ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

AC SHELBY COBRA 427 1965 UK

AC SHELBY COBRA 427
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AC SHELBY COBRA 427


SOLIDO 4533 1/43 94㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.96m 全幅約1.73m エンジン 変速機: V型8気筒 7L 390HP 4段自動変速
性能: 最高速262km/h  データーベースでAC シェルビーのミニカー検索

AC シェルビー コブラ 427 イギリス 1965年

 

 イギリスのAC カー(AC CARS)社の歴史は1905年に発売されたオートキャリアー(AUTO CARRIER)という名前の3輪商用車から始まりました。 (実車画像→ AC オートキャリアー) この車は荷馬車に変わる運搬手段として好評を博し、1911年にオートキャリアー社が設立されました。その後この車をベースにした4輪車が開発され、自社開発した6気筒エンジン搭載車も発売しました。1922年にAC カー社と改名し、1930年代には優れた小型スポーツカーのメーカーとして地位を確立し、6気筒2Lエンジンを搭載したAC エースという名前のレースカーが活躍しました。 (実車画像→ AC エース 1936)

 

 第2次大戦後の1947年に6気筒2Lエンジン搭載車を発売し、1953年にロードスターのエースが登場し、翌年にはそのクーペ仕様のエースカ(ACECA)が登場しました。この車のレース仕様がエース ブリストルで、イギリスのブリストル社の6気筒2Lエンジンを搭載していました。この車はルマンなどのレースに出場しており、この車のアメリカでのレース活動に注目したレーシングドライバーのキャロル シェルビーがこの車にフォードのV型8気筒エンジンを搭載することを提案し、AC シェルビー コブラの開発が始まりました。 (実車画像→ AC エース 1954)

 

 

 フォードのハイパワーエンジンを搭載する為に、リアデフ、サスペンション、ブレーキなどが強化され、1962年にシェルビー コブラが完成しました。初期型のコブラ 260はV型8気筒4.2L(264HP)エンジンを搭載し、その後のコブラ 289はV型8気筒4.7Lエンジンを搭載していました。1965年に登場したコブラ 427はV型8気筒7L(390HP)エンジンを搭載し、太いタイヤを収める為フェンダーが大きく膨らんだ派手なボディとなりました。(同じ7Lでパワー控えめの廉価版428もありました) キャロル シェルビーが自身の名前を冠したAC シェルビー コブラはアメリカのレースにデビューしてその圧倒的なパワーで注目を浴び、1963年からルマンを筆頭とする耐久レースにも参戦しました。1968年頃にアメリカの安全基準に適合できなくなり生産中止となりました。その後AC カー社はヨーロッパでコブラをベースにしたスポーツカーを販売していましたが、1970年代後半に倒産しました。

 ミニカーは、1993年頃に発売されたソリド製です。前後バンパーを備えたコブラ 427のロードバージョンをモデル化しています。コブラ 427のダイナミックなボディがうまく再現され、メッキされたバンパーやボディ側面から出ている排気管など特徴的なパーツもうまく仕上げてありました。ドアが開閉するギミック付きで、インパネのメーターは紙のラベルですが結構リアルに見えます。ソリドは1/18でもコブラ 427をモデル化しています。コブラのミニカーはたくさんあり、派手なボディの427が多いのですが、260や289やレース仕様も有ります。代表的な物としてはBANGのレース仕様、ボックスモデルの289とレース仕様、EXOTOの1/18、フランクリン ミントの1/24、京商の1/18、ノレブの1/18、シュコーの1/12と1/43と1/87などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

AC COBRA 427 1
AC COBRA 427 2

 以下は1985年に発売されたボックスモデル製のAC シェルビー コブラ 289 (1/43 型番8410)の画像です。これはV型8気筒4.7Lエンジンを搭載したコブラ 289をモデル化していて、ライセンス プレートやバンパーがついているのでロードバージョンです。上記の427と違うのはボディ側面に排気管が露出していないことです。(よく見ると床下部分に排気管の取り回しがあるのが分かります) 上記のソリド製と同じような良い出来ばえで、1980年代のミニカーとしてはかなりよく出来ていました。ボックスモデルはレース仕様などコブラ 289を数種類モデル化していました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AC COBRA 289 1
AC COBRA 289 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AC COBRA 289 3
AC COBRA 289 4

 以下は1985年に発売されたボックスモデル製のAC シェルビー コブラ #15 セブリング (1/43 型番8414)の画像です。上記のバリエーションで、1963年のセブリング 12hに参戦した#15をモデル化しています。前後バンパーがレース仕様に変更され、ホイールが変更されています。さらにロールバーが補強され、排気管がボディ側面から出ています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AC COBRA RACING 1
AC COBRA RACING 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AC COBRA RACING 3
AC COBRA RACING 4

 以下は1978年に発売されたルビコン製のAC シェルビー コブラ 427S/C (1/43 型番601)の画像です。427S/CのS/Cとはセミ コンペティションの略で、レースカーとしても使えるロードバージョンという意味です。ルビコンは東京の老舗ミニカーショップ コジマが1970年代に興したオリジナル ブランドで、ホワイトメタル製のミニカーを3種類ほどモデル化していました。427S/Cのダイナミックなボディを少しオーバーなデフォルメで再現してあり、迫力のあるミニカーに仕上がっていました。ボディはホワイトメタル製でそれ以外のパーツもほとんどが金属製なのでとても重く、手で持つとずっしりとした存在感があります。昔のミニカーですが実車のイメージが見事に再現されているので、コブラの傑作ミニカーの一つだと思います。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AC COBRA 427 3
AC COBRA 427 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AC COBRA 427 5
AC COBRA 427 6
 以下は2002年に発売されたデルプラド製の世界の名車シリーズのAC シェルビー コブラ 427S/C (1/43 No.51)の画像です。中国製ですが、メーカーは不明です。サイドビューでドアから下の部分が間延びしていますが、それ以外はまずまずのプロポーションでこのシリーズのミニカーの中ではかなり良い出来ばえでした。リアルなホイールや消火器を備えた室内など細部も良く仕上げてあります。ボディカラーもメタリックブルーに白いラインのコブラ 427では定番のカラーリングとなっています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AC COBRA 427 7
AC COBRA 427 8

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AC COBRA 427 9
AC COBRA 427 10

 当サイトにはコブラのミニカーをまとめたページもありますので、興味があればご覧ください。→ コブラのミニカーのページ

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1341

DAF 32 DAFFODIL 1965 NETHERLAND

DAF 32 DAFFODIL
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DAF 32 DAFFODIL


DINKY(FR) 508 1/43 84㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.61m 全幅約1.44m エンジン 変速機: 空冷水平対向2気筒 750cc 26HP 無段変速機
性能: 最高速105km/h  データーベースでDAFのミニカー検索

DAF 32 ダフォディル オランダ 1965年

 

 オランダの技術者ヨーゼフ ヴァン ドールネ(Jozef van Doorne)は、1928年に設立された自動車修理工場に勤めていました。その後彼は工場の経営権を得て会社名を「ドールネのトレーラ工場」(Van Doorne's Aanhangwagen Fabriek)に変更し、トラックや装甲車両の開発などを行いました。1949年から大型トラックやバスの製造を始め会社名を「ヴァン ドールネ自動車会社」(Van Doorne's Automobiel Fabrie 略称 DAF)に変更しました。1958年には小型乗用車DAF 600を発表しました。(実車画像→ DAF 600 1958)

 

 DAF 600は空冷水平対向2気筒590cc(19HP)エンジンをフロントに搭載し後輪を駆動する4人乗りの小型車で、最大の特徴は同社が開発した世界初の無段変速機(CVT)を採用していたことでした。この無段変速機(バリオ マチック)はVベルトと2つの可変径プーリーを使ったもので、従来の複雑な変速操作が不要で前後進の切換えレバーとアクセルだけで操作できることから人気を博しました。最高速は105km/hでした。

 1961年にはエンジンを750cc(26HP)に拡大し最高速が105km/hに向上し、上級グレードとしてDAF 30 ダフォディルが追加されました。DAF 30は1963年にDAF 31、1965年にはフロントグリルを変更したDAF 32、1967年にDAF 33と発展し1974年まで生産されました。DAF 30シリーズは20万台以上が生産され好評だったようです。上級車として1966年に2気筒850㏄エンジン搭載のDAF 44、1968年に4気筒1.1Lエンジン搭載のDAF 55と1972年にその改良版DAF 66が登場しました。(実車画像→ DAF 55 1968)

 

 

 ミニカーは1966年に発売されたディンキー(仏)製です。DAF 32 ダフォディルをモデル化しています。1960年代のビンテージミニカーですからシンプルな作りですが、ディンキー(仏)はプロポーションがしっかりしていたので、実車の雰囲気がうまく再現されていました。ドアが開閉するギミック付きで、室内には女性ドライバーのフィギュアが乗っています。このお嬢さんのフィギュアはディンキーの別のミニカーにも使われていました。(同じフィギュアの乗ったミニカー→ トライアンフ スピットファイアー) これ以外のDAF 30シリーズのミニカーはノレブ初期の当時物DAF 32と最近のノレブのDAF 30、ネオ(レジン製)のDAF 33などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

DAF 32 DAFFODIL 1
DAF 32 DAFFODIL 2

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=887

VOLVO FB88 TRUCK 1965 SWEDEN

VOLVO FB88 TRUCK
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
VOLVO FB88 TRUCK


TEKNO 425  1/50 170㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約8.5m? 全幅約2m エンジン 変速機: 6気筒 9.6L ターボディーゼル 260HP 8段変速
性能: 最高速 不詳  データーベースでボルボ トラックのミニカー検索

ボルボ FB88 トラック スウェーデン 1965年

 

 スウェーデンのベアリング メーカー SKF社によって自動車メーカーのボルボ社が1927年に創業されました。1928年に最初のトラック シリーズ 1(4気筒エンジン搭載 積載量1.5t)を発売しました。このトラックは密閉された運転室(キャビン)を持つ頑丈な構造で、スウェーデンの気候と道路事情を考慮した信頼性の高い設計でした。(初期のトラックのキャビンは密閉されていないものが多かったのです) このトラックは高い評価を受けて大ヒットし、ボルボの業績に寄与しました。(実車画像→ ボルボ トラック シリーズ 1 1928) 

 

 その後ボルボ トラックは国内だけではなくヨーロッパ各国へと輸出されるようになり、ボルボ社の生産する車の中でトラックは大きな割合を占めていました。1980年代にボルボはアメリカのトラック会社のホワイト社と提携し、ボルボ ホワイト トラック社となり、さらに1980年代後半にはGMCの大型トラック部門も加わりました。2001年にはアメリカのマックを傘下に持つルノーのトラック部門を買収し、2006年に日産ディーゼル工業(現在はUDトラックス)も傘下に収めています。

  かつてのボルボ トラックス社はダイムラー(メルセデス ベンツ ブランド)に次ぐ世界第2位の大型トラックメーカーでしたが、現在(2023年)では中国やインドのメーカの台頭などがあり10位ぐらいのようです。なおボルボの乗用車部門は1999年にフォードに買収されてボルボ カーズとしてフォード傘下のブランドとなり、2010年には中国企業に売却されています。

 

 

 ボルボのトラックの型式名について説明すると、Nがボンネット型でFはキャブオーバー型です。概略ですがFHが一番大きなトラクター系、FMが中型で平ボディやバンのカーゴ系、FLが小型となります。またアルファベットの後の数字は1980年代以降のモデルではエンジン排気量(単位L)を示します。つまりFH16とはキャブオーバーの大型トラックで排気量が16Lとなります。

 ミニカーは1968年頃に発売されたテクノ製(デンマーク)の当時物です。1965年に登場した当時の傑作大型トラックであったFB88をモデル化しています。FB88のFはキャブオーバー型、Bは3車軸、88はシリーズ名を示します。車体に表示された「ASG TRANSPORT SPEDITION」とはスウェーデンの物流会社ASG社のロゴです。テクノのミニカーはプロポーションが良く、プラスチック製パーツをあまり使わないがっちりとした作りで、塗装もしっかりしていました。このFB88も縮尺が1/50と少し小さめに出来ていますが、テクノらしいレベルの高い出来ばえでした。(脱着できる幌もプラスチックではなく板金製で頑丈です) キャブのチルトとドアが開閉するギミック付きで、エンジンと室内もリアルに再現されています。

 このミニカーには色々な企業のプロモーション用モデルのバリエションがあったようです。F88のこれ以外の当時物ミニカーはないようで、最近の物ではコーギーやイクソなどがあります。現在の主流であるFHシリーズはヘルパやAWMが約200種類以上をモデル化しています。 以下はフロント/キャブのチルトギミックの画像とリア/幌を外した状態の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

VOLVO FB88 TRUCK 1
VOLVO FB88 TRUCK 2

 テクノのミニカーは前輪が操舵できるものが多いのですが、このFB88もボディを傾けることで前輪が操舵できます。また別売りされていた専用トレーラー(1/50 型番452)があり、金属製の連結金具でトレーラーを接続すると全長338㎜のフルトレーラーになります。以下は前輪の操舵ギミックと別売りのトレーラーを連結する動作の画像です。連結部は金属製で頑丈に出来てます。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
VOLVO FB88 TRUCK 3
VOLVO FB88 TRUCK 4

 以下はトレーラーと組み合わせたフルトレーラー状態の画像です。
VOLVO FB88 TRUCK 5
VOLVO FB88 TRUCK 6

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1868

SAAB 96 1965 SWEDEN

SAAB 96
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
SAAB 96


TEKNO 827 1/43 96㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.2m 全幅約1.53m エンジン 変速機: 2サイクル3気筒 841cc 42HP 3段自動変速
性能: 最高速120km/h  データーベースでサーブ 96のミニカー検索

サーブ 96 スウェーデン 1965年

 

 サーブ社「Svenska Aeroplan AB」(スウェーデン航空機会社)はスウェーデンの軍用航空機の製造を目的として1937年に設立されました。、第2次大戦中は軍用機を製造していましたが、戦後に自動車製造に進出しました。1949年に完成した最初の量産車は2サイクル2気筒764cc(25HP)エンジンを前車軸上に横置き搭載した前輪駆動車のサーブ 92でした。航空機メーカーらしさが感じられる流線型のモノコックボディは、当時としては珍しく風洞実験で決められたものでした。3段変速で最高速105km/hの性能でした。(実車画像→ サーブ 92 1951)

 

 サーブ 92は1955年に3気筒750cc(33HP)エンジンを縦置き搭載に変更した93に、1960年には3気筒841cc(42HP)エンジンを縦置き搭載してリアウインドーを拡大した96に発展しました。1965年にはラジエーター搭載位置をエンジン後方から一般的なエンジン前面に変えたので、フロントグリル開口部が大きくなりました。サーブ 92のラジエータがエンジン後部にあったのは寒冷地の北欧では都合が良かったのですが、寒冷地ではない輸出先ではオーバーヒートが問題となったのでラジエーター搭載位置を変えたのでした。

 

 

 1967年にはエンジンがドイツ フォード製の4サイクルV型4気筒1.5L(65HP)に切り替わり、4段変速で最高速148km/hと性能が向上しました。1968年に前後ウィンドーが拡大されヘッドライトが角型に変更されました。サーブ 96は頑丈な足回りと優れた操縦性により1962年と1963年のモンテ カルロ ラリーで連続優勝するなどラリーで大活躍しました。サーブ 96は基本的な構造はほとんどそのままで安全基準対応などの改良がおこなわれ、1968年に後継車のサーブ 99が登場しましたが、1980年まで長い間生産されました。総生産台数は約54万台でした。

 ミニカーは1965年に発売されたテクノ製の当時物です。フロントグリルの形状から1965年式をモデル化しています。この当時のテクノは品質の高いミニカーを作っていました。50年以上昔に作られたビンテージミニカーなので金属パーツが主体の素朴な造形ながら、プロポーションが正確で実車の雰囲気がうまく再現され、1960年代のミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。普通に箱に入れたまま保管していましたが、現在でも金属部に錆がなく塗装に艶まで有るのですから、当時のテクノのミニカーの塗装品質はたいした物です。なおテクノはサーブ 96の初期型を1962年にモデル化していて、これはそれを1965年式に変更したものでした。(型番の変更なし) フロントグリル部の造形が初期型の金属製パーツのグリルの両側に開口部を追加した形になっていることがそれを示しています。これ以外のサーブ 96のミニカーはディンキー(英)の当時物、コーギー、トロフューのストリート/ラリー仕様、イクソ(ホワイトボックス、プレミアムX、国産名車コレクション)、ブレキナの1/87などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

SAAB 96 1
SAAB 96 2

 以下は1966年に発売されたディンキー(英)製の当時物 サーブ 96 (1/43 型番156)の画像です。これもフロントグリルを変更した1965年式をモデル化しています。メッキしたプラスチック製パーツを使ったフロントグリル部がやや目立ちすぎる感じですが、プロポーションが良く1960年代のミニカーとして良く出来ていました。1971年に購入し箱に入れたまま保管していましたが、これも塗装品質が良く塗装は綺麗な状態です。ドアが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
SAAB 96 3
SAAB 96 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
SAAB 96 5
SAAB 96 6

 以下は1990年頃に発売されたコーギー製のサーブ 96 (1/43 型番D711)の画像です。これはサーブ 96 初期型をモデル化しているので、フロントグリルの形状が上述した1965年式と異なっています。コーギーが1990年代に発売していた「CLASSIC CARS」というシリーズの一つで、このシリーズはマニア向けで1950-1960年代のクラシックカーを昔のコーギー流の作風に似せて仕上げたミニカーでした。レトロな造形ながら細部はそこそこリアルに仕上げてありよく出来ていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
SAAB 96 7
SAAB 96 8

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
SAAB 96 9
SAAB 96 10

 以下は2015年に発売されたアシェット製 国産名車コレクションの サーブ 96 V4 (1/43 No.241)の画像です。エンジンがフォード製V型4気筒エンジンに変更された96 V4をモデル化しています。ミニカーの台座には1971年と表示されていますが、フロントグリル形状が96 V4の形状でヘッドライトが丸形でフロントウィンカーがヘッドライト横にあるので1969年とするのが正しいと考えます。メーカーはイクソで、イクソはカタログモデルとして96 V4をモデル化していますのでそれを流用しています。プロポーションが良く、最近のミニカーですので灯火類やドアミラーなどの細部も良く再現されていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
SAAB 96 11
SAAB 96 12

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
SAAB 96 13
SAAB 96 14

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=892

HONGQI CA770 1965 CHINA

HONGQI CA770
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HONGQI CA770


CENTURY DRAGON CDG002 1/43 138㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.98m 全幅約1.99m エンジン 変速機: V型8気筒 5.7L 220HP 4段自動変速
性能: 最高速160km/h  データーベースで紅旗のミニカー検索

紅旗 CA770 中国 1965年

 

 中国初の自動車メーカーである第一汽車(China FAW Group Co.)は、ロシア(当時はソビエト連邦)の自動車メーカーであったジルの支援で1953年に設立されました。当初はソビエト連邦のトラック ZIS-150をベースとした中国人民解放軍の中型トラック CA-10や軍用トラック 解放CA30などを製造していました。1958年にアメリカのクライスラー インペリアルをコピーして自社ブランドの乗用車 紅旗 CA72を開発し、この車は中国共産党の指導者専用車でした。(実車画像→ 紅旗 CA72 1958) (実車画像→ クライスラー インペリアル 1955)

 

 1963年にはV型8気筒5.7Lエンジンを搭載したクライスラー インペリアルのプラットフォームをベースにした紅旗 CA770が開発され、この車は共産党指導者の公式車両に指定されました。1965年にリムジン仕様、1969年に防弾仕様のCA772が設定され約1600台が1980年まで生産されました。

 

 

 1998年にアメリカ フォードの協力でフォード リンカーン タウンカー 3代目をベースとする紅旗 CA7460が登場しました。その後2005年にトヨタと提携したことで、トヨタ クラウン マジェスタをベースとした紅旗 HQ3が2006年に登場し、2012年にクラウンをベースにした紅旗 H7が登場しました。2009年には中国建国60周年記念式典に向け胡錦涛総書記専用車として中国初のV型12気筒エンジンを搭載した紅旗 HQE (CA7600J)が登場しました。2014年にCA770のデザインを復活させたクラシックな外観のL5が登場しました。L5のV型8気筒4Lエンジン搭載仕様をCA7400、V型12気筒6Lエンジン搭載仕様をCA7600と呼ぶようです。また派生モデルとして全長約6.4mのリムジン L9、全長約6mのリムジン L7があるようです。(資料によって記載内容が異なるので、正確なことがわかりません) (実車画像→ 紅旗 HQE 2009) (実車画像→ 紅旗 L9)

 ミニカーは2006年頃にWEBオークションで入手したCENTURY DRAGON製です。紅旗 CA770のリムジン仕様をモデル化しています。CENTURY DRAGONは2003年に設立された香港(中国)のメーカーで、主に中国のクラシックカー(紅旗や軍用車など)を1/43、1/24、1/18でダイキャスト製/レジン製でモデル化しています。これはダイキャスト製で、中国の最高級車ということもあって、かなりレベルの高い出来ばえとなっていました。プロポーションが正確で、フロントグリル、灯火類、室内などの細部も丁寧に仕上げられています。ボンネット先端には赤い旗をイメージしたマスコット、フロントバンパー両端には国旗掲揚用のポールが付いています。室内もリムジン後席の豪華な内装、インパネなどが良く再現されています。ドアなどの開閉ギミックはありませんが、前輪の操舵ギミックが付いています。ミニカーが大きいこともありますが、並みのミニカーの2倍ほどもある大きなプラスチック ディスプレイケース付きで実車のイラストが描かれた立派な梱包箱に収められていました。CENTURY DRAGONはバリエーションでパレード用の閲覧車 CA770TJ、最近のCA7600やH7もモデル化しています。これ以外の紅旗のミニカーはブレキナのCA770とCA7202 センチュリースター(アウディ 100ベースのパレードカー) 1/87、トミカの中国特注品のCA7600 1/84などがあります。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

HONGQI CA770 1
HONGQI CA770 2

 以下は前輪操舵ギミック/床下部分の画像です。床下部分は変速機/ドライブシャフト/サスペンションなどがリアルに再現され、前輪操舵ギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HONGQI CA770 4
HONGQI CA770 4

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1988

 

サラブレッド期 ← ページ  « 前へ 1...75  76  77  78  79  80  81  82  83  84  85  ...298 次へ »

 

 

 

当サイト掲載記事の無断転載を禁じます。
Copyright(C) 2004-2025 MINIATURECAR MUSEUM All rights reserved.