ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

FERRARI 225S SPIDER 1952 ITALY

FERRARI 225S SPIDER
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 225S SPIDER


PROGETTO-K PK005 1/43 94㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m 全幅約1.6m エンジン 変速機: V型12気筒 2.7L 210HP 5段変速
性能: 最高速 不詳(200㎞/h以上?)  データーベースでフェラーリ 195/225のミニカー検索

フェラーリ 225S スパイダー イタリア 1952年

 

 前述したフェラーリ 166 MMを改良した195Sが1950年に登場しました。ホイールベースが少し長くなりトレッドが広くなり、V型12気筒エンジンは2L(140HP)から2.3L(170HP)に拡大されました。生産された台数は4台で全て166MMを改造した物でした。(当時のフェラーリは町工場レベルの小さな会社だったので、新規製作する余裕がなく保有車を改造して使っていたのです) 195Sは1950年のミッレ ミリアで優勝するなど活躍しました。(名前の195は1気筒あたりの排気量が195ccの意) (実車画像→ フェラーリ 195S 1950)

 

 195Sは1951年にエンジンを2.6L(165HP)に拡大して、212 エクスポートに発展しました。エクスポートという名前は海外市場向けを意図して付けられた名前でした。27台が生産され、そのほとんどがレース仕様でしたが、少数のロードカーもありました。1951年のツール ド フランス、1951年のジロ デ シチリアなどで優勝しました。1952年に212 エクスポートは225Sに発展しました。エンジンが2.7L(210HP)に拡大し、サスペンションが改良されました。21台が生産され、そのほとんどがレース仕様でしたが、少数のロードカーもありました。1952年のモナコGP、ポルトガルGPで優勝するなど活躍し、排気量を3Lに拡大した250S/250 MMに発展しました。

 

 

 ミニカーは1986年に発売されたプロゲット カッパー(PROGETTO K)製です。プロゲット カッパーはイタリアのミニカーメーカーで1977年から製作を始めました。主にイタリア車を1/43のダイキャスト/レジン製でモデル化し、2011年に製作が終わりました。これはフェラーリ 225Sのモデル化で、右ハンドルのレースカー仕様です。プロゲット カッパーとしては初期の物なので、室内などの細部の仕上げレベルはあまり良くありません。ただ全体的なプロポーションは良く、225Sの雰囲気はうまく再現されています。バリエーションでミッレ ミリアとルマンのレース仕様もありました。これ以外のフェラーリ 225のミニカーはアートモデル、トップモデルなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FERRARI 225S SPIDER 1
FERRARI 225S SPIDER 2

 以下は1986年に発売された同じプロゲット カッパー製のフェラーリ 225S スパイダー #614 ミッレ ミリア 1952 (1/43 型番PK001)PK001の画像です。1952年のミッレ ミリアに参戦した車をモデル化しています。(結果はリタイヤだったようです) 上記の225Sにデカールを貼っただけでそれ以外の違いはありません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 225S SPIDER MILLE MIGLIA 1
FERRARI 225S SPIDER MILLE MIGLIA 2

 以下は1994年頃に発売されたアートモデル(ART MODEL)製のフェラーリ 195S ミッレ ミリア 1950 (1/43 型番ART004)の画像です。アートモデルもイタリアのミニカーメーカーで、1950-60年代のフェラーリを1/43でモデル化しています。これは1950年のミッレ ミリアで優勝した195S #714をモデル化しています。WEBに公開されている195Sの実車がリアルに再現されていて、とても良く出来ています。ワイヤースポークホイール、ワイパー、ボンネットの革ベルト、室内のインパネなど細部も良く再現されています。(実車画像→ フェラーリ 195S 1950) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 195S MILLE MIGLIA 1
FERRARI 195S MILLE MIGLIA 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 195S MILLE MIGLIA 3
FERRARI 195S MILLE MIGLIA 4

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FERRARI 250 MM COUPE 1952 ITALY

FERRARI 250 MM COUPE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 250 MM COUPE


PROGETTO-K PK032 1/43 93㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m 全幅約1.6m エンジン 変速機: V型12気筒 3L 240HP 4段変速
性能: 最高速250km/h  データーベースでフェラーリ 250 MMのミニカー検索

フェラーリ 250 MM クーペ イタリア 1952年

 

 前述したフェラーリ 225Sを改良した250Sが1952年に登場しました。初期のフェラーリにおいてレースカーとロードーカー共に大成功した250シリーズの最初のモデルがフェラーリ 250Sでした。250Sは225Sの基本的な構造はそのままで、エンジンがV型12気筒3L(230HP)にパワーアップされていました。250Sは初戦の1952年ミッレ ミリアとその後のペスカーラ 12hで優勝しました。同年のルマンにも参戦し結果はリタイヤでしたが、最速のラップタイムを記録しています。(実車画像→ フェラーリ 250S)

 

 250Sはレース用のプロトタイプでしたが、そのロードカー仕様として250 MMが登場しました。新開発されたシャーシに240HPにパワーアップしたエンジンを搭載していました。(MMはミッレ ミリア優勝を記念して付けられたモデル名) 250 MMのボディはピニンファリーナによるクーペとヴィニャーレによるスパイダーがあり、クーペは独特の先進的なデザインでした。(このデザインはその後の250シリーズの基本となりました) 250 MMは1953年のアメリカのSCCAスポーツカーレースで優勝し、同年のポルトガル GPで優勝するなど国内外のレースで活躍しました。その後の250シリーズには250 テスタロッサ250 GTO250 LM250 GTがあり、いずれも成功しました。(実車画像→ フェラーリ 250 MM)

 

 

 ミニカーは1988年に発売されたプロゲット カッパー(PROGETTO K)製です。プロゲット カッパーはイタリアのミニカーメーカーで1977年から2011年まで、主にイタリア車を1/43のダイキャスト/レジン製でモデル化していました。これは250 MM初期のクーペをモデル化しています。初期型なので250Sと同じようなデザインで、その後の250 MMとはリアウィンドー形状などが違っています。実車諸元の参照画像は1952年ルマン参戦車(250S)ですが、それと見比べると実車の雰囲気がうまく再現されていることが分かります。室内も簡単ですが再現されています。プロゲット カッパーはバリエーションでそのルマン参戦車仕様もモデル化しています。これ以外の250 MMのミニカーはジョリーモデル(JOLLY MODEL)、トップ モデル(レジン製)、テクノ モデル(レジン製)などがあります。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FERRARI 250 MM 1
FERRARI 250 MM 2

 以下は1988年に発売されたプロゲット カッパー(PROGETTO K)製のフェラーリ 250S #62 ルマン (1/43 型番PK033)PK033の画像です。1952年のルマンに参戦してリタイヤした#62をモデル化しています。上記のバリエーションで、ゼッケンを追加し、リアフェンダー上にエアインテーク(後輪ブレーキの冷却用か?)が追加されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 250 MM LE MANS 1
FERRARI 250 MM LE MANS 2

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MASERATI A6G 2000 SPIDER FRUA 1952 ITALY

MASERATI A6G 2000 SPIDER FRUA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MASERATI A6G 2000 SPIDER FRUA


IXO ALTAYA (141817) 1/43 97㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.08m 全幅約1.52m エンジン 変速機: 6気筒 2L 100HP 4段変速
性能: 最高速160km/h  データーベースでマセラティ A6のミニカー検索

マセラティ A6G 2000 スパイダー フルア イタリア 1952年

 

 マセラティ社はイタリアのマセラティ兄弟によって1914年に設立されました。当初はエンジンのチューニングが専門で、ディアット(DIATTO)社でレースカーの製作を始め1926年にマセラティのブランドを立ち上げました。マセラティの第1号車は1926年のタルガ フロリオでクラス優勝し、その後も1930年に登場した8C 2500などが当時のGPレースで活躍しました。戦前のマセラティは競争力のあるレーシングカーを開発し、そのレプリカを販売するといった商売をやっていました。(実車画像→ マセラティ ティーポ 26 1926)

 

 戦後の1947年になって初めて一般向けのスポーツカーが市販されました。ピニンファリーナなどのカロッツェリアが架装する特注ボディに、直列6気筒1.5L(65HP)エンジンを搭載したA6 1500は、4段変速で最高速150km/hの性能でした。1951年には2L(100HP)にエンジンを強化したA6G 2000が追加され、1954年にはエンジンをDOHC化して150HPにパワーアップし最高速210km/hのA6GCS/54に発展しました。

 

 

 ミニカーはマセラティ創立90周年記念として2005年にイタリアの出版社が企画した「La MASERATI modelli che hanno fatta la storia(マセラティ歴史的なモデル)」というミニカー付雑誌シリーズの一つで、製造元はイクソのようです。カロッツェリア フルア(FRUA)製のA6G 2000 スパイダーをモデル化しています。(実車は5台しか製作されなかったそうです)雑誌付の安価なミニカーながら、特徴的なフロントグリルなど実車の雰囲気が再現されていて、結構良く出来ています。これ以外のA6のミニカーはディンキー(仏)製の当時物、同じイタリアのバン(BANG)の10数種類、ホワイトボックス、TOPモデル(レジン製)などかあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と運転席周りの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MASERATI A6G 2000 SPIDER 1
MASERATI A6G 2000 SPIDER 2

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LAND ROVER SERIES I FIRE ENGINE 1952 UK

LAND ROVER SERIES I FIRE ENGINE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAND ROVER SERIES I FIRE ENGINE


MATCHBOX YFE02-M 1/43 86㎜ + トレーラー 55㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.4m 全幅約1.52m エンジン 変速機: 4気筒 2L 52HP 4X2段変速 4WD
性能: 最高速90km/h  データーベースでランドローバー シリーズ Iのミニカー検索

ランドローバー シリーズ I 消防車 イギリス 1952年

 

 ローバー社が戦時中のジープにヒントを得て、小型の多目的車として開発したのがランドローバーで、1948年に登場しました。乗用車のローバー 60(P3)をベースにしており、当初は4気筒1.6L(50HP)エンジンを搭載し、4段変速機に2段のトランスファー(前後軸動力分配機)を追加し、後輪駆動と全輪駆動を切り換えられました。ラダーフレームの頑丈なシャーシにアルミ製ボディを載せ、最高速は90km/hほどでした。

 この車は発売されるとすぐに評判となり、軍用や民間用として世界中で大ヒットしました。戦後の復旧などでこの様な多目的車の需要があったのと頑丈で信頼性が高かったのが理由でしょうか。ともあれこの車の大ヒットはローバー社の業績に大いに貢献しました。

 

 1952年に4気筒2L(52HP)エンジン、1957年に4気筒2L(55HP)ディーゼルエンジンが追加されました。当初はホイールベースが80インチ(2.03m)でしたが、1954年に86インチ(2.18m)に変更され、1954年には107インチ(2.72m)のステーションワゴン仕様が追加されました。1956年には86と107インチはそれぞれ2インチ伸ばされて、88インチ(2.24m)と109インチ(2.77m)に変わりました。1958年にシリーズ IIに変更されました。

 

 

 ミニカーはマッチボックスのYシリーズで、1994年頃に発売されました。ランドローバー シリーズ Iの消防車仕様のモデル化で、備品を収納したトレーラーを牽引しています。80インチの短いホイールベース(1/43換算で47㎜)で、ヘッドライトが中央に並んでいる初期型のランドローバーをうまく再現しています。屋根上のはしごや荷台のホースリール/ポンプなどの消防用備品もリアルに再現され、当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。このYFEという型番はマニア向けの消防車シリーズの型番で、約20種類ほどのクラシックな消防車がモデル化されています。(いずれも良い出来栄えで、デルプラドの世界の消防車シリーズにも流用されていました)

 ランドローバー シリーズ Iの当時物ミニカーとしては、コーギー、マッチボックス、ディンキーのビンテージ物ぐらいしかありません。最近の物ではバンガーズ、ミニチャンプス、オックスフォード、シュコーなどでたくさんモデル化されています。 以下はフロント/リアの拡大画像とトレーラーの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LAND ROVER SERIES I FIRE ENGINE 1
LAND ROVER SERIES I FIRE ENGINE 2

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FIAT 682N FULL-TRAILER CAR TRANSPORTER 1952? ITALY

FIAT 682N FULL-TRAILER CAR TRANSPORTER
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 682N FULL-TRAILER CAR TRANSPORTER


MERCURY 82 1/50 207mm + 242㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約11m + 約13m 全幅約2.5m エンジン 変速機: 6気筒 11.5L ディーゼル 180HP 4X2段変速
性能: 最高速 不詳   データーベースでフィアット 商用車 600シリーズのミニカー検索

フィアット 682N フルトレーラー カートランスポーター イタリア 1952?年

 

 フィアット初期のトラックに関しては、エドワード期のフィアット 18BLの欄に記載しました。その後のフィアット商用車の歴史を簡単に記載します。1925年代に4気筒2.3Lエンジンを搭載する小型トラック 603が登場しました。6で始まる3桁の型式で表記される600シリーズは、トラック/バスの型式として長く続きました。代表的なモデルとして小型トラックでは615、625、大型トラックでは619、640、670、680、690などがあり、Nが付くのはディーゼルエンジン仕様でした。1955年からバスの型式として300/400シリーズが登場しました。

 

 フィアットは1938年にイタリアの商用車メーカー OMを買収し、1966年にフランスのユニック(UNIC)を傘下に収めました。1975年にフィアットの大型商用車を中心にして、ランチアの商用車、ドイツのマギラスが合併してイベコ(IVECO) グループが設立されました。現在イベコは小型商用バンから大型トラック/バス、産業用車両、鉄道車両などを製造しています。

 1952年に登場した大型トラック682は1988年まで生産されたロングセラーのトラックでした。エンジンは6気筒11.5L(180HP)ディーゼルで、積載量は16-40t、トラック、トラクター(T)、バス(RN)などがありました。1970年に最終仕様682N4が登場し、1970年代後半以降はアフリカ諸国への輸出が主力となり、アフリカのナイジェリアで製造されたアフリカ仕様の682N4は「King of Africa」と呼ばれていたようです。
データーベースでイベコのミニカー検索

 

 

 ミニカーはマーキュリー製で、約60年も前の1957年頃に発売されています。(入手したのは1969年で私はまだ学生でした) 当時のフィアット社で実際に使われていたと思われる682N カートランスポーターをモデル化しています。フルトレーラーとして連結すると全長約45㎝となり、同時期のフィアット車をフル積載すると見ばえがします。マーキュリーは自動車部品を製造するメーカーで、ミニカーは本業ではなかったのですが、自動車関連会社らしいマニアックな造りのミニカーを発売していました。このカートランスポーターも当時のミニカーとしてはリアルな作風でかなり良い出来ばえでした。トラック本体、底板、枠柱などはダイキャスト製ですが、トレーラーの車を乗せる床は板金加工品で枠柱とリベット止めで組立てられています。トラックとトレーラーの連結は、トラック後部のフックにトレーラーの連結レバーを引っかけるようになっています。トレーラーのリアにあるリフトは手が込んでいて、実際にハンドル操作で上下動するように出来ていましす。 以下はフィアット 500(ブルム製)を積載した状態、トラックとトレーラーの連結部、トレーラー後部のリフト準備動作をお見せします。(画像のマウスオーバーやタップで動画がスタートします)

fiat 682 car transporter0
dfiat 682 car transporter1

以下はリフトを使ってフィアット 500を積載する動作の簡易動画です。(画像のマウスオーバーやタップで動画がスタートします)
fiat 682 car transporter2
dfiat 682 car transporter3

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