ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

HANOMAG 2/10HP KOMMISSBROT COUPE 1924 GERMANY

HANOMAG 2/10HP KOMMISSBROT COUPE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HANOMAG 2/10HP KOMMISSBROT COUPE


R.W. MODEL 53 1/43 全長68㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約2.78m 全幅約1.18m エンジン 変速機: 水冷 単気筒 503cc 10HP 3段変速
性能: 最高速60km/h  データーベースでハノマークのミニカー検索

ハノマーク 2/10HP コミスブロート クーペ ドイツ 1924年

 

 ドイツのザクセン州ハノーファーにあったハノーファーシェ マシネンバウ社(Hannoversche Maschinenbau AG)は1835年に蒸気機関を製造する会社として創立されました。蒸気機関車や軍用の蒸気車を製造し、1910年代からガソリンエンジン搭載の農業用トラクターも製造しました。1920年代にガソリンエンジン搭載の自動車製造に着手し、1925年に小型車ハノマーク(HANOMAG) 2/10HPを発売しました。ハノマーク 2/10HPは水冷 単気筒503cc(10HP)エンジンを車体後部に搭載する全長約2.8mのオープン2座の小型車で、3段変速で最高速60km/hの性能でした。後輪をチェーン駆動していましたが、ディファレンシャル機構のない簡単な構造でした。

 

 当時のドイツは第1次大戦の敗戦で経済的に苦しい状況だったので、同時期のオペル ラウプフロッシュBMW デキシーも小さな車でした。ハノマーク 2/10HPはその丸みのある外観が軍隊で供給されていた安価なコミスブロート(KOMMISSBROT:コッペパンの意 (あまり美味しくなかったらしい)) に似ていたことから、コミスブロートの愛称で呼ばれました。乗用車と商用バンがあり1928年まで約15000台が生産されました。その後ハノーファーシェ マシネンバウ社は第2次大戦後まで軍用車両を製造し、1960年代の終わりに大型トラックメーカーのヘンシェルと合併し、その後1970年代にダイムラー ベンツに買収されました。

 

 

 ミニカーは1960-1970年代に発売されたチィス(ZISS)の別ブランドであったR.W. MODEL製です。簡単なハードトップの付いたクーペをモデル化しています。小さなミニカーですが、コミスブロートと呼ばれた丸っこいボディがうまく再現されていました。灯火類や室内なども良く再現されていて当時のミニカーとして良く出来ていました。リアのエンジンカバーが開閉でき、エンジンが再現されていました。これ以外のコミスブロートのミニカーはシュコーが10数種類をモデル化しています。なおそれ以外のハノマークのミニカーは商用車やトラクターがほとんどです。 以下はフロントの拡大画像とリア/エンジンカバーを開いたエンジンルームの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

HANOMAG KOMMISSBROT COUPE 1
HANOMAG KOMMISSBROT COUPE 2

 以下は同時期に発売された上記のバリエーションのハノマーク コミスブロート カブリオレ (1/43 型番52)の画像です。幌を畳んだカブリオレをモデル化しています。シートの背後にスペアタイヤを積んでいるのが分かります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HANOMAG KOMMISSBROT CABRIOLET 1
HANOMAG KOMMISSBROT CABRIOLET 2

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CITROEN B2 TAXI 1924 FRANCE

CITROEN B2 TAXI
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN B2 TAXI


SAFIR 9 1/43 全長90mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.8m? 全幅約1.41m エンジン 変速機: 4気筒 1327cc? 18HP 3段変速
性能: 最高速65km/h?  データーベースでシトロエン B2のミニカー検索

シトロエン B2 タクシー フランス 1924年

 

 戦前に自家用車を所有していた一般市民は少なかったので、当時のタクシーは重要な公共交通機関でした。パリのタクシーとしては第1次大戦中(1914年)に活躍した「タクシー ド ラ マルヌ」(マルヌのタクシー)と呼ばれたルノー AG タクシー仕様が有名でした。1921年に登場したシトロエン B2には、たくさんのボディバリエーションがあり、タクシー仕様も設定されていました。タクシー仕様は客席だけが密閉式でドライバー席はオープンのクーペ ド ヴィル(デビル)形式のボディが使われました。

 

 大量生産されて安価だったB2のタクシーは、ルノー AG タクシーに変わってパリの風物詩となっていきまました。なおこのB2 タクシー仕様はタイプ AがB2にモデルチェンジした際に、在庫として残ったタイプ Aのエンジン/シャーシを活用する為に設定されたものだったそうです。したがって当初のエンジンはタイプ Aの4気筒1327ccを使っていたようです。二玄社の書籍 「世界の自動車 シトロエン」の記載によると、B2は少数が日本に輸入されタクシーとして使われたそうです。

 

 

 ミニカーは1960-1970年代に発売されたサフィール(SAFIR)製です。サフィールのクラシックカーは当時のミニカーとしてはスケールモデル的なリアルな作風で、細かいところまで良く再現され、かなり良い出来ばえでした。このタイプ B2 タクシーもプロポーションが良く赤/黒のカラーリングが綺麗で良くできていました。これはフロントグリルや灯火類にメッキされたプラスチックパーツが使われていたので、サフィールのクラシックカーとしては発売時期が新しいものだと思います。(私はオークションで入手したので、実際に販売された時期がいつだったのかは不明です) 客室のドアに紋章が付いていますが、これはパリ市の紋章で、パリ市のタクシーであることを表示しています。 以下はフロント/リアの拡大画像像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CITROEN B2 TAXI 1
CITROEN B2 TAXI 2

 シトロエン B2の量産ミニカーはラミー、サフィール、ユニバーサルホビーなどがありました。サフィールはB2を数種類モデル化していたのですが、なぜかセダンがなくて商用車のバリエーションばかりでした。以下そのバリエーションを紹介します。以下はサフィール製のB2 タクシー 1924 (1/43 型番9)の画像です。上述した赤/黒カラーのタクシーと同じ型番ですが、単なる色違い以上の違いがありました。フロントグリルが金属パーツであること、フロントウィンドーの大きさが小さいこと、リアのスペアタイヤの取り付け方法が異なっていました。たぶん上述したタクシーより製作時期が古いものだと思われます。1960-1970年代のミニカーは製作時期によって、このように金属パーツがプラスチックパーツに変更されたものが多くありました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN B2 TAXI 3
CITROEN B2 TAXI 4

 以下はサフィール製のシトロエン B2 タクシー 1924 (1/43 型番21)の画像です。これもタクシー仕様ですが、客室に籐細工のような模様がついてますので、少し高級なハイヤー的なモデルだったようです。客室部分の幌を立てたものなどバリエーションがありました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN B2 TAXI 5
CITROEN B2 TAXI 6

 以下はサフィール製のシトロエン B2 救急車 1923 (1/43 型番12)の画像です。シトロエン関係の書籍に後部に担架を載せているB2の軍用救急車の写真が載っていましたので、実車が存在したようです。昔の救急車ですから病人の搬送のみで医療設備などはついていなかったようです。まだ赤色灯がなかった時代ですので代わりに屋根に赤十字旗を掲げています。ドアに付いているのはパリ市の紋章で側面に「パリ市のアンビュランス」と表示されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN B2 AMBULANCE 1
CITROEN B2 AMBULANCE 2

 以下はサフィール製のシトロエン B2 消防車 1923 (1/43 型番11)の画像です。実際にこのような仕様の消防車があったかどうかは不明ですが、屋根にはしごを載せて、いかにもそれらしい感じに仕上げてありました。側面に表示された「REGIMENT DES SAPEURS-POMPIERS DE PARIS」とは「パリ消防士連隊」という意味です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN B2 FIRE BRIGADE 1
CITROEN B2 FIRE BRIGADE 2

 以下はサフィール製のシトロエン B2 郵便車 1923 (1/43 型番13)の画像です。これは郵便の集配車で、たぶんこのような仕様の実車はあったのだと思います。屋根に郵便集配袋を載せています。側面に表示された「POSTES Transport des depeches」とは「POSTS 郵便物の輸送」という意味です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN B2 MAIL VAN 1
CITROEN B2 MAIL VAN 2

 シトロエン B2以外のサフィールのミニカーを知りたい方はこちらをご覧ください。→ サフィールのミニカーをまとめたページ

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HISPANO SUIZA H6C TULIPWOOD 1924 SPAIN/FRANCE

HISPANO SUIZA H6C TULIPWOOD
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA H6C TULIPWOOD


IXO MUS019 1/43 全長135㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.8m エンジン 変速機: 6気筒 8L 200HP 3段変速
性能: 最高速170km/h  データーベースでイスパノ スイザのミニカー検索

イスパノ スイザ H6C チューリップウッド スペイン/フランス 1924年

 

 イスパノ スイザ H6Cは前述したH6の6.6Lエンジンを8Lに拡大したスポーツ仕様でした。このチューリップウッドという名前の車は元々はレーシングカーで、フランスの富豪アンドレ デュポネ(レーシングドライバーでもあった)が、戦前の戦闘機メーカーNIEUPORT(ニューポール)社に製作させた特注品でした。ボディは軽量化の為に木製フレームの上に木の薄板を貼り付けた構造となっていました。「TULIPWOOD(ユリノキ材の意)」の名前は使われた木材にちなんだものです。

 

 この車はレーシングカーとして1924年のタルガ フロリオで6位、コッパ フロリオでは総合5位でクラス優勝しています。その後実用的なフェンダーやスペアタイヤなどが付けられて、ツーリングカーに改装されました。6気筒8L(200HP)エンジンを搭載し3段変速で最高速170km/hの性能でした。アンドレ デュポネはこの車をイギリスに売却し、現在はアメリカのブラックホーク博物館に所蔵されています。

 

 

 このミニカーは元々はフランスのミニカー付雑誌「VOITURES CLASSIQUESシリーズ」のNo.17として2006年頃に発売されたもので、メーカーはイクソです。これはその雑誌付きミニカーを流用して細部をリファインしてイクソのカタログモデルとして2010年に発売されたものでした。実車の板張りのボディがうまく再現されていてフロントグリルなどの細部もリアルで、とても良く出来ていました。雑誌付きミニカーとこのカタログモデルでは細部の仕上げに大きな違いがありました。特にカタログモデルのスポーク ホイールはスポークが細くなりリアリティが圧倒的に向上していました。また木目を再現したボディの塗装や、メッキされた金属パーツも雑誌付きミニカーよりレベルの高い仕上げとなっていました。(詳細が知りたい方は当サイトのこちらを参照されたし→ 2010年新製品レビュー) なお側面についたスペアタイヤやフェンダーは取り付け部がプラスチック材なので強度がなく折れやすいので取り扱いに注意する必要があります。イクソ以外のH6C チューリップウッドのミニカーはフランクリンミントの1/24がありました。 以下はフロント(フロントグリル拡大とスポークホイール拡大)/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

HISPANO SUIZA H6C TULIPWOOD 1
HISPANO SUIZA H6C TULIPWOOD 2

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FIAT 509 1924 ITALY

FIAT 509
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 509


DUGU 14 1/43 全長85mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.5m エンジン 変速機: 4気筒 990cc 22HP 3段変速
性能: 最高速78km/h  データーベースで戦前のフィアットのミニカー検索

フィアット 509 イタリア 1924年

 

 1920年代にフランスのシトロエン 5CVなど排気量が1L以下の小型車による自動車の大衆化が進む中、フィアットも新しい小型車を開発しました。1924年に登場した509は4気筒990cc(22HP)エンジンを搭載した小型車で、3段変速で最高速78km/hの性能でした。低価格ながら電動スターター、前輪ブレーキを備えるなど意欲的な小型車でした。ボディ形式も2/4ドアセダン、2/4ドアトルペード、2ドアスパイダー、商用バンなど充実していて、タクシーにも使われました。

 

 1925年に2シーターのスポーツ仕様車としてエンジンを27HPにパワーアップした509Sが追加されました。509SはスポーティなV字型のスクリーンとラジエータのデザインで最高速99km/hの性能でした。(実車画像→ フィアット 509S) レース仕様車として30HPにパワーアップした509SM(最高速105km/h)も開発され、ミッレ ミレアなどの小型車クラスで活躍しました。509は1926年に改良されて509Aとなり、1929年まで生産されました。総生産台数は約9万台で、当時のイタリアのベストセラーカーでした。後継車は1932年に登場した508でした。

 

 

 ミニカーは1960年代に発売されたドゥグー製です。ドゥグーは大人のマニア向けのミニカーで、イタリアのフィアット(旧ビスカレッティ)自動車博物館に保存されていた実車を忠実にモデル化していました。このミニカーがモデル化している実車が自動車博物館に保存されていたのかどうかは不明ですが、当時の509の写真(実車諸元の画像参照リンク先)を見ると、実車を忠実にモデル化していることが分かります。フロントグリルのFIATロゴなど細部まで良く仕上げてあり、当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。ラジエータグリルの下の丸い物は電動スターターです。(従来の始動用クランクハンドルを電動化していました) なお屋根中央にある突起はプラスティック成形時のバリでアンテナなどではありません。ドゥグーはオープン仕様のトルペードもモデル化していました。509の量産ミニカーは2024年現在でもこのドゥグー製しかありません。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 509 1
FIAT 509 2

 以下は同じドゥグー製のフィアット 509 トルペード 1925 (1/43 型番15)の画像です。上記のバリエーションでオープン仕様のトルペードのモデル化です。オープンなので室内の造形が良くわかります。ヘッドライトが黄色く見えますがこれはライトを接着する接着剤の劣化でライトに色が付いたもので、フランス仕様という訳ではありません。なおドゥグーのミニカーには合成ゴムのタイヤに含まれる可塑剤(有機溶剤)がプラスチック製ホイールを溶かすという問題があり、上記の509とこの509 トルペードもホイールの一部が溶けて変形しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 509 TORPEDO 1
FIAT 509 TORPEDO 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 509 TORPEDO 3
FIAT 509 TORPEDO 4

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ISOTTA-FRASCHINI 8A SPIDER 1924 ITALY

ISOTTA-FRASCHINI 8A SPIDER
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISOTTA-FRASCHINI 8A SPIDER


RIO 15 1/43 全長132mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.5m 全幅約1.7m エンジン 変速機: 8気筒 7.4L 115HP 3段変速
性能: 最高速135km/h  データーベースでイソッタ フラスキーニのミニカー検索

イソッタ フラスキーニ 8A スパイダー イタリア 1924年

 

 イソッタ フラスキーニ社は1900年にチャザーレ イソッタ(Cesare Isotta)とヴィンチェンツォ フラスキーニ(Vincenzo Fraschini)が設立しました。ルノーの小型車のノックダウンから始まり1904年にルノーを真似たオリジナルモデルを開発しました。1908年のタルガ フローリオで優勝するなどレースで活躍し、小型車から大型車まで幅広いモデルを製作していました。同社でよく知られているのは大型高級車で、その代表的なモデルが1919年に登場した世界初の直列8気筒エンジン(5.9L)を搭載したティーポ 8(以下 8と記載)でした。1924年にエンジンを7.4Lに拡大した8Aとなり、1930年にエンジンを強化した8Bとなりました。約100台が1932年まで生産されました。

 

 イソッタ フラスキーニ 8は8気筒エンジン以外に技術的に目新しいものはなく、同じ頃のライバル車(イスパノ スイザロールス ロイス)には内容的に及ばないとの評価でした。イソッタ フラスキーニの売りは大型シャーシとイタリア有数のコーチビルダーが贅を尽くした豪華なボディで、アメリカの富裕層には人気がありました。イソッタ フラスキーニの全盛期は長くは続きませんでした。1928年から始まった世界的不況は高級車市場を直撃し、苦境に陥ったイソッタ フラスキーニは8の後継車を発表しましたが、1935年に工場が閉鎖され航空機会社に買いとられました。その後再起を図りましたが結局1949年にその歴史を閉じました。

 

 

 ミニカーは1970年代に発売されたリオ製です。8A スパイダーという名前で4ドアのカブリオレをモデル化していますが、該当する実車の画像は見つかりませんでした。ホワイトリボンタイヤを履いているのでおそらくアメリカ向けに架装されたボディと思われます。白いボディに赤いラインのスポーティなカラーリングが綺麗で、豪華なカブリオレの雰囲気がうまく再現された良い出来ばえとなっていました。円筒形のヘッドライトや運転席横のスポットライトなどもそれらしい出来ばえになっていました。リオの8Aはこれ以外にも数種類のバリエーションがあります。リオ以外のイソッタ フラスキーニのミニカーはフランクリン ミントの1/43、イクソなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ISOTTA-FRASCHINI 8A SPIDER 1
ISOTTA-FRASCHINI 8A SPIDER 2

 以下は1970年代に発売されたリオ製のイソッタ フラスキーニ 8A (1/43 型番8)の画像です。上記のバリエーションで運転席がオープン仕様のクーペ デビル(シェーファードリブンの古典的なリムジーン)をモデル化しています。ボディがリムジンに変わり、フロントグリルの飾り枠、ヘッドライト形状が変更され、タイヤが地味なものになりスペアタイヤが追加されています。それ以外は上記のスパイダーとほとんど同じなのですが、スパイダーの雰囲気とは打って変わって重厚な感じに仕上がっていました。客室のドアが開閉するギミック付きで、ソファーのような後席とその手前の補助席、運転席の操作レバーなどが再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISOTTA-FRASCHINI 8A LIMOUSINE 1
ISOTTA-FRASCHINI 8A LIMOUSINE 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISOTTA-FRASCHINI 8A LIMOUSINE 3
ISOTTA-FRASCHINI 8A LIMOUSINE 4

 以下は1979年頃に発売されたリオ製のイソッタ フラスキーニ 8A カブリオレ デビル 1929 (1/43 型番67)の画像です。これも上記型番8のバリエーションで、同じようなボディですが1929年式のカブリオレ仕様になっています。洒落たカラーリング、ホワイトリボンタイヤやスポットライトなどで上記の8A 1924年式よりも豪華でお洒落な感じに仕上がっていました。リオのクラシックカーのミニカーは床下部分のシャーシやサスペンションも再現していたのが特長で、上記の型番8と15も床下部分が再現されていました。この型番67ではさらにボンネットが外せるようになり、エンジンも再現されました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISOTTA-FRASCHINI 8A DE VILLE 1
ISOTTA-FRASCHINI 8A DE VILLE 2

 以下はフロント/ボンネットを外したエンジンルームの画像とリア/床下部分の画像です。8気筒エンジンは1/43サイズとしては結構リアルに再現されていました。床下にはトライブトレーンやサスペンションもリアルに再現されていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISOTTA-FRASCHINI 8A DE VILLE 3
ISOTTA-FRASCHINI 8A DE VILLE 4

 以下は1992年頃に発売されたリオ製のイソッタ フラスキーニ 8A トルペード カスターニャ(CASTAGNA) (1/43 型番89)の画像です。こちらはカロッツェリア カスターニャの名前を冠した特注デザインの2ドアカブリオレをモデル化しています。後席まで開く大きなドアや足下のステップ部分など独特なデザインとなっています。またラジエータグリルに付いている稲妻のような飾りモールも実車に忠実に再現していました。実車の名前を明記しているだけあって、リオのミニカーのなかでも特に手の込んだつくりでレベルの高い出来ばえになっていました。(実車画像→ イソッタ フラスキーニ 8A トルペード カスターニャ) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISOTTA-FRASCHINI 8A TORPADE 1
ISOTTA-FRASCHINI 8A TORPADE 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISOTTA-FRASCHINI 8A TORPADE 3
ISOTTA-FRASCHINI 8A TORPADE 4

 以下は1992年頃に発売されたフランクリン ミント製のイソッタ フラスキーニ 8A ランドレー (1/43 型番RC34)の画像です。1920-1930年代の高級車を1/43でモデル化していたフランクリン ミントの「World`s Great Classic Cars」シリーズの1台です。フロントグリルやヘッドライトが金属製パーツなので、当時のミニカーとしては少しレトロな作風でしたが、フランクリン ミント製らしい凝ったつくりで良く出来ていました。ボンネット取外しと4ドアが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISOTTA-FRASCHINI 8A LANDAULET 1
ISOTTA-FRASCHINI 8A LANDAULET 2

 以下はフロント(マスコットの拡大)/ボンネットを外したエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。フロントグリル前面の飾り枠も結構リアルで、そのフロントグリル上に付いたイソッタ フラスキーニのマスコットは「TRIOMPHE(トリオンフ 仏語で勝利の意)」と呼ばれる風神が車輪を両手で掴んでいる像なのですが、これが実にリアルに再現されていました。(かなりオーバーサイズですが) 8気筒エンジンも上記のリオ製と同じぐらいリアルに再現されていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISOTTA-FRASCHINI 8A LANDAULET 3
ISOTTA-FRASCHINI 8A LANDAULET 4

 以下は2005年頃に発売されたフランスのミニカー付雑誌「VOITURES CLASSIQUES」のNo.07 として作られたイソッタ フラスキーニ 8 1930 (1/43 型番不詳)の画像です。メーカーはイクソ製で、イクソはこれの仕上げレベルとカラーリングを変えて2009年に型番MUS028で発売しました。上記のリオの型番67のカブリオレとほとんど同じボディをモデル化しているようです。ミニカーの出来ばえはイクソのクラシックカーの標準的なレベルでしたが、最近のミニカーですので灯火類、フロントグリルのIFのロゴとその上のマスコット、室内のウォールナット仕上げのインパネなど細部までリアルに再現されていて良く出来ていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISOTTA-FRASCHINI 8A LIMOUSINE 5
ISOTTA-FRASCHINI 8A LIMOUSINE 6

 以下はフロント(マスコット拡大)/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISOTTA-FRASCHINI 8A LIMOUSINE 7
ISOTTA-FRASCHINI 8A LIMOUSINE 8

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