ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

LANCIA D24 1953 ITALY

LANCIA D24
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA D24


BRUMM R204 1/43 97㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.12m 全幅約1.7m エンジン 変速機: V型6気筒 3.3L 265HP 4段変速
性能: 最高速260m/h  データーベースでランチア D20/23/24/25のミニカー検索

ランチア D24 イタリア 1953年

 

 戦前のランチアはモータースポーツに参加しませんでしたが、経営者が創業者の息子のジャンニ ランチアに変わった戦後はモータースポーツに進出するようになりました。戦前に登場したランチア アプリリアは、戦後のレースやラリーで活躍しました。前述したランチア アウレリア B20 クーペをベースにしたレースカー ランチア D20 (V型6気筒2.5L/3Lエンジン搭載)が1952年に登場し、タルガ フロリオ、ミッレ ミリア、ルマンなどに参戦しました。

 

 ランチア D20は1953年にV型6気筒3L(220HP)エンジンを搭載したD23に発展しました。D23は軽量化で操縦性を向上させる為オープン仕様(単座/2座)となり、鋼管フレーム構造の本格的なレースカーとなりました。(実車画像→ ランチア D23) D23は数ヶ月後にエンジン排気量を2.4L(265HP)に拡大したD24となりました。D24のデビュー戦は1953年ニュルブルクリング(結果はリタイア)で、同年のカレラパナメリカーナ(ドライバー A.アスカリ)で優勝しました。1954年にはミッレ ミリア、タルガ フロリオなど多くのレースで優勝しました。1954年にエンジン排気量を2.7L(300HP)に拡大したD25も開発されました。

 

 

 ミニカーはブルム製で1994年頃に発売されました。1954年のミッレ ミリア 優勝車(ドライバー A.アスカリ)をモデル化しています。D24の迫力のあるフロント周りの雰囲気が良く再現されていて、なかなか良く出来ています。ホイールやコクピットなどの細部もそこそこリアルに仕上げてあります。ブルムにはカレラ パナメリカーナ仕様など数種類のバリエーションがあります。ブルム以外のランチア D24系のミニカーとしてはトップモデル、スターライン、スパーク(レジン製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LANCIA D24 1
LANCIA D24 2

 以下は俯瞰画像とコクピット周辺の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA D24 3
LANCIA D24 4

 以下は2003年に発売されたミニ ミニエラ(LA MINI MINIERA)製のランチア D24 #76 タルガ フロリオ 優勝 1954 (1/43 型番MMBMS033)の画像です。1954年のタルガ フロリオ 優勝車のモデル化で、ドライバーのピエロ タルッフィ(Piero Taruffi)のフィギュアが付いています。ミニ ミニエラは他社のミニカーをベースにした特注品を製作しているブランドで、型番のMMBMはブルム製のミニカーをベースにしていることを示しています。これはブルム製の型番S033にフィギュアを追加して、ミニ ミニエラの紙箱に収めたものでした。ランチア D24はベースのブルム製とほとんど同じで、ピエロ タルッフィのフィギュアは服装はそれらしいですが、顔つきはそう言われればそうかなというぐらいの出来ばえです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA D24 3
LANCIA D24 4

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FERRARI 500F2 1953 ITALY

FERRARI 500F2
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 500F2


BRUMM R044 1/43 90㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m 全幅約1.4m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 2L 185HP 4段変速
性能: 最高速260km/h  データーベースでフェラーリ 500F2のミニカー検索

フェラーリ 500F2 イタリア 1953年

 

 1952年と1953年はGPレースのチャンピオンシップがフォーミュラ2(F2)規定で行われました。フェラーリにはV型12気筒2L/2.6Lエンジンを搭載するF2マシンとして166F2と212F2がありました。(実車画像→ フェラーリ 166F2) しかしこのF2マシンは能力不足だったようで、アウレリオ ランプレディが4気筒2L(185HP)エンジンを新開発し、このエンジンを搭載した500F2が登場しました。500F2はフェラーリとしては初の12気筒でないエンジンを搭載した車でした。

 

 フェラーリ 500F2はシンプルな構造のエンジンを使った軽量でバランスの良いマシンで、操縦性も優れていました。強力なライバルがいなかったこともあり、500F2は出場したほとんどのレースで勝利しました。1952年はチャンピオンシップ8戦でインディ以外の7戦すべてで優勝しました。1953年はチャンピオンシップ9戦で、インディとイタリア GP以外の7戦ですべて優勝しました。(イタリア GPではマセラティ A6GCM(F2)が勝利しました) ドライバーはほとんどがA.アスカリで2年連続でドライバーズチャンピオンになりました。

 

 

 ミニカーは1981年に発売されたブルム製です。1953年のイギリス GP 優勝車(#5 ドライバー A.アスカリ)をモデル化しています。プロポーションが良く、当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。ただし初期のブルムのミニカーは実車考証にアバウトなところがありました。例えば同じ1981年に発売された型番R035の500F2 1952年の#34はどのレース仕様なのか不明確でしたが、後に同じ型番R035のままで1952年のイギリス GPの#15に変更されました。(同じ型番のままで仕上げレベルが良くなっていましたが、似たような変更が他にもありました) ブルム以外の500F2のミニカーはディンキーのビンテージ当時物、カルツォ、CMCとCMRの1/18などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FERRARI 500F2 1
FERRARI 500F2 2

 以下は1998年頃に発売されたブルム製のフェラーリ 500F2 #34 A.アスカリ ワールドチャンピオン モンザ (イタリア GP) 1952 (1/43 型番AS01)の画像です。これはブルムの「AUTOSTORY COLLECTION」というシリーズで、フィギュアやちょっとした小物を付けて簡単なジオラマ仕立てとしたものです。ドライバー(A.アスカリ)のフィギュア付で、ボディは汚し塗装がされ台座が道路になっています。当時のドライバーはこんな軽装でドライブしていたことが分かります。ミニカーの箱にはモンザ 1952と書かれているのですが、その年のモンザ(イタリア GP)の出場車の#34はフェラーリではないので、前述したように実車考証に問題があります。(1952年のイタリア GPではA.アスカリのドライブで#12が優勝しています) これはイタリア GPではなくモンザ サーキットでの別のレースだったのかもしれませんが。。。まあこんな細かいことを言わなければ、良く出来た面白いミニカーです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 500F2 3
FERRARI 500F2 4

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MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN 1954 GERMANY

MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN
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MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN


BRUMM S006 1/43 100㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m 全幅約1.63m エンジン 変速機: DOHC 8気筒 2.5L 290HP 5段変速
性能: 最高速300km/h  データーベースでメルセデス ベンツ W196のミニカー検索

メルセデス ベンツ W196 ドイツ GP ドイツ 1954年

 

 第2次大戦の敗戦から立ち直ったダイムラー ベンツがグランプリレース復帰を目指し1954年から始まったの2.5Lフォーミュラ用に開発したのがメルセデス ベンツ W196でした。W196は現在のようなエンジンをミドシップ搭載するレースカーが一般的になる前のフロントエンジンレースカー世代の最後の究極的な車でした。ボディは鋼管スペースフレーム構造(鋼管を鳥籠のように溶接で組上げた構造)で、ブレーキはまだドラム式でした。

 

 8気筒2.5Lエンジンはデスモドロミックバルブ開閉機構(バルブを閉じるのにスプリングを使わずカムで閉じる方式)と機械式直接燃料噴射という緻密なメカを採用し、268HP(後に290HP)の圧倒的なパワーを得ていました。(当時のライバルであったフェラーリの4気筒2.5Lは250HPほどでした) 当初のW196は車輪をカバーした流線型ボディ(ランス タイプと呼ぶ)でした。このタイプはランスなどの高速サーキットでは有利でしたが、視界が悪く操縦しにくいとのことで、すぐに車輪を露出したニュルブルクリング タイプが開発されました。

 

 

 W196はサーキットに合わせて3種類のホイールベースを使い分け、外観もレース毎に細かな違いがあったようです。目立つ違いとしては当初はウィンドスクリーン手前に大きな吸気用ダクトがありましたが、1955年には無くなりました。W196はデビュー戦の1954年フランスGPで優勝しその後のドイツ、スイス、イタリアGPで3連勝しています。翌年の1955年もモナコGPとインディ以外のレース全てで優勝する圧倒的な強さでした。

 ミニカーは1987年頃に発売されたブルム製です。1954年のドイツ GPで4位となったW196 ニュルブルクリング タイプ(ドライバー K.クリング)をモデル化しています。実車の雰囲気が良く再現されていて、1980年代のミニカーとしてはかなりレベルの高い出来ばえでした。ブルムはこれ以外のW196のレース仕様もモデル化していますが、細かな仕様の違いまではあまり再現していません。(実車の資料も少ないですし、当時のミニカーにそこまで望むのは酷ではありましたが) これ以外のW196のミニカーは、メルクリン、マーキュリーなどの当時物から、最近の物ではノレブ、ミニチャンプス、スパーク(レジン製)などたくさんあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN 1
MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN 2

 以下は1998年に発売されたブルム製のメルセデス ベンツ W196 ランス タイプ (1/43 型番R280)の画像です。1954年のフランス GPでJ.M.ファンジオ(Juan Manuel Fangio)がドライブして優勝した#18をモデル化しています。プロポーションが良く実車がうまく再現されています。上記と同じブルム製ですが、製作時期が10年ほど新しいので室内などの仕上げがレベルアップしています。(実車画像→ メルセデス ベンツ W196 フランス GP 1954) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN 3
MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN 5
MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN 6

 以下は2004年に発売されたブルム製のメルセデス ベンツ W196C #18 イタリア GP '50周年記念' 1955 (1/43 型番AS34)の画像です。1955年のイタリア GPでJ.M.ファンジオがドライブして優勝したW196 #18にJ.M.ファンジオとA.ノイバウアー(Alfred Neubauer)のフィギュアを追加してイタリア GP 50周年記念の限定品としたものです。W196は上記とほぼ同じ物ですが、ウィンドスクリーン手前の吸気用ダクトがありません。ミニカーのディスプレイケースの背景には1955年イタリア GPの当時の写真が使われています。J.M.ファンジオは当時の偉大なドライバーで、A.ノイバウアーは1926年から1955年にかけてダイムラー ベンツのレーシングチームを率いた監督でした。彼はレース中のドライバーに現在のレース順位や戦術を伝達する為に、伝達板(現在のピットボード)や手旗を使うことを考案しそれを活用しました。A.ノイバウアーはこのフィギュアのような大柄の人物で、彼が手にしているのは連絡用の手旗です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN 7
MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN 8

 以下はフロント/コクピットの画像とA.ノイバウアーのフィギュアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN 9
MERCEDES-BENZ W196 GP GERMAN 10

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FERRARI 750 MONZA 1954 ITALY

FERRARI 750 MONZA
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FERRARI 750 MONZA


BEST MODEL 9044 1/43 96mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.16m 全幅約1.65m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 3L 240HP 4段変速
性能: 最高速250km/h  データーベースでフェラーリ モンザ シリーズのミニカー検索

フェラーリ 750 モンザ (モンツァ) イタリア 1954年

 

 アウレリオ ランプレディが設計したフェラーリ 553 F1用の4気筒エンジンが軽量で信頼性が高かったことから、フェラーリはスポーツカーレース用エンジンを従来のV型12気筒から4気筒へ移行させることになりました。最初に登場したのは4気筒2.5L(220HP)エンジンを搭載した1953年の625 TFでした。その後、1954年に4気筒2L(160HP)エンジンを搭載した500 モンディアルと4気筒3L(240HP)エンジンを搭載した750 モンザ(モンツァ)が登場しました。これらの4気筒レースカーはモンザ シリーズと呼ばれ、1954年にワールド スポーツカー チャンピオンシップを獲得しました。1955年は300 SLRを有するメルセデス ベンツに次ぐ2位でした。

 

 500 モンディアルは、改良されて500 TR(テスタロッサ)に変わりました。このエンジンのヘッドカバーが赤く塗装されていたことで、テスタロッサ(赤い頭)と命名されました。500 TRはサスペンションがコイル式になり、エンジンは180HPにパワーアップしていました。なおテスタロッサという名前を付けた車はこれが最初でした。1957年に500 TRは500 TRCに発展しました。1955年に750 モンザはメルセデス ベンツ 300SLRに対抗する為に排気量を3.4L(280HP)に拡大した857Sに変わり、1956年にはコイル式サスペンションを採用した860 モンザに発展しました。1958年には860 モンザの後継車として250 テスタロッサが登場しました。 

 

 

 ミニカーは1992年に発売されたベスト モデル製です。ベスト モデルはボックス モデルから分離したブランドで、現在はM4社のブランドです。主に1950-70年代のスポーツカー/レースカーをモデル化していて、特にイタリア車は出来の良い物が多いです。この750 モンザはセンスの良い造形で実車がうまく再現され、かなり良い出来ばえです。ワイヤースポークホイール、ボンネットを固定する細かな金具などもリアルに再現されています。ベスト モデルは750/860 モンザを約30車種ほどモデル化しています。ベスト モデル以外のモンザ シリーズのミニカーは、アートモデルが約80車種、トップモデルが約10車種などイタリアのメーカーが主にモデル化しています。なお当時物ミニカーとしてはテクノが750 モンザ、ガマとソリドが500 TRCをモデル化していました。 以下はベスト モデルのフロント/リアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FERRARI 750 MONZA 1
FERRARI 750 MONZA 2

 以下は1992年に発売された上記と同じベスト モデル製のフェラーリ 860 モンザ (1/43 型番9051)の画像です。上記の750 モンザよりフロントのオーバーハングが長く、フロントとリアのデザインが変更されています。ボンネットにエアダクトが追加されボディ側面の放熱用?グリルも変更されています。室内はステアリングホイールが彩色されてよりリアルに仕上げてあります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 860 MONZA 1
FERRARI 860 MONZA 2

 以下は1992年に発売されたソリド製のフェラーリ 500 TRC (1/43 型番7123)の画像です。これは1958年に発売されたソリド初期の500 TRC(1/43 型番103)を再販した物でした。元々は1950年代のビンテージミニカーですので素朴な出来ばえですが、ソリドらしいシャープな造形でビンテージミニカーとして良い出来ばえでした。なおオリジナルはメタル製のディスホイールで、ドライバーフィギュアが乗っていましたが、これはプラスチック製ホイールでフィギュアは外されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 250 TESTAROSSA 3
FERRARI 250 TESTAROSSA 4

 以下は1963年頃に発売されたガマ製のフェラーリ 500 TRC (1/43 型番9610)の画像です。これも1960年代にモデル化されたビンテージミニカーですので素朴な出来ばえですが、上記のソリド製と同じく当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。ドライバーフィギュアが乗っていますが、当時のレースカーのミニカーにはこのようなフィギュアが付き物でした。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 250 TESTAROSSA 3
FERRARI 250 TESTAROSSA 4

 以下は1955年頃に発売されたテクノ製のフェラーリ 750 モンザ (1/43? 型番813)の画像です。これも1950年代にモデル化されたビンテージミニカーですので、素朴な出来ばえです。サイドビューを見ると、かなり細長く(かっこよく)デフォルメされています。ヘッドライトにラインストーンを使うのは当時としては凝った仕上げでした。これもドライバーフィギュアが乗っています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 750 MONZA 3
FERRARI 750 MONZA 4

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FERRARI 553 F1 1954 ITALY

FERRARI 553 F1
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 553 F1


BRUMM R197 1/43 91㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m 全幅約1.43m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 2.5L 260HP 5段変速
性能: 最高速280km/h  データーベースでフェラーリ 553/555/625のミニカー検索

フェラーリ 553 F1 イタリア 1954年

 

 1953年のGPレース F2時代の最終戦には排気量を2Lに上げた553 F2(500 F2の1953年版の意)がテストされました。1954年からチャンピオンシップが再び2.5L F1に戻り、排気量を2.5Lに上げたエンジンを、500 F2のシャーシに載せた625 F1と新開発のシャーシに載せた553 F1が登場しました。(参考画像→フェラーリ 625 F1) 新設計されたシャーシは燃料タンクを両側面に配置しており、そのボディ形状から鮫(スクアーロ)と呼ばれました。1954年のの成績は、強力なメルセデス ベンツ W196の後塵を拝し、625 F1によるイギリスGP優勝と553 F1によるスペインGPの優勝のみと芳しくありませんでした。

 

 1955年に操縦性を改善した555 F1(スーパー スクアーロ)が登場しましたが、やはりメルセデス ベンツ W196には勝つことができませんでした。1955年の成績は625 F1によるモナコGPの優勝だけでした。このシーズン中に財政上の問題でF1から撤退したランチアからランチア D50を譲り受けることになったので、フェラーリの4気筒エンジンはこの年限りとなりました。この件で4気筒エンジンを設計したアウレリア ランプレディはフェラーリを去り、フィアットに移籍しました。

 

 

 ミニカーはブルム製で、1992年頃発売されました。1954年のスペイン GP で優勝した車(#38 ドライバー M.ホーソン)をモデル化しています。ブルムのビンテージ GPマシンの出来ばえは1980年代前半に作られた初期物と比べると、この553 F1はスポークホイールの出来ばえやタイヤへのホワイトレター表示など仕上げがレベルアップしています。555 F1はマテル、ブルムなどがモデル化しています。625 F1はマテル、カルツォなどがモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像とコクピット/俯瞰の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FERRARI 553 F1 1
FERRARI 553 F1 2

 以下は1989年に発売されたブルム製のフェラーリ 555 F1 1955 (1/43 型番R196)の画像です。1955年のオランダ GPで7位となった車(#2 ドライバー M.ホーソン)をモデル化しています。553 F1と見た目はほとんど同じですが、張り出したボディ側面の前面に整流版が追加されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 553 F1 1
FERRARI 553 F1 2

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