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NEW MODEL 新製品情報 2009

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IXO MUS023 BUGATTI T57S COUPE ATLANTIC  1938 1/43

 イクソのMUSEUMシリーズ新製品のブガッティ T57S アトランティックを紹介します。T57は1934年に発表された3Lクラスのツーリングカーで、4ドアセダンやクーペなどが架装され、ブガッティとしては最もたくさん販売されたモデルでした。T57Sはシャーシが短いスポーツタイプで、それに流線型クーペボディを載せたのがアトランティックです。特徴的なボディ中央の背びれのような部分は、左右のボディパネルをリベット止めしている接合部ですが、この部分のデザインが独特の迫力を生み出しています。直列8気筒3.3L(170HP)エンジンを搭載し、最高速200km/hを越える当時のスーパーカーでした。
buggati T57s
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 アトランティックはブルム、リオが何種類もモデル化しているので、それらの既存のミニカーと今回のイクソのモデルを比較してみました。ボディカラーを全て黒に統一して3台を並べたのが、この画像です。正面からみると、フロント・グリルの仕上げの違いがよく分かります。リオとブルムは約25年前に型を起こしたものですが、黒く塗装されたブルムの方がそれらしいです。ただエッチング・パーツを使った最新のイクソのグリルが一番精密なのは、時代の流れからいって当然の結果です。フロント・グリルだけではなく、窓のクロームモール、ワイヤースポーク・ホイール、室内の造形なども同様です。 

 

 次に全体のプロポーションですが、同じ車をモデル化しているのにかなり違っています。並べてみるまではこんなに違うとはおもっていませんでした。この辺がミニカーの面白いところですが、はたしてどれが実車のイメージに近いのでしょうか? モデルとなった実車の画像はここなどにありますが、皆さんはどう思われますか? 私は細かいところの詮索は余り得意ではないのですが、この件に関しては気になったのでちょっと調べてみました。 

 

 実車の画像だけでは定量的なことが判らないので、まず外形寸法などを調べて見ました。一台づつボディが架装されていた古い車なので正確な寸法は判りませんでしたが、簡単な3面図を見つけることが出来ました。そこでその平面図とミニカーの画像とを重ね合わせてみて、以下のようなことが判りました。(重ね合わせた画像はこれです) まずフロント・グリルの位置ですが、イクソのようにライトよりも後ろにあるのが正しいようです。次にリア・ウインドーですが、ブルムのが大きすぎるのは明らかです。ここまではこの平面図がなくても、だいたい判っていたのですが、一番分かり難かったのは車幅です。リオのアトランティックは他の2台よりも細めに出来ていて、このスリムな感じが好きだったんですが、この車幅のバランスは実車の平面図とよく一致しています。イクソとブルムはボンネット部分など車幅が少し広すぎるようです。なおリオは他のモデルより全長が長くなっていますが、これは1/43サイズよりも少し大きめにモデル化されていることが原因です。

 

 上記の3面図が本当に正確かどうかは判りませんが、私の個人的な直感がだいたい当たっていたことになります。ただこのように実車の図面と付き合わせるようなやり方は、必ずしも正解ではありません。実車の寸法を忠実にスケールダウンしてあれば、ミニカーが実車のイメージと一致するとは限りません。ミニカーの出来映えには写真のような写実的な精密さだけではなく、絵画的な感覚的な要因(デフォルメ)も含まれるからです。(まあ個人の好き嫌いの要因もありますが。。。。)

   
以下は2009/11/05 作成  

IXO MUS031 MERCEDES-BENZ W31 G4  1938 1/43

 イクソのMUSEUMシリーズ新製品のベンツ G4を紹介します。3ヶ月ほど前にこのページでミニチャンプス製のG4を紹介しましたが、まるで競作のようにイクソからもモデル化されました。そこで実車の解説は以下のミニチャンプス製の紹介欄を参照して頂くとして、今回は両モデルの出来について比較してみました。(左側の画像をクリックすると両モデルを並べた大きな画像が表示されます)


まずモデルとしている実車ですが、ミニチャンプス製はフランコ総統の車と限定していますが、どちらも基本的には同じ車です。従って当たりまえですが、一見するとまるで同じ型を使っている色違いのように見えます。これは全体のプロポーションにはどちらも問題がないということです。

benz g4 1938
benz-typeg
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 ただよく見ると違いがあります。ミニチャンプス製を紹介した時に、不可解なことに、ボディ後部の形状が実車の画像と違っていることを指摘しました。面白いことにそのボディ後部の形状に関しては、このイクソ製が実車の画像に忠実に出来ています。(WEBサイトの実車の画像はここ) G4の画像を検索するとミニチャンプス製のような小さなトランクが付いた物もあるようですのでおかしいということもないのですが、イクソ製のような形状の方が一般的であると思われます。(この点ではイクソ製が一歩リード)

 

 次に細部の仕上げですが、フロント・グリルや室内の造形はほぼ互角です。イクソ製のエッティング・パーツのワイパーが付いたフロント・スクリーンと立てた状態のサイドスクリーンはミニチャンプス製よりも手が込んでいると思います。個人的には、値段のことも考慮すると、イクソ製の方がお買い得のような気がします。(ミニチャンプスの立派な箱がやたらに場所をとるのもマイナス要因です)

 なおイクソのMUSEUMシリーズの今後の予定としてはMUS024 ベンツ 770 グロッサー、MUS025 ベンツ 260D、MUS027 メルセデス シンプレックスとベンツが次々と出てくるようです。(全てフランスのミニカー付き雑誌「Mercedes-benz Collection」用に作られたものです)

   
以下は2009/09/10 作成  

IXO PREMIUM X PR0013 GM CADILLAC FLEETWOOD SIXTY BROUGHAM 1967 1/43

 イクソのプレミアムX(PREMIUM X)の新製品です。モデルとなっているフリートウッドはキャディラックの最上級セダンで、この60(Sixty)と一番大きな75(Seventy-Five)の2タイプがありました。60は全長5.8m、全幅2m、車重2.2tの巨体にV型8気筒7L(340HP)エンジンを搭載していました。この縦型4灯式ヘッドライトを特徴とするデザインは1960年代の高級車に流行ったデザインで、ベンツ(たぶん一番最初)、ポンティアック、日本のグロリア(A30型)などがありました。この時代のアメリカのフォーマルなセダンはほとんどモデル化されていないので、大きく豪華であったアメリカ車の代表としてキャディラックがモデル化されたのはうれしいことです。ただしGMが倒産したことによるノスタルジー的な登場なのがやや寂しい気もします。
cadillac 1967
cadillac 1967 2
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 このモデルは4月のプレミアムX発表時に次の新製品として予定されていました。プレミアムXのプラスチックケースはでかいので、ひょっとしたら一番大きな75(全長6.2m)を作るのではと期待していましたが、それはかないませんでした。全体的な出来映えはイクソの標準的なものですが、車体がでかいのでやや大味な感じがするミニカーになっています。ただ実車があまりごてごてとした飾りがないデザインなので、この大味な感じも実車と同様な感じなのかもしれません。

 なお特筆すべきはエッチング・パーツで再現されたワイパーで、触ると確実に破損すると思われる程繊細なワイパーです。同じように精密なミニカーでミニチャンプスのワイパーは少しごつすぎると思う場合もあるのですが、こんな具合に繊細すぎるのもどうかという気がします。精密に出来ていること自体は結構なのですが、長期保存に耐えないのではないかと心配になります。なおこのミニカーはカラーバリエーションでオーソドックスな黒もあります。

 
以下は2009/07/28 作成  

MINICHAMPS 436035600 MERCEDES-BENZ G4 FRANCISCO FRANCO 1939 1/43

 ミニチャンプスの新製品ベンツ G4です。 G4はドイツ陸軍の要請で設計された6輪のオフロード用高級車です。たった57台しか生産されておらず、高級将校が軍事パレードなどで使用したようです。後輪が2軸になっていますが、シャーシは同時期の最高級車770Kをベースにしていると思われます。従って車重は3.7tとかなり重く、このせいでにオフロード性能に限界があったそうです。特にタイヤの性能から最高速は67 km/hに制限されていて、その為8気筒エンジン(5.4L)にお得意の過給器は不要だったそうです。


モデルとなっている実車はドイツから当時のスペインの独裁者フランコ総統にプレゼントされたものです。その後この車はスペイン王室が保有していて、近年レストアされたということです。実車を紹介しているWEBサイトがここにあります。

benz500k 1935
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 ミニカーの出来映えはミニチャンプスの標準的なものです。実車の画像と見較べると、旗竿、ホーン、ナンバープレートなどが良く再現されていることが分かります。ただ実車の側面からの画像をよく見ると、ボディの後部の形状がミニカーと違っています。写真の角度などの問題では無く、ミニカーのボディ後端部が実車より短く明らかに形状が異なります。理由はよく分かりませんが、レストア前はこのような形状であったのかもしれません。(真相をご存じの方がおられたら是非教えてください)

 今回このミニカーで再認識したことがあります。ドイツのミニカーメーカーはナチスが直接使用したドイツ車をモデル化していません。この車もこのようにスペインの独裁者の車としてモデル化しています。有名な770Kのヒットラー専用車を戦後最初にモデル化したのはイタリアのリオですが(イタリアはあまりこのことにタブーがないようです)、ドイツではいまだにナチス時代のことはタブーとなっているようです。

   
以下は2009/06/30 作成  

IXO MUS021 MERCEDES-BENZ 500K AUTOBAHN-KURIER  1935 1/43

 イクソのMUSEUMシリーズ新製品のベンツ 500Kを紹介します。ポルシェが設計したスポーツカーSシリーズの後継車380K(8気筒3.8L 120HP)は1933年に登場し、翌年には500K(5L 160HP)、1936年には540K(5.4L 180HP)と排気量を拡大していきました。KはKompressor(過給器)の意で、スーパーチャージャーを備えていました。シャーシには全輪独立懸架、全輪サーボ付油圧ブレーキなど先進的な技術が使われていました。Sシリーズはレーシングカーとしても活躍したのですが、このKシリーズは純粋な高級ツーリングカーでレースで使われることは無かったようです。


モデルとなっている500Kは「アウトバーン・クリエール」(アウトバーンの急使)と名付けられた2シータ車で、アウトバーンを使って高速(最高速160km/h)で移動することを想定した車でした。

benz500k 1935
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 元々このミニカーはフランスのミニカー付き雑誌「Mercedes-benz Collection」(アルタヤ)用に作られた物で、今回それがイクソのカタログ・モデルとなったものです。ベンツのKシリーズのミニカーのほとんどは一番見栄えがする540Kのロードスターですから、この一風変わった500Kのクーペは目新しさがあって面白いモデルだと思います。(最近は昔ならモデル化されなかったようなマイナーな車種がモデル化されますね)

 ミニカーの出来ですが、このシリーズの標準以上の出来映えだと思います。フロント・グリルのメッシュや、ワイパーのエッチング・パーツ、ボディのクロームモールなどが繊細に再現されています。モデルとなった実車の写真(参照サイト)と見較べてみると、実に忠実にモデル化されていることがよく分かります。

以下は2009/06/30 作成  

La MASERATI 10 MASERATI A6G 2000 SPYDER FRUA 1952 1/43

 戦前のマセラティは競争力のあるレーシングカーを開発し、そのレプリカを販売するといった商売をやっていました。戦後の1947年になって初めて一般市販のスポーツカーが登場します。ピニンファリーナなどが架装する特注ボディに、直列6気筒1500cc (65hp)エンジンを搭載したA6 1500でした。1951年には2000cc(100hp)にエンジンを強化した、A6G 2000が追加されています。


A6のボディは有名なカロッツェリアがクーペやスパイダーを色々と手掛 けていたようです。今回のミニカーのモデルとなっている車は、カロッツェリア フルア(FRUA)製のスパイダーで、5台しか製作されなかったということです。

maserati a6g 1952
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 ミニカーはマセラティ創立90周年記念として2005年にイタリアの出版社が企画した「La MASERATI I modelli che hanno fatta la storia(マセラティ 歴史的なモデル)」というシリーズ物の一つです。従って新製品ではないのですが、最近オークションで入手しましたので紹介いたします。製造メーカーは「Grani & Partners」とミニカーの底板に表記されていて、中国のメーカーのようです。このシリーズは全部で25種類あり、今までモデル化されていなかったKARIF(カリフ)などマセラティのめぼしいモデルが揃っています。 (シリーズを紹介してるWEBサイトはここ イタリア語ですがリストは分かります)

 このシリーズの出来映えはあまりレベルの高い物ではなく、スケールモデルとしてはやや癖のある造形が気になるものもあります。ただこのA6Gについてはその作風がクラシックカーに合っているようで、かなり良い線を行っています。フロントやリアは実車のイメージが良く再現されていて、カラーリングも実在の実車に即しています。(ただスポークホイールの造形が安っぽいのは値段相応ですが) 今までモデル化されていなかった初期のマセラティ市販スポーツカーのミニカーとして貴重な存在だと思います。

 
以下は2009/05/29 作成

ALTAYA Voitures d'Antan 55 TALBOT LAGO 4.5 1956 1/43

 今回は私の好きな優雅なフランスの高級スポーツカーです。タルボは元々イギリスとフランスに工場があった大衆車メーカーでした。1935年にフランスの工場をアンソニー・ラーゴが買い取り、その後はタルボ・ラーゴというブランド名で高級なスポーツカーを1960年まで生産していました。1950年にはルマンでT26が優勝するなど、当時のレースで大活躍していました。モデルとなった車はタルボ・ラーゴの最後のモデルで、標準では2.5Lエンジンを搭載していたようです。ただ名前に4.5と付けてあることから、T26に搭載されていた6気筒 4.5Lエンジン(170HP)を搭載した高性能版(多分あったと思う)なのでしょう。
talbot lago 1956
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 ミニカーはフランスのアルタヤ「Voitures d'Antan 」シリーズの物でメーカーはイクソです。「Voitures d'Antan 」は英訳すると「Car of Yesteryear 」ということで、フランスの国産名車コレクションといったところでしょうか。このシリーズを紹介しているWEBサイトを見つけましたが、アルタヤはそれ以外にも非常に多くのシリーズがあることが分かります。(色々と欲しくなるので、見ない方がいいですが) なおこのミニカーは国内のオークションで入手しました。


ミニカーの出来映えですが、雑誌付きミニカーの標準的なレベルです。フランス車らしいブルーの車体に黄色いライトは実車に即したカラーリングで、この車の雰囲気を良く再現しています。また今までモデル化されていない点では貴重な存在のミニカーでもあります。

 
以下は2009/05/05 作成  

IXO MUS020 MERCEDES-BENZ NURBURG 460 PULLMAN  1931 1/43

 イクソのMUSEUMシリーズ新製品のベンツ ニュルブルグ 460です。オーソドックスなセダン・スタイルで見た目は地味ですが、有名な770K グロッサーメルセデスが登場する前の最高級車でした。ベンツ初となる8気筒エンジン(4.6L 80HP)を搭載し、全長4.9m車重2tの大型リムジーンです。当時のベンツ車のラインアップには、6気筒2.6Lの「シュトゥッツガルト 260」と6気筒3.5Lの「マンハイム 350」があり、それぞれの車名は1926年にメルセデス ベンツとして合併する前のダイムラーとベンツの本拠地の地名を表していました。(同様にニュルブルグも地名です)


この時代のベンツ車は地味なのでほとんどモデル化されておらず、これ以外にはエリゴール製のニュルブルグぐらいしかありません。多分よほど好きな人にしか買ってもらえない車種だと思います。

benz 460 1931
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 元々このミニカーはフランスのミニカー付き雑誌「Mercedes-benz Collection」シリーズ用に作られたモデルで、8気筒エンジンを搭載した最初のベンツといったことでモデル化されたのでしょう。出来映えとしてはイクソの標準的なレベルで良くできています。特にアーティレリーホイール(木製ホイール)、フロント・グリル(Nurburgのロゴ付き)、リアのトランクなど良く再現してあります。またこのベージュと茶のツートンカラーもいかにもそれらしい感じがします。

 MUSEUMシリーズの新製品はこのMUS020とMUS021 ルノー スープラステラ が追加されています。ルノーは当サイトで2007/8に「VOITURES CLASSIQUES」シリーズのものを紹介していますが、その色違いです。

   
以下は2009/04/27 作成

IXO PREMIUM X PR0003 GM CADILLAC ELDORADO CONVERTIBLE 1976 1/43

 GMの破産が取りざたされている現在、栄華を極めた時代のアメリカ車は懐かしい存在です。そんな訳でプレミアムXのもう一台のアメリカ車も買ってしまいました。このキャディラックもやはりサイズダウンされる直前の年式をモデル化しています。


キャディラックのなかでもパーソナルな性格のエルドラドは全長5.7m程でサイズ的にはこれでも小さい方で、フォーマルなリムジーン(フリートウッド 75)になるとなんと全長6.4mもありました。またコンバーチブルはキャディラックでは、エルドラドだけに設定されていたものです。さらに安全基準の強化によりオープンカーが消えていったなかで、このコンバーチブルは当時では唯一の存在だったとのことです。そんな訳でこのキャディラックは栄華を極めた時代の最後の一台といえる車なのです。

cadillac1976
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 前回のリンカーンも良かったですが、このキャディラックは派手なオープンカー仕様であるところがより一層アメリカ車らしいです。リンカーンは格納式ヘッドライトでフロントがあっさりしていますが、こちらは角形4灯のヘッドライトでフロント・グリルも良く再現されています。モールディングが銀塗装処理となっていますが、これをMUSEUMシリーズでよく使っているメッキ処理にすればもっとそれらしくなったと思いますがコスト的に厳しいのでしょう。室内はミニチャンプスなどに比べるとややあっさりした仕上げですが、これでも十分だと思います。なお色違いで青があってそちらは白いトップが付いているのですが、トップを格納したこのモデルの方が室内が良く分かります。

   
以下は2009/04/23 作成  

IXO PREMIUM X PR0001 FORD LINCOLN CONRTINENTAL MK V 1979 1/43

 プレミアムX(PREMIUM X)は今年のニュルンブルグのトイフェアで発表されたイクソの新しいシリーズです。材質はレジンで、500から1000台の少量生産モデルを作るそうです。このシリーズ最初のモデルとなったのが、リンカーン コンチネンタルです。何故このリンカーンが選ばれたかというと、この1979年式が古き良き時代の(つまり'ばかでかい')アメリカ車最後のモデルだからです。


このマークVは全長が5.8mもありますが、この翌年の1980年のマークVIは5.6mと一回りサイズダウンされ、さらに1983年のマークVIIでは5.1mとずいぶん小さくなっています。マークVの車重は標準で2tを軽く超えていて、搭載するエンジンはV型8気筒7.5L(365HP)と燃費などという概念が無い時代の車でした。

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 そんなわけでこのミニカーの一番の魅力はその大きさで、13cmを超える迫力の大きさになっています。このサイズでダイキャスト製ならずっしりとした存在感があるのですが、これは材質がレジンなので拍子抜けするぐらいに軽いです。この軽い感じがいまいちですが、フロント・グリルや室内など細かいところが良く作り込んであり、この時代のアメリカ車を見事に再現した魅力的なミニカーとなっています。またこの薄い空色のカラーリングは実車に忠実で、実際に昔見たことがあったと思います。色違いとして茶色のツートンカラーも出ています。

   
以下は2009/03/10 作成  

IXO MUS017 FORD LINCOLN CONTINENTAL 1939 1/43

 イクソのMUSEUMシリーズ新製品のリンカーン コンチネンタルです。この初代コンチネンタルは、リンカーンが高級車としての地位を確立させた有名なモデルです。リアにスペアタイヤを背負った、このコンチネンタル・スタイルは、80年代までずっと継承されていました。


コンチネンタルは、その名声から多くのミニカーが作られています。1/43サイズではリオ、ブルックリン、ブービィ、デルプラドなどがモデル化しています。私がベストだと思うのはリオのモデルで、バリエーションが3種類も作られています。また後期型のモデルとしては、ブービィもなかなかいいと思います。さて今回のイクソのモデルなんですが、残念ながら今ひとつの出来映えで、従来のモデルを凌駕することはできませんでした。

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 まず最初に違和感があるのは車幅が広すぎることです。実車の車幅は約1.8mですが、このミニカーは縮尺から換算すると2mほどもあり明らかに広すぎます。どうしてこうなったのか分かりませんが、この寸法の違いでコンチネンタル本来の美しいデザインが間の抜けたデザインになってしまいました。次にこの変な色ですが、月に100台限定の高級車ですから定番の紺か黒にしておけば良かったと思います。(ちなみに「VOITURES CLASSIQUES」シリーズでは茶色になってます) さらにいうと、このシリーズの長所であったマスコットの再現がこのモデルでは手抜きしてあります。 (デルプラドでさえマスコットを再現してるのに。。。) 

 イクソのMUSEUMシリーズですが、新製品としてベンツ150Hが追加されました。これは昨年の11月にフランスのミニカー付き雑誌「Mercedes-benz Collection」の物として紹介したモデルの色違いです。 (若干仕上げのレベルが違うようですが)

   
以下は2009/02/18 作成  

IXO CLC198 GM CHEVROLET CORVETTE STINGRAY 1963 1/43

 昨年の8月に発売されたイクソのクラシックシリーズのコルベットです。最近入手したのですが、非常に素晴らしい出来映えなのでタイムリーではありませんが紹介することにしました。


1963年型に発表された2代目(C2)のコルベットにはスティングレーという名前が付け加えられました。スティングレーとは魚のアカエイの意で、その名のとうり鋭角的で独創的なデザインに特徴的な格納式のヘッドライトを持ち、初代同様FRP製のボディでした。C2にはオープン タイプもありましたが、クーペが基本スタイルでした。特に分割タイプのリアウインドーを持つ初期型が現在でも非常に人気があるそうで、このイクソのミニカーもその初期型をモデル化しています。

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corvette1963 2
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 コルベットC2は有名な車ですが、1/43のミニカーは何故かあまり作られていません。コーギーの当時物が一番定番のミニカーですが、このミニカーは1/43より少し小さく出来ています。したがって1/43ではフランクリン ミント製(60年代車シリーズ)が、今まではベストの出来でした。ミニチャンプスあたりがそのうちに作ると思っていましたが、イクソが先にやりました。

  イクソのミニカーですから、出来映えはいいに決まっているのですが、微妙なボディラインを持つコルベットC2をかなり忠実に再現していると思います。突き出したノーズ部分などがやや不格好格に見えますが、あまり格好良くデフォルメをかけていないせいだと思います。ワイパーやボンネット上のグリルにエッチングパーツを使い、リアの極めて細いアンテナ(触ると確実に折れる)など細かい部分も通常のイクソのモデルより手がかかっているように思います。値段もこの仕上げを考えればかなりリーズナブルだと思います。

   
以下は2009/02/10 作成  

IXO MUS016 MERCEDES-BENZ SSK 1928 1/43

 イクソのMUSEUMシリーズ新製品のベンツSSKです。ポルシェの設計によるベンツ SS(Super Sportの略)は戦前最強のツーリングカーでした。このSSのホイールベースを短縮してレース用に機動性を高めたのがSSKで、6気筒6.8L(225HP)エンジンを搭載し最高速200km/hでした。わずか40台ほどしか生産されておらず、ほとんがレース用に使われましたが、ごく数台は豪華なスポーツカーとして富裕層に市販されたそうです。


SSK並びにその軽量強化版SSKLは、これまでにもたくさんミニカー化されてきました。その中でもソリドのものがこれまでは一番出来が良かったのですが、最新の技術で作られた今回のイクソ製が当然のことですが最良のミニカーとなってしまいました。

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 25年以上も前の古いソリド製もプロポーションでは遜色はないのですが、細かい部分の仕上げで大差がついてしまいます。特にこのイクソ製はベンツのロゴの付いたフロント・グリル、ヘッドライト、スポーク・ホイール、フロント・サスペンションなどが実車に忠実に再現されています。またボンネットのスリット部分が黒く墨入れされているのも、ずいぶん手間が掛かっています。

SSKのモデルとして少し変わっていると思ったのは、ヘッドライトの下に長いホーンが付いていることです。このような実車が存在するのかWEBでSSKの画像をさがしてみたら、よく似たホーンの付いた実車がありました。白いスポーク・ホイール、ヘッドライト部分などもよく似ていますので、この車がモデルになっているようです。

 
以下は2009/01/17 作成

IXO MUS014 DELAHAYE 165 FIGONI FALASCHI 1938 1/43

 イクソのMUSEUMシリーズ新製品のドライエです。このフランスの高級スポーツカーのミニカーは、当HPで2007年3月に「VOITURES CLASSIQUES」シリーズとして紹介したものと基本的には同じです。、私はこのようにブランドが違うだけで中身が同じ物は原則として購入しないのですが、今回は次の2つの理由から購入しました。


まずこのデザインのドライエが格別に好きなので2台保有しても良かったこと。次に「VOITURES CLASSIQUES」シリーズとイクソのカタログ・モデルとの仕上げの違いを確認したかったからです。今回はこの仕上げの違いを中心に記載しますので、実車の概要などは前回の紹介記事を参照してください。

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delahaye1938 2
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 まずカラーリングはどちらも赤ですが、イクソのカタログ・モデルの方がやや落ち着いた赤茶色に近い色になっています。私の好みとしては明るい赤の方が好きですが、どちらも悪くありません。次に細部の仕上げですが、室内のメータの印刷処理や細かいパーツ類も全て同じです。同じ型を使っているミニカーで細かなパーツを変えているものがありますが、このシリーズではそのようなやり方はしていないようです。

 ではどこが違うのかというと 唯一違うのはクローム・モール類の処理です。「VOITURES CLASSIQUES」シリーズは全て銀色の塗装ですが、イクソのカタログ・モデルでは全てメッキ仕上げになっています。ただ実際にメッキ処理しているのではなく、メッキのように見える特別な塗装処理を施しているようです。実車ではクロームメッキされたモールですので、メッキ処理のほうがモデルとしての再現性が高いということです。どれぐらいコストが違うのかわかりませんが、雑誌付きミニカーと差別化する方法としては実に巧妙なやり方だと思います。ただ銀塗装処理もそんなに悪くはありません。年代物の車にはピカピカのパーツよりかえって似合う場合もあります。

 
以下は2009/01/13 作成

ALTAYA VOITURES CLASSIQUES 34 CHRYSLER IMPERIAL LE BARON 1933 1/43

 クライスラーの最高級車インペリアルです。当時のインペリアルはデューセンバーグ、キャディラックと肩を並べる超高級車で、インペリアルに特化したWEBサイトがあることからもその人気が高いことがわかります。エンジンは直列8気筒6.3L(125HP)を搭載し、2tもある巨体を最高速160km/hまで引っ張りました。

 

この後席にもウインド・スクリーンが付いたルバロン製のオープンカー(デュアル・カウル・フェートン)は特別に高価で、たった80台ほどしか製作されていないとのことです。(インペリアル全体で生産台数は約3300台です) ミニカーはフランスのミニカー付き雑誌「VOITURES CLASSIQUES」の物で、オークションで入手しました。今回のインペリアルもこのシリーズらしい魅力的な車種です。

chrysler1934 1
chrysler1933 2
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 ボディカラーがやや地味ですが、出来映えはいつものように手堅いです。フロントのホーンやライト類、スペア・タイヤ部分についたミラー、ホワイトリボン・タイヤなど実車の装備が良く再現されています。またこのシリーズの特長ですが、フロントのマスコットが良くできています。インペリアルのマスコットはガゼル(gazelle:大きな角を持つ鹿のような動物)が疾走しているもの(WEB画像)ですが、かなり良く再現されていると思います。(かなりオーバースケールですが、これぐらい大きくしないと形がわかりません)

 イクソ新製品のドライエが入手できたので、次回にでも紹介する予定です。

 
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