ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

FIAT 124 1966 ITALY

FIAT 124
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 124


MEBETOYS A16 1/43 95㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.05m 全幅約1.63m エンジン 変速機: 4気筒 1.2L 60HP 4段変速
性能: 最高速145km/h  データーベースでフィアット 124のミニカー検索

フィアット 124 イタリア 1966年

 

 1966年にフィアット 1300の後継車としてフィアット 124が登場しました。従来の排気量を表す名前の付け方を変えたのは、新世代の車であることを示していました。見た目はシンプルな箱型デザインの後輪駆動車ながら、新設計の高性能エンジンや4輪ディスクブレーキの採用など居住性、操縦性、経済性がバランスした優れた設計でした。フィアットとして初めてEU カー オブ ザ イヤー(1967年)を獲得しています。4気筒1.2L(65HP)エンジンを搭載し4段変速で最高速145km/hの性能でした。

 

 当初はセダンとファミリアーレ(5ドアワゴン)の構成でした。1967年にホイールベースを短縮してDOHC 4気筒1.4L(90HP)エンジンを搭載したピニンファリーナ デザインの2+2シーターのスポルト スパイダーが追加されました。5段変速機で最高速174km/hと高性能でした。同年にスパイダーと同じエンジンを搭載した2ドアのスポルト クーペも追加されました。セダンには1968年に1.4L(70HP)エンジンを搭載し4灯式ヘッドライトを採用したスペシャルが追加されました。1970年のマイナーチェンジでフロントグリルが意匠変更され、スペシャルはDOHC 1.4L(80HP)エンジン搭載のスペシャルTになりました。1972年にはスペシャルTのエンジンが1.6L(95HP)に変更されました。1974年まで生産され後継車は131でした。124はロシア(ラーダ)、スペイン(セアト)、インドなどでライセンス生産され、それらも含めると総生産台数は約1500万台にもなりました。

 

 

 ミニカーは1967年に発売されたメーベトイ製の当時物です。発売当初の124をモデル化しています。メーベトイ流の柔らかい感じの造形で実車の雰囲気がうまく再現されていて良く出来ています。ボンネット/ドア/トランクが開閉するフルギミック付です。これ以外の124 セダンの当時物ミニカーはマーキュリー、エディルトイ、ポリトーイの初期物のプラスチック製、ノレブ初期のプラスチック製などがあります。当時物以外ではブレキナの1/87、EDISON GIOCATTOLIなどがあります。124のクーペやスパイダーの当時物ミニカーはポリトーイのスパイダー、マーキュリーのクーペなどがあり、当時物以外ではビテスのスパイダー、スターラインのクーペ、イクソのクーペ、オートアートのスパイダー 1/18などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 124 1
FIAT 124 2

 以下は1970年に発売されたメーベトイ製の当時物 フィアット 124 ラリー (1/43 型番A41)の画像です。ドアに表示された地図を見ると、北欧ノルウェーのノース ケープからアフリカ南端のケープタウンまでの40000kmを走破するラリーの参加車をモデル化しているようです。上記の同じメーベトイ製の型番A16をベースにして、フロントグリルを4灯式ヘッドライトに、フロントバンパーをガード付きに変更し、屋根には燃料タンクやスペアタイヤを積んたルーフラックを追加しています。メーベトイはこれ以外にもポルシェ 912のロンドン-シドニー ラリー仕様など長距離ラリーの車をモデル化していました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 124 RALLY 1
FIAT 124 RALLY 2

 以下は1970年に発売されたマーキュリー製の当時物 フィアット 124 スポルト クーペ ラリー (1/43 型番302-7)の画像です。マーキュリーは型番302でクーペの初期型(2灯式ヘッドライト)をモデル化していましたが、これはそれをラリー仕様に仕立てたものです。124 クーペは1970年のマイナーチェンジで中期型となり4灯式ヘッドライトに変更されましたので、このミニカーはフロントグリル部分を変更しています。当時のマーキュリーのミニカーにはこのようなボンネットを黒塗りしシールを貼っただけのお手軽なラリー仕様がたくさんありました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 124 SPORT COUPE RALLY 1
FIAT 124 SPORT COUPE RALLY 2

 以下は1970年代に発売されたオートピレン製のセアト 124 スポーツ クーペ (1/43 型番329)の画像です。これはフィアットではなくスペイン版のセアトですが、セアトはフィアットのライセンス生産でしたから外観などはフィアットとほとんど同じでした。オートピレンのミニカーは他社のコピーが多いのですが、これはオートピレンのオリジナルのようで124 クーペの当時物ミニカーとしてはかなり良い出来ばえになっていました。ラインストーンを使ったヘッドライトはうまい造形で、オートピレンによく見られるメタリック系のシャープなカラーリングが綺麗です。ボンネット/ドア/トランクが開閉するフルギミック仕様です。オートピレンは他社のコピーから始まったブランドでしたが、この124 クーペあたりからミニカー製作技術を上げていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 124 SPORT COUPE 3
FIAT 124 SPORT COUPE 4

 以下は2014年に発売された国産名車コレクション製のフィアット 124 スポルト クーペ (1/43 No.232)の画像です。メーカーはイクソで、124 スポルト クーペの1971年式(中期型)をモデル化しています。イクソは型番CLC170で124 スポルト クーペを発売していますのでそれを流用した廉価版です。コストダウンでワイパーや室内の仕上げレベルを落としていますが、それ以外は型番CLC170と同じですので値段以上の良い出来ばえのミニカーになっています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 124 SPORT COUPE 3
FIAT 124 SPORT COUPE 4

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FIAT DINO SPIDER 1966 ITALY

FIAT DINO SPIDER
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT DINO SPIDER


PROGETTO-K PK160 1/43 95mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.14m 全幅約1.71m エンジン 変速機: DOHC V型6気筒 2L  160HP 5段変速
性能: 最高速210km/h  データーベースでフィアット ディノのミニカー検索

フィアット ディノ スパイダー イタリア 1966年

 

 フェラーリはフォーミュラ 2 レースのホモロゲーションを取得する為にV型6気筒エンジンを量産する必要に迫られ、提携関係であったフィアットにそのエンジンを搭載した車を提案して生まれたのがフィアット ディノでした。(ディーノと表記されることが多いようですが、当サイトではディノと表記します) このディノとはエンツォ フェラーリの息子のアルフレード フェラーリの愛称で、彼の24歳での早すぎる死を悼んで、彼がアイデアを出したといわれるV型6気筒エンジンにディノの通称が与えられていました。

 

 フィアット ディノは最初にスパイダーが1966年のトリノショーで登場しました。ピニンファリーナが設計/製造するダイナミックなスタイルのスパイダーにはDOHC V型6気筒2L(160HP)エンジンが搭載され、5段変速で最高速は210km/hと高性能でした。翌年の1967年にベルトーネが設計/製造する2+2シーターのクーペが追加されました。クーペはスパイダーより大きく重い為、動力性能(最高速200km/h)はやや劣りましたが、4人乗れる居住性が売りでした。1969年にはエンジンがフェラーリ ディノ 246と同じ2.4L(180HP)に変更されました。価格は同じエンジンを搭載するフェラーリ ディノ 246の2/3ぐらいでした。1973年まで生産され、総生産台数は約7800台でクーペが多くスパイダーは1/4ほどでした。(実車画像→ フィアット ディノ クーペ)

 

 

 ミニカーは1996年に発売されたプロゲットK製です。プロゲットKは1970年代から最近まで存続していたイタリアのミニカーブランドで、1950-1980年代のイタリア車を主にモデル化していました。ミニカーの出来ばえは当時の平均的なレベルをやや下回るレベルでした。このフィアット ディノは全体的な雰囲気はまずまずの出来ばえなのですが、フロントグリル周りの造形が今ひとつなので実車の美しいスタイルがうまく伝わりません。これ以外のフィアット ディノ スパイダーのミニカーはシュコー(ジュニアライン)、ミニチャンプス、京商(1/64)などがあります。フィアット ディノ クーペのミニカーはマーキュリー、メーベトイ、ダイヤペットの1/50、ノレブの初期のプラスチック製などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT DINO SPIDER 1
FIAT DINO SPIDER 2

 以下は1968年に発売されたメーベトイ製の当時物 フィアット ディノ クーペ (1/43 型番A14)の画像です。ディノ クーペは同時期に登場したイスズ 117 クーペに非常によく似ていますが、どちらも基本デザインをG.ジウジアーロが担当していたのが原因です。メーベトイらしいソフトな造形で、実車の雰囲気がうまく再現されています。ボンネット/ドア/トランクが開閉するフルギミック付です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT DINO COUPE 1
FIAT DINO COUPE 2

以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。エンジンにはDINOのロゴが表示されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT DINO COUPE 3
FIAT DINO COUPE 4

 以下は1968年に発売されたマーキュリー製の当時物 フィアット ディノ クーペ (1/43 型番63)の画像です。マーキュリーは実車より少しかっこよくデフォルメするのですが、このディノ クーペもやや細身でシャープな感じにデフォルメされています。これも上記のメーベトイ同様に当時のミニカーとして良く出来ていました。上記の2台よりフロント周りの造形はうまく出来ていると思います。ドア開閉ギミック付です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT DINO COUPE 5
FIAT DINO COUPE 6

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FIAT 124 SPORT SPIDER 1967 ITALY

FIAT 124 SPORT SPIDER
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 124 SPORT SPIDER


VITESSE 046A 1/43 93㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.97m 全幅約1.61m エンジン 変速機: DOHC4気筒 1438㏄ 90HP 5段変速
性能: 最高速174km/h  データーベースでフィアット 124のミニカー検索

フィアット 124 スポルト スパイダー イタリア 1967年

 

 1967年にフィアット 124にピニンファリーナのデザインによる2+2シーターのオープンカーのスポルト スパイダーが追加されました。124のホイールベースを短縮して、フェラーリ並みのかっこいいデザインのボディが架装されていました。高性能なDOHC 4気筒1.4L(90HP)エンジンが搭載され5段変速で最高速174km/hと高性能で、4輪ディスクブレーキが採用されていました。スポルト スパイダーはライバルのアルファ ロメオのデュエット スパイダーを意識した設計でしたが、スポルト スパイダーは+2の後部座席があるなどより実用的でした。

 

 1970年のマイナーチェンジでフロントグリルの意匠が変更され、エンジンが1.6L(110HP)に拡大されました。1974年には1.85L(118HP)エンジンが追加されました。1979年のマイナーチェンジでは北米の安全基準対応で大型の衝撃吸収バンパーを装着しました。また排ガス規制対応でエンジン出力が低下したので、燃料噴射を採用した2L(100HP)エンジンに変更されました。北米で人気が高く1982年以降はフィアットからボディを製造するピニンファリーナのブランドに変わって1985年まで生産されました。総生産台数は約15万台でした。

 

 

 ミニカーは1996年に発売されたビテス製です。当時のビテスは倒産する少し前の絶頂期で当時としては一級品のミニカーを製作していました。(あまりに多くのバリエーションを出したことで在庫過多で倒産したらしいです) この124 スパイダーもプロポーションが良くピニンファリーナ製の美しい実車がよく再現されています。灯火類や室内などの細部も結構リアルに仕上げられています。ビテスには幌を閉じた仕様やアバルト ラリー仕様などのバリエーションが30種類ほどあります。これ以外の124 スパイダーのミニカーはポリトーイの当時物、サンスターの1/18、オートアートの1/18、スターラインなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 124 SPIDER 1
FIAT 124 SPIDER 2

 以下は1969年に発売されたポリトーイ製のフィアット 124 スパイダー (1/43 型番555)の画像です。これはポリトーイが廉価版ミニカーを作り始めた頃の物で、バンパーと底板の一体化やテールライトの塗装処理の省略などでコストダウンをしています。したがってなんとなく安っぽくてあまり出来が良くないです。ただしボンネット開閉ギミックを付けてあることや見た目の良くないフリーホイールを使っていないという点では、これ以後のフリーホイールを使った廉価版シリーズよりはましな出来ばえです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 124 SPIDER 3
FIAT 124 SPIDER 4

 124 スパイダーをアバルトがチューンしたラリーカー 124 アバルト ラリーが1972年に登場しました。WRC(世界ラリー選手権)に参戦するフィアット グループのランチア フルヴィア 1.6HF ラリーの後継車とする為に約1000台が生産されました。アバルトにより後輪サスペンションが独立懸架に変更され、DOHC 4気筒1.75Lエンジンは128HPにチューンされていました。外観的には前後のバンパーが硬質ゴムのオーバーライダーに変えられ、FRP製オーバーフェンダーが追加され、ホイールもアバルト製のマグネシウムホイールに変えられました。後部座席は外されロールバーが追加され、ソフトトップはFRP製ハードトップに変えられました。またボンネット/トランクリッドが黒のFRP製に変えられ軽量化されていました。

 WRCではフィアットのワークスカーとして、1972年アクロポリス 優勝、1973年ポーランド 優勝、1974年ポルトガル TAP 優勝など活躍しています。1974年以降はランチア ストラトスが登場しましたが、1975年までランチア ストラトスに次ぐ成績を上げていました。ちなみに2015年にマツダ ロードスターの姉妹車であるフィアット 124 スパイダーが発表され、その高性能版のアバルト 124 スパイダーも追加されました。1960年代の124 スパイダーの雰囲気を感じさせるデザインになっていました。(実車画像→ フィアット 124 スパイダー 2015)

 以下は1996年に発売されたビテス製のフィアット 124 スパイダー アバルト ラリー (1/43 型番049B)の画像です。上記の124 スパイダーのバリエーションで実車同様に、バンパー、ホイール、ハードトップが変えてあり、リアシート部のロールバーもちゃんと再現してあります。ラリー仕様も含めて約10種類ほどのバリエーションがありました。124 スパイダー アバルトのミニカーはビテスの型を引き継いだサンスターの物もありますが、基本的にはビテスと同じものです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 124 ABARTH 1
FIAT 124 ABARTH 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 124 ABARTH 3
FIAT 124 ABARTH 4

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FIAT 125 1967 ITALY

FIAT 125
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 125


MERCURY 25 1/43 100㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.22m 全幅約1.61m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 1.6L 90HP 4段変速
性能: 最高速160km/h  データーベースでフィアット 125のミニカー検索

フィアット 125 イタリア 1967年

 

 1967年にフィアット 1300/1500の後継車としてフィアット 125が登場しました。125は124の上級車として登場したのですが、シャーシは先代の1500を改良したもので、そこに124のホイールベースを延長したボディを載せ、124のスポーツ仕様のDOHC 4気筒1.6L(90HP)エンジンを搭載していました。外観では角形4灯式ヘッドライトを採用したスタイルで124との差別化を図っていました。4段変速で最高速は160km/h、4輪ディスクブレーキを標準装備し優れたハンドリングのスポーティな中級車でした。

 

 1968年にはエンジンを100HPにパワーアップし5段変速で最高速170km/hに向上した高性能な125スぺシャルとなりました。1970年のマイナーチェンジでフロントグリルとリアライトなどが意匠変更され、内外装に豪華な設定がされた125スぺシャル シリーズIIとなりました。1972年まで生産され、総生産台数は約60万台でした。後継車はフィアット 132でした。

 

 

 ミニカーは1969年に発売されたマーキュリー製の当時物です。1960年代のマーキュリーのミニカーは実車の雰囲気をうまく再現した物が多く、この125もボクシーなスタイルがよく再現されています。ただしヘッドライトに丸型のライン ストーンを使っているので、丸形4灯式ヘッドライトに見えてしまうのがやや惜しいところです。ボンネット/ドア/トランクが開閉するフルギミック付です。これ以外の125の当時物ミニカーはポリトーイの廉価版EXPORTシリーズがありました。当時物以外ではスターラインの125スペシャルがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 125 1
FIAT 125 2

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FIAT 500 ABARTH RECORD MONZA 1968 ITALY

FIAT 500 ABARTH RECORD MONZA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 500 ABARTH RECORD MONZA


BRUMM 363 1/43 67㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約2.97m 全幅約1.32m エンジン 変速機: 空冷2気筒 499cc 26HP 4段変速
性能: 最高速118km/h  データーベースでフィアット アバルト 500/595/695のミニカー検索

フィアット 500 アバルト レコード モンザ イタリア 1968年

 

 アバルトは量販車のチューニングやパーツ開発を行っていた会社で、フィアット車のチューニングで有名でした。1971年にフィアットに買収され、現在はフィアットグループの一員となっています。フィアット 500をベースにしたアバルトのモデルとしては
 排気量479ccの500 アバルト (20HP) 1957年登場
 排気量594ccの595/595 SS アバルト (32HP) 最高速130m 1963/1964年登場
 排気量689cc)の695/695 SS アバルト (30-38HP)  最高速140m/h 1964年登場
などがありました。SSは高性能版でグループ2のレース仕様です。

 

 アバルトはフィアットから未完成車を受け取り、アバルト製パーツを組み付けてアバルト仕様車に仕上げました。組み付けるアバルト製パーツはエンブレム、ダッシュボードのスピードメーター/タコメーター/油圧メーター、ステアリングホイール、キャブレターやマフラーなど吸排気系パーツ、エンジンのバルブ、ピストン、オイルパンなど非常に多岐にわたっていました。フィアット 500のレース仕様車はエンジン冷却を良くする為、リアフードを開いた状態に固定したものもありました。595/695の最終仕様は1971年まで生産されました。

 

 

 ミニカーは2004年に発売されたブルム製です。1958年にモンザ サーキットでの1週間連続耐久走行で総走行距離18186.440km 平均時速108.252km/hの世界記録を達成した500 アバルトをモデル化しています。ボディカラー、フロントとサイドに表示された「500 ABARTH」のロゴなど実車がリアルに再現されていて良く出来ています。ブルムはこれ以外にも500ベースのアバルトをレース仕様車を含めて10数種類ほどモデル化しています。ブルム以外の500系 アバルトのミニカーはメーベトイの当時物 695SS アバルト、マーキュリーの当時物 595SS アバルト、ポリトーイの当時物 595 アバルト 1/25、ビテスの595/695 アバルト、ピンコ(レジン製)の500 レース仕様車などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 500 ABARTH RECORD MONZA 1
FIAT 500 ABARTH RECORD MONZA 2

 以下は2007年に発売されたブルム製のフィアット 595SS アバルト (1/43 型番R407)の画像です。594㏄(32HP)エンジンを搭載したグループ2のレース仕様車 595SS アバルトをモデル化しています。市販車の595はベースの500Dとほぼ同じ外観ですが、595SSのレース仕様はこのミニカーのように安全性確保の為キャンバストップがハードトップに変更されたものがあり、メーターパネルもタコメータや油圧計などが備わったアバルト製のオプション品に変更されていました。ミニカーはそれらの変更点が再現されていて良く出来ています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 595SS ABARTH 1
FIAT 595SS ABARTH 2

 以下は2007年に発売されたブルム製のフィアット 695SS アバルト ストラダーレ (1/43 型番R462)の画像です。689㏄(38HP)エンジンを搭載した695SS アバルトのストラダーレ(ストリート仕様)をモデル化しています。1965年から595/695は500Fをベースにするようになったのでドアが前ヒンジとなりました。この695SSはストリート仕様ですので外観はベースの500Fとほぼ同じですが、フロントとボディサイドのアバルトのロゴ、ホイール、メーターパネルなどの変更点がミニカーでも再現されています。ブルムは型番461で500Fをベースにした595SS アバルト ストラダーレもモデル化していますが、595SSと695SSはフロント/ボディサイド/リアに付いているアバルトのロゴとホイールが違っています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 695SS ABARTH 1
FIAT 695SS ABARTH 2

 以下は1971年に発売されたメーベトイ(マテル グラントロス)製の当時物 フィアット 695SS アバルト (1/43 型番6608) の画像です。メーベトイは型番A36で500Fをモデル化していますが、これはそれの底板のバンパー部分を変更してラジエーターや大径マフラーなどを追加して、695のレース仕様車風に仕上げています。昔のミニカーですので695SSをリアルにモデル化している訳ではないですが、実車の雰囲気を十分に感じることができるものになっています。ドア/リアパネルの開閉ギミック付でエンジンが再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 695SS ABARTH 3
FIAT 695SS ABARTH 4

 以下は1970年に発売されたポリトーイ製の当時物 フィアット 595 アバルト (1/25 型番599) の画像です。1969年から発売されたポリトーイの1/25は大スケールミニカーのパイオニアで、この595 アバルトもその1台でした。これも上記メーベトイ製と同様に500Lを595 アバルト風に仕立てたもので、フロントのエンブレムはフィアットのままであるなど595をリアルに再現している訳ではありません。プロポーション的にはサイドウィンドーが小さいことが今一つですが、それ以外はまずまずの出来ばえです。フロントボンネット/ドア/リアパネルが開閉するギミック付で、エンジンやスペアタイヤが再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 595 ABARTH 1
FIAT 595 ABARTH 2

 以下はフロント/フロントトランクを開いた画像とリア/リアカバーを開いたエンジンルームの画像です。トランク内にはスペアタイヤがあり、エンジンもそこそこリアルに再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 595 ABARTH 3
FIAT 595 ABARTH 4

 以下は2000頃年に発売されたピンコ(PINKO)製の フィアット 500 アバルト カスタム (1/43 型番PI12) の画像です。レジン製の少量生産ミニカーで、実車の詳細は不明ですが、500をベースにしたレース仕様車をモデル化しています。低い車高、オーバーフェンダー、カンパニョーロ風のマグネシウムホイール、ドアミラーなどいかにもそれらしい感じに仕上げてありかっこいいです。アバルトのサソリのロゴもいいですね。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 500 ABARTH CLIENTI 1
FIAT 500 ABARTH CLIENTI 2

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