ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

LANCIA LAMBDA 1925 ITALY

LANCIA LAMBDA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA LAMBDA


DUGU 2 1/43 全長108㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.5m エンジン 変速機: V型4気筒 2123cc 50HP 4段変速
性能: 最高速115km/h  データーベースでランチア ラムダのミニカー検索

ランチア ラムダ イタリア 1925年

 

 1914年のランチア シータに続いてランチアの名前を一躍有名にしたのが、1922年に発表されたラムダでした。ラムダには当時の車として先進的な技術が採用されていました。まずボディは乗用車として初めてボディとシャーシを一体化したスチール製のモノコック構造を採用していました。次に量産乗用車として初めて前輪独立懸架サスペンションを採用していました。これは前輪の操舵軸(キングピン)全体が、車体に固定された筒の中で上下にスライドするスライディングピラー方式と呼ばれるものでした。さらにエンジンはV型4気筒で直列4気筒より全長が短く小型軽量でした。

 

 これらの先進技術の組み合わせで、ラムダは重心が低く優れた操縦性を持ち、さらに当時の車としては車高が低く洗練されたデザインとなりました。実際に同時期のフィアット 519のサイドビューなどと比べてみるとその先進性が良く分かると思います。当初のV型4気筒2123cc(50HP)エンジンは2.4L、2.6Lまで拡大されました。1929年にアメリカ市場を指向した高級車ディラムダが登場しました。ラムダは商業的にも成功し1931年までに約1.1万台が生産されました。ラムダに採用された技術はその後の自動車構造に多大な影響を与えました。

 

 

 ミニカーは1960-1970年代に発売されたクラシックカーの専門ブランドのドゥグー製です。ランチア ラムダの4ドアリムジーンをモデル化しています。ドゥグーは大人のマニア向けのミニカーで、イタリアのビスカレッティ自動車博物館に保存されていた実車を忠実にモデル化していました。このラムダはドゥグーのMINIAUTOTOYSシリーズの物で、当時のミニカーとしては卓越した造形で実車がリアルに再現されていて、ドゥグーの傑作ミニカーのひとつでした。特に特徴的なスライディングピラー方式前輪独立懸架サスペンションが忠実に再現されていたのは秀逸でした。(ただし繊細で壊れやすいので注意が必要です)

 なおドゥグーのミニカーには合成ゴムのタイヤに含まれる可塑剤(有機溶剤)がプラスチック製ホイールを溶かすという問題がありました。このラムダもホイールがかなり溶けてしまったので、ホイールを別のミニカーの物に交換してあります。なおリアエンドに積んでいるスペアタイヤのホイールだけはダメージが少なかったのでオリジナルのホイールのままです。(ホイールが溶ける問題の参照ページ→ ミニカーの材質と経年変化) これ以外のランチア ラムダのミニカーはポリトーイ初期のプラスチック製とトーギー(TOGI)製の1/23の大スケールミニカーがありました。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LANCIA LAMBDA 1
LANCIA LAMBDA 2

 以下は同じドゥグー製のランチア ラムダ トルペード 1925 (1/43 型番5)の画像です。上述したラムダのバリエーションでトルペード(オープン仕様)のモデル化です。屋根がないのでより一層車高が低く見えます。フロント スクリーンがかなりオーバースケール気味でステーが太いのが難点ですが、セダンタイプではよく見えない計器類などの室内の造形が良く分かります。なおこれは2005年に撮影した画像で、オリジナルのホイールが溶けかかっているのが分かります。最近(2020年)久しぶりに状態を確認したところ、残念なことにホイールが原型をとどめないぐらいまで溶けていました。こんな具合にこの不具合はかなり時間をかけて進行します。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA LAMBDA 31
LANCIA LAMBDA 4

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RENAULT 40CV LANDAULET 1926 FRANCE

RENAULT 40CV LANDAULET
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT 40CV LANDAULET


SOLIDO 149 1/43 全長128mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.5m エンジン 変速機: 6気筒 9.1L 140HP 3段変速
性能: 最高速115km/h  データーベースでルノー 40CVのミニカー検索

ルノー 40CV ランドレー フランス 1926年

 

 1914年に第1次世界大戦が始まり、ルノーは砲弾などの軍需品の生産を行いました。第1次大戦中にルノーのタクシーは「マルヌのタクシー」として知られる作戦で戦勝に貢献しています。第1次大戦が終わるとルノーは戦前型のモデルを復活させました。この当時のルノーは旧式の設計を変えず新技術の開発が遅れていたので、シトロエンなどの新興メーカに比べるとモデルが旧態化しつつありました。例えば大型車でフロントブレーキを採用したのは1922年と他社よりかなり遅れていました。

 

 その古い設計を代表していたのが1911年に登場した6気筒7.5Lエンジン搭載の40CV(タイプ CG)でした。40CVはルノーの最上級の大型高級車で、フランス大統領専用車としても使われました。40CVは1920年にエンジンが9.1Lに拡大されるなどの変更がありましたが、基本的な設計を変えないまま1928年まで生産されました。ラジエータをエンジンルーム後方に配置する基本設計を変えなかったので、「象の鼻」と呼ばれた特徴的なフロントノーズも長い間続きました。ただ40CVは同じクラスの高級車(ロールス ロイスなど)よりも価格が安かったので生産台数は多かったとのことです。1928年に40CVはルノー初の8気筒エンジンを搭載したレナステラにモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーは1960年代に発売されたソリド初期のクラシックカーシリーズの1つです。エンジンが9.1Lに拡大された後期型の40CV ランドレーをモデル化しています。1960年代のソリドのクラシックカーのミニカーは、当時としてはレベルの高いものでした。この40CVもプロポーションが良く実車の雰囲気がうまく再現されていました。「象の鼻」のボンネットが開くギミック付きでエンジンも再現されていました。バリエーションとして少しスポーティなフェートン仕様とフランス大統領車仕様がありました。ソリド以外では、リオのトルペード、ノレブの大統領車仕様がありました。 以下はフロント/ボンネットを開いた状態の拡大画像とリアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

RENAULT 40CV 1
RENAULT 40CV 2

 以下は1980年頃に発売されたソリド製のルノー 40CV フェートン 1926年 (1/43 型番1159)の画像です。上記のランドレーとの違いはフルオープンのフェートンでソフトトップを閉じた仕様となっていることとリアにトランクが付いていることです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT 40CV 3
RENAULT 40CV 4

 以下は1990年頃に発売されたソリド製のルノー 40CV 大統領車 1923年 (1/43 型番4165)の画像です。フルオープン仕様となっていて、フランス国旗が付いています。実車の画像をWEB上で見つけましたが、国旗がついているのが大統領車の証のようです。(実車画像→ ルノー 40CV フランス大統領車 1923) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT 40CV PRESIDENT 1
RENAULT 40CV PRESIDENT 2

 以下は1970年代に発売されたリオ製のルノー 40CV トルペード 1923年 (1/43 型番52)画像です。リオはイタリアのメーカーなので、このフェートン(オープン仕様)をイタリア式にトルペードと呼んでいます。ボディ上面にボートのように木が張ってあり、上記のソリド製の40CVよりフロントウィンドーの傾きが大きくドアのオープニングラインが傾いているなど、よりスポーティなデザインのボディをモデル化しています。リオのクラシックカーのミニカーの出来ばえは当時最もレベルの高いものでした。これも特徴的な「象の鼻」のボンネットが開きエンジンが再現されていました。ソリド製より細部がリアルに仕上げられていて、床下のシャーシやサスペンションなどのメカ部分までリアルに再現されていました。2024年時点でルノー 40CV の1/43サイズのミニカーでこれ以上に出来の良い物はありません。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT 40CV 5
RENAULT 40CV 6

 以下はフロント/ボンネットを開いた状態の拡大画像とリア/床下の拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT 40CV 7
RENAULT 40CV 8

 以下は1970年代に発売されたリオ製のルノー 40CV スポーツ 1923年 (1/43 型番53)の画像です。上記のバリエーションで、前席と後席に独立したカウルを持つダブルカウル フェートンで後席のみ幌を立てた仕様となっています。当時のロールス ロイスなどに比べて見劣りするエンジンを少し強化して動力性能を上げたタイプがスポーツでした。後席のみ幌付なので面白い見た目になっています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT 40CV 9
RENAULT 40CV 10

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HISPANO SUIZA H6 1926 SPAIN/FRANCE

HISPANO SUIZA H6
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HISPANO SUIZA H6


SOLIDO 145 1/43 全長116㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5m 全幅約1.8m エンジン 変速機: 6気筒 6594cc 120HP 3段変速
性能: 最高速130km/h  データーベースでイスパノ スイザのミニカー検索

イスパノ スイザ H6 スペイン/フランス 1926年

 

 1904年にスペインで設立されたイスパノ スイザ社は高級車メーカーとして知られるようになり、第1次大戦前にフランスに主力工場を建設しました。同社が開発した高信頼性の戦闘機用V型12気筒エンジンは第1次大戦中に広く採用され、航空機用エンジン製造メーカーとしても成功しました。イスパノ スイザ車のマスコットは飛翔するコウノトリですが、これは同社エンジンを積むフランス空軍戦隊のエンブレムをベースにしたものでした。第1次大戦後の1919年に登場したイスパノ スイザ H6はこの戦闘機用V型12気筒エンジンの片バンクを流用したアルミニウム合金製SOHC6気筒6.6L(120HP)エンジンを搭載していました。(参照画像→ イスパノ スイザのマスコット)

 

 イスパノ スイザ H6の特筆すべき先進機能として世界初のサーボ機能付き4輪ブレーキ(減速時にギヤボックスの回転力を使って制動力を機械的にアシストする)がありました。この技術はライバルのロールス ロイスなどにライセンス供与されました。H6は当時のコーチビルダーがセダンやトルペードなどの豪華なボディを架装しました。全長約5mの大型車で3段変速で最高速130km/hの性能でした。1922年にエンジンが少しパワーアップされてH6Bとなり、1924年にはエンジンが8L(145HP)に拡大されたH6Cに発展しました。ホイールベースを短縮し200HPまでパワーアップしたエンジンを搭載したレース仕様のH6Cもありました。H6は1933年まで生産され、総生産台数は約2350台でした。この車の成功でイスパノ スイザは世界的な最高級車として評価されるようになりました。後継車はV型12気筒エンジンを搭載したJ12でした。

 

 

 ミニカーは1966年に発売されたソリド製です。キャビン部分を小型ボートのデッキ風にしたしゃれたデザインのH6B トルペードをモデル化しています。1960年代のソリドのクラシックカーは当時の一級品でとても良く出来ていました。このH6Bもプロポーションが良くカラーリングが綺麗で、実車の雰囲気がうまく再現されていました。小型ボートのデッキ風のキャビン造形や有名なマスコット(飛翔するコウノトリ)も見事に再現されていました。フロント/リアのナンバープレートは箱に添付されていた紙製のシールを貼り付けたものです。これ以外のH6のミニカーは、ソリドのH6B、フランクリン ミントのH6B 1/24と1/43、イクソのH6Cなどがあります。 以下はフロント(マスコット拡大)/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

HISPANO SUIZA H6B 1
HISPANO SUIZA H6B 2

 以下は1977年に発売された同じソリド製のイスパノ スイザ H6B フェートン 1926 (1/43 型番62)の画像です。これは上記の型番145のバリエーションでキャビン全体に幌を被せたフェートン(4ドア オープン)をモデル化しています。カラーリングと幌以外は上記の型番145と同じです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA H6B 3
HISPANO SUIZA H6B 4

 以下は2005年に発売された同じソリド製のイスパノ スイザ H6B トルペード 1926 (1/43 型番4162)の画像です。これも上記の型番145のバリエーションで幌を閉じた物です。基本的には型番145と同じものですが、フロントウィンドー枠が異なっているなど多少のコストダウンがされていました。インパネのメーターの意匠(紙のシール)も変わっていました。このH6Bは約40年間も継続して生産された老舗ブランドらしい息の長いミニカーでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA H6B 5
HISPANO SUIZA H6B 6

 以下は2005年頃に発売されたフランスのミニカー付雑誌「VOITURES CLASSIQUESシリーズ」のNo.02 イスパノ スイザ H6C (1/43)の画像です。(国内で一般市販されていなかったので、WEBオークションで入手しました) メーカーはイクソで1934年式となっているのでH6Cの最終仕様をモデルしています。このシリーズの標準的な出来ばえで、雑誌付の安価なミニカーながらかなり良く出来ていました。赤と黒のカラーリングが綺麗で、フロントのマスコットとその下のエンブレムもそこそこリアルに再現してあり室内もメーターパネルなどが再現されていました。イクソはほぼ同じ物を型番MUS005で2007年に発売しましたが、ボディカラーを黒に変えていたのでこの赤の方が魅力的だと思います。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA H6C 1
HISPANO SUIZA H6C 2

 以下はフロント(マスコット拡大)/リアの拡大画像です。ラジエーターグリル下の丸い物は電動スターターのモーターでしょう。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA H6C 3
HISPANO SUIZA H6C 4

 以下は1960年代に発売されたスペインのエコー(EKO)製のイスパノ スイザ (1/43 型番6008)の画像です。ミニカーの底板には「HISPANO SUIZA 30HP 1919」と表示されていますので、H6をモデル化しているものと思われます。エコーのミニカーの材質はプラスチックで、1/87サイズの乗用車/商用車や1/43サイズのクラシックカーをモデル化していました。前述したエコー製のイスパノ スイザ アルフォンゾ XIIIはなかなかの良い出来ばえでしたが、同じようなプラスチック製の作風が高級セダンには合っていないこともあり、このH6は安っぽく見える出来ばえになっていました。エコーはこのセダン以外にもトルペードなど数種類を作っていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA H6 1
HISPANO SUIZA H6 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA H6 1
HISPANO SUIZA H6 2

 以下は1960年代に発売された同じエコー製のイスパノ スイザ トルペード (1/43 型番6007)の画像です。上記のバリエーションでオープンカー仕様のトルペードをモデル化しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA H6 TORPADE 1
HISPANO SUIZA H6 TORPADE 2

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ROLLS ROYCE PHANTOM I 1926 UK

ROLLS ROYCE PHANTOM I
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ROLLS ROYCE PHANTOM I


MATCHBOX Y36 1/45 全長116mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.4m エンジン 変速機: 6気筒OHV 7668cc 約100HP 4段変速
性能: 最高速141km/h  データーベースでロールス ロイス ファントムのミニカー検索

ロールス ロイス ファントム I イギリス 1926年

 

 ロールス ロイスは1907年からシルバー ゴーストだけを作り続け、1925年までに6000台以上を販売し、その高い信頼性で「The Best Car of the World」の名声を確立しました。シルバー ゴーストは高価なため顧客は王侯貴族がほとんどで日本の皇室も1920年に2台を購入しています。そのシルバー ゴーストもさすがに性能的に時代遅れになり、1925年に後継車として登場したのがファントムでした。(なお1929年にファントム IIが登場してからはファントム Iと呼ばれるようになりましたが、これは公式の名前ではありません)

 

  旧型のサイドバルブ式エンジンは新型のOHV6気筒 7668cc(90-100HP)エンジンに変更されました。技術的な特徴としてはギヤボックスの回転力を使った精巧なメカニカル サーボのついた4輪ドラムブレーキが採用されていることで有名でした。ファントム Iはイギリスとアメリカに製造工場があり、イギリスでは1929年まで約2200台が生産され、アメリカの工場では1931年まで約1200台が生産されました。なおイギリス版とアメリカ版ではステアリングホイールの位置、ホイールベース、変速機の仕様などが少し異なっていました。

 

 

 ミニカーは1990年に発売されたマッチボックスのYシリーズです。コーチビルダー フーパー(HOOPER)が架装した4ドア リムジンをモデル化しています。マッチボックスのYシリーズの初期物はカラーリングや造形にやや玩具的なところがあったのですが、1980年代後期になるとスケールモデル的な造形がされるようになりました。このファントム Iも縮尺1/45と標準的な縮尺の1/43より少し小振りなのがいまいちでしたが、プロポーションが良くなかなかうまく出来ていました。赤茶と黒のツートンのカラーリングもロールス ロイスの雰囲気によく似合っていました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ROLLS ROYCE PHANTOM I 1
ROLLS ROYCE PHANTOM I 2

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BENTLEY 3L 1926 UK

BENTLEY 3L
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BENTLEY 3L


IXO CLC016 1/43 全長98mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.34m 全幅約1.74m エンジン 変速機: 4気筒OHC 3L 90HP 4段変速
性能: 最高速150km/h  データーベースでベントレー 戦前のミニカー検索

ベントレー 3L イギリス 1926年

 

 ベントレー社は第1次大戦中に航空機エンジン設計を手がけたウォルター オーエン ベントレー (Walter Owen Bentley)が1919年に設立しました。1921年に発売された最初のモデル 3Lは、当時のレーシングカー並のOHC 4バルブ4気筒3L(70HP)エンジンを搭載し4輪ブレーキを備えた高性能車でした。1923年に80HPにパワーアップしたスピード、1925年に85HPにパワーアップしたスーパースポーツが追加されました。1929年まで生産され、総生産台数は約1600台でした。

 

 ベントレーは1923年から始まったルマン 24hレースに参戦し、1924年のルマンで3Lが初優勝しました。当時の自動車レースではベンツ、プジョーなどが活躍していてイギリス車は不振でした。そんな訳でベントレーがルマンで初優勝したことはずいぶん画期的なことだったようです。当時のベントレーのレース活動を資金援助やアマチュアドライバーとしてサポートしたファクトリーチームは「ベントレー ボーイズ」と称されました。このベントレーボーイズの活躍で、ベントレーは1927年からルマンで4連勝してイギリスのスポーツカーとして有名になりました。なお1931年にベントレー社はロールス ロイス社に買収されレース活動から撤退しました。

 

 

 ミニカーは2002年に発売されたイクソ製です。イクソが作るクラシックカーはいずれも出来が良いのですが、このベントレーも実車のスパルタンな雰囲気がうまく再現されていて、ホイールや泥よけフェンダーなどの細部もリアルで良い出来ばえでした。フロントスクリーンの横についたクラクションが時代を感じさせます。イクソは同じ型で1924年と1927年のルマン優勝車もモデル化しています。イクソ以外のベントレー 3Lのミニカーは1960年代のコーギーがストリート仕様と1927年のルマン優勝車をモデル化していました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。ヘッドライトがやや下を向いていますが、これは取り付け部に多少のガタがあって撮影時に少し傾いたものです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

BENTLEY 3L 1
BENTLEY 3L 2

 以下は同時期に発売された上記のバリエーションでベントレー 3L 1924年 ルマン 優勝車 (1/43 型番LMC012)の画像です。ルマン仕様車といってもヘッドライトのストーンガードとゼッケンがついているぐらいしか外観の違いはありません。当時はストリート仕様車をパワーアップしただけの車がルマンで優勝できたのです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BENTLEY 3L LE MANS 1
BENTLEY 3L LE MANS 2

 以下は1964年に発売されたコーギーのベントレー 3L 1927年 ルマン優勝車 (1/43 型番9001)の画像です。1960年代のコーギーのクラシックカーのミニカーは数種類しかありませんが、いずれもマニア向けで当時としてはかなり出来の良いミニカーでした。このベントレーもホイール内側のドラムブレーキや床下の真鍮パイプ製の排気管など凝った作りで、当時のミニカーとしては実に良く出来ていました。コーギーお得意のドライバーフィギュアが付いています。市販車仕様やTVドラマ「The World Of Wooster」のフィギュア付きもありました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BENTLEY 3L LE MANS 3
BENTLEY 3L LE MANS 4

 以下はフロント/リアの拡大画像と床下部分の画像です。フロントグリルのゼッケンのデカールが少し剥がれています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BENTLEY 3L LE MANS 4
BENTLEY 3L LE MANS 5

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