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AMC ランブラー マーリン アメリカ 1964年
AMC(アメリカンモータース)社はナッシュ社がハドソン社を吸収合併して1954年に発足しました。AMCがBIG3(GM/フォード/クライスラー)に対抗するには、中型/小型車に特化するしかありませんでした。1950年代には数モデルあったフルサイズカーはアンバサダーだけとなり、それ以外はランブラーに統一されました。ランブラーにはコンパクトカー(小型車)のアメリカン、ミッドサイズカー(中型車)のクラシック、マリーンがありました。なお当時のアメリカのコンパクトカーは現在のトヨタ プリウスぐらいの大きさ(全長4.5mほど)でしたから、そんなに小さい訳でもありませんでした。
実用的なランブラーにも、アメリカ車らしい派手なデザインの車もありました。1965年に登場したランブラー マーリンは1964年に発表されたコンセプトカー ランブラー ターポン(TARPON)をベースにした大胆なファーストバック スタイルのかっこいいパーソナルカーでした。この車はAMCのブランドイメージを高めるイメージリーダー的な車(Halo Carと呼ぶ)でもありました。(実車画像→ ランブラー ターポン 1964) エンジンは6気筒3.8Lと8気筒4.7L/5.4L(250HP)などがあり、3段変速で最高速180km/h(5.4L)となかなかスポーティでした。1967年にボディが少し大きくなりヘッドライトが縦型4灯式に変更された2代目にモデルチェンジしました。(実車画像→ ランブラー マリーン 1967)
ミニカーは1966年に発売されたコーギー製の当時物です。アメリカ車は欧州車よりサイズが大きいので、ミニカーの大きさを揃える為にコーギーはアメリカ車を少し小さめにモデル化することが多く、これも縮尺約1/50でモデル化されています。そのためアメリカ車のミニカーとしては少し小ぶりなのですが、特徴的なファーストバック スタイルがうまく再現され、実車に即した赤/黒の大胆なカラーリングもきれいで、当時のミニカーとしては良く出来ていました。ドア開閉ギミック付きで室内もそこそこ再現されています。リアに牽引用フックが付いていますが、これは別売りのトレーラーを接続する為の物で、この車の屋根にカヤックを載せて荷物運搬用トレーラーを接続したセット物も発売されていました。2020年現在でもランブラー マーリンのミニカーはこのコーギー製しかないようです。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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GM キャディラック 高規格救急車 アメリカ 1965年
現在のアメリカの救急車はピックアップトラックや1ボックスタイプのバンを使った専用車が主流ですが、かつては日本と同じように乗用車ベースのワゴンタイプの救急車もありました。救急車は後部に広いスペースが必要なので、大型車が使われました。これは1960年代の縦型4灯式ヘッドライトを採用したキャディラックの救急車です。年式は縦型4灯式ヘッドライトが採用された1965年でほぼ間違いないと思います。当時のキャディラックの一番大きなリムジーンは全長が6.2mでしたが、この救急車はそれよりも全長が長くホイールベースを延長しているようです。
ミニカーはディンキー(英)製の当時物で1967年に発売されました。実車が大きいので全長が150mmを超える大きなサイズのミニカーになっています。フロントグリルやサイレンなどが金属製パーツで作られたディンキー(英)らしい重厚な出来ばえです。室内には患者を乗せたストレッチャーがあり、テールゲートから出し入れできます。 また屋根のライトは豆電球で底板部分に収納した単4電池で点灯させるようになっています。本来は後輪の回転で回路が断続されて点滅する構造なのですが、残念ながら現在は回路の接触不良で点灯しません。
これ以外のキャディラックの救急車としては、ソリドの1930年代のV16 救急車、ブッシュの1950年代/1970年代の救急車、コーギーの1961?年式のスーペリア 救急車などがあります。変わり種としては映画「ゴーストバスターズ」に使われた1959年式のキャディラック 救急車がマテルやジョニーライトニングから出ています。 以下はフロント/リアの拡大画像とテールゲートを開いてストレッチャーを収納するギミックの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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シェルビー マスタング GT350 アメリカ 1965年
1964年にフォード マスタングが登場し、フォードはマスタングの販売を促進する為にSCCA(Sports Car Club of America)レースへ参戦することを決定し、レース仕様車の開発をキャロル シェルビーが率いるシェルビー アメリカンに委託しました。1965年にマスタング クーペをベースにしたシェルビー マスタング GT350が登場しました。オリジナルとの外観の違いはボンネットに追加されたエアスクープとリア給油口に付いたシェルビーのブランド名コブラのロゴでした。ボンネットはFRP製で、サスペンションはレース用に強化され、シェルビーがチューニングしたV型8気筒4.7L(306HP)エンジンを搭載していました。室内は後席が取り外されメータパネルがタコメータ付に変更され、ヒーターやパワステが外されていました。(1965年の生産台数は約500台)
GT350はフォードの思惑通りSCCAのレースで上位を独占して活躍しました。その反面レース志向のGT350は、市販車としては評判が良くありませんでした。そこで1966年以降は自動変速、エアコン、ラジオなどがオプション設定されレース志向が弱まっていきました。1967年にマスタングのマイナーチェンジに合わせて外観が変更され、V型8気筒7L(355HP)エンジンを搭載したGT500が追加されました。1968年にテールライトが横長に変更され、エンジン(400HP)やサスペンションを強化した最強モデルのGT500KR(King of Road)が追加されました。コブラの商標がシェルビーからフォードに売却されたので、1968年以降のシェルビー マスタングはフォード ブランドのカタログモデルとなり、コンバーチブル仕様も追加されました。1969年に製造中止となりましたが現在でもマニアの人気が高く、2007年にフォードの懐古路線でシェルビー GT500の名前が復活しました。(実車画像→ フォード シェルビー GT500 2007)
ミニカーは2013年に発売された国産名車コレクション製です。メーカーはイクソで、イクソは型番CLC136でGT350をモデル化しているので、それを流用しているようです。プロポーションが良く実車に即した白に青ストライプのカラーリングで良く出来ています。フロントグリル、給油口に付いたコブラののロゴ、リアシートが外された室内など細部も良く仕上げてあります。これ以外のシェルビー マスタングのミニカーは前述したイクソのGT350とそのレース仕様、京商の1/18と1/43、フランクリン ミントの1/24、ジョエフの1/18、ヤトミンのGT500KR、ジョニーライトニングの1/64などたくさんあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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マック R シリーズ セミトレーラー トラック アメリカ 1965年
ビンテージ期のマック AC型 トラックの欄に記載したように戦前のマック トラックはその頑丈さでベストセラーのトラックでした。戦後になるとピータービルト、ケンウォース、フレイトライナーなどのアメリカ新興メーカーやボルボやダイムラーなどの欧州メーカーが北米市場に参入し、マックを取り巻く環境は厳しくなりました。1980年代にはボルボがアメリカの老舗トラックメーカー ホワイトと提携するなど、トラック メーカーの世界的な再編が起こりました。その流れでマックもフランスのルノーが資本参加し、1990年にルノー トラック傘下となりました。また2001年にはそのルノー トラックもボルボ トラックの傘下となりました。
以下 マック トラックの主要なモデルの概要メモです。
ミニカーはコーギーの当時物で、1971年に発売されました。1965年に登場したマック Rシリーズのセミトレーラーをモデル化しています。縮尺が1/48ですが、それでも全長257㎜の大きなサイズとなっています。トラクターはRシリーズの角ばったデザインがうまく再現されています。トレーラもトラクター同様に良く出来ていて、トラクターとの連結動作もうまく出来ています。トラクターのボンネット開閉/トレーラの扉開閉など実車に即したギミックを盛り込んだ、コーギーらしい面白いミニカーに仕上がっています。(当時このミニカーは約65000台も売れました) コーギーはバリエーションでクレーン車仕様、コンテナ積載仕様、タンクローリー仕様も出していました。 以下はトラクター単体の拡大画像とボンネットを開いたエンジンルームの画像です。キャブの左下にある赤いレバーを押すとボンネット全体が大きく開きます。エンジンルームにはラジエータ/エンジンが結構リアルに再現されていて、キャブの右側には垂直に配置されたエアクリーナー/排気管があります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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AC シェルビー コブラ 427 イギリス/アメリカ 1965年
イギリスのAC カー(AC CARS)社の歴史は1905年に発売されたオートキャリアー(AUTO CARRIER)という名前の3輪商用車から始まりました。 (実車画像→ AC オートキャリアー) この車は荷馬車に変わる運搬手段として好評を博し、1911年にオートキャリアー社が設立されました。その後この車をベースにした4輪車が開発され、自社開発した6気筒エンジン搭載車も発売しました。1922年にAC カー社と改名し、1930年代には優れた小型スポーツカーのメーカーとして地位を確立し、6気筒2Lエンジンを搭載したAC エースという名前のレースカーが活躍しました。 (実車画像→ AC エース 1936)
第2次大戦後の1947年に6気筒2Lエンジン搭載車を発売し、1953年にロードスターのエースが登場し、翌年にはそのクーペ仕様のエースカ(ACECA)が登場しました。この車のレース仕様がエース ブリストルで、イギリスのブリストル社の6気筒2Lエンジンを搭載していました。この車はルマンなどのレースに出場しており、この車のアメリカでのレース活動に注目したレーシングドライバーのキャロル シェルビーがこの車にフォードのV型8気筒エンジンを搭載することを提案し、AC シェルビー コブラの開発が始まりました。 (実車画像→ AC エース 1954)
フォードのハイパワーエンジンを搭載する為に、リアデフ、サスペンション、ブレーキなどが強化され、1962年にシェルビー コブラが完成しました。初期型のコブラ 260はV型8気筒4.2L(264HP)エンジンを搭載し、その後のコブラ 289はV型8気筒4.7Lエンジンを搭載していました。1965年に登場したコブラ 427はV型8気筒7L(390HP)エンジンを搭載し、太いタイヤを収める為フェンダーが大きく膨らんだ派手なボディとなりました。(同じ7Lでパワー控えめの廉価版428もありました) キャロル シェルビーが自身の名前を冠したシェルビー AC コブラはアメリカのレースにデビューしてその圧倒的なパワーで注目を浴び、1963年からルマンを筆頭とする耐久レースにも参戦しました。1968年頃にアメリカの安全基準に適合できなくなり生産中止となりました。その後AC カー社はヨーロッパでコブラをベースにしたスポーツカーを販売していましたが、1970年代後半に倒産しました。
ミニカーは、1993年頃に発売されたソリド製です。前後バンパーを備えたコブラ 427のロードバージョンをモデル化しています。コブラ 427のダイナミックなボディが見事に再現され、メッキされたバンパーやボディ側面から出ている排気管など特徴的なパーツもうまく仕上げてあります。ドアが開閉するギミック付で、インパネのメーターは紙のラベルですが結構リアルに見えます。ソリドは1/18でも427をモデル化しています。コブラのミニカーはたくさんあり、派手なボディの427が多いのですが、260や289やレース仕様も有ります。代表的な物としてはBANGのレース仕様、ボックスモデルの289とレース仕様、EXOTOの1/18、フランクリン ミントの1/24、京商の1/18、ノレブの1/18、シュコーの1/12と1/43と1/87などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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