Sorry Japanese Only
シトロエン アミ 6 フランス 1961年
シトロエン 2CVとDSとの中間車種として、アミ(AMI)が1961年に登場しました。(AMIとはフランス語で友人の意) 基本的な部分は2CVがベースで、2CVより大型のボディに2CVの空冷水平対向2気筒エンジンを602cc(22HP)に拡大したエンジンを搭載していました。当時珍しかった角形ヘッドライトを使った奇抜なフロント、当時流行していたクリフカット デザイン(リアウインドウが逆に傾いている)のルーフなど、この車もシトロエンらしい独特なデザインの車でした。セダンとブレーク(ワゴン)がありました。
アミは一時的にシトロエンの最量販車種になるなど商業的に成功しました。1969年にはクリフカットをハッチバックスタイルに変えるなど、デザインをリファインしたアミ 8に発展しました。(実車画像→ シトロエン アミ 8) さらに1973年には1971年に登場したGSに使用した空冷水平対向4気筒1L(61HP)エンジンを搭載し性能を大幅に向上させたアミ シュペール(AMI SUPER)が追加されました。また1970年にアミ 8をベースにしてシングル ローターのロータリーエンジンを搭載したM35 プロトタイプが限定生産されました。アミは1978年に生産中止となり、後継車はビザとなりました。(実車画像→ シトロエン M35 試作車)
ミニカーは1961年に発売されたソリド製の初期物です。ずいぶん昔のミニカーですので、ヘッドライトとバンパーが銀塗装されたレトロな造形です。レトロではありますが、全体的なプロポーションは正確で実車の雰囲気がうまく再現されていて、フロントグリル手前のガードリングやボディ各部のプレスラインなどもよく再現されてます。室内も簡単な造形ですが、一本スポークのステアリングホイールが再現されています。これ以外の当時物ミニカーとしてはCIJ/JRD、ディンキー(仏)、ノレブ、ポリトーイのアミ 8(1/55)などがありました。最近の物では、ノレブ、ミニチャンプス、ヘルパ(1/87)、イクソなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=602
シムカ 1000 フランス 1961年
1961年にシムカ アロンドの後継として1000が登場しました。1000はシムカとして初のリアエンジン車で、モノコックボディに4気筒1L(34HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速125km/hの性能でした。当時のシムカは大株主フィアットのコントロール下にあり、1000の中身はフィアット 600を大きくしたような設計でした。ボディはごくシンプルな3ボックススタイルで、見た目は同時期に登場した同じリアエンジン車のルノー 8と非常に良く似ていました。
1000はルノー 8同様に大ヒットし、当時の大衆車市場をこの2台が席巻していました。その後777ccエンジンを搭載した廉価版の800、1.1L/1.3L(60HP)エンジンを搭載した上級車のスペシャル、1.3Lエンジンを搭載した高性能版のラリー I (60HP)、ラリー II (82HP)、ラリー III (103HP)などが追加されました。1977年のマイナーチェンジでフロントグリルが追加されヘッドライトが角形に変更されて外観が大幅に変わりました。1978年まで長く生産され、総生産台は約195万台でした。(実車画像→ シムカ 1000 1977)
1962年にアロンドのスポーツ仕様の後継車として1000 クーペが登場しました。ベルトーネのデザインによる美しいクーペスタイルに52HPにパワーアップしたエンジンを搭載し、最高速は140km/hでした。イタリア車のようなデザインにはフィアットの影響力を感じます。1967年にはラリー IIの1.3L(85HP)エンジンを搭載し、最高速178km/hと本格派のスポーツカー1200Sに発展しました。1200Sはリアエンジン車ながら、フロントにラジエータを持つためフロントグリルが付いていました。(実車画像→ シムカ 1000 クーペ 1962)
ミニカーは1963年に発売されたディンキー(仏)製の当時物です。1960年代のミニカーですので素朴な作りですが、ディンキー(仏)らしい正確なプロポーションで、実車のイメージがよく再現されています。これ以外のシムカ 1000の当時物ミニカーは、このディンキー製をコピーしたオートピレン、CIJとJRDのセダン、ノレブ初期のプラスチック製のセダンとクーペ、コーギーのクーペなどがありました。当時物以外ではノレブの新製品の1/43と1/18でセダンとラリー II、ソリドのラリー I、イクソのラリー IIなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=633
フェラーリ 156 F1 イタリア 1961年
1961年にF1のエンジン排気量が2.5Lから1.5Lに変わり、V型6気筒エンジンを搭載する156 F1が1961年に登場しました。当時主流となりつつあったミドシップ搭載エンジン方式は1960年のプロトタイプ 246Pを経て、156 F1に正式に採用されました。当初はVバンク角が65°のV型6気筒エンジン(180HP)を搭載しましたが、Vバンク角を120°に広げて低重心化した新開発のV型6気筒エンジン(190HP)も追加されました。156 F1は個性的なフロントノーズの形状から、シャークノーズと呼ばれました。
1961年シーズンはライバルよりエンジンパワーが勝る156 F1が席巻し、参戦した選手権7戦で5勝し、H.ヒルによるドライバーズタイトルとフェラーリ初のコンストラクターズタイトルを獲得しました。なおイタリアGPではW.V.トリップスが観客を巻き込む事故死を遂げ、フェラーリは最終戦アメリカGPを欠場しています。1962年シーズンはライバルのイギリス勢がエンジンをパワーアップして盛り返し、156 F1は苦戦するようになりました。そこでシーズン中盤からサスペンション設定変更やシャークノーズを一般的なノーズに変えるなどの変更を行いましたが、156 F1は1勝もできませんでした。
1963年シーズンはボッシュ製燃料噴射を採用してエンジンをパワーアップし、ボディはセミモノコックシャーシ構造「AERO(アエロ)と称する」を採用し、サスペンションなどの変更を行いました。しかしこの年もロータスなどのイギリス勢が圧倒的に強く、156 F1はドイツGPで1勝(ドライバー J.サーティース)しただけでした。1964年には後継車のV型8気筒エンジンを搭載した158 F1が登場し、156 F1はオーストリア GPで1勝(ドライバー L.バンディーニ)しました。
ミニカーは1985年に発売されたブルム製です。1961年のオランダ GP 優勝車(ドライバー W.V.トリップス)をモデル化しています。特徴的なシャークノーズの合わせ目に隙間があるのはいまいちですが、サスペンションが再現されているなど、当時のミニカーとしてはそこそこ良い出来ばえでした。ブルムは型番R289の後期型など156 F1を10種類ほどモデル化しています。当時物ミニカーとして老舗メーカーのコーギー、ソリド、ディンキーが揃ってモデル化していることは、156 F1の人気が高かったことを示しています。最近のものではイクソ、カルツォ、マテルなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1729
モーリス オックスフォード MK VI イギリス 1961年
ピニンファリーナ デザインを採用したBMC車はファリーナ サルーンと呼ばれ、1958年に中型車が登場し、1959年には大型車が登場しました。中型車はモーリス オックスフォード MK V、MG マグネット MK III、オースチン A55 ケンブリッジ MK II、ウーズレー 15/16などで、大型車(6気筒エンジン搭載)はオースチン A99 ウエストミンスター、ウーズレー 6/100、バンデン プラ プリンセスなどがありました。
それぞれ同じようなデザインのボディでしたが、エンジンや内装が変えられていて、いわゆるバッジ エンジニアリングの車でした。これらの車は1961年にボディがマイナーチェンジされ、1968年頃まで生産されました。なおファリーナ サルーンの中/大型車は同じようなデザインになったことで各ブランドの独自性が損なわれ、あまり好評では無かったそうです。なおモーリス オックスフォード MK VI(1961年マイナーチェンジ版)は1971年まで生産されました。後継車はADO17シリーズのモーリス 1800(オースチン 1800の姉妹車)でした。
ミニカーは2002年に発売されたバンガーズ製です。ファリーナ サルーンの中型車の代表であるモーリス オックスフォード MK VIをモデル化しています。ピニンファリーナによる同時期のフランスのプジョー 404とそっくり同じデザインとなっています。エッチング材のワイパーやフェンダーミラーなど細部をリアルに仕上げている反面ヘッドライトにダイヤカットしたガラス球を使うなど昔のコーギー流で仕上げたところもあり、私のようなロートル コレクターが懐かしさを感じる良い出来ばえです。これ以外のファリーナ サルーンは適当なミニカーがありませんが、外観的にグリルが違うだけでいずれも同じようなデザインです。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=766
オースチン A60 ケンブリッジ イギリス 1961年
1952年にオースチン グループはモーリスと合併しBMC(ブリティッシュ モーター コーポレーション)となりました。当時のオースチンにはA40 サマーセット(4気筒1.2L)、A70 ヘレフォード(4気筒2.2L)、プリンセス リムジーン(6気筒4L)などがあり、A40 サマーセットの後継車としてA40 ケンブリッジ(初代)が1954年に登場しました。A40 ケンブリッジは4ドアセダンの小型車で、4気筒1.2L(42HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速110㎞/hの性能でした。(実車画像→ オースチン A40 ケンブリッジ)
1954年にA40 ケンブリッジのボディに4気筒1.5L(50HP)エンジンを搭載したA50 ケンブリッジ(2代目)が登場しました。最高速が119㎞/hに向上し、デラックス仕様にはヒーターやカーペットなどが装備され、ラジオと時計はオプション設定でした。A50 ケンブリッジは日本の日産でダットサン 112型としてライセンス生産されました。
1957年にエンジンを51HPにパワーアップし、リアウィンドーを大きくするなど外観を少し変更したA55 ケンブリッジが登場し、A55をベースにした商用車(1/2t ピックアップと1/2t バン)が設定されました。1959年にサイズを拡大しピニンファリーナがデザインしたボディに変更したA55 ケンブリッジ MK IIが登場しました。この車はモーリス オックスフォードの姉妹車でもありました。1960年にエステート仕様のカントリーマンが追加されました。(実車画像→ オースチン A55 ケンブリッジ MK II)
1961年に4気筒1.6L(61HP)エンジンを搭載した、A60 ケンブリッジが登場しました。デザインは先代のピニンファリーナのデザインを継承していましたが、テールフィンは小さくなっていました。3段自動変速機が設定され、最高速130km/hの性能でした。1962年に4気筒1.5L(40HP)ディーゼルエンジンが追加されました。後継車のオースチン 1800が1964年に登場した後も、1969年まで生産され総生産台数は約28万台でした。
ミニカーは2004年に発売されたバンガーズ製で、A60 ケンブリッジをモデル化しています。バンガーズは老舗コーギー傘下のブランドで、往年のコーギーを思わせる作風のミニカーを作っています。実車に即したカラーリングでプロポーションが良く、実車の雰囲気が実にうまく再現されています。エッチングメタル製のワイパー、フェンダーミラー、室内インパネなどの細かいところもリアルに仕上げてありますが、ダイヤカットガラス製のヘッドライトは往年のコーギー流です。このキラリと光るダイヤカットガラス製のヘッドライトはリアルではないのですが、ミニカーの造形としては魅力があります。(コーギーのミニカーは子供のころから慣れ親しんできたので、私はコーギー流の造形を好ましく感じます) これ以外のケンブリッジのミニカーは、コーギーの当時物 A50 1/46、マッチボックスの当時物 A50 1/64?、オックスフォードのA60 1/76などがあります。 以下フロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=2047
ページ « 前へ 1...121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 ...372 次へ »
当サイト掲載記事の無断転載を禁じます。
Copyright(C) 2004-2024 MINIATURECAR MUSEUM All rights reserved.