ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

FIAT 124 SPORT SPIDER 1967 ITALY

FIAT 124 SPORT SPIDER
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 124 SPORT SPIDER


VITESSE 046A 1/43 93㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.97m 全幅約1.61m エンジン 変速機: DOHC4気筒 1438㏄ 90HP 5段変速
性能: 最高速174km/h  データーベースでフィアット 124のミニカー検索

フィアット 124 スポルト スパイダー イタリア 1967年

 

 1967年にフィアット 124にピニンファリーナのデザインによる2+2シーターのオープンカーのスポルト スパイダーが追加されました。124のホイールベースを短縮して、フェラーリ並みのかっこいいデザインのボディが架装されていました。高性能なDOHC 4気筒1.4L(90HP)エンジンが搭載され5段変速で最高速174km/hと高性能で、4輪ディスクブレーキが採用されていました。スポルト スパイダーはライバルのアルファ ロメオのデュエット スパイダーを意識した設計でしたが、スポルト スパイダーは+2の後部座席があるなどより実用的でした。

 

 1970年のマイナーチェンジでフロントグリルの意匠が変更され、エンジンが1.6L(110HP)に拡大されました。1974年には1.85L(118HP)エンジンが追加されました。1979年のマイナーチェンジでは北米の安全基準対応で大型の衝撃吸収バンパーを装着しました。また排ガス規制対応でエンジン出力が低下したので、燃料噴射を採用した2L(100HP)エンジンに変更されました。北米で人気が高く1982年以降はフィアットからボディを製造するピニンファリーナのブランドに変わって1985年まで生産されました。総生産台数は約15万台でした。

 

 

 ミニカーは1996年に発売されたビテス製です。当時のビテスは倒産する少し前の絶頂期で当時としては一級品のミニカーを製作していました。(あまりに多くのバリエーションを出したことで在庫過多で倒産したらしいです) この124 スパイダーもプロポーションが良くピニンファリーナ製の美しい実車がよく再現されています。灯火類や室内などの細部も結構リアルに仕上げられています。ビテスには幌を閉じた仕様やアバルト ラリー仕様などのバリエーションが30種類ほどあります。これ以外の124 スパイダーのミニカーはポリトーイの当時物、サンスターの1/18、オートアートの1/18、スターラインなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 124 SPIDER 1
FIAT 124 SPIDER 2

 以下は1969年に発売されたポリトーイ製のフィアット 124 スパイダー (1/43 型番555)の画像です。これはポリトーイが廉価版ミニカーを作り始めた頃の物で、バンパーと底板の一体化やテールライトの塗装処理の省略などでコストダウンをしています。したがってなんとなく安っぽくてあまり出来が良くないです。ただしボンネット開閉ギミックを付けてあることや見た目の良くないフリーホイールを使っていないという点では、これ以後のフリーホイールを使った廉価版シリーズよりはましな出来ばえです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 124 SPIDER 3
FIAT 124 SPIDER 4

 124 スパイダーをアバルトがチューンしたラリーカー 124 アバルト ラリーが1972年に登場しました。WRC(世界ラリー選手権)に参戦するフィアット グループのランチア フルヴィア 1.6HF ラリーの後継車とする為に約1000台が生産されました。アバルトにより後輪サスペンションが独立懸架に変更され、DOHC 4気筒1.75Lエンジンは128HPにチューンされていました。外観的には前後のバンパーが硬質ゴムのオーバーライダーに変えられ、FRP製オーバーフェンダーが追加され、ホイールもアバルト製のマグネシウムホイールに変えられました。後部座席は外されロールバーが追加され、ソフトトップはFRP製ハードトップに変えられました。またボンネット/トランクリッドが黒のFRP製に変えられ軽量化されていました。

 WRCではフィアットのワークスカーとして、1972年アクロポリス 優勝、1973年ポーランド 優勝、1974年ポルトガル TAP 優勝など活躍しています。1974年以降はランチア ストラトスが登場しましたが、1975年までランチア ストラトスに次ぐ成績を上げていました。ちなみに2015年にマツダ ロードスターの姉妹車であるフィアット 124 スパイダーが発表され、その高性能版のアバルト 124 スパイダーも追加されました。1960年代の124 スパイダーの雰囲気を感じさせるデザインになっていました。(実車画像→ フィアット 124 スパイダー 2015)

 以下は1996年に発売されたビテス製のフィアット 124 スパイダー アバルト ラリー (1/43 型番049B)の画像です。上記の124 スパイダーのバリエーションで実車同様に、バンパー、ホイール、ハードトップが変えてあり、リアシート部のロールバーもちゃんと再現してあります。ラリー仕様も含めて約10種類ほどのバリエーションがありました。124 スパイダー アバルトのミニカーはビテスの型を引き継いだサンスターの物もありますが、基本的にはビテスと同じものです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 124 ABARTH 1
FIAT 124 ABARTH 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 124 ABARTH 3
FIAT 124 ABARTH 4

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FIAT 125 1967 ITALY

FIAT 125
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 125


MERCURY 25 1/43 100㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.22m 全幅約1.61m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 1.6L 90HP 4段変速
性能: 最高速160km/h  データーベースでフィアット 125のミニカー検索

フィアット 125 イタリア 1967年

 

 1967年にフィアット 1300/1500の後継車としてフィアット 125が登場しました。125は124の上級車として登場したのですが、シャーシは先代の1500を改良したもので、そこに124のホイールベースを延長したボディを載せ、124のスポーツ仕様のDOHC 4気筒1.6L(90HP)エンジンを搭載していました。外観では角形4灯式ヘッドライトを採用したスタイルで124との差別化を図っていました。4段変速で最高速は160km/h、4輪ディスクブレーキを標準装備し優れたハンドリングのスポーティな中級車でした。

 

 1968年にはエンジンを100HPにパワーアップし5段変速で最高速170km/hに向上した高性能な125スぺシャルとなりました。1970年のマイナーチェンジでフロントグリルとリアライトなどが意匠変更され、内外装に豪華な設定がされた125スぺシャル シリーズIIとなりました。1972年まで生産され、総生産台数は約60万台でした。後継車はフィアット 132でした。

 

 

 ミニカーは1969年に発売されたマーキュリー製の当時物です。1960年代のマーキュリーのミニカーは実車の雰囲気をうまく再現した物が多く、この125もボクシーなスタイルがよく再現されています。ただしヘッドライトに丸型のライン ストーンを使っているので、丸形4灯式ヘッドライトに見えてしまうのがやや惜しいところです。ボンネット/ドア/トランクが開閉するフルギミック付です。これ以外の125の当時物ミニカーはポリトーイの廉価版EXPORTシリーズがありました。当時物以外ではスターラインの125スペシャルがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 125 1
FIAT 125 2

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ALFA ROMEO TIPO 33 SPIDER PROTOTIPO 1967 ITALY

ALFA ROMEO TIPO 33 SPIDER PROTOTIPO
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO TIPO 33 SPIDER PROTOTIPO


MERCURY 64 1/43 96㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.96m 全幅約1.76m エンジン 変速機: DOHC V型8気筒 2L 270HP 6段変速
性能: 最高速300km/h  データーベースでアルファ ロメオ ティーポ 33のミニカー検索

アルファ ロメオ ティーポ 33 スパイダー プロトタイプ イタリア 1967年

 

 アルファ ロメオは1951年にF1 GPから撤退しました。その後1960年代になって、プロトタイプクラスのスポーツカーの開発を始めました。最初はTZ2の4気筒1.6Lエンジンを使っていましたが、すぐにV型8気筒2L(270HP)エンジンに変わり、そのエンジンをミドシップ搭載したティーポ 33が、1967年に登場しました。ティーポ 33は1967年のスポーツカー選手権に出場しましたが、信頼性や競争力が低く、めぼしい結果を出していません。

 

 ティーポ 33の公道仕様が33 ストラダーレです。DOHC V型8気筒2L(230HP)エンジンを搭載し、レース仕様ほぼそのままの高性能車で、ごく少数が1967年から生産されました。ティーポ 33のシャーシはコンセプトカーにも多く使われました。有名なところでは1968年のカラボ ベルトーネ、1969年のイグアナ イタルデザイン 、1969年のクーペ スペシャル ピニンファリーナ、1976年のナバホ ベルトーネ などがあります。

 

 

 ミニカーは1969年に発売されたマーキュリー製の当時物で、ティーポ 33の初期型(プロトタイプ)をモデル化しています。写実的なリアルさの観点ではいまひとつですが、センスの良いデフォルメで実車の迫力のあるボディデザインをうまく再現したマーキュリーの傑作です。昔のミニカーですので、前後カウル/ドアが開閉するギミックが付いています。ティーポ 33 初期型のミニカーはポリトーイの当時物でもありました。ティーポ 33のレース仕様はベストモデルがたくさんモデル化しています。また見た目がかっこいいティーポ 33 ストラダーレは最近になってミニチャンプスやオートアートがモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像と前後カウル/ドアを開いた状態の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ALFA ROMEO TIPO 33 SPIDER PROTOTIPO 1
ALFA ROMEO TIPO 33 SPIDER PROTOTIPO 2

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FERRARI 312 F1 1967 ITALY

FERRARI 312 F1
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 312 F1


BRUMM R255 1/43 93㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.97m 全幅約1.7m エンジン 変速機: DOHC V型12気筒 3L 360HP 5段変速
性能: 最高速 不詳  データーベースでフェラーリ 312 (F1)のミニカー検索

フェラーリ 312 F1 イタリア 1967年

 

 1966年からF1の排気量が3L(過給1.5L)に変わりました。それに対応したフェラーリ 312 F1が1966年に登場しました。エンジンはプロトタイプスポーツー カー 275P2用のV型12気筒3.3Lを3Lに変更したもので、シャーシはエンジンを構造部材としないセミモノコックを採用していました。1966年シーズンはベルギー GPとイタリア GPで優勝し、コンストラクタータイトルは2位(1位はブラバム)でした。

 1967年シーズンは後半にエンジンを3バルブ化して390HPにパワーアップしましたが、ドライバーの事故が相継いだこともあり、1勝もできませんでした。 1968年シーズンにはリアウィングを装着したロータス 49Bが登場し、312 F1もエンジンの上にウィングを装着するようになりました。(実車画像→ロータス 49B) その後ウィングは角度可変/サスペンション連動など複雑化していきました。この年もフェラーリはフランスGPで1勝しただけで、成績はふるいませんでした。 

 

 1969年シーズンでフェラーリはエンジンをさらにパワーアップしましたが、エンジンの信頼性が低くトラブルが多発しました。この年はフェラーリはリタイヤが多くオランダ GPの3位が最高の成績でした。ウィングについては大型化し高い位置に設定するハイマウント式となりました。しかし第2戦のスペイン GPでロータス 49Bがウィングの支柱が壊れたことでコントロールを失う事故を起こし、安全性の問題から次のモナコ GPからは高さの低い固定式に規制されました。

 

 

 1967年にロータスが初採用した小型軽量で信頼性の高いフォード コスワース DFVエンジン(V型8気筒3L)はF1用エンジンとして多くのコンストラクターに採用されました。このエンジンに対抗してフェラーリはVバンク角を180度にした新開発のV型12気筒エンジン(450HP)を開発し、それを搭載した312B F1が1970年に登場しました。Vバンク角を広げたことで重心が下がりマシンの操縦性が向上した312B F1はシーズン後半で4勝し、コンストラクタータイトルでロータスに次ぐ2位となりフェラーリは復活を遂げました。その後312B F1は312B2、312B3と改良され、1975年に312T F1に発展しました。(実車画像→フェラーリ 312T F1 1975)

 ミニカーはブルム製で1996年に発売されました。1967年のイタリア GPに出場して7位となった#2号車(ドライバー C.エイモン)をモデル化しています。ホイールやエンジンなどがそこそこリアルで、当時のミニカーとしては標準的な出来ばえでした。ブルムは312 F1関係のミニカーとして最初のウィング付、ハイマウント式ウィング付、前後にウィングを付けたテスト車、高さ規制後の低いウィング付の312に加えて、312Bから312 T5まで約50種類をモデル化しています。(バリエーション展開が多いのはブルムの特徴です) 当時物ミニカーとしてはソリド、ポリトーイ、ディンキーなどがありました。当時物以外では、カルツォ、ミニチャンプス、マテル、イクソなどたくさんあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FERRARI 312 F1 1
FERRARI 312 F1 2

 以下は1988年に発売された同じブルム製の フェラーリ 312 F1 1968年 (1/43 型番R171)の画像です。第6戦のフランス GPで優勝した#26号車(ドライバー J.イクス)をモデル化しています。312 F1のウィングは第4戦のベルギー GPで初めて採用されました。このマシンに装着されたウィングは角度を可変させることができたようです。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 312 F1 3
FERRARI 312 F1 4

 以下は1992年に発売されたソリド製の フェラーリ 312 F1 1968年 (1/43 型番7123)の画像です。ソリドの312 F1は1968年に型番167で当時物ミニカーとして作られました。それはウィングの付いていないタイプでしたが、1969年に型番167Bでウィングの付いたタイプに変更されました。この型番7123の312 F1は1992年にフェラーリのミニカーをまとめた12台セットの中の1台として再販売されたものです。ホイールが金属製からプラスチック製に変更されていますが、それ以外はほとんど当時物のままです。(貼っていませんがデカールが添付されています) 1960年代のビンテージミニカーながらブルムの物と比べてもあまり見劣りしないので、当時のソリドの出来ばえが素晴らしかったことが良くわかると思います。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 312 F1 5
FERRARI 312 F1 6

 以下は1999年に発売された同じブルム製のフェラーリ 312 F1 モデナ テスト車 ダブル ウィング仕様 1969年 (1/43 型番R294)の画像です。これはテスト車で、ボディの前後にハイマウント式のウィングを装着しています。このようなダブル ウィング仕様は1969年のマクラーレン M7Cやロータス 49Bなどで実際に採用されました。(実車画像→マクラーレン M7C) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 312 F1 9
FERRARI 312 F1 10

 以下は2000年に発売された同じブルム製の312 F1 1969年 (1/43 型番R301)の画像です。第2戦のスペイン GPでリタイアした#15号車(ドライバー C.エイモン)をモデル化しています。初期のウィングより高い位置に設定されたハイマウント式のウィングを装着しています。エンジン後部に追加された黒い箱は冷却系の補機だと思われます。エンジンの排気管と吸気管の取り回しが変更されて、フロントノーズにもウィングが装着されています。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 312 F1 7
FERRARI 312 F1 8

 以下は2000年に発売された同じブルム製のフェラーリ 312 F1 1969年 (1/43 型番R303)の画像です。第3戦のモナコ GPでリタイアした#11号車(ドライバー C.エイモン)をモデル化しています。このモナコ GPからハイマウント式ウィングが禁止されたので、ウィングが暫定的な処置をされた整流板的な物に変わっています。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 312 F1 15
FERRARI 312 F1 16

 以下は2000年に発売された同じブルム製のフェラーリ 312 F1 1969年 (1/43 型番R302)の画像です。第4戦のフランス GPでリタイアした#6号車(ドライバー C.エイモン)をモデル化しています。ウィング規制に対応した高さを抑えたウィングが装着されています。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 312 F1 13
FERRARI 312 F1 14

 以下は2000年に発売された同じブルム製のフェラーリ 312 F1 1969年 (1/43 型番R256)の画像です。第8戦のイタリア GPで6位となった#10号車(ドライバー P.ロドリゲス)をモデル化しています。ウィングの取り付け位置がエンジン後方からエンジン前方に変更され、エンジンの排気管と吸気管の取り回しが再度変更されて最初の312 F1と同じ状態に戻っています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 312 F1 11
FERRARI 312 F1 12

 以下は2000年に発売された同じブルム製のフェラーリ 312B F1 1970年 (1/43 型番R312B)の画像です。第9戦のオーストリア GPで2位となった#27号車(ドライバー C.レガツォーニ)をモデル化しています。エンジンが180°V型12気筒に変更されたので、エンジン搭載位置が下がっています。ウィングはロールバー上部から後方に延ばされたステーに付いています。ウィング後方の白い箱はオイルクーラーを収容したダクトです。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 312B F1 1
FERRARI 312B F1 2

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FERRARI 330 P4 SPIDER 1967 ITALY

FERRARI 330 P4 SPIDER
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 330 P4 SPIDER


JOUEF 7203 1/43 98㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.19m 全幅約1.7m エンジン 変速機: DOHC V型12気筒 4L 444HP 5段変速
性能: 最高速320km/h  データーベースでフェラーリ 330 Pのミニカー検索

フェラーリ 330 P4 スパイダー イタリア 1967年

 

 1966年ルマンでのファラーリ 330 P3の全車リタイアの雪辱を果たすため、330 P4が開発されました。外観は330 P3とほとんど同じですが、ルマンで問題があったブレーキの冷却性向上、ZF製ギヤボックスを自社製に変更、エンジンのパワーアップなどの改良が行われました。ワークスの330 P4のバックアップとして、プライベーター向けに330 P3の改良版である412P(当初は330P3/4と呼ばれた)も製作されました。

 

 このように万全の態勢で臨んだフェラーリの1967年シーズンは、まずデイトナで330 P4(412Pも含む)が1-2-3フィニッシュで優勝し、その後のモンザでも勝利しました。この状況に脅威を感じたフォードはルマン用にGT40 MK IVを準備しました。ルマンではフォードが序盤を優勢にすすめ、後半にフェラーリが食い下がりましたが、結局GT40 MK IVが優勝し330 P4は2、3位となりました。なおこの年のプロトタイプ スポーツカー選手権はフェラーリが獲得しました。今と違って当時のフェラーリは中小企業レベルでしたから、大企業のフォードを相手によく善戦していました。

 

 

 ミニカーは1992年頃に発売されたジョエフ製の精密さを売りものにしたシリーズの1台で、フェラーリ 330 P4 スパイダーをモデル化しています。330 P4のダイナミックなボディがうまく再現されていて素晴らしい出来ばえです。ドアとリアカウルが開閉し、室内やエンジンが再現されています。エンジン/サスペンションは1/43とは思えないほどリアルでとても良く出来ています。330 P4のミニカーは当時物ではポリトーイ、マーキュリー、メーベトイなどがありました。最近の物ではバン(BANG)、ブルム、イクソ、京商の1/64などがあります。なお330 P4のシャーシを使ったピニンファリーナのスタイリング実験車 250 P5をポリトーイとディンキーがモデル化しています。 以下はジョエフの330 P4のフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FERRARI 330 P4 1
FERRARI 330 P4 2

 以下は室内部分とエンジン部分の拡大画像です。室内はシートベルトがリアルに再現されていて、エンジンも赤いハイテンションコードなどかなりリアルでリアのディスクブレーキを冷却するダクトまで再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 330 P4 3
FERRARI 330 P4 4

 以下は1988年頃に発売されたブルム製のフェラーリ 330 P4 スパイダー #20 ルマン 1967年 (1/43 型番R160)の画像です。1967年ルマンでリタイアした#20をモデル化しています。ブルムは同レースで2位、3位となった#21と#24も限定品のルマン シリーズの型番S029とS030でモデル化しています。この#20だけがオープンのスパイダー仕様だったので、リタイアした#20もあえてモデル化したのかもしれません。出来ばえは前述した330 P3と同様で今見ると今一つのところもありますが、1980年代当時としては良い出来ばえでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 330 P4 lE MANS 1
FERRARI 330 P4 LE MANS 2

 以下は1995年頃(記憶があいまいですが)に発売されたブルム製のフェラーリ 330 P3/4 ジオラマ ビクトリー デイトナ 1967年 (1/43 型番LE/12)の画像です。1967年のデイトナ 24hで1.2.3 フィニッシュで優勝した3台をジオラマ仕立てでモデル化しています。この1.2.3 フィニッシュは有名なシーンで当時の写真もあります。(当時の写真→ デイトナ 1967 1.2.3 フィニッシュ) このジオラマはデイトナのバンクコースを再現してあり、観客席との間のファンスも付いています。壁に描かれたTONA★USAはDAYTONA★USAの一部です。横275㎜X奥行190mmX高さ130㎜の大きなサイズでバンクコースは塗装した木製でけっこう重いです。3台の330 P4にはドライバーのフィギュアが乗っていて、ボディはレースで汚れた状態を再現した汚し塗装がノーズ周りに施されているなどかなり凝った出来ばえです。限定生産品で箱にはシリアルナンバー(47/500 (500台製作した47番))と表示されています。これと同じ3台セットが2014年に型番AS55で販売されましたが、それにはこの立派なバンクコースは付いておらず、ボディの汚し塗装もされていません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 330 P4 DAYTONA 1967 1
FERRARI 330 P4 DAYTONA 1967 2

 以下は全体俯瞰と個々の拡大画像です。#23が優勝車の330 P4のスパイダーで、#24が2位の330 P4、#26が3位の412Pです。それぞれにドライバーが乗っていてボディには汚し塗装が施されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 330 P4 DAYTONA 1967 3
FERRARI 330 P4 DAYTONA 1967 4

 以下は同じブルム製で、フェラーリ 330 P3/4 デイトナ 1967年 参戦車3台(型番S026.S027.S028)をまとめたセット物とフェラーリ 330 P3/4 ルマン 1967年 参戦車3台(型番S029.S030.S031)をまとめたセット物の画像で、どちらも1994年に発売されました。3台の箱は透明なフィルムで包装されて一体化してあり、セットで「DAYTONA '67」「LE MANS '67」が表示されるようになっています。この3台セットはどちらも5000セットが発売されたようで、セットをばらした単体は発売されなかったようです。(箱の裏側の右下にシリアルNo.のラベルが貼ってあります) なおドライバー フィギュアは乗っていません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 330 P4 DAYTONA 1967 SET
FERRARI 330 P4 LEMANS 1967 SET

 以下は1960年代に発売されたポリトーイ製の当時物フェラーリ 330 P4 (1/43 型番574)の画像です。ポリトーイ Mシリーズの廉価版であったエキスポート シリーズの1台です。初期のエキスポート シリーズなので、まだホイールがメタル製で後期のフリーホイール仕様のように安っぽくないです。全体的な造形もポリトーイらしいかっこいいもので、当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。ドアが開閉しリアウィンドーの下にはエンジン/スぺタイヤも再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 330 P4 3
FERRARI 330 P4 4

 以下は1960年代に発売されたメーベトイの当時物フェラーリ 330 P4 (1/43 型番A27)の画像です。ゼッケンが#24ですから、 1967年ルマン又はデイトナの#24を想定しているのでしょう。ポリトーイ同様にこれも当時としては良い出来ばえでした。フロントパネル/ドア/リアカウルが開閉するフルギミック仕様となっています。エンジンルーム内もそこそこ再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 330 P4 5
FERRARI 330 P4 6

フェラーリ 412Pのミニカー→ データーベースでフェラーリ 412Pのミニカー検索"

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