Sorry Japanese Only
ルノー 6 フランス 1968年
ルノー 6はルノー 4の上級車として1968年に登場しました。ルノー 4の上級車にはリアエンジンのルノー 8がありましたが、ルノー 6はフロントエンジンの前輪駆動車で1965年に登場したルノー 16によく似たデザインのボディをルノー 4のシャーシに載せたものでした。 内装もルノー 4より豪華で、エンジンはドーフィンのゴルディーニ仕様の845cc(35HP)を搭載し4段変速で、最高速120km/hの性能でした。 操縦性も改善されていて、全てにおいてルノー 4の上級仕様でした。
1970年にはアンダーパワーとの不評に対応してルノー 8用の1.1L(45HP)エンジンが追加され、フロントディスクブレーキが採用されました。1974年にはヘッドライトが角形になりリアライトとフロントグリル/バンパーが変更されました。1978年にフロントグリルが黒い樹脂製に変わりました。1976年に後継車のルノー 14が登場し、1980年に生産中止となりました。ルノー 6をベースにしてサンパールの4輪駆動システムを採用したジープ形式のロディオ 6という4輪駆動車もありました。(実車画像→ ルノー ロデオ 6 1973)
ミニカーは1969年に発売されたディンキー(仏)製の当時物です。前述したディンキー(仏)製のルノー 4、8、16などと同様にこのルノー 6もプロモーションモデル的な作風で、素朴ながら当時のミニカーとしては良く出来ていました。ボンネットとドアが開閉するギミック付きです。ディンキー(仏)は当時のフランス車のほとんどをモデル化していたので、ルノー車だけを並べてみると同じ作風のミニカーでルノーのラインアップができあがります。(これが同じ縮尺のミニカーをコレクションすることの楽しみの一つです) なお同じフランスのブランドでもソリドはあまり実用車をモデル化していませんでしたので、ソリドでラインアップを揃えることはできませんでした。これ以外のルノー 6のミニカーはオートピレン、ポリトーイの1/55、ノレブなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=581
シトロエン DS 21 フランス 1968年
シトロエン DS 19は改良が続けられ、1966年にはエンジンが新設計の2175cc(106HP)と1985cc(90HP)に切り替わり、DS 21とID 19aとなりました。このパワーアップでDS 21の最高速は175km/hに向上しました。さらに1970年にはボッシュの電子制御式燃料噴射を採用しDS 21は139HPにパワーアップし、最高速は188km/hに向上しました。1967年にはフェンダー先端のライトカバー内に4灯式ヘッドライトを組み込むフェイスリフトを行い、フロント部分の見た目が新しくなりました。
追加された外側のライトはサスペンションと連動することで常に水平を保ち、内側のライト(ハイビームで点灯するドライビングライト)はステアリングと連動して進行方向に首を振るようになっていました。このヘッドライト光軸制御は全て機械式で、ここまで徹底したやり方はシトロエンならではのものでした。なおDSの廉価版のIDは1970年から、名前がD スペシャル(D SPECIAL)又はD シュペール(D SUPER)に変わりました。1972年には排気量を2347ccに拡大したDS 23となりました。
ミニカーは2004年に発売されたビテス製です。前述したビテス製のDS 19の型を流用してDS 21に仕立ててあります。特徴的な黄色のヘッドライト、リアの細かな灯火類、ドアミラー、1本スポークのステアリングホイール、メータを印刷したインパネなど細部までかなり良く再現されています。最新のノレブ製に比べるとやや大ざっぱなところもありますが、2004年頃に発売されたミニカーとしてはレベルの高い出来ばえで、個人的に気に入ってるミニカーです。DS 21の当時物ミニカーとしてはポリトーイやノレブ(プラスチック製)などがあり、そのノレブの型を使って1980年代にエリゴールがDS 21をモデル化しています。1990年代にはリオがDS 19からDS 23まで20種類ほどをモデル化しています。その中にはDSの生産100万台記念モデルと最終生産記念モデル(1330775台目)がありました。DS/IDのミニカーは非常にたくさんあり、現在でも新製品がでています。当時物以外ではビテス、ノレブの1/43、1/18、ブッシュ、ブレキナ、国産名車コレクション(イクソ製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=600
シトロエン DS 21 ポリス フランス 1968年
シトロエン DS/IDが登場した1950年代から1960年代にかけて、フランスの国産大型乗用車(2Lクラス)でDS/IDに対抗できる車はありませんでした。当時のルノーには1960年に生産中止となったフレガートの後継車が1970年代まで登場せず、プジョーも1968年の504まで大型車がありませんでした。したがって政府/自治体の公用車、ポリスカー、救急車、消防車などをDS/IDが独占していました。また当時のドゴール大統領(1958~69年)がDSを愛用していたことから、DSは大統領専用車としても使われました。
そんな訳でDSは当時のフランス映画にも良く登場しました。ドゴールの暗殺を描いた映画「ジャッカルの日(1973年)」では大統領府にずらりと並んだ黒塗りのDSが壮観でした。(参照画像→ ジャッカルの日の1シーン) また怪盗ファントマの映画 「ファントマ/電光石火(1965年)」には翼が付いて空を飛ぶDSが登場します。(参照動画→ ファントマ/電光石火でDSが飛行するシーン) DSは1955年の登場から改良が続けられ1975年まで約20年間生産されました。IDを含めた総生産台数は約146万台(本国生産は約133万台)でした。
ミニカーは1985年に発売されたエリゴール製のシトロエン DS 21 ポリス仕様です。当時のエリゴールはノレブの型を流用したものが多かったのですが、これはノレブのシトロエン DS 21 ポリス(プラスチック製 1/43 型番158)の型を使って細部をリファインしたダイキャスト製でした。ヘッドライトがメッキパーツなのは現在の感覚ではやや物足りないですが、当時のミニカーとしては全体的にそこそこの良い出来ばえでした。ボンネット/4ドア/トランク開閉のギミックが付いています。セダンや消防車も同じ型でモデル化されていました。これ以外にもDS/IDのポリス/消防車やブレークを使った救急車のミニカーはたくさんあります。 またファントマの空飛ぶDSはノレブがプロバンスムラージュ(レジン製)でモデル化しています。(参照画像→ 空飛ぶ シトロエン DS ファントマ) 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1837
シトロエン H (アッシュ) バン フランス 1968年
商用車ながら自動車の歴史上この車を紹介しない訳にはいきません。シトロエンらしい独創的なデザインで、名前のH(フランス式に発音すると'アッシュ'です)は型式名で、軽荷重用のHZと重荷重用のHY の2タイプがありました。シトロエン十八番の前輪駆動方式で、プラットフォーム型シャーシとトレーリングアーム方式リアサスペンションで、荷室の床は後輪をカバーするだけで完全に平らに出来ました。また車高も高いので、広大な荷室が確保できました。このデザインは後のキャブオーバー型商用車に多大な影響を与えました。
エンジンは当初トラクシオン アヴァン用の4気筒1.6L/1.9L(58HP)などが使われましたが、後に4気筒1.6L/1.9Lディーゼルエンジンも追加されました。標準的なボディーはバンとピックアップの2タイプでした。広大なスペースの荷室は様々なボディを自由に架装でき、各種貨物車をはじめ救急車、消防車、ポリス、レッカー車、ピックアップ トラック、移動販売車、マイクロバスなどたくさんのバリエーションがありました。 フランスでは「豚の鼻」の愛称で呼ばれていました。 1947年から1981年までの長期間生産され、総生産台数は約47万台でした。
ミニカーは1979年に発売されたトミカ ダンディの外国車シリーズです。フロントウィンドーが分割されていないので、1964年以降をモデル化しています。プロポーションが良く、実車の雰囲気がうまく再現されています。両側スライドドアとテールゲートが開閉するギミック付きです。これ以外にもパトカーや各種販促品などバリエーションがたくさんあり、カドーのブランドでも販売されました。当時物ミニカーとしては、CIJ、JRD、ディンキー(仏)などのレアな当時物や、マッチボックスのYTFシリーズ、エリゴール、ノレブ(1/43、1/18)、ソリド(1/43、1/18)、ブッシュ(1/87)などたくさんモデル化されています。また変わり種としてルパン 3世の秘密兵器仕様のH トラックをポピーがモデル化していてこれも結構面白いです。(参照ページ→ シトロエン H ルパン 3世 ギミックのページ) 以下はフロント/リアの拡大画像とテールゲートの開閉ギミック動作です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=608
プジョー 504 フランス 1968年
プジョーの旗艦としてプジョー 404の上級車504が1968年に登場しました。この車の最大の売りは吊り目のヘッドライトを特徴とするピニンファリーナによるボディデザインでした。この優雅で美しいスタイルと堅実な設計が評価されて、1969年のヨーロッパ カー オブ ザ イヤーを受賞しました。当初は4ドアセダンだけでしたが、1969年に2ドアクーペ/カブリオレ、1970年にホイールベースを延長したブレーク(ワゴン)と3列シート7人乗りのファミリアーレ、1980年にピックアップが追加されました。
当初は4気筒1.8L(82HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速156km/hの性能でした。後に4気筒1.8L燃料噴射仕様(97HP)/4気筒2L(93HP)ガソリン、4気筒1.9L/2.1L/2.3L(70HP)ディーゼルエンジンも追加されました。4輪独立懸架サスペンションで悪路に強く耐久性もあったので、ラリーでも活躍しました。1979年に後継車の505が登場し、504のヨーロッパ生産は1983年に中止となりました。総生産台数は300万台以上でした。ヨーロッパでの生産中止後も南アフリカ、南米、中国で生産が続けられ、ナイジェリアでは2006年頃まで生産されました。
ミニカーは1969年に発売されたディンキー(仏)製の当時物です。ディンキー(仏)らしい正確なプロポーションで、実車のイメージが良く再現されています。ボンネット/ドア/トランク開閉のギミック付きで、閉じた状態のウィンドーが付いた4ドアが開閉する立て付けの良いギミックは当時秀逸の出来ばえでした。(昔のミニカーなので灯火類がメッキパーツなのはレトロな作風ですが) 504 セダン系の当時物ミニカーはディンキー(仏)をコピーしたオートピレン、ノレブ初期のプラスチック製とそのダイキャスト版、ソリドのラリー仕様とブレーク、ポリトーイの1/43と1/25などがありましたが、このディンキー(仏)が断トツの出来ばえでした。当時物以外ではソリドの別ブランドのべレム、ミニチャンプス、イクソのラリー仕様、ノレブの新製品のセダン/ブレーク/クーペ/カブリオレ/ピックアップ、ブレキナの1/87などたくさんあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=621
サラブレッド期 ← ページ « 前へ 1...6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 ...29 次へ »
当サイト掲載記事の無断転載を禁じます。
Copyright(C) 2004-2024 MINIATURECAR MUSEUM All rights reserved.