950-1960年代のイギリス車をモデル化したコーギーのクラシックス シリーズの1台で、このシリーズはビンテージ物のコーギーのようなレトロな作風が特徴です。作風はレトロですが、プロポーションなどはしっかりしていて実車のイメージは良く再現されています。1990年代は中国でのミニカー生産が本格化した時期で、中国製ミニカーはどのブランドも作風が似通っていますが、これはまだコーギー風の味わいが残っています。ポピュラー 103E型はオックスフォードとバンガーズがモデル化していますが、バンガーズはこのコーギーの物と同じ物のようです。以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FORD POPULAR 1
FORD POPULAR 2

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MERCEDES-BENZ 300SL (W198) 1954 GERMANY

MERCEDES-BENZ 300SL (W198)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ 300SL (W198)


SCHUCO 2452 1/43 104mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.52m 全幅約1.79m エンジン 変速機: 6気筒 3L 215HP 4段変速
性能: 最高速250km/h  データーベースでベンツ 300SL (W194/198)のミニカー検索

メルセデス ベンツ 300SL (W198) ドイツ 1954年

 

 1954年に発表されたメルセデス ベンツ 300SLはスポーツカーレースを制するために開発された車で、1952年のルマンで優勝した300SL プロトタイプ(W194)を一般向けに市販したものでした。ベースは前述した300Sで、エンジンは6気筒3Lで気筒内へ直接燃料噴射を行うことによりキャブレター方式の約1.5倍の215HPを引きだし、最高速度250km/hを達成していました。最近この技術は電子制御を用いて乗用車エンジンにも採用されるようになりましたが、メルセデス ベンツは70年以上も前に機械式の燃料噴射装置でこれを達成していました。これは燃料噴射装置が必須のディーゼル エンジン乗用車を初めて実用化したベンツならではの技術でした。

 

 この車はドアがカモメの羽のように開くことから「ガルウイング」とも呼ばれています。自動車に初めて使われたこの特別な機構のドアもこの車のボディ構造から必然的に生まれたものです。ボディは軽量化のため鋼管スペースフレーム構造(鋼管を鳥籠のように溶接で組上げた構造)となっていて、ボディ外皮はその上にかぶせてあるだけです。したがってコクピット横のドアのスペースにも鋼管が通っており通常のドアが構成できないことからこのようなドアとなったわけです。300SLは1957年まで生産され生産台数は約1400台でした。1957年以降は300SL ロードスターが登場し1963年まで生産され生産台数は約1800台でした。

 

 

 ミニカーは1995年頃に発売されたシュコー製です。シュコーは一度倒産してからブランドを復活させましたが、復活したシュコーはレベルの高い仕上がりのミニカーを作っています。1/43サイズではミニチャンプスと同等かそれ以上にリアルなミニカーですが、ミニチャンプスのようなスケールモデル的な作風ではなく、老舗らしいヴィンテージミニカーの雰囲気を少し残した作風です。(ピッコロ シリーズなどヴィンテージミニカー時代と同じ物も作っています) この300SLも実車の雰囲気を良く再現していてかなり良い出来ばえです。フロントグリルや灯火類もリアルで、特徴的なガルウイングドアが開閉するギミック付で、室内もリアルに再現されています。300SLのミニカーは非常にたくさんあります。当時物ではキラル(QUIRALU)、メルクリン、コーギーなどがあり、当時物以外ではバン(BANG)、Bブラーゴ、トミカ、京商の1/18、ソリド、ミニチャンプスの1/18と1/43、CMCの1/24と1/18、イクソなどがあります。なお300SL関係のミニカーをまとめたページもありますので、興味があればご覧ください。→ メルセデス ベンツ 300SLのページ 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MERCEDES-BENZ 300SL (W198) 1
MERCEDES-BENZ 300SL (W198) 2

 以下は1996年に発売されたバン(BANG)製のメルセデス ベンツ 300SL (1/43 型番7089)の画像です。イタリアのバンは主にレースカー/スポーツカーをモデル化していましたが、いずれもイタリアのメーカーらしいセンスの良い造形で良く出来ていました。これもボディの抑揚がややオーバーにデフォルメされていますが、実車のイメージに合っていて良く出来ています。これもガルウイングドア開閉ギミックが付いています。バンは300SLでレース仕様など約50種類のバリエーションを作っていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ 300SL (W198) 3
MERCEDES-BENZ 300SL (W198) 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ 300SL (W198) 5
MERCEDES-BENZ 300SL (W198) 6

 以下は1994年に発売されたMAX(ミニチャンプス系列のブランド)製のメルセデス ベンツ 300SL プロトタイプ (W194) (1/43 型番432003310)の画像です。1952年のルマンで優勝したレースカーをモデル化しています。ミニチャンプス系列ですので、フロントグリル上の固定ベルトなど実車がうまく再現され良く出来ています。300SL プロトタイプはバン(BANG)、スパークなどでもモデル化されています。(実車画像→ メルセデス ベンツ 300SL ルマン 1952) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ 300SL PROTOTYPE (W198) 1
MERCEDES-BENZ 300SL PROTOTYPE (W198) 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ 300SL PROTOTYPE (W198) 3
MERCEDES-BENZ 300SL PROTOTYPE (W198) 4

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MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN 1954 GERMANY

MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN


BRUMM S006 1/43 100㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m 全幅約1.63m エンジン 変速機: DOHC 8気筒 2.5L 290HP 5段変速
性能: 最高速300km/h  データーベースでメルセデス ベンツ W196のミニカー検索

メルセデス ベンツ W196 ドイツ GP ドイツ 1954年

 

 第2次大戦の敗戦から立ち直ったダイムラー ベンツがグランプリレース復帰を目指し1954年から始まったの2.5Lフォーミュラ用に開発したのがメルセデス ベンツ W196でした。W196は現在のようなエンジンをミドシップ搭載するレースカーが一般的になる前のフロントエンジンレースカー世代の最後の究極的な車でした。ボディは鋼管スペースフレーム構造(鋼管を鳥籠のように溶接で組上げた構造)で、ブレーキはまだドラム式でした。

 

 8気筒2.5Lエンジンはデスモドロミックバルブ開閉機構(バルブを閉じるのにスプリングを使わずカムで閉じる方式)と機械式直接燃料噴射という緻密なメカを採用し、268HP(後に290HP)の圧倒的なパワーを得ていました。(当時のライバルであったフェラーリの4気筒2.5Lは250HPほどでした) 当初のW196は車輪をカバーした流線型ボディ(ランス タイプと呼ぶ)でした。このタイプはランスなどの高速サーキットでは有利でしたが、視界が悪く操縦しにくいとのことで、すぐに車輪を露出したニュルブルクリング タイプが開発されました。

 

 

 W196はサーキットに合わせて3種類のホイールベースを使い分け、外観もレース毎に細かな違いがあったようです。目立つ違いとしては当初はウィンドスクリーン手前に大きな吸気用ダクトがありましたが、1955年には無くなりました。W196はデビュー戦の1954年フランスGPで優勝しその後のドイツ、スイス、イタリアGPで3連勝しています。翌年の1955年もモナコGPとインディ以外のレース全てで優勝する圧倒的な強さでした。

 ミニカーは1987年頃に発売されたブルム製です。1954年のドイツ GPで4位となったW196 ニュルブルクリング タイプ(ドライバー K.クリング)をモデル化しています。実車の雰囲気が良く再現されていて、1980年代のミニカーとしてはかなりレベルの高い出来ばえでした。ブルムはこれ以外のW196のレース仕様もモデル化していますが、細かな仕様の違いまではあまり再現していません。(実車の資料も少ないですし、当時のミニカーにそこまで望むのは酷ではありましたが) これ以外のW196のミニカーは、メルクリン、マーキュリーなどの当時物から、最近の物ではノレブ、ミニチャンプス、スパーク(レジン製)などたくさんあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN 1
MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN 2

 以下は1998年に発売されたブルム製のメルセデス ベンツ W196 ランス タイプ (1/43 型番R280)の画像です。1954年のフランス GPでJ.M.ファンジオ(Juan Manuel Fangio)がドライブして優勝した#18をモデル化しています。プロポーションが良く実車がうまく再現されています。上記と同じブルム製ですが、製作時期が10年ほど新しいので室内などの仕上げがレベルアップしています。(実車画像→ メルセデス ベンツ W196 フランス GP 1954) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN 3
MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN 5
MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN 6

 以下は2004年に発売されたブルム製のメルセデス ベンツ W196C #18 イタリア GP '50周年記念' 1955 (1/43 型番AS34)の画像です。1955年のイタリア GPでJ.M.ファンジオがドライブして優勝したW196 #18にJ.M.ファンジオとA.ノイバウアー(Alfred Neubauer)のフィギュアを追加してイタリア GP 50周年記念の限定品としたものです。W196は上記とほぼ同じ物ですが、ウィンドスクリーン手前の吸気用ダクトがありません。ミニカーのディスプレイケースの背景には1955年イタリア GPの当時の写真が使われています。J.M.ファンジオは当時の偉大なドライバーで、A.ノイバウアーは1926年から1955年にかけてダイムラー ベンツのレーシングチームを率いた監督でした。彼はレース中のドライバーに現在のレース順位や戦術を伝達する為に、伝達板(現在のピットボード)や手旗を使うことを考案しそれを活用しました。A.ノイバウアーはこのフィギュアのような大柄の人物で、彼が手にしているのは連絡用の手旗です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN 7
MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN 8

 以下はフロント/コクピットの画像とA.ノイバウアーのフィギュアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN 9
MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN 10

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BMW 502 1954 GERMANY

BMW 502
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BMW 502


SCHOCO 2015 1/43 109㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.7m 全幅約1.8m エンジン 変速機: V型8気筒 2.6L 100HP 4段変速
性能: 最高速160km/h  データーベースでBMW 501/502のミニカー検索

BMW 502 ドイツ 1954年

 

 1952年に登場した501には高級車に見合う新型のV型8気筒エンジンを搭載する予定でしたが、開発が遅れていました。1954年にV型8気筒2.6L(100HP)が完成しそれを搭載した502が追加されました。502は戦後初のV型8気筒エンジン搭載の高級車で、メルセデス ベンツのV型8気筒エンジン搭載車600より9年も早かったのでした。ボディは501と同じですが、クロームメッキの装飾トリムが多くフォグランプが標準装備されていました。なお1958年には501にもV型8気筒エンジンが搭載されましたので、501は502の廉価版という扱いになりました。

 

 502の最高速は160㎞/hで、これはメルセデス ベンツの同じクラスのセダンよりも早く、当時のドイツでは最速の4ドアセダンでした。最終モデルはV型8気筒3.2L(160HP)エンジンを搭載し、最高速は190Km/hに向上していました。502はBMWのイメージ再興に寄与しました。しかし前述したように敗戦直後のドイツではこのクラスの高級車の需要は限られていましたので、実績のあるメルセデス ベンツにはかないませんでした。501/502は1964年まで生産され、総生産台数は6気筒エンジン車が約9000台、V型8気筒エンジン車が約5500台でした。

 

 

 ミニカーは501と同じシュコー製で、1995年頃に発売されました。シュコーは1970年代に一度倒産しその後1990年代に再起していますが、これはその再起したころに作られたものです。前述した501と同じように見えますが型が変更されていて、フロントグリルや室内がよりリアルに再現されています。ただしギミックが全て削除されているのに501とほぼ同じ値段だったのはなんとなく損したような気がしました。(ギミック削除はコストダウンですから) これ以外の501/502のミニカーは、ジク(SIKU)の当時物、ミニチャンプス、ディテールカー、オートアートの1/18などがあります。 以下はシュコーのフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

BMW 502 1
BMW 502 2

 以下は1996年に発売されたミニチャンプスの502(1/43 型番430022400)の画像です。キャビン部分がやや小さめで、プロポーション的にはいまひとつの感じがします。ミニチャンプスは501もモデル化しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BMW 502 5
BMW 502 6

 以下は1995年に発売されたディテールカーの502 クーペ(1/43 型番245)の画像です。ディテールカーはイタリアのCDCグループのブランドで、1992年頃から主に1/43のダイキャスト製ミニカーを作っていました。ディテールカーはその名のとおりディテールにこだわった良い出来ばえのミニカーが多く、当時の他社ブランド(コーギーやソリドなど)でも販売されました。この502 クーペもクーペボディが良く再現され、ツートンカラーのカラーリングも綺麗で、当時としてはかなり良い出来ばえでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BMW 502 COUPE 1
BMW 502 COUPE 2

 以下は1995年に発売されたディテールカーの502 カブリオレ(1/43 型番242)の画像です。上記のクーペのバリエーションで、これもツートンカラーのカラーリングが綺麗で良く出来ています。オープンカーなので、そこそこ良く再現された室内を見ることができます。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BMW 502 CABRIOLET 1
BMW 502 CABRIOLET 2

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RENAULT 4CV  1954 FRANCE

RENAULT 4CV
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RENAULT 4CV


ELIGOR 1106 1/43 84mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.7m 全幅約1.43m エンジン 変速機: 4気筒 747cc 21HP 3段変速
性能: 最高速105km/h  データーベースでルノー 4CVのミニカー検索

ルノー 4CV フランス 1954年

 

 第2次大戦中に連合軍の空襲で壊滅的に破壊されたルノー社は、戦後フランスの国策で国有化されました。ルノーの復興は戦前型のジュバカトルの生産再開から始まり、1946年の新型小型車4CVの発表と続きました。ルノーは新型車として中型車を企画していたのですが、戦後復興のために小型車4CVの開発を優先しました。4CVは水冷4気筒747ccエンジン(21HP)をリアに搭載し、小型軽量(585kg)ながら4人乗りで、3段変速で最高速105km/h の性能でした。なおCVとはエンジン排気量などから決められるフランス独特の課税上の馬力の単位です。つまり4CVとは課税馬力が4馬力ということを意味しています。

 

 発売当初4CVは小さすぎると不評でしたが、実車が出回るにつれて評価されるようになり、最終的には数年先までのバックオーダーを抱えるほどの大ヒットとなりました。また4輪独立コイル サスペンションによる優れた操縦性を生かして、1950年代のラリーでも大活躍しました。さらに世界各国に輸出(ノックダウン生産)され、日本では日野自動車が国産化して主としてタクシーに使われました。4CVは1961年にまでに110万台以上が生産され、ルノーを戦前のようなフランス第1の自動車メーカーに立て直しました。(ただし大型車はまだラインナップしていませんでしたが) 後継車は1961年登場のルノー 4でした。

 

 

 ミニカーは1980年代に発売された初期のエリゴール製です。フロントノーズの横バーが3本になっているので1953年式以降をモデル化しています。初期のエリゴールは同時期のノレブのプラスチック製ミニカーをコピーしたものが多いのですが、これもノレブの型番17をベースにしています。ノレブのオリジナルはプラスチック製で窓ガラスも室内もついていない「がらんどう」ですが、エリゴールの4CVはダイカスト製で室内なども再現されていて当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。 エリゴールはラリー仕様など20数種類のバリエーションを出しています。これ以外の4CVのミニカーは当時物ではCIJ、テクノがありました。当時物以外ではソリド(べレム)、デルプラドの世界の名車シリーズ、イクソ、ブッシュの1/87、最近のノレブなどたくさんあります。  以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

RENAULT 4CV 1
RENAULT 4CV 2

 以下は1970年代に発売されたノレブ製の4CV (1/43 型番27)です。ノレブのプラスチック製の4CVは1950年代から発売されていた物なので、窓ガラスも室内もついていない実に素朴なものです。しかし窓ガラス/室内が再現されていないことを別にすれば、4CVのミニカーとしては結構リアルに出来ています。ノレブのプラスチック製ミニカーに良く起こる経年変化によるボディのの変形がほとんど見られないのは、プラスチックの種類が違うからではないかと思います。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT 4CV 3
RENAULT 4CV 4

 以下は2002年に発売されたデルプラド製の世界の名車シリーズの4CV (1/43 No.44)の画像です。メーカーは不明ですが、プロポーションが良く、ドアミラーや室内のバックミラーが再現されているなど細部も結構リアルです。当時の雑誌付きミニカーとしてはかなり良い出来ばえです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT 4CV 5
RENAULT 4CV 6

 以下は1994年に発売されたソリド製の4CV デクヴェラブル 1954 (1/43 型番4538)の画像です。名前のデクヴェラブル(DECOUVRABLE)とは屋根の側面を残して天井部分を幌で開閉できるようにしたカブリオレ仕様のことを意味します。(欧州車に多く見られる形式です) ソリドの型番45**シリーズは廉価版的なミニカーですので、シンプルな作りですが、4CVの雰囲気はうまく再現されています。大きく開いた屋根から見える室内もそこそこ再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT 4CV DECOUVRABLE 1
RENAULT 4CV DECOUVRABLE 2

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