ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

PORSCHE 910/6 1967 GERMANY

PORSCHE 910/6
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PORSCHE 910/6


MEBETOYS A25 1/43 97mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.1m 全幅約1.71m エンジン 変速機: 空冷水平対向6気筒 2L 220HP 5段変速
性能: 最高速265km/h以上  データーベースでポルシェ 910のミニカー検索

ポルシェ 910/6 ドイツ 1967年

 

 1967年にポルシェ 906の改良型 910が登場しました。外観の主な変更点はノーズ左右のスポイラー廃止 ホイール小径化によるフェンダー高さの低減、ドアをガルウィング式から斜め前方立上げ方式に変更などでした。エンジンは910/6が空冷水平対向6気筒2L(220HP)、910/8がDOHC 空冷水平対向8気筒2.2L(270HP)で、ボッシュ製機械式燃料噴射装置を採用していました。

 

 ポルシェ 910は1967年デイトナ 24hでスポーツカー選手権にデビューし、フェラーリ 330P4/P3に次ぐ4位となりました。その後タルガ フロリオで総合優勝、ニュルブルクリングで総合優勝するなど活躍しました。ただ市1967年のマニュファクチャラーズ選手権はフェラーリ 330P4に僅差で届きませんでした。1968年の日本GPでは生沢徹のドライブで出場し、総合2位となりました。(優勝は日産 R381でした)

 

 

 高速走行が重視されるルマン用として、910をベースにした907が1967年に登場しました。小さく低くなったルーフ、長く伸びたロングテールなど空気抵抗が低減されたボディは風洞実験で決められました。時計回りのサーキット向けに、ステアリング位置が左側から右側に変更されました。1968年にはショートテールも設定されました。907は1967年ルマンでデビューして総合5位(910が総合6位)となり、1968年デイトナでは1-2-3フィニッシュしました。(実車画像→ ポルシェ 907)

 ミニカーは1968年頃に発売されたメーベトイ製の当時物です。メーベトイは当時としてはスケールモデル的な造形で、独特の雰囲気がある作風でした。この910もフロント/リアパネルが開閉するギミック付きながらプロポーションの破たんがなく、当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。フロントパネルを開くとスペアタイヤがあり、リアパネルを開いたエンジンルームには簡単な造形ですがエンジンが再現されています。これ以外の906の当時物ミニカーとしてはメルクリン、ソリドなどがあり、当時物以外ではエブロ、エグゾトの1/18、スパークなどがあります。907のミニカーでは、メルクリンの当時物、エブロ、シュコーなどがあります。以下はフロント/フロントパネルを開いた画像とリア/リアパネルを開いたエンジンルームの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変わります)

PORSCHE 910/6 1
PORSCHE 910/6 2

データーベースでポルシェ 907ミニカー検索

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NSU Ro80 1967 GERMANY

NSU Ro80
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NSU Ro80


TEKNO 836 1/43 112㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.78m 全幅約1.76m エンジン 変速機: 2ローターロータリー 498X2cc 115HP 3段変速(自動クラッチ)
性能: 最高速180km/h  データーベースでNSU Ro80のミニカー検索

NSU (エヌ エス ウー) Ro80 (アールオー80) ドイツ 1967年

 

 NSUのロータリーエンジン車第2弾のRo80は1967年に登場しました。2ローターのロータリーエンジンを搭載する量産車としては、マツダのコスモ スポーツ(1967年発売)に少しだけ先を越されました。ただしRo80はコスモのような少量生産のスポーツカーではなく、極めて進歩的なデザインの実用車でした。エンジン(2ロータ 498ccX2 115HP)の先進性だけではなく、縦置きエンジンの前輪駆動、全輪独立懸架、全輪ディスクブレーキと当時の最先端技術が採用されていました。またボディも空力を考慮したデザインで6ライト ウインドー(側面に3つ窓がある)の広いキャビンになっていました。最高速度180km/hと高性能でした。

 

 1968年のヨーロッパ カー オブ ザ イヤーに選ばれるなど高く評価され、その後に登場した他社の前輪駆動のセダンに多大な影響を与えました。ただ残念なことに発売当初にエンジン トラブルが多発し評判を落とし、トラブル対応が終わった1973年頃には石油ショックがやってきて、燃費の良くないこの車は3万台ほど生産されただけで1977年に生産中止となりました。なおNSU社は1969年にフォルクスワーゲン社傘下となりアウトウニオン社(現在のアウディ社)に吸収合併されました。

 

 

 ミニカーはデンマークのテクノ製の当時物で1968年頃に発売されました。テクノらしい上質な作りで、独特のデザインの空力ボディをうまく再現してありとても良い出来ばえでした。Ro80の当時物ミニカーとしてはベストの出来ばえでした。またテクノ製ミニカーの特徴である前輪操舵ギミックが付き、室内のダッシュボードのレバーでボンネットを開けることが出来るといった凝ったギミックも付いていました。(室内の開閉レバーを下に押し下げると、レバーの先端がエンジンルーム内に押し出されてボンネット後端が少し持ち上がります) 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの画像です。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

NSU Ro80 1
NSU Ro80 2

 以下は前輪操舵動作と床下の操舵機構の拡大画像です。前輪はボディを傾けることで操舵できます。その操舵機構は簡単には壊れないよう金属製の頑丈な構造で、実車同様のキャスター角が付けられています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NSU Ro80 3
NSU Ro80 4

 NSU Ro80の当時物ミニカーはメルクリン、ガマ、ディンキー(英)、メーベトイなど当時の主要なブランドから発売されていましたので、Ro80の人気が高かったことが分かります。当時物以外では、ヴィーキングの1/87やミニチャンプスなどがあります。以下は2001年に発売されたミニチャンプス製のNSU Ro80 (1/43 型番430015402)の画像です。ミニチャンプスらしい細部の仕上げにこだわったリアルな造形で、特にフロントグリル周りはうまく仕上げてあり、室内も良く再現されていました。スケールモデル的な観点で評価すると1/43サイズでは現在でもこれが一番出来が良いです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NSU Ro80 5
NSU Ro80 6

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NSU Ro80 7
NSU Ro80 8

 以下は1969年に発売されたメルクリン製の当時物 NSU Ro80 (1/43 型番1811)の画像です。ヘッドライトが小さめにデフォルメされていますが、当時物ミニカーとしてはこれもかなり良い出来ばえでした。ボンネット/4ドアが開閉するギミック付きです。特にフロントドアを閉じた状態でリアドアだけを開くことが出来るのは4ドア開閉ギミックとしては凝った構造で、さらにドアを閉じた状態の隙間が小さく、高度な鋳造技術が使われていました。ただ当時のメルクリンのミニカーに標準的に使われていたフリーホイールが小さめなのが今ひとつです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NSU Ro80 9
NSU Ro80 10

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NSU Ro80 11
NSU Ro80 12

 以下は1968年に発売されたガマ製の当時物 NSU Ro80 (1/43 型番9670)の画像です。これもプロポーションが良く、当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NSU Ro80 13
NSU Ro80 14

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。((画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NSU Ro80 13
NSU Ro80 14

 以下は1969年に発売されたメーベトイ製の当時物 NSU Ro80 (1/43 型番A37)の画像です。室内が広いRo80の特徴を強調する為か?キャビン部分が大きめにデフォルメされているので、プロポーション的には今一つの出来ばえでした。このデフォルメは実車のイメージを強調したもので悪くはないですが、少しやり過ぎでした。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NSU Ro80 15
NSU Ro80 16

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NSU Ro80 17
NSU Ro80 18

 以下は1969年に発売されたディンキー(英)製の当時物 NSU Ro80 (1/43 型番176)の画像です。金属製のフロントグリル/バンパーなどディンキー(英)らしいややごつい造形ですが、プロポーションは良く出来ています。開閉ギミックはついていませんが、その代わりにライトが単4電池1本で点灯するギミックがついています。(当時のミニカーは何かしらの目新しいギミックを付けることが必須でしたので) ボディを押し下げると前後のライトが点灯します。なお購入してから50年ほど経過していますが、今でもちゃんとライト(LEDではなく豆電球)が点灯します。なお室内中央は電池収納スペースで占められています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NSU Ro80 19
NSU Ro80 20

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NSU Ro80 21
NSU Ro80 22

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OPEL KADETT B COUPE RALLY 1967 GERMANY

OPEL KADETT B COUPE RALLY
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL KADETT B COUPE RALLY


GAMA 9651 1/45? 96mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.18m 全幅約1.57m エンジン 変速機: 4気筒 1.1L 60HP 4段変速
性能: 最高速148km/h  データーベースでオペル カデットのミニカー検索

オペル カデット B クーペ ラリー ドイツ 1967年

 

 オペル カデットは1965年に2代目のBタイプにモデルチェンジしました。外観は先代と同じようなデザインでしたが、ボディが一回り大きくなりエンジンも1.1L(45/55HP)に強化されました。ボディの大型化で4ドアセダンが可能となり、ファーストバックのクーペとワゴンのキャラバンも追加されました。1965年には60HPにパワーアップしたエンジンを搭載しサスペンションを強化したラリー カデットが追加され、この車は黒いボンネットと黒いサイドストライプが印象的でした。

 

 1967年のマイナーチェンジで後輪サスペンションが改良され、上級車レコードの1.7L(75HP)/1.9L(90HP)エンジンを搭載した高性能版も登場しました。またカデットの豪華仕様としてファーストバックデザインのオリンピアが追加され、カデット シリーズは幅広いバリエーションを持つようになりました。1971年に標準のエンジンが4気筒1.2L(60HP)に変更されました。1972年には販売台数でフォルクスワーゲン ビートルを抜いて西ドイツのベストセラーカーになっています。 1973年まで生産され3代目のカデット Cにモデルチェンジしました。総生産台数は約269万台でした。

 

 

 ミニカーは1967年に発売されたガマ製の当時物で、ラリー カデットをモデル化しています。底板に1/45と刻印されてますが、実際には1/43ぐらいの大きさに出来ていました。プロポーションが良く、実車の雰囲気がうまく再現されていました。フロントの補助灯、ボンネットの艶消し黒塗装、サイドのストライプは実車に即したものでした。ボンネット/ドアが開閉するギミック付きです。これ以外のカデット Bのミニカーはメーベトイのクーペの当時物、ポリトーイの2ドアセダンの当時物、シュコーの2ドアセダンとクーペ、ビテスのクーペ、ヘルパの1/87、ネオ(レジン製)のキャラバンなどがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

OPEL KADETT B COUPE RALLY 1
OPEL KADETT B COUPE RALLY 2

 以下は1969年に発売されたメーベトイ製の当時物 オペル カデット B クーペ (1/43 型番A34)の画像です。これもラリー カデットのモデル化で、黒いストライプが付いています。フロントグリルとヘッドライトの造形が実車と少し違っているので、このようなイタリア仕様があったのかと思いWEB上で画像を探してみましたが、特にそれらしいのはみつかりませんでした。たぶんメーベートイ流のデフォルメなのでしょう。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL KADETT B COUPE RALLY 3
OPEL KADETT B COUPE RALLY 4

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL KADETT B COUPE RALLY 5
OPEL KADETT B COUPE RALLY 6

 以下は1998年頃に発売されたビテス製のオペル カデット B クーペ (1/43 型番30228)の画像です。これもクーペのモデル化です。フロントグリル、小さなドアミラー、室内などはそこそこリアルで良く出来ていますが、テールライトをデカール処理しているのが今一つです。ビテスはラリー仕様を数種類モデル化していて、テールライトをデカール処理したラリー仕様車をベースとしているので、これもテールライトをデカール処理で済ませているのでしょう。開閉ギミックはありません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL KADETT B COUPE 1
OPEL KADETT B COUPE 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL KADETT B COUPE 3
OPEL KADETT B COUPE 4

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OPEL REKORD C COUPE 1967 GERMANY

OPEL REKORD C COUPE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL REKORD C COUPE


DINKY(FR) 1405 1/43 107㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.57m 全幅約1.76m エンジン 変速機: 4気筒 1.9L 90HP 4段変速、3/2段自動変速
性能: 最高速158km/h  データーベースでオペル レコード/コモドールのミニカー検索

オペル レコード C クーペ ドイツ 1967年

 

 1967年にオペル レコードはリアのサスペンションを改良し、当時流行のコークボトルラインを採用したアメリカ車風のボディを載せたレコード Cにモデルチェンジしました。ボディは2/4ドアセダンと3/5ドアワゴン(バン)のキャラバンがあり、1967年には同時期のGM オールズモービル トロネードのようなファーストバックスタイルのピラーレスクーペも追加されました。エンジンは4気筒1.5L(58HP)/1.7L(60-75HP)、クーペ専用の4気筒1.9L(90-106HP)があり、一時的に6気筒2.2L(95HP)も搭載されました。(実車画像→ オペル レコード C セダン 1967)

 

 1967年にレコード Cの内外装を高級にした上級車としてコモドール(COMMODORE) Aが設定されました。(コモドールとは指揮官の意) ボディは2/4ドアセダンとクーペがあり、6気筒2.2L(95HP)/2.5L(130HP)エンジンが搭載されました。1970年にボッシュの燃料噴射システムを採用した6気筒2.8L(150HP)エンジンを搭載した高性能版のGS/Eが追加されました。レコード C/コモドール Aは1972年まで生産され、後継車のレコード D/コモドール Bにモデルチェンジしました。レコード C/コモドール Aの総生産台数は約127万台/16万台で、大ヒットしました。

 

 

 ミニカーは1968年に発売されたディンキー(仏)製の当時物です。フロントグリル全体がメッキパーツなのでフロントがやや平板な感じがしますが、派手なファーストバックのボディは良く再現されていました。ボンネット/ドアが開閉するギミック付きで、エンジンが再現されていました。欧州仕様のナンバープレートが付いていますが、当時のディンキー(仏)のミニカーのほとんどには裏面粘着紙シールのナンバープレート ラベルが付属していて、それを貼付しています。ディンキー(仏)は同じ型で塗装を変えたコモドール クーペもモデル化していました。実車同様に兄弟車をミニカーで作り分けたのは、このオペル レコードが最初だったように思います。これ以外のレコード Cのミニカーはジク(SIKU)の当時物のクーペ/ワゴン、ミニチャンプスの2ドアセダン/クーペ/ワゴン、ブレキナの2ドアセダン/クーペ/ワゴンの1/87などがあります。コモドール Aのミニカーはミニチャンプス、ブレキナの1/87などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

OPEL COMMODORE COUPE 1
OPEL COMMODORE COUPE 2

 以下は1970年に発売されたディンキー(仏)製の当時物 オペル コモドール クーペ 1970 (1/43 型番1420)の画像です。レザートップ風の塗装とブラックアウトしたボンネットでコモドールの最上級クーペ GS/Eをモデル化しています。スポーティな塗装以外は上記のレコード Cと同じです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL COMMODORE COUPE 1
OPEL COMMODORE COUPE 2

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MERCEDES-BENZ 220D (W115) 1968 GERMANY

MERCEDES-BENZ 220D (W115)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ 220D (W115)


FALLER 4374 1/43 110㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.7m 全幅約1.8m エンジン 変速機: 4気筒ディーゼル 2.2L 60HP 4段変速
性能: 最高速135km/h  データーベースでメルセデス ベンツ W114/115のミニカー検索

メルセデス ベンツ 220D (W115) ドイツ 1968年

 

 戦後初めて新設計されたシャーシを採用して1968年に登場したメルセデス ベンツ W114/W115 はコンパクト メルセデスと呼ばれました。コンパクトとは上級車のSクラスに比べるとコンパクトであるという意味で、現在のEクラスの元祖となった車でした。また1968年に発売されたことから200/8などモデル名の末尾に/8を付けた表記がされるので、/8(ドイツ語でStrich 8 英語ではStroke 8)という名前で呼ばれることもあります。テールフィンが付いたW110系よりもシンプルでセンスの良いデザインは、新しいメルセデス ベンツを印象付けるデザインでした。

 

 当初のW114は6気筒2.3L(120HP)/2.5Lエンジン、W115は4気筒2L(95HP)/2.2Lエンジン又は4気筒2L/2.2Lディーゼルエンジンを搭載していました。1972年にW114に6気筒2.8Lエンジン、1974年にW115に世界初の5気筒3L(80HP)ディーゼルエンジンが追加されました。1968年にロングホイールベース仕様セダン、1969年にホイールベースはそのままで屋根をハードトップに変えたスポーティな2ドアクーペが追加されました。1973年のマイナーチェンジで内外装が変更され、ヘッドライトワイパーや表面が凸凹形状のリアライトなどSクラスに準じた安全装備が採用されました。W114/W115は大ヒットし総生産台数は約190万台で同社として初めて100万台を超えました。1976年に後継車W123にモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーは1996年に発売されたドイツのファラー(FALLER)製です。プラスチック製でディーゼル仕様の220Dをモデル化しています。ファラーは鉄道模型ジオラマ用のアクセサリーや建築物などのプラモデルで有名な老舗ブランドです。同社は「Memory Cars」という名前でメルセデス ベンツとフォルクスワーゲン ビートルの1/43のミニカー(プラモデル完成品)を20種類ほど販売していたことがありました。(これ以外のファラーのミニカー → 220S (W180)220SE カブリオレ (W111)) プラモデル完成品で塗装はされていませんが、フロントグリルや室内などの細かいところまで良く再現され非常に良い出来ばえです。変形等の問題がないプラスチック(ABS樹脂)を使っているようで、このミニカーは購入後20年以上経過していますが、変形等の問題は発生していません。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MERCEDES-BENZ 220D (W115) 1
MERCEDES-BENZ 220D (W115) 2

 メルセデス ベンツ W114/W115の当時物ミニカーはサブロン、メルクリン、ジクの1/60、シュコーの1/66などがあり、最近の物ではミニチャンプス、ブレキナとヘルパの1/87、イクソのロングホイールベース仕様、ホワイトボックスなどがあります。以下は1971年頃に発売されたベルギーのサブロン製の当時物 メルセデス ベンツ 200/8 セダン (1/43 型番14)の画像です。サブロンは米澤玩具(ダイヤペット)が代理店として輸入し、国内でダイヤペット サブロンとして販売していました。ドア4枚/ボンネット/トランクが開閉するフルギミックが売り物のミニカーで、プロポーションが良く当時のミニカーとしては結構良い出来ばえでした。ただしサブロンのミニカーはタイヤがホイールを溶かすという問題があったことで有名で、このミニカーもオリジナルのホイールは溶けてしまいました。コンパクト メルセデス 初代の当時物ミニカーは貴重でしたので、このミニカーはタイヤとホイールを別のミニカーの物に履き替えて再生させました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ 220/8 (W115) 3
MERCEDES-BENZ 220/8 (W115) 4

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ 220/8 (W115) 3
MERCEDES-BENZ 220/8 (W115) 4

 以下は1969年に発売されたメルクリン製の当時物 メルセデス ベンツ 250 (W114) セダン(1/43 型番1817)の画像です。メルクリンは鉄道模型の老舗ですが、かつてはダイキャスト製ミニカーも作っていました。メルクリン製ミニカーはシャープなモールドの独特の作風で、このベンツはプロポーションが良く実車の雰囲気がうまく再現されています。ボンネット/4ドア/トランクが開閉するフルギミック付きです。特に4ドア開閉ギミックは前ドアを閉じた状態で後ろドアを開けることができるのは優れた構造です。このサイズのミニカーで4ドア開閉させるのはヒンジの取り付けの関係で実現が難しく、通常は前ドアを開かないと後ろドアが開かない構造になっているのですが、メルクリンは小さな板バネのヒンジでそれを解決しています。当時流行りだったフリーホイールが採用されています。なおヘッドライトが接着剤の劣化で外れかかっているので、やや見苦しい状態になっています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ 250 (W114) 1
MERCEDES-BENZ 250 (W114) 2

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ 250 (W114) 1
MERCEDES-BENZ 250 (W114) 2

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