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トヨタ ランドクルーザー FJ40V型 日本 1975年
1951年にトヨタは警察予備隊(現在の陸上自衛隊)への納入を目的として、ジープ形式の試作車を開発しました。最終的に警察予備隊が採用したのはウィリス ジープをライセンス生産した中日本重工業(三菱重工業の前身)のジープとなったので、トヨタの試作車は民間用として生産されることになりました。この車が1954年にランドクルーザーとして登場しました。小型トラックのはしご型フレームに4輪リーフリジット サスペンションを備えた4輪駆動車でした。なおランドクルーザーの型式名のJはジープが由来です。
1955年に登場したランドクルーザー J20型にはホイールベースの異なる3タイプがあり、エンジンは6気筒3.4L(85HP)B型と6気筒3.9L(105-125HP)F型の2種類で、ソフトトップ/ハードトップのジープ形式、ピックアップ、バンなど様々なボディ形式がありました。J20型は北米などへの輸出が行われ、好評だったそうです。1960年にJ40型にモデルチェンジし、1967年に乗用車的なデザインを採用したJ55/56型が追加されました。J40型は1984年まで長く生産されましたので、ランドクルーザーといえばこのJ40型が有名で、その耐久性と信頼性は世界中から高い評価を受けました。1984年にJ70型にモデルチェンジしました。
ミニカーは2003年に発売されたエブロ製で、FJ40V型をモデル化しています。ワイパーアームの支点がウィンドー下にあることから1975年以降の車をモデル化しています。実車の雰囲気が良く再現されていて、特徴的なフロントグリルや灯火類などの細部もリアルです。底板部分にはサスペンションやドライブシャフトなどもそこそこ良く再現されています。FJ40系の1/43量産ミニカーとしてはこのエブロ製が一番出来が良いと思います。ランドクルーザー 20/40系のミニカーはたくさんあります。当時物ミニカーではモデルペットの21型が1960年に発売され、トミカが1975年頃に40型を、ダイヤペットが1980年頃に1/30で40型を、トミカ ダンディが1982年頃に40型を、外国製ではポリスティルが1980年頃に40型を数種類モデル化しています。当時物以外ではエブロとよく似た出来ばえの国産名車コレクション(ノレブ製)の40型、国産名車コレクションの型を流用したFIRST43の40型、トミカ リミッテドの40型 1/60、ブッシュの40型 1/87などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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マツダ コスモ AP (RX-5) 日本 1975年
マツダ コスモ 2代目は北米市場を見据えた高級スペシャリティーカーとして、1975年に登場しました。ルーチェをベースにしたシャーシに、特徴的なセンターウインドウを持つピラード ハードトップを載せ、フロントはいかにもアメリカ向けの顔付でした。このスタイルは国内でも人気を呼び、性能的にも優れていたので1975年のカー オブ ザ イヤーを受賞しています。エンジンは12A型(125HP)/13B(135HP)ロータリーエンジンと4気筒2L(110HP)/1.8L(100HP)レシプロのエンジンで、何れも排ガス規制対応のAP(Anti Pollusion)と称する低公害エンジンでした。(車名のAPの由来です) 3段AT/5段変速で最高速195km/hの性能でした。
1979年のマイナーチェンジで、丸型4灯ヘッドライトを角形2灯に変え、テールライト形状も変更した後期型となりました。1977年にはランドウトップというノッチバックのレザー張りハードトップを持つコスモ Lが追加されました。豪華なスペシャリティーカーでありながら、発売して半年で2万台以上が売れるほど大ヒットしました。1978年に発売されたトヨタ セリカ XXなどに代表される、高級なスペシャリティーカー市場を開拓した車でした。1981年にコスモ 3代目にモデルチェンジしました。
以下は1975年に発売されたダイヤペット製の当時物です。前期型のモデル化で、プロポーションが良く特徴的なセンターウインドウなど実車の雰囲気がうまく再現されています。当時のダイヤペット製としてはかなり良い出来ばえでした。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。ダイヤペットはこの前期型とそのワンタッチオープン仕様(ボタンを押すとバネ仕掛けでドアが開くギミック付)と後期型、さらに1/30の前期型もモデル化していました。実車の人気を反映して、コスモ 2代目のミニカーはたくさんありました。当時物ではトミカの前期型と前期型コスモ L、トミカ ダンディの前期型(1/47)がありました。当時物以外ではトミカ リミッテドの前期型、コナミの前期型、ハイストーリー(レジン製)の前期型、国産名車コレクション 1/24などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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三菱 ランサー セレステ 日本 1975年
1975年に三菱 ギャラン FTOの後継として登場したのがランサー セレステで、ランサーをベースにしていました。アメリカ車風のスポーティなデザインですが、ランサーより動力性能は大人しく、見た目重視のスペシャリティカーでした。4気筒1.4L/1.6L(110HP)のサターンエンジンを搭載し、5段変速で最高速160km/h(1.6L)の性能でした。
1977年のマイナーチェンジで角形2灯式ヘッドライトに変わりました。1979年には2L(105HP)の高性能エンジン搭載の2000GTが追加されました。1981年にセレステは生産中止となり、セレステはこの1代限りでした。国内ではあまり売れなかったようですが、アメリカでは業務提携していたクライスラーからプリムス アロー(ARROW)という名前で販売されました。アメリカでは若い女性層に人気があって結構売れたそうです。そういわれると確かにこの車のスタイルはプリムス風で、もともとアメリカ市場をにらんだ車だったのかもしれません。(実車画像→ クライスラー プリムス アロー 1977)
ミニカーは1976年に発売されたダイヤペット製の当時物です。ダイヤペットの12番工場(製造委託先)の製作で、当時のミニカーとしてはプロポーションが良く、実車がうまく再現されていました。フロントグリルや灯火類も結構リアルに仕上げてあります。ボンネット/ドア/ハッチバックが開閉するギミック付きです。当時の三菱自動車はダイヤペットのミニカーを実車販促用ノベルティとしてよく使っていました。あまり人気がなかったセレステがモデル化されたのは、販促用ノベルティとして使われたからだと考えます。そんな訳で、最近までこの車のミニカーはこれしか有りませんでしたが、2010年に国産名車コレクションがモデル化し、2014年にはLA-Xがレジン製でモデル化しました。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/ハッチバック開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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GM キャディラック エルドラド アメリカ 1976年
1973年に起こったオイルショックでガソリンが高騰し低燃費が要求されるようになり、アメリカ車はサイズが小さくなり始めました。1976年式あたりのアメリカ車がやたらと大きなサイズであったアメリカ車の最後の世代になりました。この年式のフォーマルなキャディラック フリートウッド 75は全長約6.4m 全幅約2mで、パーソナルなキャディラック エルドラドでも全長約5.7m 全幅約2mもありました。
また同時期の安全基準の強化により屋根の無いオープンカー(コンバーチブル)が消えつつありました。1971年に登場したキャディラック エルドラド 9代目のコンバーチブルは当時数少なくなっていたオープンカーのひとつでした。そんなわけでこのエルドラド コンバーチブルは大きくて派手なアメリカ車が栄華を極めた時代の最後の一台といえる車でした。1975年にはサイズダウンしたコンパクトなキャディラックとして全長約5.2mのセビルが登場しました。1977年にはGMのフルサイズの車が一斉に小型化され、キャディラックも一番大きいフリートウッドが1974年式の全長5.94mから全長5.62mに小型化されました。(それでもまだ大きいですが)
ミニカーは2009年に発売されたイクソ製のプレミアムX ブランドの初期物でイクソとしては数少ないレジン製でした。良くできた4灯式ヘッドライトのフロントグリル、そこそこ良く再現された室内など、この大きくて派手なアメリカ車がうまく再現されていました。(レジン製なのでサイズの割に軽いのが安っぽくていまいちでしたが) イクソは同じ型で幌付きの色違いもモデル化していました。 当時物では同年式のフリートウッドをトミカが型番F2(1/77)でモデル化していました。 同時期のキャディラック エルドラドの当時物以外のミニカーはアンソンの1/18、オートワールドの1/64などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フォード グラン トリノ GT アメリカ 1976年
フォード トリノはアメリカ フォードの中型乗用車で、トリノの初代は1968年にフェアレーンの上級車として設定されました。前述したようにトリノ 3代目は1972年に登場しました。1976年式はトリノ 3代目の最終モデルで、この当時のトリノは大衆車ながら一部はハイパワーエンジンを搭載したマッスルカーとしても知られていました。2ドアハードトップ、4ドアセダン、4ドアワゴンの設定がありました。高性能版グラン トリノのエンジンはV型8気筒(5.8L-7.5L(202HP))で、3段自動変速機で、最高速186km/h(7.5L)の性能でした。グラン トリノ 1976年式はTVドラマ「刑事スタスキー&ハッチ」に登場する赤い車として有名です。(実車画像→ フォード グラン トリノ 刑事スタスキー&ハッチ)
1974年にグラン トリノ スポーツのファストバックモデルが廃止され、その代わりにグラン トリノ エリートが設定されました。この車は当時人気のあったGM シボレー モンテカルロに対抗するために設定されたもので、フォード サンダーバードより安価なパーソナル ラグジュアリーカーでした。この車はトリノよりも売れるようになり、1976年にトリノの名前は廃止され、1977年に後継車としてLTD IIが登場しました。(実車画像→ フォード グラン トリノ エリート 1976、フォード LTD II 1977)
ミニカーは2012年に発売されたミニチャンプス製で、グラン トリノをモデル化しています。実車のサイズ全長5.43m全幅2m)を反映して、かなり大きなミニカーで、前後のオーバーハングが大きくてでかいこの車のプロポーションをうまくとらえていました。(ただタイヤがやや小さいような気もしますが) フロントやリアの造形はミニチャンプス流で、リアリティがある良い出来ばえでした。以前はやや大げさで目立っていたワイパーもあまり目立たなくなりました。ただこの頃からミニチャンプスの1/43サイズのミニカーは少しづつ仕上げレベルが低下していき、このトリノにもその兆候が感じられました。以前はドアのサイドウインドーが開いていたので、内装が良く見えました。しかしこのグラン トリノはサイドウインドーが閉じていますので、彩色されたインパネやステアリングホイールがあまり良く見えません。このウインドーを閉じたことが、内装簡素化の前兆だったと思います。これ以外のトリノのミニカーとしてはグリーンライトやM2 マシーンなどがあります。「刑事スタスキー&ハッチ」の赤い車もコーギーやグリーンライトがモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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