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PORSCHE 910/6 1967 GERMANY |
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![]() MEBETOYS A25 1/43 97mm
実車諸元 画像参照
ポルシェ 910/6 ドイツ 1967
906の改良型 910が1967年に登場します。外観の主な変更点はノーズ左右のスポイラー廃止 ホイール小径化によるフェンダー高さの低減、ドアをガルウィング式から斜め前方立上げ方式に変更などです。エンジンは906/6が空冷水平対向6気筒2L(220HP)、906/8がDOHC 空冷水平対向8気筒2.2L(270HP)で、ボッシュ製機械式燃料噴射装置を採用しています。
910は1967年デイトナ 24hでスポーツカー選手権にデビューし、フェラーリ 330P4/P3に次ぐ4位となっています。その後タルガ フロリオで総合優勝、ニュルブルクリングで総合優勝するなど活躍しています。ただマニュファクチャラーズ選手権はフェラーリ 330P4に僅差で届きませんでした。1968年の日本GPに生沢徹のドライブで出場し、総合2位となっています。
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高速走行が重視されるルマン用として、910をベースにした907が1967年に登場しました。小さく低くなったルーフ、長く伸びたロングテールなど空気抵抗が低減されたボディは風洞実験で決められました。時計回りのサーキット向けに、ステアリング位置が左側から右側に変更されています。1968年にはショートテールも設定されました。907は1967年ルマンでデビューし総合5位(910が総合6位)、1968年デイトナでは1-2-3フィニッシュしています。 |
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PORSCHE 914/6 1969 GERMANY |
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![]() SOLIDO 179 1/43 93mm
実車諸元 画像参照
ポルシェ 914/6 ドイツ 1969
ポルシェのエントリーモデル 912の後継車として、1969年に登場したのが914でした。914はフォルクスワーゲンのパーツを流用することで低コスト化を達成した車でした。エンジンとトランスミッションを前後逆に配置したミドシップ方式のエンジンレイアウトやそれを生かしたボディ デザインはポルシェらしいユニークなものでした。フォルクスワーゲン 411の4気筒1.7L(80HP)エンジンを搭載した914と、911の6気筒2L(110HP)エンジンを搭載した914/6の2タイプがあり、それぞれ最高速177km/h、200km/hといった性能でした。
911 タルガと同じ構造のトップを持つ2シーターのスポーツカーで、重量配分が良いので操縦性にも優れていました。914は911/912よりもかなり安かったので販売は好調で、約12万台が1975年までに販売されました。(当時の価格は914の4気筒版約200万円/6気筒版約300万円 、911Sは約600万円だった) 後継車は1976年に登場した914より高性能な924でした。
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ミニカーはソリドの当時物です。ユニークなスタイルが良く再現されています。ルーフの脱着、トランクの開閉とリトラクタブル ヘッドライトが可動するギミックが付いています。914の当時物ミニカーとしては、ディンキー、ガマ、シュコーなどがあります。最近の物では、ミニチャンプス、オートアート、シュコーなどがあります。 以下はソリドの914のフロント/リアの拡大画像と室内の拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) |
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![]() ![]() 以下はミニチャンプスの914(型番430065661)の画像です。ミニチャンプスはかっこ良く見えるように実際よりも車高を下げてモデル化することが多いのですが、この914は少しやり過ぎのように思います。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
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PORSCHE 908/3 PROVA 1970 GERMANY |
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![]() BEST MODEL 9031 1/43 83mm
実車諸元 画像参照
ポルシェ 908/3 プローバ ドイツ 1970
ルマンに代表される国際(スポーツカー)メーカー選手権は1968年にプロトタイプカーの排気量を3L、スポーツカーの排気量を5Lに制限して両カテゴリーを統一しました。その為3Lを超える大排気量エンジンのフェラーリ330やフォード GT40が出場できなくなり、ポルシェが総合優勝を狙えるようになりました。そこで空冷水平対向8気筒3Lエンジンを新開発し、907ベースのシャーシに載せた908が1968年に登場しました。
当初は907とほぼ同じスタイルで、テール左右にサスペンションと連動して仰角が変わるフラップが付いていました。また高速サーキット用のロングテール仕様の908LHもありました。1968年のニュルブルクリングで優勝していますが、クーペタイプの908はあまり活躍していません。
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1969年のレギュレーション変更でオープンルーフが可能となり、ルーフを外して軽量化した908/2に変わりました。後にボディもフェンダーの膨らみが無くウインドスクリーンが無い平板なスパイダースタイル(フルンダー(FLOUNDER:ヒラメの意)と呼ばれた)に変わりました。1969年シーズンはタルガ フロリオ、スパなどで10戦中7勝(917の1勝含む)してポルシェはメイクスチャンピオンを初受賞しました。なおルマンでは僅差でフォード GT40に次ぐ2位でした。後継車の917が登場後も軽量化した908/3や、2Lターボエンジンを搭載した908/4、908/80として1980年頃まで活躍しました。 |
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PORSCHE 917K 1971 GERMANY |
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![]() BRUMM R221 1/43 100mm
実車諸元 画像参照
ポルシェ 917K ドイツ 1971
1969年のレギュレーション変更で排気量5Lのグループ4(スポーツカー)の認証に必要な生産台数が50台から25台に緩和されました。そこでポルシェはグループ4への進出を決め、908の8気筒をベースにして開発した水平対向12気筒4.5L(520HP)エンジンを搭載する917が1969年に登場します。シャーシはアルミ合金のスペースフレーム構造で、ボディはFRP製です。908と同じサスペンション連動のテールフラップを持つクーペスタイルで、ショートテールの917(1970年から917Kと呼ぶ)とロングテールの917 LHがありました。
デビュー戦は1969年のスパで、たった1周でリタイアしています。このシーズンはルマンはリタイアで、オーストリアで1勝しただけでした。ハイパワー過ぎて操縦性に問題があったようです。1970年のポルシェはワークス活動を休止し、JWオートモーティブにレース活動を委託しました。エンジンが4.9Lに拡大され、917のショートテールはテール後端を跳ね上げてダウンフォースを得るデザインに変更され917Kとなりました。この改良で917Kは操縦性が向上し、10戦で7勝する強さを発揮しました。ルマンではポルシェ初の総合優勝を遂げ、メイクスチャンピオンも連覇しました。
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1971年も917Kの勢いは続き11戦で7勝(ルマンは連覇)し、メイクスチャンピオンを3連覇しました。917があまりに強かったのでレースが成立しなくなり、1972年にメイクスチャンピオンの対象が排気量3Lまでのオープントップ プロトタイプカーに限定され、917は参戦できなくなりました。そこでポルシェはカンナム(CAN-AM:カナディアン アメリカン チャレンジカップ)に軸足を移し、ターボチャージャーで1000HPにパワーアップした917/10Kを開発しました。1972年には917/30Kを追加しマクラーレンなどを退けて1972年のシリーズチャンピオンとなりました。(参照画像→ ポルシェ 917/30K) |
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![]() ![]() 以下は1994年に発売されたブルムのポルシェ 917K #23 ルマン 1970 優勝車(1/43 型番R218)の画像です。1970年ルマンの優勝車をモデル化しています。このルマンではポルシェ 917L #3が2位、ポルシェ 908/2L #27が3位になり、1-3位をポルシェが独占しました。上述したモンザ優勝車の917Kはテールフィンが付いていますが、この917Kはテールフィンはなくテール後端が跳ね上がったデザインとなっています。ブルムは1970年ルマン関係の917だけでも10種類以上をモデル化しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は2000年に発売されたブルムのポルシェ 917K #20 'スティーブ マックイーン 栄光のルマン' (1/43 型番なし)の画像です。このミニカーは1971年に上映された映画 '栄光のルマン' で、主人公に扮するスティーブ マックイーンがドライブした劇中車#20をモデル化しています。この映画は1970年ルマンの実際の映像と映画用の映像を組み合わせて編集した、本格的なカーレース中心の映画でした。ルマンの実際の映像は撮影用にカメラを搭載したポルシェ 908/02 #29が1970年のルマンに参戦して撮影しました。ミニカーの箱は実車と同じ空/オレンジ色の専用箱で、箱の中にはスティーブ マックイーンと映画のハイライトシーンの画像が印刷された背景が付いていました。1000台の限定生産品でこれには箱に'No.0763/1000'というシリアル番号が表示されています。(値段は通常品の約2倍と高かったです) なお残念なことにドライバーフィギュア(スティーブ マックイーン)は付いていません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は1998年頃に発売されたブルムのポルシェ 917K #24 #25 スパ 1000㎞ 1970 (1/43 型番SR219)の画像です。1970年のスパ 1000㎞で優勝した917K #24とリタイアした917K #25の2台をセットにして、レースのスタートシーンを再現した物です。当時の実際の画像がWEB上にありましたので、それを再現しているのでしょう。(参照サイト→ SPA 1000㎞ 1970) 通常品にはドライバーフィギュアが付いていないのですが、これにはドライバーフィギュアが付いています。これも限定生産品で、値段が25000円とかなり高価でしたので、生産台数は多分500台以下でしょう。これと同じ物が梱包箱を変更して型番AS60(限定生産250台)で2015年に再販されました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は2018年に発売されたルマン24時間レースカーコレクションの917K ルマン #21 1970年(1/43 No.009)の画像です。メーカーはスパークの関連会社です。このルマン24時間レースカーコレクション シリーズに共通する、従来の雑誌付きミニカーのレベルを超えた良い出来ばえです。モデル化しているこの#21はエンジンのトラブルでリタイアしています。なお2020年にルマン24時間レースカーコレクションはNo.054で、優勝車の#23もモデル化しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
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PORSCHE 934 TURBO 1976 GERMANY |
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![]() TOMICA DANDY DF03 1/45 97mm
実車諸元 画像参照
ポルシェ 934 ターボ ドイツ 1976
1973年にグループ4のホモロゲーションを取得する為に、限定販売されました。カレラ RS 2.7をレース用に改造したカレラ RSR 2.8は1973年のデイトナでデビューし優勝しています。同年のタルガ フロリオでも優勝し、排気量を3Lに拡大したカレラ RSR 3.0はルマンで4位となっています。
1976年にメイクス チャンピオンシップがグループ5(生産車をベースにして大幅に改造したシルエット フォーミュラ)で行われることに変わりました。ポルシェはグループ4、5、6の各クラス用にそれぞれ934、935、936を開発しました。
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934は930 ターボをベースにしたレース仕様車で、935のバックアップ用として主にプライベーター向けに開発されました。934のエンジンは空冷ですが、水冷式インタークーラーを採用したターボ過給で出力は485HPでした。934は1976年のヨーロッパGT選手権を制覇し、グループ4ではほぼ無敵の存在でしたが、グループ5に比べると能力には限界がありました。その為934は1978年以降徐々に935に切り替わっていきました。 |
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![]() ![]() 以下はソリドの934(型番1068)の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下はソリドの911 RS ツール ド フランス仕様(型番24)です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下はノレブの911 RSR(型番839)の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
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PORSCHE 911 (930) TURBO 1977 GERMANY |
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![]() MINICHAMPS 430069006 1/43 99mm
実車諸元 画像参照
ポルシェ 911 (930) ターボ ドイツ 1977
911の排気量は1969年に2.2L、1971年に2.4L、1973年に2.7Lと拡大されました。 1973年に北米の安全基準に対応する為に、大型のバンパーが採用され外観が大幅に変わりました。これはビッグバンパーと呼ばれ、1975年に追加されたターボ仕様3L(260HP)エンジンを搭載した911 (930) ターボの特徴でもありました。このスタイルの911は930型と呼ばれ、1989年まで続きました。
930 ターボのミニカーは非常にたくさんあります。当時物ミニカーとしてはソリド、ポリトーイ(1/25、1/16)、マッチボックス、NZG、ダイヤペット、トミカ、エイダイ グリップ(1/28)などがありました。最近の物では、ミニチャンプス、京商、エブロ、シュコー、オートアート(1/18)、ノレブ、スパーク(レジン製)などがあります。
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画像のミニカーはミニチャンプス製で、最初のモデル(型番430069000 赤色)は2000年頃に発売されました。ミニチャンプスはポルシェ 911 シリーズのバリエーションを約700種類以上もモデル化していて、種類だけではなくその出来ばえでも他社を圧倒しています。この930 ターボも全体的な雰囲気だけでなく細部のリアルさも含めて1/43では現時点でベストの出来ばえだと思います。(底板部分のシャーシの表現が簡単なのとワイパーがやや大きめな点ぐらいしかケチがつけられません) 以下はそのミニチャンプスの930 ターボのフロント/リアの拡大画像とリアスポイラー部/室内の拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下はNZGの930 ターボ(型番266)の画像です。NZGは建設機械のミニカーメーカーですが、1985-1990年頃にポルシェばかりを10種類ほど1/43でモデル化しています。出来ばえは当時としては最高レベルで、ミニチャンプスなどのマニア向けモデルが出てくるまでは930 ターボのベストのミニカーでした。当時のミニカーはドア/ボンネットなどの開閉ギミックが必須でしたから、これもドア/ボンネットが開閉し、エンジンも結構リアルに再現されています。NZGは930のタルガとカブリオレもモデル化しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() ![]() ![]() |
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以下はNZGの930 タルガ(型番266)と930 カブリオレ(型番266)の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)![]() ![]() 以下はソリドの930 ターボ(型番12)の画像です。ソリドの930は前後のバンパーを底板と一体化した廉価版的な作りとなっているので、バンパーがあまりリアルではありません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下はエイダイ グリップの当時物 930 ターボ(型番12)の画像です。エイダイ グリップはスーパーカーブームで登場したブランドで、縮尺1/28とすこし大きなミニカーです。当時のミニカーとしてはリアルな造形でかなり良い出来ばえでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() ![]() ![]() 以下はカドーの930 ターボ(型番266 金色)とダイヤペットの930 ターボ(型番266 銀色)の画像です。どちらも1970年代後半に発売された国産の当時物ミニカーです。カドーはホワイトメタル製の少量生産品で、ダイヤペットはダイキャスト製の量産品です。当時はこのぐらいの出来ばえのミニカーでも良い出来ばえの部類でしたので、これらと同時期に発売されたNZGの930 ターボが、1/43ではいかに優れた出来ばえであったかということが画像でも分かると思います。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
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PORSCHE 924 TURBO 1978 GERMANY |
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![]() SOLIDO 1051 1/43 98mm
実車諸元 画像参照
ポルシェ 924 ターボ ドイツ 1978
ミドシップの2シータというピュアなスポーツカーであった914は、実用的な使い勝手が良くありませんでした。その点を考慮して1975年に914の後継車となったのが924でした。924も低コストの為にフォルクス ワーゲンやアウディの部品を流用していましたが、ポルシェの設計によりFR方式で実用性と操縦性を両立させたスポーツカーに仕上げられました。
1978年にターボで170HPにパワーアップした924ターボが追加されました。1981年にブリスターフェンダーを追加したボディに、新設計された4気筒2.5L(165HP)エンジンを搭載した上級車種944が登場しました。1985年には944と同じエンジンを搭載した924Sが追加されました。その後924は1988年まで生産され、シリーズの総生産台数は約15万台でした。
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ミニカーは1980年に発売されたソリドの当時物で、924ターボをモデル化しています。全体的なプロポーションはソリドらしいシャープな造形で、ボンネット上のNACAダクトとリアスポイラーなど924ターボの外観上の特徴が再現され、かなり良い出来ばえです。ソリド以外の当時物としては、シュコー、ガマ、メーベトイ、ポリトーイなどがありました。最近の物では、ミニチャンプス、オートアートなどがあります。 以下はソリドのフロント/リアの拡大画像とドア開閉/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) |
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![]() ![]() 以下はシュコーの924(型番628)です。ドアとボンネットが開閉するギミック付です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下はガマの924(型番892)です。ドアとテールゲートが開閉し、リトラクタブルヘッドライトが可動するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
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PORSCHE 935 TURBO 1979 GERMANY |
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![]() SOLIDO 1032 1/43 110mm
実車諸元 画像参照
ポルシェ 935 ターボ ドイツ 1979
1976年にメイクス チャンピオンシップがグループ5(生産車ベースで大幅に改造したシルエット フォーミュラ)規格で行われることに変わりました。ポルシェはグループ4(WRCカー)、グループ5、グループ6(プロトタイプ スポーツカー)に対応したポルシェ 934、935、936を開発しました。935は930ターボをベースにして大幅な改造を施したグループ5のレースカーでした。空力向上の為ヘッドライトをチンスポイラーに組込んで下げたノーズと、大きなFRP製オーバーフェンダー/リアスポイラーが935の特徴でした。エンジン排気量は最低重量の点で有利になる4Lクラスに収める為、ターボ係数1.4を掛けて4Lとなる2857ccとし、その出力は560HPでした。
ポルシェ 935のデビューは1976年のムジェロ 6hで、初戦から優勝しました。その後もグループ6の936とともに優勝を重ね、1976年ルマンでは936が優勝し935が4位となり、両車ともそのクラスのメイクスチャンピオンとなりました。1977年にはエンジンをツインターボ化して630HPにパワーアップし、さらに圧倒的な強さを発揮するようになりました。1977年のルマンでは936が優勝し、935が3位となりました。1977年のメイクスチャンピオン(グループ5)もポルシェが獲得しました。
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1978年にはレギュレーションの緩和で、前後オーバーハングの拡大が可能となり、ロングノーズ/ロングテールで排気量を3.2L(950HP)に拡大した935/78が登場しました。935/78はその外観から「モービイ ディック(白鯨)」と呼ばれました。935は1979年のルマンで1.2.3位を独占するなどあまりに強くなりすぎた為、シルエット フォーミュラの人気は低迷しました。その為ポルシェは935の新規販売を自粛するようになり、有力チームが自身で935の改良を行うようになり、クレーマーレーシング製の935Kといったモデルが登場しました。935と936の活躍で1978年と1979年のメイクスチャンピオンもポルシェが獲得しました。 |
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![]() ![]() 以下は1981年に発売されたソリド製のポルシェ 935 ターボ クレーマー ニュルブルクリング 1978 (1/43 型番1709)の画像です。1978年のニュルブルクリングに参戦したクレーマーレーシングの#2(結果はリタイア)をモデル化しています。上述した型番1032と同じ物ですが、鮮やかな緑色のヴァイラント(VAILLANT:ドイツの空調器機メーカー)カラーとなっています。これもデカールを貼るのに手間がかかりました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は1979年に発売されたサクラ 世界の名車シリーズのポルシェ 935 (1/43 型番5)の画像です。当時のスーパーカーブームに乗じて発売されたサクラ 世界の名車シリーズの1台で、当時としては珍しい1/43サイズで、当時のミニカーとしてはかなりリアルに出来ていました。ボンネット/ドア/リアパネルが開閉するギミック付きです。室内は単座のバケットシート、リアパネル下には簡単な造形ながら水平対向エンジンが再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は2021年に発売されたアシェット製のルマンカー コレクションのポルシェ 935/78 'モービイ ディック' #43 ルマン 1978 (1/43 No.66)の画像です。メーカーはスパークで、1978年ルマンで8位となった#43をモデル化ししています。前後オーバーハングが拡大された935/78でそのフロントの顔付をみると、'モービイ ディック'と呼ばれた理由が分かります。大きなオーバーフェンダーとリアスポイラーなど実車の雰囲気がうまく再現されていて良く出来ています。レーシングカーらしい簡素な室内もリアルに再現されています。ルマンカー コレクションは1976年と1977年ルマンに参戦した935もモデル化しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は2019年に発売されたアシェット製のルマンカー コレクションのポルシェ 936/81 #11 ルマン 1981 (1/43 No.15)の画像です。メーカーはスパークで、1981年ルマンで優勝した#11をモデル化ししています。936はグループ6規格のレースカーで、オープンカーとなっています。エンジンの上にある大きなエアインテークやリアスポイラーなど実車の雰囲気がうまく再現されていて良く出来ています。簡素なコクピットもそこそこリアルに再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
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PORSCHE 956 LONG TAIL LE MANS WINNER 1983 GERMANY |
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![]() ルマンカー コレクション No.28 1/43 111mm
実車諸元 画像参照
ポルシェ 956 ロングテール ルマン 優勝 ドイツ 1983
前述したようにメイクスチャンピオン レースでポルシェ 917が圧倒的に強くなったので、1972年にメイクスチャンピオンの対象が排気量3Lまでのオープントップ プロトタイプカーに限定されポルシェ 917は参戦できなくなりました。その後1976年からグループ6規定で行われたレースでは、ポルシェ 936の独走状態になりレースの面白味がなくなりました。そこで1982年に発行された新規定グループCに基づいた世界耐久選手権(WEC)シリーズが始まりました。このグループC規定に適応したプロトタイプ レーシングカーはCカーと呼ばれます。
ポルシェはこのグループC規定に合わせて、ポルシェ 936の後継車として956を開発しました。ポルシェ初のグランドエフェクトカー(車体と地面の間を流れる空気流を利用してダウンフォースを得る構造の車)で、936はオープンカーでしたが956はルーフのあるクーペでした。水平対向6気筒2.6Lツインターボ(650HP)エンジンをミドシップ搭載していました。1982年にはスパ 1000㎞などで3勝し、メイクスとドライバー(J.イクス)の2冠を獲得しました。1983年はルマン 3連覇を含むWECでの3勝などでメイクスとドライバーの2冠2連覇を達成し、1984年もルマンを連破しメイクスとドライバーの2冠3連覇を達成しました。1985年に新規定が適用され、それに対応したポルシェ 962Cが開発されました。(実車画像→ ポルシェ 962C)
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ミニカーは2019年に発売されたアシェット製のルマンカー コレクションのNo.28です。メーカーはスパークで、1983年ルマンの優勝車をモデル化しています。ルマンカー コレクションは従来の雑誌付きミニカーのレベルを超えた良い出来ばえで、細部まで良く仕上げてあります。このポルシェ 956もプロポーションが良く、サイドのエアインテーク、バックミラー、ワイパーなどの細部がリアルに再現されています。なおこのレースカーのメイン スポンサーはロスマンズで、ロスマンズがタバコメーカーであることから、当時ボディに表示されていたロスマンズのロゴが表示されていません。そのロスマンズのロゴのデカールは箱に添付されていましたが貼っていません。(タバコ広告の禁止令をこのようなミニカーにまで適用することは、馬鹿馬鹿しいことだと思いますが) これ以外のポルシェ 956のミニカーは当時物ではトミカの1/65とポリトーイの1/25、当時物以外ではビテスの約40車種、ブレキナの1/87、エブロ、hpiレーシング、ミニチャンプス、カルツォ、スパーク(レジン製)などたくさんあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と俯瞰画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) |
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![]() ![]() 以下は2018年に発売されたアシェット製のルマンカー コレクションのポルシェ 956 #7 ルマン 1984 (1/43 No.03)の画像です。メーカーはスパークで、1984年ルマンの優勝車をモデル化しています。基本的には上記のルマン 1983年優勝車と同じ物で、カラーリングが異なります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は2020年に発売されたアシェット製のルマンカー コレクションのポルシェ 956 #14 ルマン 1985 (1/43 No.57)の画像です。メーカーはスパークで、1985年ルマンの優勝車をモデル化しています。基本的には上記のルマン 1983年優勝車と同じ物で、カラーリングが異なります。ポルシェはこの956でルマンを3連覇していますので、 当時のポルシェは圧倒的に強かったのです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
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PORSCHE 959 1986 GERMANY |
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![]() NZG 297 1/43 100㎜
実車諸元 画像参照
ポルシェ 959 ドイツ 1986
959は先進技術の評価用として開発された実験車で1986年に登場しました。コンピューター制御の可変トルクスプリット式フルタイム4WD、水冷ヘッド、車高を変えられる可変ダンパー式サスペンション、複合樹脂製ボディなどが採用され、グループBのホモロゲーション用に280台ほどが生産されました。ボディは911に似ていますが、NACAダクトやボディのアンダーカバーなどで空力的に洗練された全くの別物です。
エンジンはグループCカーの962C用の水冷ヘッドの空水冷式DOHC水平対向6気筒エンジン(2.8L)を公道用に改良した物です。2つのKKK製ターボチャージャーをエンジン回転数でシーケンシャル制御し、450HPとハイパワーです。レースでは、1986年のパリ-ダカール ラリーで総合優勝、同年のルマンでは961の名前でクラス優勝しています。959に使われた新技術はその後の市販車に適用されています。
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ミニカーはNZG製の当時物で、1988年に発売されました。フロントの雰囲気が少し違う気もするのですが、当時としては最高の出来ばえでした。昔のミニカーですからボンネット/ドア/リアカウルが開閉し、エンジンや室内もそこそこ再現されています。なおこれ以外の当時物では、トミカ、ブラーゴの1/43と1/24、ポリスティルの1/25などがありました。最近の物では、ミニチャンプス、オートアート、スパーク、TRUE SCALEのパリ-ダカ仕様などがあります。 |
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以下はNZGの959のフロント/リアの拡大画像とリアのエンジンルーム/室内の拡大画像ですです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)![]() ![]() 以下はミニチャンプスの959(型番400062521)の画像です。ミニチャンプスのポルシェはいずれも出来が良いのですが、この959はフロントのライト周りの造形が今一つのように思います。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
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