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GP ビーチ バギー イギリス 1968年
バギー(BUGGY CAR)とは、主に砂浜や砂漠などの悪路踏破性を重視した軽量な自動車です。海辺のレジャーに使用するビーチ バギー、砂漠走破用のサンド バギー、雪路走破用のスノー バギーなどの種類があります。ビーチ バギーで一番有名なのはデューン バギーと呼ばれたメイヤーズ マンクス(MEYERS MANX)で、1960年代のアメリカでサーファーなどに絶大な人気がありました。メイヤーズ マンクスはB.メイヤーズ(Bruce F. Meyers)がフォルクスワーゲン ビートルのシャーシのホイールベースを短くして、そこにグラスファイバー製のボディを載せたカスタムカーでした。メイヤーズ マンクスは他のカスタムカー ビルダーにコピーされよく似た亜流がたくさんありました。(実車画像→ メイヤーズ マンクス)
メイヤーズ マンクスの人気はヨーロッパにも波及しました。イギリスのGP SPEED SHOP(自動車ディーラー)はメイヤーズ マンクスをイギリスの道路環境に合わせて改良し、GP ビーチ バギーとして販売しました。この車は当時のロンドンの若者にかっこいい車とみられてヒットしたそうです。本家のメイヤーズ マンクスとの意匠権争いに勝ったので、GP(Grand Prixの略)というブランドでの商売が出来たようです。ロングホイールベース仕様が追加されるなど、1980年代初めまで人気があったそうです。
ミニカーはコーギーの当時物で1970年に発売されました。イギリスで人気があったGP ビーチ バギーをモデル化しています。メイヤーズ マンクスとはフロントパネルの形状などが違っているようですが、私にはどこがどう違うのか明確にはわかりません。当時のミニカーとしては一般的な出来ばえで、ホイールが当時流行していたスピードホイールなのがいまいちです。屋根に積んでいるサーフボードは取り外しができます。ただ取り付けるときに少し力を入れすぎると、サーフボードを固定するレール部分が画像のように切れてしまいます。(ボンドで補修してあります) コーギーはUS レーシング バギーという名前の競技用のバギーもモデル化していました。ディンキー(英)製の当時物ミニカーにもビーチ バギーがあり、それもGP ビーチ バギーの派生車かもしれません。メイヤーズ マンクス/デューン バギーの当時物ミニカーはポリトーイとオートピレンがあり、最近の物ではソリドの1/18やNEOやBOSモデルなどのレジン製があります。 以下はフロント/室内の拡大画像とリア/サーフボードを取り外した状態の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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イエロー サブマリン ’ビートルズ’ イギリス 1968年
ビートルズは1960年代に世界中を熱狂させたロックバンドです。そのビートルズの11作目のアルバムであるイエロー サブマリンは1969年に発売され、1968年に製作されたアニメ映画イエロー サブマリンのサウンドトラック版でもありました。アニメ映画イエロー サブマリンはビートルズのメンバーが登場するおとぎ話で、その話の中に題名となっているイエロー サブマリン(黄色の潜水艦)が登場します。
このイエロー サブマリンのモデル(ミニカー?)はコーギー製で、映画とタイアップして1969年に発売されました。実在する潜水艦ではないのでアニメを参考にしたコーギーの創作物で、ハッチを開くとビートルズのメンバーが顔を出すなどのコーギーらしいギミックが付いた楽しいモデルに仕上げられています。(フロントのハッチはコーギーがギミック用に追加したと思われます)
最初のオリジナルモデル(型番803)は1969年から1972年まで販売され、約4万台以上が売れました。(当時のコーギーとしてはあまり売れていない部類) その後1996年に型番CC05401、1999年に型番CC05403、2008年に型番BT78211で復刻版が販売されています。復刻版はオリジナルとハッチの色が違うなど少し変更されていますが、基本的な部分はオリジナルとほぼ同じものです。また型番CC05404でギミックを簡略化してサイズを一回り小さくしたモデルが2000年に発売されています。
当方の所有する物は1999年発売の2回目の復刻版で、これにはビートルズのフィギュア(メタル製で高さ約54㎜ 約1/32サイズ)が付属しています。5250台の限定版で当時の値段は8000円と結構高い物でした。以下このイエロー サブマリンのギミックについて簡易動画で説明します。(画像のマウスオーバーやタップで動画がスタートします) まずは前後ハッチの開閉です。ハッチ下の左側面の黒のレバー(オリジナルは無塗装の金属肌)を下に押すとハッチが開いてメンバーが顔を出します。フロントハッチの先頭にいるのがリンゴ スター、その後ろがジュージ ハリスン、リアハッチで左側を向いて眼鏡を掛けているのがジョン レノン、その後ろがポール マッカートニーです。
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BLMC ミニ クラブマン イギリス 1969年
1969年にミニはMK IIIとなりましたが、フロントグリルと室内をモダンに変更したミニの高級版がクラブマンの名前で追加されました。同時にミニのワゴン版のカントリーマンとトラベラーはクラブマン エステートにかわりました。クラブマンはメカ的にはMK IIIと同じで、セダンとエステートは4気筒998cc(39HP)エンジン、ラジアルタイヤや3連メータを装備した高性能版の1275 GTは4気筒1275cc(60HP)を搭載していました。なお1275 GTの正式名称は「ミニ 1275 GT」で外観はクラブマンですが、クラブマンのシリーズではなく、1971年に生産中止となったミニ クーパーの後継車でもありました。
クラブマンはノーズが長いので衝突安全性に優れているなどオリジナルのミニより時代に即していました。ただミニの独特な顔付を変えてしまったことと高価であったことから評判は良くなかったようです。(確かにフロントと従来のキャビンのデザインには違和感があります) クラブマンと1275 GTは1980年に生産中止となり、オースチン メトロにモデルチェンジしました。クラブマン シリーズの総生産台数は約47万台、1275 GTの生産台数は約11万台でした。オリジナルのミニは1976年にMK IV、1984年にMK V、1990年にMK VI、1996年にMK VIIに発展し外観やメカに大きな変更がないままで、2000年まで生産され総生産台数は530万台でした。ミニを生産していたローバー社は1994年にBMW傘下となり、2000年にはBMW製ミニが登場しました。
ミニカーはディンキー(英)の当時物で1975年に発売されました。当時のディンキーは最盛期を過ぎてまともな乗用車のミニカーは少なかったのですが、これはその中でもましなミニカーの一つでした。1/38と中途半端なサイズでフリーホイールがやや見苦しいですが、プロポーションは悪くなくまずまずの出来ばえです。実車が不人気だったせいで、当時物ミニカーはこれぐらいしか無いので、その意味では貴重なミニカーです。最近の物では、バンガーズ、オックスフォード、スパーク(レジン製)のセダンとエステートと1275 GTなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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オースチン 1300 GT イギリス 1969年
ADO16シリーズの3番手としてオースチン 1100が1963年に登場しました。モーリス 1100のオースチン版でフロントグリルとエンブレムが異なるだけで、性能等は同じだったようです。1967年のマイナーチェンジでテールフィン部分を変更したMK IIとなり、モーリスとオースチンは幅を広げた新しいフロントグリルで統一されました。またこのマイナーチェンジで、ADO16シリーズの全ブランドに1275cc(58HP)エンジンを搭載した1300が追加されました。
1968年にはMG版の高性能仕様がなくなったので、その代わりとしてエンジンを71HPにパワーアップしたスポーティなオースチン 1300 GTが1969年に設定されました。1971年にはADO16シリーズのMG版とモーリス版がなくなり、オースチン 1300はMK IIIに発展しました。ADO16シリーズではオースチンの生産台数が一番多く、約110万台が1974年までに生産されました。
ミニカーはビテス製で1998年頃に発売されました。ビテスはモーリス、オースチン、MGなどADO16シリーズを20種類ほどモデル化しています。ビテスのADO16シリーズはプロポーションが良く、グリルやホイールなど各ブランドの違いをきちんと作り分けてあるので、集めると楽しいシリーズです。当サイトではモーリス、オースチン、MG、バンデン プラを紹介しています。これはオースチン 1300 (MK II)の高性能版1300 GTをモデル化しています。(左ハンドルなので輸出仕様のモデル化のようです) ブラックアウトされたフロントグリル、レザートップ、スポーティなホイールなど1300 GTの特徴が再現されています。なおMK IIから小さくなったリアのテールフィンについては、MK Iのままで変えていないようです。(ほんの少しだけの違いですが。。) これ以外のミニカーとしてはヴァンガーズやオックスフォードがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ディムラー ソブリン イギリス 1969年
1896年に設立されたイギリス最古の自動車メーカー ディムラー モーター社は1910年にバーミンガム スモール アームズ(Birmingham Small Arms 略称BSA)社の傘下となり、軍用車の製造を始めました。第1次世界大戦中は世界初の戦車や軍用車の製造を行い、第2次世界大戦中はディムラー ディンゴ 偵察車として知られる装甲車など軍用車の製造を行いました。(実車画像→ ディムラー ディンゴ 偵察車)
第2次世界大戦後に自動車が大量生産されるようになり、手作りで高級車を製造していた自動車メーカーは存続が難しくなりました。高級車以外に軍用車も製造していたものの、ディムラーもその流れには逆らえず、親会社のBSAは1960年にデイムラーをジャガーに売却しました。ジャガーはディムラーのブランド名を存続させることとし、既存のマジェスティックなどはそのまま製造されデイムラーの工場でジャガーの製造もおこなうようになりました。1962年にはジャガー MK IIのデイムラー版としてディムラー製V型8気筒2.5Lエンジンを搭載しラジエターグリルにデイムラー伝統のフルート(縦溝)を刻んだデイムラー 2.5 V8 サルーンが登場しました。
1966年にジャガー 420のディムラー版がディムラー ソブリン 420の名前で登場しました。ソブリンはジャガーと同じ6気筒4.2Lエンジンを搭載していましたので、ジャガー 420とディムラー ソブリン 420はフロントグリルとエンブレムが違うだけの姉妹車となりましたが、車格的にはディムラーの方が高級という格付けでした。1969年にソブリン 420の後継車としてジャガー XJシリーズのディムラー版が登場しました。XJ12と同じ12気筒エンジン搭載車はソブリンではなくダブルシックスという伝統的な名前で1972年に発表され、そのロングホイールベース版のバンデン プラ仕様も追加されました。ジャガー(ディムラーも含む)のセダンはXJシリーズにまとめられ、その後1986年と2003年のモデルチェンジでも独特のスタイルが継承されました。なお1983年からディムラー ソブリンはジャガー XJシリーズの上級グレードとなりジャガー ソブリンに名前が変更されました。
ミニカーは2003年に発売されたコーギー系列のバンガーズ製です。バンガーズはジャガー XJシリーズを20種類ほどモデル化していますが、これはそのバリエーションで数種類の色違いがあります。バンガーズのミニカーはヘッドライトにラインストーンを組み込んだところなど昔のコーギー風の懐かしい作風で、実車の雰囲気がうまく再現されています。また作風はレトロですが、エッチングメタル製のワイパーや室内の造形など細部は結構リアルに仕上げてあり、上部にフルート(縦溝)が刻まれたディムラーのフロントグリルも綺麗に再現されています。これ以外のソブリンのミニカーはネオ(レジン製)があります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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