ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

HOLDEN EJ 1962 AUSTRALIA

HOLDEN EJ
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HOLDEN EJ


TRAX TRS39 1/43 108㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.5m 全幅約1.72m エンジン 変速機: 6気筒 2.3L 65HP 3段変速 3段自動変速
性能: 最高速140km/h  データーベースでホールデンのミニカー検索

ホールデン EJ オーストラリア 1962年

 

 前述したようにホールデン社はオーストラリア唯一の自動車メーカーでした。(2017年に自動車生産を終了しました) 1953年に中型車 ホールデン FJが登場しました。ホールデン FJは2代目(1956-1960)のFE/FC、3代目(1960-1962)のFB/EK、4代目(1962-1965)のEJ/EH、5代目(1965-1968)のHD/HRとモデルチェンジしていきました。1960年代前半までのホールデンには、この中型車とそのピックアップとバンしかありませんでした。1960年代後半になると小型車トラナ(TORANA)やスポーティな2ドアクーペなどが追加されました。

 

 1962年に登場したEJはそれまでのデザインを一新し、シボレー インパラをコンパクトにしたような斬新なスタイルを採用していました。6気筒2.3L(65HP)エンジンを搭載し、3段変速/3段自動変速で最高速140km/hという性能でした。セダンとバンにスタンダードとスペシャルの2タイプがあり、セダンには豪華版のプレミアがありました。EJは約15万台が生産されました。当時のオーストラリアではこのEJとその派生車(ワゴン/バン/ピックアップなど)が圧倒的なシェアを持っていたようです。1965年に5代目のHD/HRにモデルチェンジし、1968年に登場したHK/HT/HGではサイズが大きくなり、ベルモント、キングスウッド、プレミア、ブロアム、モナロという名前が付けられました。(実車画像→ ホールデン HT キングスウッド 1968)

 

 

 ミニカーはオーストラリアのTRAX(トラックス)製で2002年頃に購入しました。TRAXは1986年に設立されたオーストラリアの現存するブランドで、主にホールデンを1/43サイズでモデル化しています。このミニカーはホールデン EJの40周年記念モデルとして発売されたセット物で、2台のホールデン EJ(銀Mと薄金M)が専用の梱包箱に収められていました。実車の雰囲気が良く再現されていて、なかなか味のある良い出来ばえでした。ホールデンのロゴなどの細部も丁寧に仕上げてあります。40周年記念モデルが出る程なので、EJはオーストラリア国内で昔懐かしい車として人気があるのでしょう。TRAXはこの記念モデル以外に単品でEJのセダンとワゴンもモデル化しています。これ以外のホールデン EJのミニカーはディンキー(英)の当時物がありました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

HOLDEN EJ 1
HOLDEN EJ 2

 以下は40周年記念セットのもう一台の画像とセット物の梱包箱の画像です。2台のEJのミニカーは単純な色違いで細部の違いは無いようです。梱包箱は上蓋が左右に開くようになっている凝った紙箱でした。(最近のプラスチック製のディスプレイケースは無機質で味気ないですが、こんな感じの紙製の梱包箱はいいですね) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HOLDEN EJ 3
HOLDEN EJ 4

 以下は1963年に発売されたディンキー(英)製の当時物 ホールデン EJ スペシャル セダン(1/43 型番196)の画像です。プロポーションが良く実車の雰囲気がうまく再現されていて、当時のミニカーとして良く出来ていました。ヘッドライトとテールライトにラインストーンを使っているのは当時の流行りで、少し高級な仕上げでした。ボンネットとトランクが開閉するギミック付きです。なお上記のTRAX製ミニカーと見比べるとスケールモデル的な観点では見劣りします。ただしこのディンキー(英)製は60年以上も昔に製作されたビンテージミニカーで、当時の技術や時代背景の下で作られたビンテージミニカーには最近のミニカーとは違う魅力があります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HOLDEN EJ SPECIALE 1
HOLDEN EJ SPECIAL 2

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。ラインストーン製のライトがキラリと光るのはビンテージミニカーの魅力の一つです。本来はトランク内にスーツケースが入っているのですが欠品しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HOLDEN EJ SPECIALE 3
HOLDEN EJ SPECIAL 4

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=835

SPRITE MUSKETEER CAMPING TRAILER 1962 UK

SPRITE MUSKETEER CAMPING TRAILER
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
SPRITE MUSKETEER CAMPING TRAILER


TEKNO 815 1/43 112m
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.8m 全幅約1.8m エンジン 変速機: エンジン等自走機能無し 
性能:   データーベースでキャンピングトレーラー/キャンピングカーのミニカー検索

スプライト マスケティア キャンピングトレーラー イギリス 1962年

 

 日本でキャンピングカーといえば、ワゴン車などに居住できる設備を備えた自走式が一般的です。しかし欧米ではキャラバンやキャンピングトレーラー(トラベルトレーラー)と呼ばれる、乗用車で牽引するトレーラー式のほうが一般的で、バカンス旅行などによく使われているようです。日本でトレーラー式がほとんど使われない理由は、車両総重量が750kgを越えるトレーラーを牽引する場合には牽引免許が必要でさらにトレーラーを登録する必要があるなど、交通法規上の制限があるからです。また使用しない時は駐車場が必要なので、その点でも日本には不向きだと言えます。

 

 キャンピング トレーラーには、ベッド、テーブル、キッチン、トイレ、電源など生活に必要な設備が備わっています。自走する為のエンジンなどが不要なので、キャンピングカーより広いスペースがあります。欧米にはキャンピング トレーラーの専門メーカーがたくさんあります。一番良く知られているのは、アメリカのエアストリーム社のトレーラーです。エアストリーム社は1930年代に起業した業界最古のメーカーです。同社のトレーラーは銀色に輝くアルミニウム製の流線形ボディが特徴で、これは創業当時から変わらないデザインのようです。(実車画像→ エアストリーム 流線形ボディ キャンピング トレーラー 1987)

 

 

 キャンピングカー/キャンピングトレーラーのミニカーはたくさんあります。画像はテクノ製の当時物で、1969年頃に発売されました。イギリスのスイフト レジャー(SWIFT LEISURE)社が1960年代に生産していたスプライト マスケティアをモデル化しています。このキャンピングトレーラーは単なる箱型ではなく、曲面的な屋根や屋根上の明かり窓などしゃれたデザインになっています。ミニカーはダイヤカットガラス製のリアライト、ハンドルで高さを調整できるアンカー金具、コイルスプリングを内蔵したサスペンションなど凝った作りになっていました。ボディは金属製でカラーリングもきれいで、ドアが開閉しテーブルやキッチンなど内装が再現されています。(内部が見えるようボディを外した画像を載せています) 牽引する車と接続する為の接続金具が付属していて、この金具は車側の底の穴に取り付けます。同時期に発売されたテクノ製の乗用車のミニカーの底板のほとんどには接続用の穴がありました。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

SPRITE MUSKETEER CAMPING TRAILER 1
SPRITE MUSKETEER CAMPING TRAILER 2

 以下は接続金具を使ってテクノ製のサーブ 99に牽引させた状態の画像と接続部分の拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
SPRITE MUSKETEER CAMPING TRAILER 3
SPRITE MUSKETEER CAMPING TRAILER 4

 これ以外のキャンピングトレーラーはソリド製の当時物でアルファ ロメオ ジュリエッタ スパイダーとのセット物がありました。国産ミニカーのキャンピング トレーラーではダイアペットが型番0127で、トヨタ クラウン(S60) ワゴンとセットになったキャンピングトレーラーを1973年に発売していました。このトレーラーは当時フランスベッドが国内で販売していたフランスのキャラベルエア社の物をモデル化したようです。トミカも同時期に同じトレーラーを型番65-1でモデル化していました。それ以外の国産ミニカーのキャンピングカーでは、ダイアペットがハイエースやハイラックスなどのキャンパー仕様、トミカもハイエースやハイラックスなどのキャンパー仕様、M-TECH(Mテック)がスズキ ワゴン Rとイスズ エルフのキャンパー仕様を発売していました。特にM-TECHのエルフ キャンパー (1/43 型番MT-08)は内装のテーブルなどが良くできていて、サイドオープニングと呼ばれる引き出し式の屋根まで付いているといった凝りようでした。以下はダイアペット製のキャンピング トレーラーと、M-TECH製のイスズ エルフ キャンパー仕様の画像です。画像は両メーカーのカタログから借用しました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CAMPING TRAILER SET DIAPET
ISUZU ELF CAMPER

 以下は2001年に発売されたマテル(ホットホイール)製のエアストリーム ドリーム ビークル セット (1/64 型番29216)の画像です。GM キャディラック エルドラド ウッディ ワゴン 1959とエアストリーム キャンピングトレーラーをセットにしたものです。1/64サイズですがキャディラックは98㎜、キャンピングトレーラーも98mmのサイズですので、連結すると200㎜の大きさで、300㎜X95㎜X65㎜の大きなサイズのプラスチック製ディスプレイケースに収められていました。キャディラックの実車は全長6mを超える古き良き時代の大柄なアメリカ車で、ミニカーは木目パネルを貼ったボディやテールフィンなどがリアルに再現され良く出来ていました。キャンピングトレーラーは上述した流線形ボディで有名であったエアストリーム社のもので、これも良く出来ていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AIRSTREAM CAMPING TRAILER 1
AIRSTREAM CAMPING TRAILER 2
"

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1861

FORD CONSUL CORTINA MK I 1962 UK

FORD CONSUL CORTINA MK I
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD CONSUL CORTINA MK I


POLITOYS 507 1/43 101㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.27m 全幅約1.59m エンジン 変速機: 4気筒 1.2L 48HP 4段変速
性能: 最高速124km/h  データーベースでフォード コルチナのミニカー検索

フォード コンサル コルチナ (コーティナ) MK I イギリス 1962年

 

 大ヒットしたBMCのミニに対抗してフォードが送り出したのが、1962年に登場したコルチナ(CORTINA)でした。革新的な技術を使ったBMC ミニとは異なり、コルチナはオーソドックスな構成の小型車でした。アングリア用を拡大した4気筒1.2L(48HP)エンジンを搭載する3ボックスセダンの後輪駆動車で、4段変速で最高速124km/hの性能でした。コルチナの当初の正式名称はコンサル コルチナでしたが、1964年のマイナーチェンジ後にコルチナに変わりました。なおCORTINAは最近はコーティナと表記するようですが、私は昔流のコルチナがしっくりきますので、当サイトではコルチナで統一しています。当初は2ドアだけでしたが、4ドアやエステート(ワゴン)が追加され、エンジンも1.5L(58HP)やそれを76HPにチューンした高性能版のGTが追加されました。

 

 コルチナの売りは大柄なボディ、ミニに比べて低価格なこと、エンジンやボディの多彩なバリエーションでした。ミニにもワゴン仕様(トラベラーなど)がありましたが、ミニのワゴンの全長は約3.3mで、4ドアで全長約4.28mのコルチナ エステートとは室内の広さで勝負になりませんでした。エステートの豪華仕様であるスーパー エステートにはオプションでサイドとリアゲートに木目調パネル(本物の木材ではない)が付きました。ボディに本物の木材を使用したウッディ ワゴンは、アメリカでは高級車として人気がありましたが、当時のイギリスでもこの手の飾りが同じように人気があったようです。コルチナの戦略は当たり、4年間で100万台を生産する大ヒット車となりました。(大衆車では良くあるパターンの勝ち方ですが) 1966年にコルチナ MK IIにモデルチェンジしました。

 

 

 コルチナには高性能なロータス コルチナがありました。コルチナをベースにしてレース用モデルの開発から生産までロータスが担当しました。ロータスがチューンした4気筒1.6L(106HP)DOHCエンジンを搭載し、最高速178km/hと高性能でした。ロータス コルチナはフォードの思惑どうりレースやラリーで活躍し、コルチナのスポーツイメージを高めました。ロータス コルチナは3年間で2800台ほどが生産されました。

 ミニカーは1965年に発売されたポリトーイ製 Mシリーズの当時物です。人気の高いスポーツカーを揃えていたMシリーズでモデル化されていたので、実車人気が高かったことがうかがえます。左ハンドルなので輸出仕様をモデル化しています。ポリトーイ流のかっこよく見えるデフォルメをせず素直にモデル化されていて、良い出来ばえでした。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。これ以外の当時物ミニカーとしてはディンキー(英)、コーギーのエステート、ノレブ、エリゴールなどがありました。当時物以外ではディテールカー、ソリド、ミニチャンプス、バンガーズ、オックスフォードなどたくさんあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FORD CONSUL CORTINA MK I 1
FORD CONSUL CORTINA MK I 2

 以下は1967年に発売されたディンキー(英)製のフォード コルチナ ラリー 1966年 (1/42 型番212)の画像です。ディンキー(英)は型番133でコルチナ MK Iをモデル化していましたが、これはそのバリエーションで1966年の東アフリカ サファリ ラリーで8位入賞したコルチナ GTをモデル化しているようです。(なおコルチナ GTは1964年のサファリ ラリーで優勝していますが、それのモデル化ではないようです) フロントの補助灯、屋根のスポットライト、ブラックアウトしたボンネットなど当時のミニカーとしてはかなり大幅な変更でラリー車の雰囲気を出していました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD CONSUL CORTINA MK I RALLY 1
FORD CONSUL CORTINA MK I RALLY 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD CONSUL CORTINA MK I RALLY 3
FORD CONSUL CORTINA MK I RALLY 4

 以下は1986年に発売されたエリゴール製のフォード コルチナ 1965年 (1/43 型番1102)の画像です。エリゴールのミニカーはノレブのプラスチック製ミニカーをベースにしているものが多いのですが、これもノレブの型番84をベースにしたダイキャスト製です。 フランス仕様なので、左ハンドルで黄色のヘッドライトになっています。ドアが開閉するギミック付きで、当時のミニカーとしては標準的な良い出来ばえでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD CONSUL CORTINA MK I 3
FORD CONSUL CORTINA MK I 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD CONSUL CORTINA MK I 5
FORD CONSUL CORTINA MK I 6

 以下は1966年に発売されたコーギー製の当時物 フォード コルチナ ワゴン (1/47 型番440)の画像です。オプション設定された木目調パネルの付いたスーパー エステートをモデル化しています。バックドアが開閉するギミック付きで、コーギーお得意のフィギュア2体(ゴルファーととキャディの子供)とゴルフカートが付き、ちょっとしたジオラマ仕立ての楽しい物になっていました。この木目パネルはプラスチック製のパーツで、ボディは木目パネルを挟むように2分割で成型されています。その為木目パネルは塗装で表現するよりもリアルな仕上がりとなっていました。(ただその為に前フェンダー先端に少し隙間ができていますが)コーギーがここまで凝った作りをしたということは、実車の人気が高かったからでしょう。セダンはディンキーがモデル化していましたので、コーギーがエステートをモデル化したのは競合を避けたのでしょう。後にフィギュア無しの物も発売されました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD CONSUL CORTINA MK I WAGON 1
FORD CONSUL CORTINA MK I WAGON 2

 以下はフロント/リア(バックドア開閉)の拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD CONSUL CORTINA MK I WAGON 3
FORD CONSUL CORTINA MK I WAGON 4

 以下は付属するフィギュアを配置した画像です。コーギーのミニカーに付いてくるフィギュアはおまけなのですが、いずれも綺麗に着色され良く出来ていたので、そのフィギュアだけでも楽しめる物でした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD CONSUL CORTINA MK I WAGON 5

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=843

FORD ZEPHYR 6 MK III 1962 UK

FORD ZEPHYR 6 MK III
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD ZEPHYR 6 MK III


SPOT-ON 270 1/42 111㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.58m 全幅約1.76m エンジン 変速機: 6気筒 2.55L 98HP 4段変速 3段自動変速
性能: 最高速150km/h  データーベースでフォード ゼファー/ゾディアックのミニカー検索

フォード ゼファー 6 MK III イギリス 1962年

 

 フォード UKの6気筒エンジンを搭載する高級車ゼファー/ゾディアック MK IIは1962年にモデルチェンジしてMK IIIとなりました。MK IIIから4気筒1.7L(68HP)エンジンを搭載するゼファー 4が追加され、この車はコンサル MK IIの後継車となりました。6気筒エンジンを搭載するゼファー 6は先代のMK IIの6気筒2.55Lエンジンを98HPまでパワーアップして、最高速は150km/hに向上していました。ボディは大型のフロントグリルやテールフィンなど、アメリカ車的なデザインを取り入れていました。

 

 ゼファーの上級車のゾディアック MK IIIもゼファー MK IIIとほぼ同じデザインでしたが、4灯式ヘッドライトを採用して外観を差別化し、全長を少しだけ長くしてCピラーにウィンドーが追加されていました。ゾディアックはフォード UKの最上級車でしたので内装は豪華に仕立てられ、エンジンは109HPまでパワーアップされ最高速は160km/hでした。1966年にゼファー/ゾディアック MK IIIは新型のV型6気筒エンジンを搭載したMK IVにモデルチェンジしました。(実車画像→ ゾディアック MK III 1962) 

 

 

 ミニカーは1964年に発売されたスポットオン製の当時物です。6気筒エンジンを搭載したゼファー 6 MK IIIをモデル化しています。イギリスのスポットオンはバスなどの大型車もすべて縮尺1/42で統一していたことで知られるミニカーブランドで、当時としてはレベルの高いミニカーを作っていました。このゼファーも特徴的なフロントグリルの造形がリアルで実車の雰囲気がうまく再現され、当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。ドアが開閉するギミック付きです。スポットオンのミニカーにはドライバーのフィギュアが付いている物が多いのですが、これにも女性ドライバーと犬(プードル?)のフィギュアが付いていました。当時のミニカーに付いてくるフィギュアは結構よく出来ていて楽しいおまけでした。これ以外のゼファー/ゾディアック MK IIIのミニカーはマッチボックスの当時物 ゼファー 6、オックスフォードのゼファー 6、バンガード(VANGUARDS)のゼファー 6、ネオ(レジン製)のゾディアック ワゴンなどがあります。以下はフロント/リアの拡大画像です。リアバンパーの左端が欠損しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FORD ZEPHYR (MK III) 6 1
FORD ZEPHYR (MK III) 6 2

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=845

LOTUS SUPER SEVEN S2 1962 UK

LOTUS SUPER SEVEN S2
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LOTUS SUPER SEVEN S2


VITESSE 27501 1/43 88㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.35m 全幅約1.48m エンジン 変速機: 4気筒 1.5L 95HP 4段変速
性能: 最高速166km/h  データーベースでロータス (ケーターハム) セブンのミニカー検索

ロータス スーパー セブン S2 イギリス 1962年

 

 1957年にロータス エリートと当時に登場したセブンは、レースカーのマーク VIをベースとした安価な2シーター オープン仕様のスポーツカーでした。フォード製の4気筒1.2L(36HP)エンジンを搭載した標準モデルは最高速130km/hの性能でした。エンジンはBMCのAタイプなども選択できました。チューンしたエンジンを搭載した高性能版はスーパーセブンと呼ばれ、スーパーセブン シリーズ 1(S1)は4気筒1.1L(70HP)エンジン搭載で最高速167km/hの性能でした。

 

 当時イギリスでは自動車の物品税が高かったので、この車をキットで購入し自分で組み立てることで税金を安く済ませることが出来ました。また中古エンジンを流用することも可能で、財布の軽い若者の入門用の車として人気を呼びました。セブンは1960年にシリーズ 2(S2)となり、その後シリーズ 4(S4)まで発展しました。イギリスのキットカー優遇税制廃止やアメリカの安全基準の強化などで、1973年に生産中止となりました。 その後セブンの製造販売権と生産設備はロータスの代理店であったケーターハム社へ売却され、ケーターハムのブランドで現在も生産されています。またそれ以外にも、多くの国でセブンのレプリカが作られています。

 

 

 セブンは当時物のミニカーが無く、これは2003年に発売されたビテス製です。高性能版のスーパーセブンのモデル化で、テールライトの形状などから、シリーズ2をモデル化しているようです。灯火類、樹脂製サイドパネル、ロールバー、室内などがリアルに再現されていて非常に良い出来ばえでした。ボンネットを外すとエンジンも再現されています。これ以外のセブンのミニカーはミニチャンプス、イクソ、ソリド、スパーク(レジン製)、ノレブのケーターハム、京商のケーターハム 1/18、国産名車コレクションなどがあります。 以下はフロント/ボンネットを外したエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LOTUS SUPER SEVEN S2 1
LOTUS SUPER SEVEN S2 2

 以下は2015年に発売された国産名車コレクションのロータス セブン (1/43 No.244)の画像です。メーカーはイクソだと思います。ミニカーの台座に1965年と表示されているので、これもシリーズ2をモデル化しているようです。あまり凝ったところはありませんが、安価な雑誌付きミニカーとしては値段以上の良い出来ばえでした。なお同時期に発売されたソリド製のロータス セブン (1/43 型番S4400500)とホイール/室内などの造形が非常によく似ていますので、おそらく同じ型を使っているものと思われます。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LOTUS SEVEN 1
LOTUS SEVEN 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LOTUS SEVEN 3
LOTUS SEVEN 4

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=865

 

ページ  « 前へ 1...128  129  130  131  132  133  134  135  136  137  138  ...371 次へ »

 

 

 

当サイト掲載記事の無断転載を禁じます。
Copyright(C) 2004-2024 MINIATURECAR MUSEUM All rights reserved.