ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

FERRARI 250 P5 BERLINETTA SPECIALE PININFARINA 1968 ITALY

FERRARI 250 P5  BERLINETTA SPECIALE PININFARINA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 250 P5  BERLINETTA SPECIALE PININFARINA


POLITOYS 566 1/43 97㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m 全幅約1.8m エンジン 変速機: DOHC V型12気筒 3L 330HP 5段変速
性能: 最高速250km/h  データーベースでフェラーリ 250 P5のミニカー検索

フェラーリ 250 P5 (ベルリネッタ スペチアーレ)  ピニンファリーナ イタリア 1968年

 

 フェラーリ 250 P5は1968年のジュネーブ ショーで公開されたコンセプトカーで、330 P4のシャーシを使って12気筒エンジンをミドシップ搭載したGTカーを提案したものでした。レースカーのP3/P4のパワフルな造形をピニンファリーナ流の繊細なデザインに落とし込んだものでした。ただそれでもボディはダイナミックで、水平のベーンで覆ったリアは迫力があります。ドアはガルウイング式でノーズ先端のヘッドライトは7個の角形ライトを一体化したものでした。

 

 P5登場から数か月後の1968年秋のトリノ ショーでは、フェラーリ P5の後継のフェラーリ P6が登場しました。(実車画像→ フェラーリ P6) フェラーリ P6はP5のデザインを現実的に発展させたもので、1971年に登場した365GT BBのベースとなリました。P6はP5に比べて直線的な面処理が目立ちますが、1969年に登場したコンセプトカー512Sではさらにこの傾向が進み、その後はウェッジシェイプのデザインが主流になっていきました。

 

 

 なお1969年のパリ サロンで公開されたアルファ ロメオのコンセプトカー アルファ ロメオ 33/2 スペチアーレはP5とほぼ同じデザインでした。(実車画像→ アルファ ロメオ 33/2 スペチアーレ) アルファ ロメオのエンブレムを付けてヘッドライトを格納式に変更しリアの水平ベーンを取り外してありますが、基本的には同じデザインでした。P5を気にいったアルファ ロメオがピニンファリーナに依頼して、P5のボディをアルファ ロメオ 33のシャーシに載せ変えたものだったようです。なおアルファ ロメオはその前年の1968年には極めて直線的なデザインのコンセプトカー カラボ ベルトーネを公開しています。アルファ ロメオ 33/2は古典的な流線形デザインに別れを告げるべく、最後を飾る流線形デザイン車としてショーに送り出されたのだと思います。

 ミニカーはポリトーイ製の当時物で、1969年に発売されました。当時の廉価版であったEXPORTシリーズでしたが、プロポーションが良く個性的なフロント/リアがうまく再現されています。またガルウイング式ドアが開閉し、リアには簡単ですがエンジンも再現され、メタル製ホイール(初期型)も結構リアルです。なおこれはドア下部を着色していますが、本来のオリジナルは無塗装(透明)です。これ以外の当時物としては、このポリトーイをコピーしたオートピレン(ドアをリファインした物もある)、ディンキー(英)がありました。最近の物ではレッドラインやテクノモデルのレジン製があります。なおアルファ ロメオ 33/2 スペチアーレはマーキューリー、ナコラル(マーキューリーのコピー)、スパークがモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FERRARI 250 P5 BERLINETTA SPECIALE PININFARINA 1
FERRARI 250 P5 BERLINETTA SPECIALE PININFARINA 2

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LAMBORGHINI ESPADA 1968 ITALY

LAMBORGHINI ESPADA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAMBORGHINI ESPADA


POLITOYS 587 1/43 110mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.73m 全幅約1.86m エンジン 変速機: DOHC V型 12気筒 3.9L 350HP 5段変速
性能: 最高速260km/h  データーベースでランボルギーニ エスパーダのミニカー検索

ランボルギーニ エスパーダ イタリア 1968年

 

 ランボルギーニ ミウラに次いで1968年に登場したエスパーダは、ミウラと同じV型12気筒エンジンをフロントに搭載した4シーターのGTでした。エスパーダという名前はスペイン語で剣の意味で、これもミウラ同様にランボルギーニのロゴである闘牛に関連する名前でした。ボディ デザインはミウラと同じマルチェロ ガンディーニで、デザイン コンセプトカーのマルツァルのコンセプトを具現化した車でした。V型12気筒3.9L(350HP)エンジンを搭載し最高速260km/hの性能でした。

 

 ミウラと違って見た目が地味なのであまり知られていない車ですが、1978年までに約1200台が生産されました。(当時のランボルギーニとしては売れ筋のモデルでした) 1970年にパワーステアリング、1974年にオートマチックが採用され、豪華で居住性の高い高性能GTでした。ランボルギーニ社の創設者フェルッチオ ランボルギーニはこのような居住性の良い高性能車を作りたかったそうで、実際に彼はエスパーダを愛用していました。(個人的な見解ですが、シンプルなデザインのエスパーダはランボルギーニの中で一番好きな車です)

 

 

 ミニカーは1969年に発売されたポリトーイ製の当時物です。プロポーションが正確でフロントグリルや室内などの細部がよく再現されていて、当時のミニカーとしては実に素晴らしい出来ばえでした。ドア/ボンネット/リアハッチが開閉するギミック付きで、エンジンルームにはV型12気筒エンジンが再現され、室内には居住性の良さそうな独立した4座シートが再現されています、ただ実車があまり知られていなかったので、ポリトーイ初期のMシリーズのなかでもあまり人気がなかったモデルでした。これ以外の当時物ミニカーではジク(SIKU)とナコラル(NACORAL)がありました。当時物以外では、ミニチャンプス、オートアートの1/18、ルックスマート(レジン製)、京商の1/64などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア(ガラスハッチ開閉)の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LAMBORGHINI ESPADA 1
LAMBORGHINI ESPADA 2

 以下は俯瞰/床下部分の画像です。床下にはドライブシャフトと排気管が再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAMBORGHINI ESPADA 4

 以下は2004年に発売されたミニチャンプス製のランボルギーニ エスパーダ (1/43 型番400103300)の画像です。ミニチャンプスらしいそつのないリアルな造形で良く出来ていました。また室内などの細部もリアルに再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAMBORGHINI ESPADA 5
LAMBORGHINI ESPADA 6

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAMBORGHINI ESPADA 7
LAMBORGHINI ESPADA 8

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LAMBORGHINI ISLERO 1968 ITALY

LAMBORGHINI ISLERO
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAMBORGHINI ISLERO


POLITOYS 558 1/43 107㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.52m 全幅約1.73m エンジン 変速機: DOHC V型 12気筒 3.9L 350HP 5段変速
性能: 最高速256km/h  データーベースでランボルギーニ イスレロのミニカー検索

ランボルギーニ イスレロ イタリア 1968年

 

 自動車メーカーのボディ内製化の流れを受けてランボルギーニ 400GTのボディを製作していたトゥーリング社が1966年に廃業しました。その為400GTは生産中止を余儀なくされ、その後継として1968年に登場したのがイスレロでした。DOHC V型 12気筒3.9Lエンジンやサスペンションは400GTそのままの2+2座GTで、性能的にも400GTと同等でした。デザインは創立者のフェルッチオ ランボルギーニが自ら行い、ボディ製作ははトゥーリング社の関係者が設立したカロッツェリア マラッツィ(Carrozzeria Marazzi)社が行いました。

 

 1969年にはエンジンを350HPにパワーアップしたイスレロ Sが追加されました。イスレロはフェルッチオ ランボルギーニによるあまりにも平凡なデザインが良くなかったようで、販売不振の為1969年には生産中止となり、総生産台数は約200台でした。なおイスレロという名前も、有名な闘牛の名前にちなんでいました。1970年にハラマにモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーは1970年に発売されたポリトーイ製の当時物です。実車に人気がなかったことを反映して、当時物ミニカーはこれしかありませんでした。プロポーションはまずまずですが、Aピラーやルーフパネルが厚ぼったいなど実車のイメージがうまく再現されておらず、ポリトーイとしてはあまりぱっとしない出来ばえでした。リトラクタブルヘッドライト/ボンネット/ドアが開閉するギミック付きです。当時物以外のミニカーではミニチャンプスだけがモデル化していました。 以下はフロント(リトラクタブルヘッドライト開閉)/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LAMBORGHINI ISLERO 1
LAMBORGHINI ISLERO 2

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ISO GRIFO 7L 1968 ITALY

ISO GRIFO 7L
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISO GRIFO 7L


MINICHAMPS 436128220 1/43 105mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.43m 全幅約1.77m エンジン 変速機: V型8気筒 7.4L 440HP 4段変速
性能: 最高速300km/h  データーベースでイソのミニカー検索

イソ グリフォ 7L イタリア 1968年

 

 前述したイソ リボルタの販売が順調だったので、さらなる高性能モデルとしてグリフォが1965年に追加されました。リボルタをベースにしてホイールベースを短縮し、同じG.ジウジアーロのデザインによる魅力的な2座クーペが架装されました。当初はシボレー製のV型8気筒5.7L(300HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速は250km/hでした。1968年にはコルベット用の7.4L(440HP)エンジンを搭載した高性能版が追加され、最高速は300km/hに向上しこれは当時最速でした。1970年にヘッドライトが半格納式となったシリーズIIに発展し1974年までに生産されました。総生産台数は約400台でした。(実車画像→ イソ グリフォ シリーズII)

 

 1967年にはリボルタのホイールベースを延長した4ドア セダンのS4 フィディア(FIDIA)、1969年にはリボルタのボディを一新したレーレ(LELE)が登場しました。ただこの頃からイソ社の経営は下り坂となり、オイルショックによる販売不振もあって1974年に倒産して自動車生産を終えました。(実車画像→ イソ リボルタ レーレ 1969)

 

 

 ミニカーは2003年に発売されたミニチャンプス製です。ボンネット上にエアスクープが付いた7Lエンジン搭載のグリフォをモデル化しています。これはミニチャンプス通常のプラスチックケースではなく大きな専用の紙箱に収納されていて、実車の解説書が付いている特別仕様品でした。ミニチャンプスらしいそつのない造形で、室内などの細部もリアルに再現されています。またボンネットの開閉ギミック付でエンジンも再現されています。ミニチャンプスは車高を下げてモデル化するのが常ですが、これもやや車高短ぎみです。グリフォの当時物ミニカーはポリトーイ、エディルトイ、マッチボックス、コーギーなどがありました。当時物以外ではNEO(レジン製)、TECNO MODEL(レジン製)の1/18などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ISO GRIFO 7L 1
ISO GRIFO 7L 2

 以下は1970年に発売されたコーギー製の当時物 イソ グリフォ 7L 1968 (1/43 型番301)の画像です。これもエアスクープが付いた7Lエンジン搭載のグリフォをモデル化しています。(右ハンドルなのでイギリス仕様です) コーギーらしいセンスの良い造形で少しかっこよくデフォルメされていて、当時のミニカーとして良く出来ていました。ラインストーン(ガラス玉)を使ったヘッドライトと金属製の金色のステアリングホイールは当時のコーギーの特徴でした。惜しむらくは当時流行りであった安っぽいフリーホイールが使われている点が今一つです。ボンネット/ドアが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISO GRIFO 7L 3
ISO GRIFO 7L 4

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISO GRIFO 7L 5
ISO GRIFO 7L 6

 以下は1968年に発売されたポリトーイ製の当時物 イソ グリフォ 1965 (1/43 型番553)の画像です。これは初期のグリフォをモデル化しています。ポリトーイの型番500シリーズの後期の物で、コストダウンでバンパーとフロントグリルを一体化するなどの簡略化がされた廉価版でした。廉価版でしたが実車のイメージはそこそこうまく再現されていてホイールもフリーホイールではないメタル製なので、全体としてはまずまずの良い出来ばえでした。ドアが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISO GRIFO 7L 7
ISO GRIFO 7L 8

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISO GRIFO 7L 9
ISO GRIFO 7L 10

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PANTHER BERTONE 1968 ITALY

PANTHER BERTONE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PANTHER BERTONE


POLITOYS 564 1/43 97㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.2m? 全幅約1.7m? エンジン 変速機: 6気筒3L? 
性能: 最高速 不詳  データーベースでパンサー ベルトーネのミニカー検索

パンサー ベルトーネ イタリア 1968年

 

 パンサー ベルトーネは1968年のジュネーブ ショーで公開されたコンセプトカーでした。イタリアのレーシングチーム ブレッチア(SCUDERIA BRESCIA CORSE)の依頼で、グループ6のレーシングカーをベルトーネがデザインしました。ベルトーネらしい空力的に洗練されたデザインでしたが、当時のグループ6のレーシングカーとしては 例えばフェラーリ 312Pなどと同様で格別に変わったデザインではありませんでした。ただボディ中央の高い位置にある油圧で角度を変えられる大きなスポイラーは、グループ6のレーシングカーとしては目新しいもので、この車の最大の特徴でした。(このような高い位置のスポイラーは1969年に禁止されましたが)

 

 この車には調整可能なダンパーを備えたサスペンション、チューブレスタイヤ、24V電装システムなどに先進的なアイデアも盛り込まれていたようです。当初はBRMのV型8気筒3Lエンジンが使われる予定でしたが、後にマセラティの3Lエンジンが使われることになりました。ただし、ブレッチアはグループ6のレースに参戦する準備が整わず、結局この車がレースに出場することはなかったとのことです。

 

 

 ミニカーは1969年に発売されたポリトーイ製の当時物です。廉価版として作られたエクスポート(EXPORT)シリーズの物なので細部の仕上げは簡素ですが、プロポーションはまずまずで、初期型なのでリアルなメタル製ホイールが付いていました。(初期型以外は見た目の良くないフリーホイールがついていました) またドアが可動するギミックが付いています。これ以外のパンサー ベルトーネの当時物ミニカーはマーキュリー、マーキュリーをコピーしたナコラル、マジョレー(1/65)の物がありました。なお実車がほとんど知られていないので、最近のミニカーはないようです。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PANTHER BERTONE 1
PANTHER BERTONE 2

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