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オペル カピタン (カピテーン) P2 ドイツ 1960年
前述したように1958年にオペル レコード P1が登場し、レコードの上級車のカピタンも1958年に同じようなラップラウンド ウインドウを持つデザインに変更され、カピタン P1となりました。カピタン P1は全長約4.76mの大型車で6気筒2.5L(80HP)エンジンを搭載し4段変速で最高速は142km/hの性能でした。わずか1年ほど生産されただけで1959年にカピタン P2にモデルチェンジしました。総生産台数は約3.4万台でした。(実車画像→ オペル カピタン P1 1958)
オペル カピタン P2はボディが大きくなり、フロントグリルが横幅全体に広がり、ルーフが角ばったデザインとなりました。エンジンは6気筒2.6L(90HP)に拡大され、4段変速で最高速は150km/hに向上しました。1960年にGM製3段自動変速機が設定されました。1964年に後継車のカピタン A/アドミラル Aが登場し、生産中止となりました。総生産台数は約14万台でこのクラスのオペル車としては大ヒットでした。
車名の読み方ですがカピタン(キャプテン:艦長の意)は現在ではカピテーンと表記するのが一般的なようですが、私にはしっくりこないので当サイトでは昔流にカピタンと記載しています。
ミニカーは1961年に発売されたディンキー(英)製の当時物です。公称スケールの1/43より少し小さめの1/48程度でモデル化しているようです。60年も昔に作られたミニカーですのでフロントグリルや灯火類が銀色塗装処理されている素朴な造形です。素朴な造形ながらプロポーションはしっかりしていて、カピタン P2の特徴である車幅いっぱいまで広がったフロントグリルや角張ったルーフがきちんと再現されていて、当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。 これ以外のカピタン P2のミニカーはノレブ初期のプラスチック製当時物、ジク(SIKU)の当時物、ポリトーイ初期のプラスチック製、ミニチャンプス、ブレキナの1/87などがあります。カピタン P1のミニカーはブレキナの1/87、スターライン、NEO(レジン製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フォード タウナス 17M (P3) カブリオレ ドイツ 1960年
1960年にタウナス 17M (P3)が登場しました、(P3とは戦後3番目に開発されたモデルという意味です) 楕円をモチーフにしてデザインされたボディに楕円形のヘッドライト/バンパーを配したデザインは斬新でした。楕円のモチーフは室内のインパネデザインにも使われていました。この楕円のモチーフはバスタブ(浴槽)に見えたらしくバスタブ タウナスとのあだ名が付きました。このデザインはアメリカ車のコピーから脱却した点が評価されたとのことですが、私はこのデザインに同時期のフォード サンダーバード 1961年式の影響を感じます。
2/4ドアセダン、3ドアワゴンがあり、少数ですがコーチビルダーが改造した2ドアカブリオレもありました。ワゴンにはTURNIER (ターニア)というフォード独自の名前が付けられ、この名前はヨーロッパ フォードのワゴンには継続して使われています。エンジンやサスペンションは先代の15M/17Mを踏襲し、4気筒1.5L/1.7Lエンジンはそのままでした。(1.5Lエンジン搭載車も名前は17Mでした) 1961年に4気筒1.75Lエンジンが追加されました。17Mは先代を大幅に上回る総生産台数約67万台で成功し、1964年にタウナス 17M/20M (P5)にモデルチェンジしました。
ミニカーは1996年に発売されたディテールカー製です。ドイツのコーチビルダー カール ドイッチュ(Karl Deutsch)がカスタマイズした17M (P3) カブリオレをモデル化しています。ディテールカーはイタリアのCDC社のブランドで、主にスポーツカーをモデル化していて当時としては良い出来ばえでした。この17M (P3)も特徴的なフロント周りの造形がうまく再現され、灯火類や室内などの細部もそこそこリアルで良く出来ていました。これはカブリオレですが、ハードトップもモデル化していました。これ以外の17M (P3)のミニカーはディンキーの当時物、テクノの当時物、ノレブの当時物(プラスチック製)、ポリトーイの当時物(プラスチック製) 1/41、このディテールカーのOEMであると思われるソリドのカブリオレ、ミニチャンプスなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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メルセデス ベンツ 220SE カブリオレ (W111) ドイツ 1961年
現在のSクラスに相当するメルセデス ベンツ 220S (W128)の後継車として、220SE(W111)が1959年に登場しました。ボディは一回り大きくなり縦型ヘッドライトが採用された直線的なデザインになりました。当時のアメリカ車の流行を取り入れてリアフェンダーに小さなテールフィンがついていましたので、俗に「羽ベンツ」と呼ばれました。当初は4ドアセダンだけで、1961年に2ドアクーペ/カブリオレが追加されました。
クーペ/カブリオレはホイールベースがセダン(W111)と同じだったので、後席もセダン同様の居住性がありました。またテールフィンがセダンよりかなり控えめでしたので、セダンより上品でした。内装は高級パーソナルカー300Sの後継でしたから、木材の削りだしのダッシュボード、本革の内張りなど現在の車では考えられない豪華さで、量産ラインとは別のラインで手作りで入念な仕上げがされていたそうです。
1968年にW111のセダンは生産中止となりましたが、クーペ/カブリオレは1965年に6気筒2.5L(150HP)エンジン搭載の250SEに、1967年に6気筒2.8L(160HP)エンジン搭載の280SE、1969年に6気筒3.5L(200HP)エンジン搭載の280SE 3.5となり1971年まで生産されました。W111 クーペ/カブリオレの総生産台数は約3.3万台(カブリオレは約7500台)でした。暫定的な後継車は1971年登場の350SL(C107)で、Sクラスとしての後継車は1981年登場のSクラスの2ドアクーペ(C126)でした。
ミニカーは1996年に発売されたドイツのファラー(FALLER)製です。ファラーは鉄道模型ジオラマ用のアクセサリーや建築物などのプラモデルで有名な老舗ブランドですが、「MEMORY CARS」という名前でメルセデス ベンツとフォルクスワーゲン ビートルの1/43のプラモデル完成品を販売していたことがありました。これは220SE カブリオレで他にも20種類ほどがあるようです。(これ以外のファラーのミニカー → 220S (W180)、 200D (W115)) プラモデル完成品なのでダイキャスト製に比べると軽いのですが、塗装されていないボディに艶があるのでプラスチック製の安っぽい感じはあまりなく、実車同様に重厚な感じがします。またボンネット/ドア/が開閉し、エンジンや室内の細かいところまで良く再現されていて、素晴らしい出来ばえです。プラスチックはABS樹脂を使っているようで、レジン樹脂のような変形等の問題はほとんどありません。実際にこのミニカーは購入後20年以上経過していますが、変形等の問題は全くありません。以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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BMW 1500 ドイツ 1961年
前述したBMW 700の成功で経営が安定したBMWは、より上級な1.5-2Lクラスの小型車の開発に着手しました。エンジン、シャーシ、サスペンション、ボディの全てを刷新した新型車1500が1961年に登場しました。エンジンをフロント搭載するオーソドックスな後輪駆動車で、4気筒1.5L(80HP)エンジンはボンネットを低くするために30度傾斜して搭載されました。フロントサスペンションはマクファーソンストラット、リアはコイルスプリングで吊ったセミトレで、フロントはディスクブレーキを採用していました。ボディもオーソドックスな4ドアセダンでしたが、デザインは700と同じミケロッティによるスポーティでセンスが良いものでした。このスタイルはその後のBMWに継続して使われました。
このクラスとしては高品質/高性能であった1500は、スポーティセダンとして好評を博しました。1500はBMW社内でNeue Klasse(ノイエ クラッセ:新しいクラス)と呼ばれていたシリーズの第1弾で、その後このシリーズには1963年に1.8Lエンジン搭載の1800、1964年に1.6Lエンジン搭載の1600、1966年に2Lエンジン搭載の2000が追加されました。1966年に1500が1968年に1600が生産中止となりましたが、1800/2000は1972年まで生産されました。2Lクラスの後継車は5シリーズ(E21)となりました。
ミニカーはディンキー(仏)の当時物で、1963年に発売されました。ビンテージ物のミニカーですから素朴な作りですが、ディンキー(仏)のミニカーは当時からスケールモデル的な作風でしたので、プロポーションが良く結構リアルに出来ていました。1500の当時物ミニカーはジク(SIKU)やガマがありました。当時物以外ではブレキナ(1/87)の1500/1800/2000、ミニチャンプスの1500/1800/2000、シュコーの1600/2000などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フォルクスワーゲン 1500 (タイプ3) ドイツ 1961年
フォルクスワーゲン ビートルの後継車として1961年に登場した1500は、ビートルのシャーシのトレッドを拡大し幅広い近代的なノッチバックボディを載せたものでした。空冷エンジン(4気筒1500cc 45HP)をリアに搭載する基本構成は踏襲していました。このモデルはタイプ3と呼ばれました。(ビートルをタイプ1、1ボックストランスポーターをタイプ2と呼びます) 当初は2ドアセダンとカルマン ギア クーペ(タイプ34)だけでしたが、1962年にバリアント(ワゴン)が追加されました。
1965年にエンジンが1600cc(54HP)に強化され、名前が1600に変わりました。同時にファーストバック スタイルを採用した2ドアセダンの1600TLが追加されました。これはアメリカ市場を狙ったモデルで、地味なノッチバックセダンと比べるとなかなか魅了的なスタイルとなっていました。(ノッチバックセダンはアメリカに輸出されませんでした) 1968年には量産車として世界初の電子制御式ガソリン燃料噴射システム(ボッシュ製)を採用するなど改良が加えられました。しかし空冷リアエンジン方式は時代遅れとなり、結局1600はビートルの後継とはならず、水冷エンジンで前輪駆動方式のパサートが登場したことで1973年に生産中止となりました。総生産台数は約250万台でした。
ミニカーは1990年頃に発売されたビテスの初期物です。これといった特徴の無いスタイルがうまく再現されています。サンルーフ付で、室内などの細部もそこそこ良く再現されていて当時としては良い出来ばえでした。サンルーフ無しセダンやポリス仕様など数種類のバリエーションがありました。1500/1600の当時物ミニカーはディンキー、ガマ、ジク、ノレブ、テクノ、メルクリンのバリアント、ポリトーイの1500(プラスチック製)/1600TL/バリアントなどたくさんありました。当時物以外ではミニチャンプス、ブレキナの1/87、シュコー ピッコロなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)