ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

FORD V8 PILOT 1950 UK

FORD V8 PILOT
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD V8 PILOT


DINKY (MATCHBOX) DY05 1/43 104mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.55m 全幅約1.77m エンジン 変速機: V型8気筒 3.6L 85HP 3段変速
性能: 最高速130km/h  データーベースでフォード V8のミニカー検索

フォード V8 パイロット イギリス 1950年

 

 第2次世界大戦中のイギリス フォードはイギリス軍の要請に従い、軍用車両やそのエンジンの生産を行いました。Wikipediaによればロールス ロイスの航空機用エンジンをロールスロイスと同等の品質で本家よりも効率的に生産したとのことです。(さすがはフォード式生産方式です)

 第2次世界終了後すぐに戦前型V8の小改良版で自動車生産が再開されました。戦前のモデルとしては欧州向けに開発した4気筒1Lクラスのエンジンを搭載し「ベビー フォード」と呼ばれた小型車のY型(アングリアとその上級車のプリフェクト)と、アメリカ本国と同じV型8気筒エンジンを搭載した中型車V8の2種類がありました。

 

 戦前型V8を改良して1947年に登場したのが、V8 パイロットでした。V型8気筒3.6L(85HP)エンジンを搭載し、3段変速で最高速130km/hの性能でした。セダン以外にワゴンやピックアップもありました。戦前型そのままのボディ、前後ともリーフ式のサスペンションなど旧式の設計でしたが、1951年までに約22000台が生産されました。

 

 

 ミニカーはマッチボックス傘下のディンキー製で、1991年頃に発売しされたものです。ディンキー ブランドを復活させてマニア向けとして作られたミニカーでした。ややレトロな作風なのはその為で、プロポーションがしっかりしていて、実車の雰囲気がうまく再現され良い出来ばえでした。リアフェンダー左の燃料給油口やリアのナンバープレート、スペアタイヤカバー上の「V8 PILOT」ロゴなど細部も良く再現されています。この時代のフォードのオーソドックスなセダンはほとんどモデル化されていないので、車種的に貴重です。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FORD V8 PILOT 1
FORD V8 PILOT 2

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FORD CONSUL 1951 UK

FORD CONSUL
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD CONSUL


CORGI 200 1/46 
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.27m 全幅約1.63m エンジン 変速機: 4気筒 1.5L 41HP 3段変速
性能: 最高速116km/h  データーベースでフォード コンサルのミニカー検索

フォード コンサル イギリス 1951年

 

 イギリス フォードの戦後の新型車であるコンサルは1951年に登場しました。アメリカで発表された1949年型フォードはフラッシュサーフェス(前後フェンダーがボディと一体化している)デザインを採用したことで大きな話題となりました。コンサルはこの1949年型フォードをベースとしていて、フラッシュサーフェスを採用したモノコック ボディ、前輪独立懸架サスペンション、OHVエンジンなど戦後のフォードの基本となった革新的な車でした。戦前型フォードのデザインと比べて見ると、画期的なデザインであったことがよく分かります。4気筒1.5L(41HP)エンジンを搭載し、3段変速で最高速116km/hの性能でした。

 

 コンサルと同時期にボディを10cmほど長くして、6気筒2.3L(59HP)エンジンを搭載したゼファー(ZEPHYR)も登場しまいた。こちらは前述したV8 パイロットの後継車で、3段変速で最高速129km/hの性能でした。コンサル、ゼファーとも2ドアコンバーチブルが追加されました。コンサルは1956年にデザインを一新してMK IIに発展し1962年まで生産されました。なお1952年にはドイツ フォードからコンサルと同じような外観デザインとシャーシを持つタウナス 12Mが登場しました。(ただしエンジンは異なりますが)

 

 

 コンサル初代のミニカーは1956年に発売されたコーギー製の当時物ぐらいしかなく、それは滅多にお目にかかれないレア物です。画像は海外のWEBオークションサイトに出品されていたコーギーの当時物の画像を流用させてもらいました。1950年代のビンテージミニカーでしたので、素朴な作りで、室内はがらんどうになっています。それでもプロポーションが良く、実車の雰囲気がうまく再現されています。

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FORD POPULAR 103E 1953 UK

FORD POPULAR 103E
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FORD POPULAR 103E


CORGI 01401 1/43 89㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.85m 全幅約1.43m エンジン 変速機: 4気筒 1.2L 30HP 3段変速
性能: 最高速100km/h  データーベースでフォード ポピュラー/プリフェクト/アングリアのミニカー検索

フォード ポピュラー 103E型 イギリス 1953年

 

 戦前型のフォードの小型車アングリア E04A型は小改良されて戦後も生産されました。(実車画像→フォード アングリア E04A) 1949年にフロントグリルのデザインを少し変えましたが、1953年の戦後型登場まで生産されました。姉妹車プリフェクトも同様で、1949年にライトをフロントフェンダーに埋め込んで見た目を変えましたが、こちらも1953年まで生産されました。

 1953年にアングリア E04A型はフロント周りを変更して、名前をポピュラーに変更したポピュラー 103E型となり、フォードの最廉価モデルとして1959年まで生産が続けられました。モデルチェンジしました。4気筒1.2L(30HP)エンジンを搭載し、3段変速で最高速100km/hの性能でした。1959年にポピュラー 100E型にモデルチェンジしました。(実車画像→フォード ポピュラー 100E)

 

 ポピュラーの上級車としてアングリア 100E型とアングリアの4ドア版プリフェクト 100E型が1953年に登場しました。前述したコンサルのようなフラッシュサーフェス、モノコックボディ、前輪独立懸架を採用した進歩的な車でした。アングリアは4気筒1.2L(31HP)エンジンを搭載する2ドアセダン/3ドアバン/ワゴンで、プリフェクトは同じエンジンでほぼ同じサイズながら4ドアセダン/5ドアワゴンでした。アングリア/プリフェクト 100E型は1959年まで生産されました。(実車画像→ フォード アングリア 1955フォード プリフェクト 1953)

 

 

 ミニカーは1997年頃に発売されたコーギー製で、ポピュラー 103E型をモデル化しています。主に1950-1960年代のイギリス車をモデル化したコーギーのクラシックス シリーズの1台で、このシリーズはビンテージ物のコーギーのようなレトロな作風が特徴でした。このフォード ポピュラーも作風はレトロですが、プロポーションはしっかりしていて、縦長のフロントグリルなど実車のイメージが良く再現されていました。1990年代は欧米メーカーによる中国でのミニカー生産が本格化した時期で、これも底板にMADE IN CHINAと表示されています。最近の中国製ミニカーはどのブランドも作風がほとんど同じですが、これはまだコーギー風の味わいが残っていました。ポピュラー 103E型はオックスフォードとバンガーズがモデル化していますが、バンガーズはこのコーギー製と同じ物のようです。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FORD POPULAR 1
FORD POPULAR 2

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FORD ZODIAC MK II 1956 UK

FORD ZODIAC MK II
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FORD ZODIAC MK II


CORGI D709 1/43 107mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.5m 全幅約1.7m エンジン 変速機: 6気筒 2.55L 86HP 3段変速/3段自動変速
性能: 最高速142km/h  データーベースでフォード ゼファー/ゾディアックのミニカー検索

フォード ゾディアック MK II イギリス 1956年

 

 1950年代前半のイギリス フォードのラインナップは前述したポピュラー、プリフェクト、アングリア、その上級車で1951年に登場したコンサル、最上級車として1951年に登場した6気筒2.3L(68HP)エンジンを搭載するゼファー(ZEPHYER)の5モデルでした。コンサルは4気筒1.5L(41HP)エンジンを搭載するファミリーセダンで、ゼファーはV型8気筒エンジンを搭載していたV8 パイロットを後継する高級車でした。1953年にゼファーに豪華仕様のゾディアックが追加されました。ゾディアックは内外装が豪華に仕立てられ、エンジンは71HPにチューンアップされていました。(実車画像→ フォード ゾディアック MK I 1956)

 

 1956年にゼファー/ゾディアックはデザインを一新してMK IIにモデルチェンジしました。2.55L(86HP)に拡大された6気筒エンジンは両車で共通となり、3段変速で最高速142km/hの性能でした。ゼファー/ゾディアックはボディは同じですが、前後のデザインを少し変えて差別化されていました。セダン、2ドアコンバーチブル、5ドアエステートの設定がありました。1962年まで生産され、ゼファー MK III/ゾディアック MK IIIにモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーは1990年頃に発売されたコーギー製です。マニア向けのクラシックカーズ シリーズの1台で、比較的安価(定価2500円)だったのであまり凝ったつくりではありません。それでもプロポーションはしっかりしていて実車の雰囲気が良く再現されていました。またツートンカラーはゾディアックにしかなかった仕様で実車に即していました。なおコーギーはゼファー MK IIも型番D710でモデル化していました。箱には「MADE IN GREAT BRITAIN」と記載されているので、イギリスで作った最後の頃のミニカーだと思います。(現在はほとんどが中国製です) ゼファー MK IIの当時物ミニカーはコーギーのエステート、ゾディアック MK IIの当時物ミニカーはスポットオンがありました。当時物以外ではバンガーズがゼファーとゾディアックをモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FORD ZODIAC MK II 1
FORD ZODIAC MK II 2

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FORD ANGLIA 105E 1959 UK

FORD ANGLIA 105E
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FORD ANGLIA 105E


VANGUARDS VA00122 1/43 90㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.9m 全幅約1.42m エンジン 変速機: 4気筒 1L 38HP 4段変速
性能: 最高速120km/h  データーベースでフォード アングリアのミニカー検索

フォード アングリア 105E イギリス 1959年

 

 1959年にフォード アングリアは新型(105E型)にモデルチェンジしました。それまでのオーソドックスなデザインから、アメリカ車的な(スチュードベーカー風)フロント、クリフカット(リアウインドーが通常とは逆に傾いている)のルーフ、テールフィンなど個性的なデザインが採用されていました。このクリフカットは当時の流行で、シトロエン アミ 6マツダ キャロルなどにも使われたデザインでした。新開発の4気筒1L(39HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速120km/hの性能でした。なお姉妹車のプリフェクトはエンジンが新型に切り替わりましたが、ボディはそのままで1961年まで生産されました。

 

 1962年には上級車コルチナの1.2L(48HP)エンジンを搭載した高性能版のスーパーが追加されました。1968年に後継車エスコートに切り替わるまでに約130万台が生産され、ベストセラーの小型車として大成功しました。最近では2002年の映画「ハリー ポッターと秘密の部屋」の劇中車で「空飛ぶ車」として有名になりました。

 

 

 ミニカーは2002年に発売されたバンガーズ製です。バンガーズはイギリスの老舗コーギーのブランドで、2000年頃から主に昔懐かしいイギリス車をモデル化しています。ラインストーンを使ったヘッドライトや塗装で表現したテールライトなどレトロな作風ながら、実車の雰囲気が良く再現されていました。またレトロなだけではなくエッチングパーツのワイパーやユーザーが取付けるフェンダーミラーが添付されているなど細部にこだわった部分もあります。アングリア 105E型の当時物ミニカーとしてはディンキー、スポットオン、ノレブ、マッチボックスなどがありました。また最近映画で有名になったことで、オックスフォードやイクソなどでもモデル化されました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FORD ANGLIA 1
FORD ANGLIA 2

 以下は1961年に発売されたディンキー(英)製の当時物のフォード アングリア (1/48 型番155)の画像です。縮尺が1/48なので全長82㎜とやや小ぶりなサイズです。古いミニカーなので素朴な出来ばえですが、そこそこリアルで実車のイメージをうまく再現しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD ANGLIA 3
FORD ANGLIA 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD ANGLIA 5
FORD ANGLIA 6

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