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プジョー 504 フランス 1968年
プジョーの旗艦としてプジョー 404の上級車504が1968年に登場しました。この車の最大の売りは吊り目のヘッドライトを特徴とするピニンファリーナによるボディデザインでした。この優雅で美しいスタイルと堅実な設計が評価されて、1969年のヨーロッパ カー オブ ザ イヤーを受賞しました。当初は4ドアセダンだけでしたが、1969年に2ドアクーペ/カブリオレ、1970年にホイールベースを延長したブレーク(ワゴン)と3列シート7人乗りのファミリアーレ、1980年にピックアップが追加されました。
当初は4気筒1.8L(82HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速156km/hの性能でした。後に4気筒1.8L燃料噴射仕様(97HP)/4気筒2L(93HP)ガソリン、4気筒1.9L/2.1L/2.3L(70HP)ディーゼルエンジンも追加されました。4輪独立懸架サスペンションで悪路に強く耐久性もあったので、ラリーでも活躍しました。1979年に後継車の505が登場し、504のヨーロッパ生産は1983年に中止となりました。総生産台数は300万台以上でした。ヨーロッパでの生産中止後も南アフリカ、南米、中国で生産が続けられ、ナイジェリアでは2006年頃まで生産されました。
ミニカーは1969年に発売されたディンキー(仏)製の当時物です。ディンキー(仏)らしい正確なプロポーションで、実車のイメージが良く再現されています。ボンネット/ドア/トランク開閉のギミック付きで、閉じた状態のウィンドーが付いた4ドアが開閉する立て付けの良いギミックは当時秀逸の出来ばえでした。(昔のミニカーなので灯火類がメッキパーツなのはレトロな作風ですが) 504 セダン系の当時物ミニカーはディンキー(仏)をコピーしたオートピレン、ノレブ初期のプラスチック製とそのダイキャスト版、ソリドのラリー仕様とブレーク、ポリトーイの1/43と1/25などがありましたが、このディンキー(仏)が断トツの出来ばえでした。当時物以外ではソリドの別ブランドのべレム、ミニチャンプス、イクソのラリー仕様、ノレブの新製品のセダン/ブレーク/クーペ/カブリオレ/ピックアップ、ブレキナの1/87などたくさんあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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プジョー 504 カブリオレ フランス 1969年
当時のプジョーのモデルにはクーペやカブリオレが設定されていました。最上級車 504にもピニンファリーナのデザインによる美しい2ドア4シーター クーペ/2+2シーター カブリオレが1969年に追加されました。セダンよりホイールベースが短縮され、フロントグリルが角形4灯のヘッドライトに変えられるなど、セダンとは全く別のスポーティなスタイルとなっていました。ボディの製作はピニンファリーナが担当していました。
当初のエンジンは燃料噴射仕様の4気筒1.8L(90HP)を搭載し、4段変速で最高速175km/hとセダンより高性能でした。1975年にプジョーがルノー、ボルボと共同開発したV型6気筒2.7L(138HP)エンジンに変更され、最高速は186km/hに向上しました。1975年のマイナーチェンジでヘッドライトが独立した4灯式から横長角形ユニット2灯式に変わり、テールライトが大きくなりました。1983年に生産中止となりました。クーペ/カブリオレの総生産台数は約3万台でした。(カブリオレは約8000台)
ミニカーは1969年に発売されたディンキー(仏)製の当時物です。前述したディンキー(仏)製のセダンではメッキパーツで再現されていたヘッドライトが透明プラスチック製パーツになったことで特徴的なフロントグリルがリアルに再現され、セダン以上に良い出来になっていました。また1/43ながらハンドルと連動する凝った前輪操舵ギミックが付いていて、ディンキー(仏)がこのミニカーに掛けた意気込みが感じられました。これ以外の504 クーペ/カブリオレの当時物ミニカーは1980年頃にソリドがクーペのラリー仕様をモデル化しています。 当時物以外ではソリドのクーペとソリドの別ブランドのべレムのクーペとカブリオレ(レジン製)、ミニチャンプス、ノレブのクーペとカブリオレ 1/43と1/18などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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プジョー 304 フランス 1969年
プジョー 204の上級車として304が1969年に登場しました。開発コストを抑える為にシャーシなどの基本構造は204を流用し、ホイールベース/トレッドはそのままで、全長が約100mmほど大きくなりました。主にリアのオーバーハングが延長されトランクスペースが拡大しました。ピニンファリーナがデザインしたボディはフロントの造形に上級車504のイメージをかぶらせていたので、204の高級版といったところでした。204よりすこし大きな4気筒1.3L(65HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速150km/hの性能でした。
当初のセダンに加えて204と同じようにブレーク、クーペ、カブリオレも追加されましたが、フロントグリルとエンジンが違うだけで他は204と同じでした。1973年のマイナーチェンジでリアライトが拡大され、75HPにパワーアップした高性能版304Sが追加されました。1977年に204が生産中止となった後は、204の1.1Lエンジンと1.4Lディーゼルエンジンが追加され、204の後継車という位置づけにもなりました。1977年に後継車の305が登場し、1980年に生産中止となりました。総生産台数は約117万台でした。
ミニカーは1969年に発売されたディンキー(仏)製の当時物です。ディンキー(仏)らしいスケールモデル的な造形で、実車の雰囲気が良く再現されていました。特に透明プラスチック製の黄色いライトがフロントグリルのリアリティを向上させていました。同じディンキー(仏)製の204と並べてみると、キャビン部分が同じでトランクスペースが長くなっていることが分かります。(これはルノー 8とルノー 10の関係と同じで、フランスではトランクスペースが重視されるようです) これ以外のプジョー 304の当時物ミニカーはこれをコピーしたオートピレン、ノレブのプラスチック製とそのダイキャスト版があり、当時物以外ではミニチャンプス、ノレブの新型などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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プジョー 104 フランス 1972年
1972年にプジョーの小型大衆車104が登場しました。204と同じ横置きエンジンの前輪駆動車で、プジョー初の2ボックススタイルを採用していました。ピニンファリーナがデザインしたボディは小さいながらも上品でセンスの良いデザインでした。当初はトランクリッドがある4ドアセダンのみでしたが、1974年にホイールベースを短縮した2ドアクーペが設定されました。このクーペは104のスポーツ仕様というよりは、ルノー 5に対抗するハッチバック車という位置づけでした。またプジョーが1974年に吸収合併したシトロエンの小型車シトロエン LNは、この104 クーペをベースにした姉妹車でした。(実車画像→ プジョー 104 クーペ)
当初は4気筒1L(45HP)エンジンを搭載し、4段変速、最高速135km/hの性能でした。1976年に4気筒1.1L(66HP)エンジンを搭載する高性能版クーペ ZSが追加されました。1977年に4ドアセダンは5ドアハッチバックに変更され、エンジンが204と同じ1.1L(50HP)に拡大されました。1979年にセダン/クーペに1.4Lエンジンが追加され、その後もマイナーチェンジが行われ1988年まで生産されました。総生産台数は約160万台で、後継車は1983年に登場した205でした。
ミニカーは1972年に発売されたソリド製の当時物です。プロポーションは良いのですが、テールライトの塗装処理がされていないなど仕上げが簡素化されているのが残念です。この当時のソリドはコストのかかる手作業の塗装処理を省略してコストダウンしていました。 これ以外の104のミニカーはノレブ初期の当時物(プラスチック製とダイキャスト製)と2013年発売の104 クーペ ZS、ポリトーイの当時物の1/43と1/25 などがあります。フランスのミニカー付雑誌「PEUGEOT COLLECTION」のNo.45ではクーペ ZS2 (ZSの高性能版) 1979がモデル化されています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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プジョー 604 フランス 1975年
プジョーの最上級車として戦後初の6気筒エンジンを搭載したプジョー 604が1975年に登場しました。設計は504を踏襲し、504同様に全輪独立懸架サスペンションによる優れた操縦性と乗り心地を有していました。ボディはごくオーソドックスな3ボックス4ドアセダンでしたが、、ピニンファリーナのデザインなので落ち着いた上品なデザインでした。プジョー、ルノー、ボルボが共同開発したV型6気筒2.7L(136HP)エンジンを搭載し、5段変速で最高速178km/hの性能でした。
1977年にV型6気筒エンジンに燃料噴射仕様が設定され、4気筒2.3L(80HP)ターボディーゼルエンジンが追加されました。1979年に北米向けにV型6気筒2.8L(155HP)エンジンが追加され、1983年にターボディーゼルが2.5L(95HP)に拡大されました。1980年に8人乗りのリムジンが設定されました。また604をベースにしたリムジーンがフランス大統領車として使われました。604はプジョーにとって高級車市場への足がかりとなったモデルで、1985年まで生産されました。総生産台数は約15万台でした。後継車は1989年に登場した605でした。
ミニカーは1976年に発売されたソリド製の当時物です。直線で構成されたピニンファリーナ デザインが正確に再現され、濃茶や濃緑など落ち着いたカラーリングが施されたこのミニカーは実車の雰囲気をうまく再現していました。1970年代のソリドの2桁型番(10シリーズ)の傑作品の一つだと思います。前ドアが開閉しフロントバンパーのナンバープレート部分を押すとボンネットが開くギミック付きです。(変わったギミックですが、この604のボンネットは開閉部の隙間がほとんどないので、ボンネットを開けやすくする為の仕掛けと考えられます) これ以外の604のミニカーはソリドの別ブランドのべレム、ノレブ初期のプラスチック製とそれのダイキャスト版とそれをリニューアルして2002年頃に発売した物などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)