ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

ISUZU FLORIAN 1967 JAPAN

ISUZU FLORIAN
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISUZU FLORIAN


DIAPET 178 1/40 106mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.43m 全幅約1.62m エンジン 変速機: 4気筒 1.6L 84HP 3段変速
性能: 最高速150km/h  データーベースでイスズ フローリアンのミニカー検索

イスズ フローリアン 日本 1967年

 

 1963年に小型車 イスズ ベレットが登場しました。1967年にベレットより上級の中型車としてイスズ フローリアンが登場しました。ベレットに採用された独立懸架サスペンションなどの先進技術は採用されず、後輪リーフリジットサスペンションといった信頼性重視のオーソドックスな設計でした。6ライト サイドウインドーの開放的な室内や大型角形ヘッドライトを持つ個性的なデザインは、イタリアのカロッツェリア ギアに委託したものでした。4ドアセダンと5ドアバンの設定で、4気筒1.6L(84HP)エンジンを搭載し、3段変速で最高速150km/hの性能でした。

 

 1969年には90HPにパワーアップしたスポーツ仕様のTSが追加されました。1970年のマイナーチェンジで丸型4灯式ヘッドライトに変わり中期型となり、117 クーペ用の1.8L(115HP)エンジンが追加されました。1977年には角型4灯式ヘッドライトを採用した後期型となり、イスズが得意とする4気筒2Lディーゼルエンジンが追加されました。設計が古かったので競合するトヨタ コロナ日産 ブルーバードに対抗するのは難しく、売れないがゆえにモデルチェンジも出来ずといった状態で中身は旧態依然のままで、1982年まで15年間生産されました。総生産台数は約15万台でした。(実車画像→イスズ フローリアン 1977)

 

 

 ミニカーは1969年に発売されたダイヤペット製の当時物で、アンチモニー製です。プロポーションが良くタイヤがやや小さ目ですが、特徴的なフロントの顔付がうまく再現され、実車の雰囲気が良く再現されています。ボンネット/トランクが開閉するギミック付きで、簡素な造形ですが室内も再現されています。50年以上前に作られたミニカーですが、まだ塗装の艶がありきれいな状態です。箱から出してガラスケース内に並べていましたが、うまく保管すれば良い状態を長く保てるという証拠です。(最近のレジン製ミニカーの塗装は焼付け処理されていないので、こんなに長持ちしないと思われます) 最近までフローリアンのミニカーはこれしかありませんでしたが、2007年に国産名車コレクションが初期型を、2021年に国産名車コレクション 1/24が後期型をモデル化しています。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランクを開いた画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ISUZU FLORIAN 1
ISUZU FLORIAN 2

 以下は2007年に発売されたアシェット 国産名車コレクション製のイスズ フローリアン 1967 (1/43 No.44)の画像です。メーカーはノレブで、これも実車の雰囲気がうまく再現されていて、フロントグリル/灯火類や室内などの細部もそこそこ良く仕上げてあり、安価な雑誌付きミニカーとしては良い出来ばえです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISUZU FLORIAN 3
ISUZU FLORIAN 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISUZU FLORIAN 5
ISUZU FLORIAN 6

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DAIHATSU COMPAGNO SPIDER 1967 JAPAN

DAIHATSU COMPAGNO SPIDER
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DAIHATSU COMPAGNO SPIDER


JAPANESE CAR COLLECTION (NOREV HACHETTE) 35 1/43 89㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.8m 全幅約1.43m エンジン 変速機: 4気筒 1L 65HP 4段変速/2段自動変速
性能: 最高速145km/h  データーベースでダイハツ コンパーノのミニカー検索

ダイハツ コンパーノ スパイダー 日本 1967年

 

 3輪トラックのメーカーとして成功したダイハツ工業は、3輪トラックの衰退に対応して4輪自動車に進出しました。1963年に商用バンのコンパーノ ライトバンを発売しました。何故最初に商用車を発売したかというと、従来の3輪トラックのユーザーに販路があったことと乗用にも商用にも使えるライトバンの需要が高かったことが理由でした。そんな訳で商用車といっても、デザインはイタリアのビニャーレによるもので、当時のフィアット風のセンスの良いものでした。(実車画像→ダイハツ コンパーノ ライトバン 1963)

 

 シャーシは1960年に発売していたハイゼット トラックをベースにしていたのでトラック用のラダーフレームが採用されました。当初のエンジンは4気筒800㏄(41HP)を搭載し、4段変速で最高速110㎞/hの性能でした。1963年に乗用車仕様のワゴンと2ドアセダンのベルリーナが追加され、1965年に4気筒1L(65HP)エンジンを搭載したオープンカーのスパイダーが追加されました。以後はスパイダー以外のエンジンも1Lが基本になりました。1967年のマイナーチェンジでフロントグリルなどの意匠が変更され、日本初の機械式燃料噴射エンジン(65HP)を採用した1000GTインジェクションが追加されました。

 

 

 1967年にダイハツはトヨタと業務提携したことにより、小型乗用車の開発を止めることになりました。1970年にコンパーノは生産中止となり、後継車はトヨタ パブリカの姉妹車であったコンソルテ ベルリーナ(当初のエンジンはダイハツ製の1Lを搭載)となりました。(実車画像→ ダイハツ コンソルテ ベルリーナ 1969)

 以下は2007年に発売されたアシェット 国産名車コレクション製でメーカーはノレブです。コンパーノ スパイダーをモデル化しています。プロポーションが良く、ノレブらしいそつのない造形で実車の雰囲気が良く再現されています。オープンカーなので良く見える室内もそこそこうまく仕上げてあり、安価な雑誌付きミニカーとしては良い出来ばえです。これ以外のコンパーノのミニカーはミクロペットの当時物のセダン、エブロのセダンとスパイダー、国産名車コレクション 1/24のスパイダーがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

DAIHATSU COMPAGNO SPIDER 1
DAIHATSU COMPAGNO SPIDER 2

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SUZUKI FRONTE 360 1967 JAPAN

SUZUKI FRONTE 360
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
SUZUKI FRONTE 360


JAPANESE CAR COLLECTION (NOREV HACHETTE) No.48 1/43 72㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3m 全幅約1.3m エンジン 変速機: 空冷 2サイクル 3気筒 356cc 25HP 4段変速
性能: 最高速110km/h  データーベースでスズキ フロンテのミニカー検索

スズキ フロンテ 360 日本 1967年

 

 現在のスズキ株式会社の始まりは1909年に創業した鈴木式織機製作所で、最初は木製織機を製作し自動織機に発展しその後精密機械を製作する会社となりました。同社は事業の多角化を図り1953年に補助エンジン付自転車「ダイヤモンドフリー」(2サイクル60㏄エンジン付)を開発して販売しました。さらにオートバイの開発を始め、1954年に社名を鈴木自動車工業に変更し、1955年にオートバイ「コレダ号」(2サイクル125㏄エンジン)を発売しました。同年にドイツの超小型車ロイトを参考にして四輪軽自動車スズライトを開発して発売しました。(実車画像→スズキ スズライト 1955)

 

 スズライトは空冷2ストローク2気筒360㏄(16HP)エンジンを搭載した前輪駆動車で、4人乗りができる最初の四輪軽自動車でした。セダン/ライトバン/ピックアップ/デリバリーバンがありましたが、需要が少なく1957年にはライトバンのみとなりました。1959年に2代目 スズライト TLにモデルチェンジしました。スズライト TLは構造的には先代と同じで、タイヤが小型化され外観が目新しくなりました。スズライト TLも税金が安い商用車のライトバンだけでしたが、販売は好調でした。1962年にスズライト TLの乗用車仕様のスズライト フロンテ(フロンテ 初代)が登場しました。(実車画像→スズキ スズライト フロンテ 1962)

 

 

 1965年には水冷2サイクル3気筒785cc(41HP)エンジンを搭載したスズキ初の小型大衆車フロンテ 800が登場しました。(実車画像→スズキ フロンテ 800 1965) フロンテ 800も前輪駆動車でスタイリッシュなデザインで性能も良かったようですが、当時はトヨタ パブリカマツダ ファミリアなどの手強いライバルがいてあまり売れなかったようです。フロンテ 800は1969年に生産中止となり、スズキは小型車から撤退し軽自動車に専念することになりました。1967年にフロンテ 360(フロンテ 2代目)が登場しました。前輪駆動方式を止めて空冷2サイクル3気筒356㏄(25HP)エンジンをリアに搭載して後輪を駆動するRR方式に変わりました。小さいながらも当時流行りだったコークボトルラインを取り入れたスポーティなデザインとなっていました。1968年には当時のライバルであったホンダ N360の高性能版(36HP)に対抗して同じ36HPにパワーアップしたSSが追加されました。(SSの最高速は140㎞/hだったとのこと) フロンテ 2代目は性能の良さなどで人気が出てヒットし、1970年に3代目にモデルチェンジしました。なおフロンテ 2代目の商用バンは荷室を確保する為にエンジンを前に搭載したFR方式となっていました。(実車画像→スズキ フロンテ 1970)

 ミニカーは2007年に発売されたアシェット 国産名車コレクション製で、メーカーはノレブです。老舗ブランドのノレブが作っただけあって、プロポーションが良く実車の雰囲気がうまく再現されています。灯火類や室内などの細部の仕上げも良く、雑誌付きミニカーとしてはかなり良い出来ばえになっています。フロンテ 初代の当時物ミニカーはなく、フロンテ 2代目の当時物ミニカーとしてはダイヤペットがありました。当時物以外ではエブロのSS、トミカ リミッテドのSSとデラックス、国産名車コレクション 1/24などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

SUZUKI FRONTE 360 1
SUZUKI FRONTE 360 2

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GM CADILLAC ELDORADO 1968 USA

GM CADILLAC ELDORADO
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CADILLAC ELDORADO


DINKY (UK) 175 1/43 135㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.63m 全幅約2m エンジン 変速機: V型8気筒7.7L 375HP 3段自動変速
性能: 最高速192km/h  縦置エンジン前輪駆動 データーベースでキャディラック エルドラドのミニカー検索

GM キャディラック エルドラド アメリカ 1968年

 

 キャディラック エルドラドはキャディラックのなかでもパーソナル用途に使われたモデルで、2ドアクーペ/コンバーチブルの華やかな高級車でした。1967年に登場したキャディラック 9代目はフロントグリルの基本デザインが縦型4灯式ヘッドライトから横型4灯式に変わり、エルドラド 6代目では格納式横型4灯式ヘッドライト(ヘッドライト前面のグリルが上下にスライドする)が採用されました。V型8気筒7.7L(375HP)エンジンを搭載し3段自動変速で最高速192km/hの性能でした。

 

 この世代から同じようなパーソナル クーペであったオールズモービル トロネードとシャーシを共有することになったので、前輪駆動車となりました。シャーシが同じなのでこの2台は良く似たフォルムとなっていましたが、エルドラドはリアクオーターとサイドビューの鋭角的な造形でより一層個性的なデザインとなっていました。これは同じようなパーソナル クーペでライバルであったフォード サンダーバードなどの影響があったのでしょう。1969年には格納式ヘッドライトが廃止され、1971年にエルドラド 7代目にモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーは1969年に発売されたディンキー(英)製の当時物です。当時のヨーロッパのミニカーメーカーはアメリカ車をあまりモデル化しなかったのですが、この車がモデル化されたということはこの車の登場がヨーロッパにもインパクトを与えたことを示しています。縮尺は1/43となっていますが、ボディの大きさをデフォルメで強調しているので少し大きめにできています。低く幅広い実車の雰囲気がうまく再現されていて、当時のミニカーとしては良く出来ていました。紫メタリックにレザートップの派手なカラーリングは実車にはなかったと思われますが、この車のイメージには合っています。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。なお経年変化でリアのサスペンションがへたりシャコタンになっていましたので、リアの下にウレタンフォームをかまして車高をあげて撮影しています。これ以外のエルドラド 6代目のミニカーはグリーンライトの1/64、オートワールドの1/64、ネオ(レジン製)などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉/室内の画像です。室内で助手席の前にあるパイプのようなものはボンネットを開くためのレバーで、これを押し込むことでボンネットが開きます。子供向けでしたから、大人の指でこのレバーを押し込むのはかなりやり辛いです。(このレバーを操作しなくてもボンネットは手で開けられますが) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

GM CADILLAC ELDORADO 1
GM CADILLAC ELDORADO 2

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GM PONTIAC PARISIENNE 1968 USA

GM PONTIAC PARISIENNE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM PONTIAC PARISIENNE


DINKY(UK) 173 1/43 131㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.5m 全幅約2m エンジン 変速機: V型8気筒 5.3L 243HP 4段変速/3段自動変速
性能: 最高速 不詳  データーベースでポンティアック パリジェンヌのミニカー検索

GM ポンティアック パリジェンヌ アメリカ 1968年

 

 GMグループ内でポンティアックはシボレーより車格が高い中級車です。1960年代のポンティアックはGMグループ内での差別化を図るべくテンペスト、ルマン、グランプリなどデザインが派手で高性能エンジンを搭載するモデルが追加され、ポンティアック ブランドはスポーティなイメージになりました。1967年にカマロの兄弟車ファイアーバードが登場してベストセラーとなり、1970年代にポンティアック ブランドは絶頂期を迎えました。1970年代のモデルはコンパクトカーのベンチュラ、中クラスのルマン、フルサイズのカタリナやボンネビル、パーソナルカーのグランプリ、マッスルカーのGTOやファイアーバードがありました。

 

 カタリナは1950年に登場したモデルで、そのカタリナをGM カナダが生産したモデルはローレンシャン(LAURENTIAN)という名前で販売されました。ローレンシャンはカタリナとほぼ同じ外観でしたが、全く同じではなくカナダ仕様になっていました。 このローレンシャンに1958年に追加された上級仕様がパリジェンヌで1959年からは独立したモデルになりました。1965年に登場したパリジェンヌ 3代目はカタリナ 3代目とほぼ同じデザインで、ポンティアックの特徴である2分割されたフロントグリルと中央の突き出たノーズが印象的なデザインでした。

 

 

 ミニカーは1968年に発売されたディンキー製の当時物です。ヨーロッパに輸出されたパリジェンヌをモデル化しているようです。当時のディンキーはアメリカ車をいくつかモデル化していましたがこれはその1台です。金属製パーツのフロントグリルなどディンキーらしい武骨な作風ですが、実車の雰囲気は良く再現されていて当時のミニカーとして良く出来ていました。アメリカ車のセダンはあまりミニカーにならないので、このミニカーは当時のアメリカ車のセダンとして貴重なものでした。リアフェンダー上のアンテナが底板部分のレバーをスライドさせることで昇降するという変わったギミックが付いています。バリエーションとしてパトカー仕様がありました。これ以外のパリジェンヌのミニカーはウエスタンモデル(ホワイトメタル製)の1960年式とポリトーイ初期のプラスチック製で1962年式があります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内/アンテナの上下動の画像です。(なお右側のアンテナは破損しているので動作しません) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

GM PONTIAC PARISIENNE 1
GM PONTIAC PARISIENNE 2

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