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マツダ オートザム AZ-1 日本 1992年
軽自動車ながらエンジンをミドシップ搭載しガルウィングドアを持つスーパーカーのような外観のオートザム AZ-1が1992年に登場しました。(オートザムは当時のマツダ販売店の名前) 当時のマツダの軽自動車はスズキの軽自動車をベースにしており、AZ-1もアルト ワークス用のDOHC 3気筒ターボ 657cc(64HP)エンジンを使い、マツダが独自設計したと思われるシャーシにミドシップ搭載していました。ボディ外板はプラスチックで、グラスサンルーフを構成するガルウイングドアはスーパーカー並に窓がほとんど開かないものでした。構造的にリア荷重が高く直進安定性が不足するので運転は難しく、重心が高いので横転しやすかったとのことです。
スズキの販売店ではエンブレムを変えてスズキ キャラ(CARA)という名前で併売されました。リアウイングなどのエアロパーツを付けたマツダスピード仕様も設定されました。軽としては高価な価格(約150万円)とバブル崩壊後の不景気もあって販売は極めて低調で、発売後1年ほどで生産中止となりました。(在庫処分でその後も特別仕様が販売されたようですが) 総生産台数は約4000台の希少車でした。実車を間近で見たことがありますが、見た目はかっこいいですが、室内が狭いなど実用性はほとんど無いと思いました。
1990年頃にはバブル絶頂期に企画された面白い小型車がありました。ガルウイングドアを持つトヨタ セラ(1990)、軽自動車のミドシップエンジン オープンカーのホンダ ビート(1991)、同じく軽自動車の本格派オープンスポーツカー スズキ カプチーノ(1991)、高性能な軽自動車スズキ アルト ワークス(1989)などです。この当時の軽自動車には遊び心がありましたが、最近は実用性重視の車がほとんどになりました。(2015年に登場したホンダ S660は遊び心満載でしたが、2022年に販売中止となりました)
AZ1の当時物ミニカーはありませんでした。ただ当時のテレビの特撮物「ブルースワット」の劇中車ストライカーはスズキ キャラをベースにしていて、それをバンダイが1/24でモデル化していました。(参照WEBサイト→ ブルースワット ストライカー) 画像のミニカーはエブロ製で、2006年に発売されました。エブロらしいリアルな造形で、小さいながらも非常に素晴らしい出来ばえでした。最大の特徴であるガルウイングドアが開閉できるギミック付きで、室内もシート背後のスぺアタイヤやインパネのメーターなど1/43サイズとしてはかなりリアルに再現されていました。なおこのガルウィングドアは特にそうですが、ドアが開閉するギミックがあるのとないのではミニカーの楽しさが大違いであることは実際に買って触ってみないとわかりません。これ以外のAZ-1のミニカーはホットワークス(HOTWORKS)、国産名車コレクション、LOOKSMARTなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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三菱 ランサー エボリューション I 日本 1992年
1982年に三菱 ミラージュを3ボックス化したランサー フィオーレがランサー 2代目(EX)の後継車として登場しました。1983年のミラージュのモデルチェンジでランサー フィオーレも2代目にモデルチェンジしました。1987年にミラージュが3代目にモデルチェンジし、1988年にランサー フィオーレ(セダン)は生産終了となりました。それを受けてミラージュ 3代目の姉妹車である5ドアハッチバック車にランサーの名前が復活し、ランサー 3代目として1988年に登場しました。ランサー 3代目は同時期に登場したギャラン 6代目を小型化したようなデザインでした。(実車画像→ 三菱 ランサー フィオーレ 1982) (実車画像→ 三菱 ランサー 1988)
1991年にランサー 4代目が登場しました。先代同様にミラージュの姉妹車でしたが、見た目はかなり差別化されていました。ギャランの高性能版VR-4用のDOHC4気筒1.8Lターボエンジンを搭載した高性能版ランサー GSRをベースにして、WRCのホモロゲーションを取得する為にランサー エボリューションが1992年に限定生産されました。DOHC4気筒2Lターボ(250HP)エンジンが搭載され、4WDが採用されていました。ハイパワーエンジンに対する駆動系の設定が不十分で、市販車としては操縦性に問題があったようでした。1993年からWRC Gr.Aに参戦し、1993年のRAC ラリーで2位となっています。1994年にランサー エボリューション II、1995年にエボリューション III、1996年にランサー 5代目をベースとしたエボリューション IV、1998年にエボリューション V、1999年にエボリューション VIが登場しました。
ミニカーは2010年に発売されたアシェット製 国産名車コレクションでメーカーはイクソです。ボンネットにパワーバルジ、リアにスポイラーが追加されたランサー エボリューション 初代をモデル化しています。プロポーションが良く室内のメーターが彩色されているなど細部の仕上げもまずまずで、安価な雑誌付きのミニカーとしては良い出来ばえでした。イクソは別ブランドのホワイトボックスとFIRST43でもエボリューション 初代を発売していますが、どちらもこれとほとんどおなじ物です。(細部の仕上げレベルを多少変えていますが) これ以外のエボリューション 初代のミニカーは、ミラージュ(hpiレーシング)、WIT'S(レジン製)、CM'Sのラリー仕様などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ホンダ CR-X デルソル SiR 日本 1992年
1992年にホンダ CR-X 3代目のCR-X デルソルが登場しました。先代は4人乗りのハッチバック クーペでしたが、3代目は「トランストップ」と称するトランク内にルーフを電動で格納する機能を持つ2人乗りのオープンカーとなりました。(電動格納ではない手動仕様もありました) サブネームのデルソル(Del Sol)とはスペイン語で太陽の意味で、太陽の光を浴びるオープンカー機能を意味しているようです。SOHC 4気筒1.5L(130HP)/DOHC 4気筒1.6L(170HP)エンジンを搭載する前輪駆動車で、1.6Lエンジン搭載のSiRは5段変速で最高速210km/h(輸出仕様)の性能でした。(実車動画→ CR-X 電動格納式ルーフの動作)
1995年のマイナーチェンジで、フロントの小さな丸い補助灯が廃止され、SOHC 1.5Lエンジンが1.6Lに拡大されました。先代はバブル景気である程度売れましたが、バブルがはじけた1990年代後半にはこの類の2人乗りオープンカーの市場は小さくなりました。同じようなジャンルにはマツダ ロードスターという手ごわいライバルがいたこともあり、CR-X デルソルの国内販売は芳しくなく、1997年に生産中止となりCR-Xの名前も消えました。(北米仕様のCR-Xも自社のシビック クーペと競合したようです)
ミニカーは2012年に発売されたアシェット製 国産名車コレクションでメーカーはイクソです。プロポーションが良く実車のイメージがうまく再現されていて、安価な雑誌付きミニカーながら良く出来ていました。室内も無彩色ながらインパネのメーターが再現されているなど良く仕上げてありました。同じ型の色違いがFIRST43ブランドでも販売されていて、イクソの別ブランドのトリプル9でもほぼ同じ物が販売されました。イクソ以外のCR-X デルソルのミニカーはミニチャンプスの輸出仕様、ネオ(レジン製)の輸出仕様、ハイストーリー(レジン製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ホンダ シビック フェリオ SIR (EG型) 日本 1992年
ホンダ シビック 5代目(EG型)通称「スポーツ シビック」が1991年に登場しました。デザインは先代のスタイルを継承し、ホイールベースを延長して長くなった全長とより低い車高でスタイリッシュに発展していました。3ドアハッチバックと4ドアセダンがあり、4ドアセダンはシビック フェリオと名付けられました。フェリオにはスタンバイ式4WD仕様がありました。4気筒1.3L/1.5L/1.6L(125HP)エンジンを搭載し、高性能版のSiRには可変バルブタイミング機構のV-TECを採用したDOHC 4気筒1.6L(170HP)エンジンが搭載されました。新開発されたVTEC-E(リーンバーン)を採用した低燃費1.5Lエンジンもありました。
サスペンションは先代と同じ4輪ダブルウィッシュボーンを改良したもので、通称の「スポーツシビック」どおりの優れた操縦性を実現していました。スタイリッシュな外観と高性能エンジンでスポーティな車として人気がありました。シビックとしては2度目となる1991年日本 カー オブ ザ イヤーを受賞しています。北米向け専用ボディであった2ドアクーペのシビック クーペが1992年に国内でも販売されました。(実車画像→ ホンダ シビック クーペ 1992) 1995年にシビック 6代目にモデルチェンジしました。
ミニカーは2015年に発売されたイクソ製です。シビック フェリオの輸出仕様をモデル化しています。プロポーションが良く実車の雰囲気がうまく再現されていました。灯火類やエッティング材を使ったワイパー、室内などの細部もリアルに再現されていて良く出来ていました。シビック 5代目の当時物ミニカーはハセガワのドラゴンモデル 1/43がありました。(この当時物については2019/11/20に掲示板から情報をいただきました) 当時物以外ではトミカ リミッテドの3ドア SiR、ハイストーリー(レジン製)の3ドア SiR、国産名車コレクションのフェリオ、MARK43のSiR、トリプル 9(レジン製)の3ドア 1/18、ホビージャパンの1/64、イグニション モデル(レジン製)のレース仕様などたくさんあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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スバル ヴィヴィオ RX-R 日本 1992年
1992年にスバル レックスの後継車としてヴィヴィオが登場しました。先代の直線的なボディが全体的に丸みを帯びたデザインに変わりました。ボディ形式は3/5ドアハッチバックと3ドア商用バンで乗用車と商用車は車体後部形状が変えてありました。また「ドライバーズ ミニ」という運転席の居住性を重視するコンセプトから、助手席は小さめで左に寄せてありました。1993年に富士重工40周年記念車としてタルガトップで電動格納式リアウィンドウーを操作することでオープンカーとなる3000台限定のT-Topが発売されました。(実車画像→ スバル ヴィヴィオ T-Top 1995)
エンジンは4気筒660㏄(42-52HP)とそのDOHC版スーパーチャージャー仕様(64HP)などがあり、変速機は5段MT/3段AT/無段CVTがありました。またパートタイム式4WDとビスカスカップリングによるフルタイム4WDが設定され、軽自動車ながら駆動系は多彩でした。4輪独立懸架サスペンションで操縦性にも優れ、フルタイム4WDのRX-Rのラリー仕様車が1993年サファリ ラリーでクラス優勝するなど活躍しました。派生車として1960年代の欧州車をイメージしたレトロな外観のビストロが1995年に登場しました。ヴィヴィオはスバルらしい個性的な軽自動車で1998年まで生産され、後継車のプレオにモデルチェンジしました。(実車画像→ スバル ヴィヴィオ ビストロ 1995) (実車画像→ スバル プレオ 1998)
ミニカーは2013年に発売されたアシェット製 国産名車コレクションです。DOHCエンジンを搭載した高性能版のRX-Rをモデル化していますので、ボンネットにエアインテークが付いています。メーカーはイクソで、イクソはこれと同じ型を流用してシートを彩色するなど内装の仕上げレベルを上げたRX-RA(モータースポーツ用ベースグレード仕様)とそのサファリ ラリー仕様なども発売しています。安価な雑誌付きミニカーなので室内の仕上げが多少簡素化されていますが、フロント周りの造形など実車のイメージが良く再現されていて、かなり良く出来ていました。これ以外のヴィヴィオのミニカーは、イクソのラリー仕様車など6種類、CM'Sのラリー仕様車、Mテックのビストロなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)