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ジャガー E タイプ イギリス 1961年
1961年にジャガー XKシリーズの後継車として2シーターのスポーツカー E タイプが登場しました。当時ジャガーはC タイプやD タイプがレースで活躍していたので、その関連でE タイプと名付けられました。ロングノーズ/ショートデッキのスポーツカーのお手本のようなボディは実にかっこよかったです。(現代的な感覚では無駄が多いですが) エンジンはMK II 3.8と同じDOHC 6気筒3.8L(265HP)を搭載し、4輪独立懸架サスペンション、4輪ディスクブレーキ、4段変速で最高速は240km/hと高性能でした。
当初はオープンのロードスターとクーペの2タイプでした。ロングノーズの華麗なデザインで高性能ながら安価であったE タイプは人気を博し、アメリカなどで大ヒットしました。ただ初期のE タイプはスポーツカーとしては良かったのですが、フルシンクロではない変速機、居住性が悪いバケットシート、内装に使われた高級感がないアルミパネルなどが不評でした。1964年のマイナーチェンジで、エンジンが4.2Lに拡大されトルクがアップし、変速機がフルシンクロ化され、ブレーキが改良され、問題のあったシートなどの内装も見直されました。1966年にホイールベースを延長して+2座を確保したE タイプ 2+2が追加されました。
人気の高いジャガー E タイプのミニカーはたくさんあります。最初に紹介するのは1986年頃に発売されたBブラーゴ製の1/18です。Bブラーゴは1976年に登場した大スケールミニカーの先駆メーカーで、同社の標準は1/24だったのですが、これはダイヤモンドシリーズと称する1/18で、1/24よりも仕上げレベルを上げたものでした。左ハンドルですので、輸出仕様の初期型をモデル化しています。ボンネット/ドア/トランクが開閉し、エンジン/サスペンションや室内などが良く再現されていました。特にアルミパネルのセンターパネルやメーターパネルなどの内装はよく再現されています。ボンネットは後部下側に固定用のバンドが付いていて、このロックを外して開くのですが、実車のロックはこのような方式ではありません。(レースカー仕様ならこのようなロックバンド付がありましたが) 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ヴォクスホール クレスタ PA フリアリー エステート イギリス 1961年
ヴォクスホール クレスタは前述したヴェロックスの上級モデルとして1954年に設定され、ヴェロックスより内外装が高級に仕上げられていました。1957年のモデルチェンジで4気筒エンジン搭載車はビクター FA、6気筒エンジン搭載車ははヴェロックス PA/クレスタ PAとなりました。6気筒2.3L(73HP)エンジンを搭載したヴェロックス/クレスタは、3段変速で最高速136km/hの性能でした。ボディのデザインはGM風のアクの強いもので、あまりイギリスの保守層には受けそうにないものでした。(参照画像→ヴォクスホール クレスタ PA 1958)
ただこの車のワゴン仕様のフリアリー エステートの王室特注仕様車をエリザベス女王が私用車として長年愛用されました。エリザベス女王はかつては自ら運転されていて、クレスタ フリアリー エステートを運転されている写真があるので、女王はよほどこの車がお気に入りだったようです。(参照画像→ フリアリー エステートを運転されるエリザベス女王) 女王の車ということとその個性的なデザインで、クレスタ PAは戦後のヴォクスホールでは最も有名なモデルとなりました。1962年に2.6L(104HP)エンジンが追加されPBにモデルチェンジされるまでに、約8万台が生産されました。なおPBはエステートも含めてごく平凡なデザインでした。(参照画像→ヴォクスホール クレスタ PB 1964)
ミニカーは2010年に発売されたオックスフォード製です。オックスフォードは2009年頃から輸入されるようになったイギリスの新ブランドで、コーギーのブランドであるバンガーズに似たレトロな作風で、主に古いイギリス車をモデル化しています。このクレスタ PA フリアリー エステートは個性的なキャビンのデザインが良く再現されていて、少しレトロな感じの作風がいい味をだしていました。内装もそこそこリアルに仕上げてあります。オックスフォードは同じ型でインペリアル グリーンのカラーリングで特注されたクイーン エリザベス 専用車もモデル化しています。なおPAとPBの当時物はスポットオンがモデル化していました。PAはバンガーズもモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フォード コンサル クラシック (輸出名 コンサル 315) イギリス 1961年
前述したフォード コンサルは1956年にMK IIに発展し1962年まで生産されました。コンサルの後継車としてコンサル クラシックが1961年に登場しました。コンサル クラシックはデザイン的には人気のあったアングリアとよく似ていて、4灯式ヘッドライトを採用してアメリカ車的な味付けをより一層強めた物でした。4気筒1.3L(55HP)/1.5L(60HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速135km/h(1.5L)の性能でした。4ドアと2ドアが有り、2ドアをベースにしてスポーティなルーフに変更したクーペ仕様はカプリ(輸出名 コンサル 335)という別名が付けられました。(実車画像→ フォード コンサル カプリ 1963)
当初カプリは輸出仕様だけだったのですが、1962年からイギリスでも販売されました。カプリにはエンジンをチューンした高性能版のGTが1963年に追加されました。クラシックとカプリは1963年まで生産され、クラシックは約11万台、カプリは約2万台が生産されました。なお当時のフォードではこの生産台数は失敗作の範疇だったようです。あまりにアメリカ車的なデザインがイギリス一般大衆に受け入れられなかったのが原因でしょう。クラシックは1963年にコンサル コルセアにモデルチェンジしました。
ミニカーは1961年に発売されたコーギーの当時物です。1960年代のミニカーですから、ライト類が塗装処理となっているなど素朴な作りです。それでも特徴的なルーフやフロントグリル/リアのテールフィンなどアメリカ車的な感じが良く再現されていました。ボンネットが開閉するギミック付きです。室内の造形についてはそれらしい物が付いているといったレベルでしたが、当時としてはこれが最新のレベルでした。これ以外の当時物ミニカーとしてはスポットオンとノレブ(プラスチック製)とディンキー(英)のカプリなどがありました。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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オースチン セブン (ミニ) カントリーマン イギリス 1962年
ミニのエステート(ワゴン)仕様であるオースチン セブン カントリーマンとモーリス ミニ マイナー トラベラーは1960年に登場しました。エステートより少し前に発売されていたホイールベースが104㎜(全長が245㎜)長い商用バンをベースにしており、リアには上下又は観音開きのドアがついていました。上級仕様車には、後部の荷室部分とリアドアに木製の飾り板が付いていました。これはアメリカ車のワゴンなどで見られる高級車風の飾りでした。
業務用として商用バンとピックアップトラックがあり、どちらもロングホイールベースでした。リアクォーターウインドウが無いパネルバンはイギリスでは税金が安くなるそうで、パネルバンが乗用的な使われ方もしたようです。1969年にミニの高級版としてクラブマンが登場し、1970年にカントリーマンとトラベラーはクラブマン エステートに切り替わりました。
ミニカーは、2015年に発売されたアシェット製 国産名車コレクションで、メーカーはイクソです。横バーが目立つオースチンのフロントグリルとエンブレムなどが結構きちんと作ってあり、まずまずの良い出来ばえでした。ただボディ後部の飾り板を塗装ではなく別パーツにすれば、ぐっとリアルになるのですが、そこは今一つです。ミニのバンやエステートの当時物ミニカーは、ディンキー、コーギー、スポットオンのイギリス老舗ブランドがそれぞれ数種類をモデル化していたので、当時の人気ぶりが伺えます。最近の物では、エブロ、京商(1/18)、バンガーズ、オックスフォード、ホンウェルなどでたくさんモデル化されています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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モーリス 1100 イギリス 1962年
小型車ミニ(ADO15)の成功に続いて主任技術者アレック イシゴニスが手がけたのは開発番号ADO16と呼ばれたミニの上級車でした。横置エンジンの前輪駆動方式でボディの4隅にタイヤを配したスペース効率の高い基本設計はミニを踏襲していました。サスペンションはゴムのスプリングに油圧式の前後輪関連懸架機能を追加した、ハイドロ ラスティック方式というユニークな方式でした。
ボディはピニンファリーナのデザインで、イギリス車らしいオーソドックスなフロントとテールフィンの付いた独特なリアがうまく融合したシンプルながら美しいデザインでした。1962年にADO16の最初のモデルとしてモーリス 1100が登場しました。BMC Aタイプと呼ばれる4気筒1.1L(50HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速125km/hの性能でした。1967年にはテールフィン部分を変更したMK IIにマイナーチェンジし、1.3Lエンジンが追加されるなどして1971年頃まで生産されました。優れた操縦性、居住性も相まって、ADO16シリーズはミニ同様に大ヒットしました。
ミニカーは1998年頃に発売されたビテス製です。ビテスはモーリス、オースチン、MGなどADO16シリーズを20種類ほどモデル化していました。このモーリス 1100はプロポーションが良く、実車がうまく再現されていました。フロントグリル/灯火類や室内などの細部も良く仕上げてあります。ビテスのADO16シリーズはプロポーションが良く、グリルやホイールなど各ブランドの違いをきちんと作り分けてあるので、同じ作風で各ブランドが揃えられる面白いシリーズでした。当サイトではモーリス、オースチン、MG、バンデン プラを紹介しています。モーリス 1100の当時物ミニカーとしてはディンキー、スポットオン、テクノなどがありました。当時物以外ではヴァンガーズがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)