Sorry Japanese Only
ホンダ ビート 日本 1991年
エンジンをミッドシップ配置した軽自動車のフルオープン スポーツカー ホンダ ビートが1991年に登場しました。小さいながらセンスの良いボディデザインはピニンファリーナの元デザイナーが関与していたといわれています。エンジンはトゥデイ用をチューンした3気筒656ccでターボ過給なしで自主規制上限の64HP(高回転域)を達成していました。サスペンションは4輪独立懸架、4輪ディスクブレーキ、前後輪で異なるサイズのタイヤ採用など足回りも拘っていました。長めに設定されたホイールベースや実用回転域でのアンダーパワーで、比較的安定した操縦性だったようです。
当時の軽スポーツカーにはマツダ AZ-1やスズキ カプチーノがありました。いずれも2シーターで居住性はミニマム、性能に多少の違いはありましたが似たようなものでした。それらの価格は約140万円と軽としては高価でしたので、約170万円で買えた普通車のオープンカー マツダ ロードスターに客を取られ、軽スポーツカーはあまり売れませんでした。ビートは1996年まで生産され総生産台数は約34000台で、一番実用的(まとも?)だったのか、軽スポーツカーでは最も多く売れていました。マツダ AZ-1の総生産台数は約4000台、スズキ カプチーノは約26000台でした。
ミニカーはエブロ製で、2005年に発売されました。エブロらしいリアルな造形で全体的な雰囲気がうまく再現されていて、とても良く出来ています。実車同様に前後ホイールのサイズが変えてあるなど細部にもこだわっています。幌は取り外し可能で、室内もそこそこ良く再現されてます。当時物ミニカーとしてはダイヤペットとトミカがありました。当時物以外では、京商のJ-コレクション、国産名車コレクション、インターアライド(HOTWORKS)、MAKEUP(ホワイトメタル製)、MARK43(レジン製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と幌を開いた室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1429
スバル アルシオーネ SVX 日本 1991年
1991年にスバル アルシオーネ 2代目のアルシオーネ SVXが登場しました。先代同様に北米市場向けの車で、北米ではアルシオーネ SVXではなく単にSVXという名前で販売されました。先代が奇抜なデザインで不評でしたので、SVXはイタル デザインのG.ジウジアーロがデザインしたコンセプトカー(1989年東京モーターショーで公開)のデザインをほぼそのまま採用し、非常にスタイリッシュな車に仕上がっていました。屋根まで回り込んだサイドウインドーが特徴ですが、その為サイドウインドーは半分しか開きません。
エンジンは先代の水平対向4気筒2.2Lに2気筒を追加しDOHC化した6気筒3.3L(240HP)を搭載し、駆動方式は先代と同じトルク配分式の4WDシステム/4段自動変速でした。国内仕様では後輪の舵角を電動モーターで制御する4輪操舵システムが採用されていました。SVXをベースにした2/4ドア ワゴンのコンセプトカー アマデウス(AMADEUS)が1991年に公開されましたが、製品化されませんでした。1996年に生産中止となり、総生産台数は全世界で約25000台と少なく営業的には失敗作でした。(実車画像→ スバル アマデウス 1991)
ミニカーはノレブ製のルミノ シリーズで2007年に発売されました。ルミノ シリーズは国際貿易とノレブがコラボレーションして作ったブランドで、セリカ XXやイスズ ジェミニなど日本車を約70種類モデル化していました。同時期のアシェット 国産名車コレクションの初期のミニカーはノレブが作っていて、ルミノ シリーズはその型を流用した物もありました。このSVXはノレブらしいセンスの良い造形で、特徴的なキャビンを持つスタイリッシュなボディがリアルに再現され、非常に良く出来ています。窓が閉じているので見難いですが、室内も良く再現されています。ノレブはルミノ シリーズでSVXの後期型(トランク部分がボディと同色に変わっている)もモデル化しています。これ以外のSVXのミニカーは国産名車コレクションとその型を使ったFIRST43、国産名車コレクションの1/24、京商の1/64、国産名車プレミアムコレクションなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバーやタップで画像が変わります)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1348
ダイハツ ミラ ターボ TR-XX EFI アバンツァート 日本 1991年
ダイハツの軽自動車ミラ 3代目 L200型が1990年に登場しました。1990年に施行された軽自動車規格改定(全長3.2m→3.3m 排気量 550㏄→660㏄)に対応して、サイズと排気量を拡大しました。デザインは先代を踏襲しつつ、全体的により滑らかなスタイルとなりました。3ドア/5ドアハッチバックとウォークスルーバンがあり、乗用車版(5ナンバー)はミラ セダンと呼ばれました。3気筒659cc(50HP)エンジンを搭載する前輪駆動車で4WD仕様もありました。4WS(4輪操舵)やABSのような先進技術が搭載されたモデルもありました。先代同様に高性能版 TR-XX(3ドア)が設定され、乗用車版(64HP)と商用車版(61HP)がありました。
1990年にフルタイム4WDの3ドアセダン XR4が設定され、それをベースにして1991年に全日本ラリー選手権用のラリー仕様車 X4Rが受注生産されました。1991年にTR-XXの自動変速が4段化されアバンツァートと称する上級グレードが設定されました。1992年のマイナーチェンジで内外装を変更し、当時のRVブームに対応して、車高を上げて背面スペアタイヤ、フロントグリルガードを装備したクロスオーバー仕様のRV-4が追加されました。1993年に内外装を豪華にしたミラ モデルノが追加されました。1994年にミラ 4代目 L500型にモデルチェンジしました。(実車画像→ダイハツ ミラ 1994)
ミニカーは2008年に発売されたハイストーリー製のレジン製です。高性能版のターボ TR-XX EFI アバンツァートをモデル化しています。(アバンツァートは1991年から設定されたようなのですが、ミニカーの箱には1990年式と表記されています) プロポーションが良く、角に微妙なRのついたヘッドライト/フロントグリルや室内などの細部がリアルで、実車の雰囲気をうまく再現した良い出来ばえです。ハイストーリーはインターアライドのブランドで国産のレジン製ミニカーメーカーとしては老舗で、出来ばえは良いものが多いように思います。レジン製ミニカーはタイヤが回転しないようになっているものが多くこのミラもほとんど回らないのですが、これは自動車モデルの基本を外していると考えます。プロペラ飛行機のモデルでプロペラが回らないことと同じで、別に回して遊ぶわけではありませんが、回るようにできていることに意味があるのです。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1648
スズキ カプチーノ 日本 1991年
1991年に軽の本格派スポーツカー スズキ カプチーノが登場しました。小さいながらもロングノーズ/ショートデッキの古典的なオープン 2シータースポーツカーのスタイルでした。ルーフは取り外し可能で、フルオープンやタルガトップにもなりました。ボディだけではなく仕様も本格派でした。DOHC 3気筒657ccターボ(64HP)エンジンをフロントミドシップ搭載する後輪駆動車で、サスペンションは軽自動車初の4輪ダブルウィッシュボーン、4輪ディスクブレーキ、オプションでABSやトルセン式リミテッドスリップデフも装着できるなど、とても軽自動車のスペックとは思えませんでした。
さらに車体軽量化の為、ボディ各部にアルミニウム材を使用し、14インチアルミホイールを装備していました。ただ居住性については見れば想像がつくと思いますので、敢えて書くこともないでしょう。(狭いです) 肝心のスポーツカーとしての性能ですが、ホイールベースが短い後輪駆動車ということで、初心者向けではないですが楽しい操縦性だったようです。1995年のマイナーチェンジでアルト ワークス用のオールアルミ製エンジンに換装され、3段自動変速機が追加されました。バブルの賜物で楽しい車でしたが、バブル崩壊と軽自動車規格変更の為、1998年に一代限りで生産中止となりました。総生産台数は約26000台でした。
ミニカーは2006年に発売されたエブロ製です。軽自動車なので小さいミニカーですが、エブロらしいリアルな造形で細かいところまで再現されとても良い出来ばえです。特筆すべきは実車同様に動作する屋根を開くギミックで、リアウインドーが回転してリアシート背後に収納されるギミック動作は秀逸です。屋根を開くと見える室内も良く再現されています。これ以外のカプチーノのミニカーは京商のJ-コレクション、ホットワークス(HOTWORKS)、アシェット 国産名車コレクションの1/43と1/24、ファースト43(国産名車コレクションの型を流用)、スパーク(レジン製)、BM CREATIONSの1/64などでモデル化されていて人気があります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1378
メルセデス ベンツ 600SEC (C140) ドイツ 1992年
前述したメルセデス ベンツ 600SEC (W140)のクーペであるC140が1992年に登場しました。セダンよりホイールベースが95㎜短いですが、それでも全長5mを超える大型の4人乗りクーペでした。フロントグリル中央にスリーポインテッドスターを配置するスタイルなど先代のデザインを踏襲していました。エンジンはDOHC V型8気筒5L(320HP)とDOHC V型12気筒6L(394HP)が搭載されました。1994年のマイナーチェンジで、前後バンパーのデザインが変更されました。またメルセデス ベンツ全体のモデル名変更に伴い名前がS500/600 クーペとなりました。
1996年にはCLクラスが新設され名前がCL500/600となりました。この際に電子制御式5段自動変速機とESP(エレクトリック スタイビリティー プログラム)と称するブレーキを制御して車体安定性をアシストする先進技術が採用されました。1998年まで生産され後継車のCL500(C215)にモデルチェンジしました。C140の総生産台数は約2万6千台でした。なお2014年にSクラス クーペ(C217)が登場したことで、CLクラスは元のSクラスに統合されました。(実車画像→ メルセデス ベンツ Sクラス クーペ(C217))
ミニカーは1993年に発売されたシャバックの当時物です。シャバックは元々はシュコーの販売代理店でしたが、1970年代に倒産したシュコーの航空機の型を引き継ぎ1980年代は1/43のダイキャスト製ミニカーも手がけていました。シャバックのミニカーはスケールモデル的な造形で良くできていて、ほとんどがドア/ボンネット/トランクが開閉するフルギミック付でした。この600SECも当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえで、ボンネットの下に再現された12気筒エンジンなどの細部もリアルに再現されています。これ以外のC140のミニカーはミニチャンプスとヘルパの1/87があります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)