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BMW 2002 Ti ドイツ 1968年
BMW 1500はヒットし1600、1800、2000と大型車に発展していきました。BMWは北米市場のスポーティな2ドア車の要望に対応して、新しい小型車の1600-2を1966年に登場させました。1600-2は1500のスタイルを踏襲しつつ、ホイールベースを短縮して一回り小さい2ドア車となっていました。デザイン的にはリアのテールライトが丸型の物に変わり軽快な感じがします。エンジンは1600の4気筒1573cc(85HP)を流用し、 940kgの軽量ボディで最高速は160km/h でした。
1967年にはバウア社が架装するフルオープン4シーターの1600-2 カブリオレ(限定生産)と、エンジンを105HPにパワーアップした高性能版の1600-2 Tiが追加されました。1968年には4気筒2Lエンジン(100HP)を搭載した2002が登場しました。2002 Tiはその高性能版で、エンジンが120HPに強化されていました。1971年には機械式燃料噴射装置で130HPに強化した2002 Tiiも追加され、この車は最高速190km/hと高性能でした。2002 Ti/Tiiはツーリングカーレースで活躍し、BMWのブランドイメージを確立していきました。
1971年に1600-2は1602と名前が変更され、これがいわゆる02系の始まりとなりました。1971年に3ドアハッチバックの1602 ツーリングが追加されました。1975年に1972年に登場した5シリーズ(E12)とデザインを統一した3シリーズ(E21)にモデルチェンジされました。
ミニカーはメルクリンの当時物で、1970年に発売されました。メルクリンは鉄道模型の老舗でもありますが、その精密鋳造技術を生かして製作されたミニカーも当時としては他社を凌駕する素晴らしい出来ばえでした。この2002 Tiもホイールに当時流行りだったスピードホイールが使われているのでそこがいまいちですが、全体的にはかなり出来の良いミニカーに仕上がっています。昔のミニカーですからドア/ボンネット/トランクの開閉ギミックが付いていますが、その開閉動作は節度があり閉じた際の隙間がほとんどありません。(これはメルクリンの精密鋳造技術が成せる業です) これ以外の2002のミニカーとしてはオートアートの1/43と1/18、ブレキナの1/87、ヘルパの1/87、イクソ、ミニチャンプス、シュコー、スパーク(レジン製)のレース仕様などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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オペル GT ドイツ 1968年
1965年のフランクフルト ショーで発表されたオペルのコンセプトカー グランツーリスモ クーペはその空力的なデザインが好評でした。(実車画像→ オペル グランツーリスモ クーペ 1965) オペルは自社のスポーツイメージを向上させる為、3年後にこのコンセプトカーをオペル GTの名で市販しました。オペル GTはオペル カデット Bのシャーシを使い、フランスのコーチビルダーが車体の製造を行いました。この車のリアにトランクはなく、ハッチバックでもありません。ヘッドライトは横に回転してポップアップする独特の方式で、室内から手動のレバー操作で動作させます。
カデット用の4気筒1.1L(60HP)/1.9L(90HP)エンジンを搭載する後輪駆動車で、空気抵抗の少ないボディ故に最高速185km/h(1.9L)とカデットよりも高性能でした。1970年に人気のない1.1Lエンジンがなくなり、1973年に生産中止となりました。総生産台数は約10万台でした。本格的なスポーツカーではありませんでしたが、シボレー コルベットのような見た目のかっこよさから、スペシャリティカーとして成功しました。日本にも1900GTが輸入されて235万円で販売されました。この価格はトヨタ 2000GTと同じぐらいで高価な車だったようです。
ミニカーは1969年に発売されたソリド製の当時物です。ソリドらしいシャープな造形で実車の雰囲気を再現しています。ただサイドビューを見るとやや腰高な感じもします。ドア開閉とリトラクタブルライトが動作するギミック付きで、リトラクタブルライトのギミック(左右を個々に回します)はスムーズに動作します。フロントのウインカーが省略されている点はリアルではないですが、それはデフォルメの類と考えましょう。 これ以外のオペル GTのミニカーは、当時物ではディンキー(仏)、ノレブ、ガマなどがありました。当時物以外ではミニチャンプス、シュコー、ビテス、国産名車コレクションなどがあります。 以下はフロント(ヘッドライト開閉ギ動作)/リアの拡大画像とドアを開いた室内の画像です。ヘッドライトは可動部隙間が小さなチリ合わせで仕上がっていて、ソリドの鋳造技術が優れていたことが分かります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ルノー 6 フランス 1968年
ルノー 6はルノー 4の上級車として1968年に登場しました。ルノー 4の上級車にはリアエンジンのルノー 8がありましたが、ルノー 6はフロントエンジンの前輪駆動車で1965年に登場したルノー 16によく似たデザインのボディをルノー 4のシャーシに載せたものでした。 内装もルノー 4より豪華で、エンジンはドーフィンのゴルディーニ仕様の845cc(35HP)を搭載し4段変速で、最高速120km/hの性能でした。 操縦性も改善されていて、全てにおいてルノー 4の上級仕様でした。
1970年にはアンダーパワーとの不評に対応してルノー 8用の1.1L(45HP)エンジンが追加され、フロントディスクブレーキが採用されました。1974年にはヘッドライトが角形になりリアライトとフロントグリル/バンパーが変更されました。1978年にフロントグリルが黒い樹脂製に変わりました。1976年に後継車のルノー 14が登場し、1980年に生産中止となりました。ルノー 6をベースにしてサンパールの4輪駆動システムを採用したジープ形式のロディオ 6という4輪駆動車もありました。(実車画像→ ルノー ロデオ 6 1973)
ミニカーは1969年に発売されたディンキー(仏)製の当時物です。前述したディンキー(仏)製のルノー 4、8、16などと同様にこのルノー 6もプロモーションモデル的な作風で、素朴ながら当時のミニカーとしては良く出来ています。ディンキー(仏)は当時のフランス車のほとんどをモデル化していたので、ルノー車だけを並べてみると同じ作風のミニカーでルノーのラインアップができあがります。(これが同じ縮尺のミニカーをコレクションすることの楽しみの一つなのです) なお同じフランスのブランドでもソリドはあまり実用車をモデル化していませんので、ソリドでラインアップを揃えることはできません。これ以外のルノー 6のミニカーはオートピレン、ポリトーイの1/55、ノレブなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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シトロエン DS 21 フランス 1968年
シトロエン DS 19は改良が続けられ、1966年にはエンジンが新設計の2175cc(106HP)と1985cc(90HP)に切り替わり、DS 21とID 19aとなりました。このパワーアップでDS 21の最高速は175km/hに向上しました。さらに1970年にはボッシュの電子制御式燃料噴射を採用しDS 21は139HPにパワーアップし、最高速は188km/hに向上しました。1967年にはフェンダー先端のライトカバー内に4灯式ヘッドライトを組み込むフェイスリフトを行い、フロント部分の見た目が新しくなりました。
追加された外側のライトはサスペンションと連動することで常に水平を保ち、内側のライト(ハイビームで点灯するドライビングライト)はステアリングと連動して進行方向に首を振るようになっていました。このヘッドライト光軸制御は全て機械式で、ここまで徹底したやり方はシトロエンならではのものでした。なおDSの廉価版のIDは1970年から、名前がD スペシャル(D SPECIAL)又はD シュペール(D SUPER)に変わりました。1972年には排気量を2347ccに拡大したDS 23となりました。
ミニカーは2004年に発売されたビテス製です。前述したビテス製のDS 19の型を流用してDS 21に仕立ててあります。特徴的な黄色のヘッドライト、リアの細かな灯火類、ドアミラー、1本スポークのステアリングホイール、メータを印刷したインパネなど細部までかなり良く再現されています。最新のノレブ製に比べるとやや大ざっぱなところもありますが、2004年頃に発売されたミニカーとしてはレベルの高い出来ばえで、個人的に気に入ってるミニカーです。DS 21の当時物ミニカーとしてはポリトーイやノレブ(プラスチック製)などがあり、そのノレブの型を使って1980年代にエリゴールがDS 21をモデル化しています。1990年代にはリオがDS 19からDS 23まで20種類ほどをモデル化しています。その中にはDSの生産100万台記念モデルと最終生産記念モデル(1330775台目)がありました。DS/IDのミニカーは非常にたくさんあり、現在でも新製品がでています。最近の物ではビテス、ノレブの1/43、1/18、ブッシュ、ブレキナ、国産名車コレクション(イクソ製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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シトロエン DS 21 ポリス フランス 1968年
シトロエン DS/IDが登場した1950年代から1960年代にかけて、フランスの国産大型乗用車(2Lクラス)でDS/IDに対抗できる車はありませんでした。当時のルノーには1960年に生産中止となったフレガートの後継車が1970年代まで登場せず、プジョーも1968年の504まで大型車がありませんでした。したがって政府/自治体の公用車、ポリスカー、救急車、消防車などをDS/IDが独占していました。また当時のドゴール大統領(1958~69年)がDSを愛用していたことから、DSは大統領専用車としても使われました。
そんな訳でDSは当時のフランス映画にも良く登場しました。ドゴールの暗殺を描いた映画「ジャッカルの日(1973年)」では大統領府にずらりと並んだ黒塗りのDSが壮観でした。(参照画像→ ジャッカルの日の1シーン) また怪盗ファントマの映画 「ファントマ/電光石火(1965年)」には翼が付いて空を飛ぶDSが登場します。(参照動画→ ファントマ/電光石火でDSが飛行するシーン DSは1955年の登場から改良が続けられ1975年まで約20年間生産されました。IDを含めた総生産台数は約146万台(本国生産は約133万台)でした。
ミニカーは1985年に発売されたエリゴール製のシトロエン DS 21 ポリス仕様です。当時のエリゴールはノレブの型を流用したものが多かったのですが、これはノレブのシトロエン DS 21 ポリス(プラスチック製 1/43 型番158P)の型を使って細部をリファインしたダイキャスト製です。ヘッドライトがメッキパーツなのは現在の感覚ではやや物足りないですが、当時のミニカーとしては全体的にそこそこ良い出来ばえでした。ボンネット/トランク/4ドア開閉のギミックが付いていますが、建付けはあまり良くありません。セダンや消防車も同じ型でモデル化されていました。これ以外にもDS/IDのポリス/消防車やブレークを使った救急車のミニカーはたくさんあります。 またファントマの空飛ぶDSはノレブがプロバンスムラージュ(レジン製)でモデル化しています。(参照画像→ 空飛ぶ シトロエン DS ファントマ) 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア(トランク開閉)/4ドアを開いた室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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