ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

PEUGEOT 607 2000 FRANCE

PEUGEOT 607
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PEUGEOT 607


NOREV 476707 1/43 114㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.90m 全幅約1.843m エンジン 変速機: V型 6気筒 3L 211HP 5段変速/4段自動変速
性能: 最高速235km/h  データーベースでプジョー 607のミニカー検索

プジョー 607 フランス 2000年

 

 1999年にプジョー 605の後継車607が登場しました。605の連番の606は欠番となりましたが、初期トラブルで不評だった605を引き継いだのではなく、全く新しく開発したという意味で607としたようです。実際に後にシトロエン C6と共有するシャーシ(横置きエンジン前輪駆動)は新しく設計されたもので完成度は高かったようです。ボディデザインも205に始まる新しいプジョーの吊り目スタイルが採用されイメージを一新していました。ボディ形式はセダンのみで、当初のエンジンはDOHC 4気筒2.2L(163HP)、DOHC V型6気筒3L(211HP)、4気筒2.2L(136HP)コモンレール式ディーゼルでした。

 

 2004年のマイナーチェンジで前後の意匠を少し変えた後期型となり、6段自動変速機 フォード製のV型6気筒2.7L(204HP)ターボディーゼルエンジンが追加されました。ライバルのルノー ヴェルサティスシトロエン C6より外観がオーソドックスなデザインだったので、公用車として好まれたようです。ホイールベースを拡大した607の特別仕様車がシラク大統領専用車として使われました。607は2010年まで生産され、直接の後継車ではないですが、中型車407の後継車でもあった508が後継車となりました。総生産台数は約17万台でした。(実車画像→ プジョー 508 )

 

 

 ミニカーは2001年に発売されたノレブ製の当時物です。ノレブらしいそつのない造形で、実車の雰囲気がうまく再現されていました。高級車らしい色合いの内装など細部も良く再現されていて、とても良く出来ていました。ノレブは2004年の後期型もモデル化していました。これ以外のプジョー 605のミニカーはレジン製少量生産品があるようですが、量産ミニカーではこのノレブ製しかないようです。なお2000年代に発売されたノレブの1/43ミニカーは他社より高価で、その頃は大きめのプラスチック製ディスプレイケースに収められていました。このプジョー 607のディスプレイケースも大きなサイズでした。2020年代の最近のノレブの1/43ミニカーも安くはないですが、値段相応で出来が良く、フランスの新型車のほとんどをモデル化しています。近年自国の新型乗用車をまめにダイキャスト製ミニカーでモデル化しているブランドは、このノレブとトミカぐらいしかないので、その点では実にありがたいブランドです。(イギリス、ドイツ、イタリアの最近の新型乗用車はほとんどモデル化されていません) 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PEUGEOT 607 1
PEUGEOT 607 2

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ALFA ROMEO 147 2000 ITALY

ALFA ROMEO 147
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO 147


SOLIDO 1566 1/43 98㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.22m 全幅約1.73m エンジン 変速機: 4気筒 1.6L 120HP 5段変速/5段半自動変速
性能: 最高速195km/h  データーベースでアルファ ロメオ 147のミニカー検索

アルファ ロメオ 147 イタリア 2000年

 

 アルファ ロメオ 145/146の後継車として147が2000年に登場しました。盾型のフロントグリルは1950年代のジュリエッタを現代風にアレンジしたようなデザインで、アルファ ロメオならでの独創的なデザインでした。ボディは3/5ドアハッチバックで、5ドアのリアドアはドアノブがドアサッシュに隠されていて3ドアのように見えスタイリッシュでした。156のドライブトレーンをベースにした横置きエンジンの前輪駆動車で、当初のエンジンはDOHC 4気筒1.6L/2L(150HP)、4気筒1.9L(115HP)ターボディーゼルでした。156に続いて2001年のヨーロッパ カー オブ ザ イヤーを受賞しています。

 

 147には156で開発されたセレスピード(半自動変速機)が採用されていました。2002年にDOHC V型6気筒3.2L(250HP)エンジンを搭載し、幅広タイヤ用に車幅を広げた高性能版(6段変速 最高速246km/h)GTAが設定されました。2004年のマイナーチェンジで後期型となりフロント/リアの意匠が変更されました。同時に内装の変更やディーゼルエンジンのパワーアップも行われました。2006年に170HPまでパワーアップされたディーゼルエンジンも設定されました。147は大ヒットし、2010年に後継車のジュリエッタにモデルチェンジするまでに約58万台が生産されました。

 

 

 ミニカーは2001年に発売されたソリド製の当時物です。前述したソリド製の156166と同じ型番1500番台(1500シリーズ)のミニカーで、このシリーズにはアルファ ロメオがいくつかあるのですが、いずれも安価ながら良い出来ばえでした。この147もフロント周りの造形など実車の雰囲気がうまく再現されていました。室内もシートが彩色されているなど結構良く作りこんであり、室内が見えるようサイドウインドーが半分開いた状態にしてあるのは老舗ブランドらしい粋な心遣いでした。(内装を作りこんであっても、あまり見えないのでは意味がありませんので) これ以外の147のミニカーはミニチャンプスの前期/後期型、シュコー、ハイスピード、スパークのレース仕様などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ALFA ROMEO 147 1
ALFA ROMEO 147 2

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VOLVO S60 2000 SWEDEN

VOLVO S60
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VOLVO S60


MINICHAMPS ボルボ特注 1/43 107㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.58m 全幅約1.81m エンジン 変速機: DOHC 5気筒 2.4L 170HP 6/5段変速/5段自動変速
性能: 最高速210km/h  データーベースでボルボ S60/V60のミニカー検索

ボルボ S60 スウェーデン 2000年

 

 1996年にボルボ 850の後継車としてS70/V70(エステート)が登場しました。ボディは少し大きくなり、デザインは850を踏襲していましたが、全体的に丸みが付きました。構造的にも850を踏襲していたので、850と同じDOHC 5気筒2L/2.3L/2.4L/2.5Lと2.4L(ディーゼル)エンジンを横置き搭載する前輪駆動車で4輪駆動も設定されました。ターボ付きの高性能版のS70 T5やボルボ創立70周年を記念して2.5L(247HP)エンジンを搭載した高性能版 V70Rがありました。派生車として車高を上げたクロスカントリー仕様のV70XC AWDが1997年に追加されました。(実車画像→ ボルボ S70 1998)

 

 2000年にボルボ S70の後継車としてS60が登場しました。(名前からS60の後継車がS70のように誤解しやすいです) なおV70の後継車は2000年にV70 2代目にモデルチェンジし、V60という名前のエステートは2010年のS60 2代目から設定されました。個性的なリアの造形はフロントの造形とシンクロさせたもので、上級車のS80と同じデザインでした。プラットフォームもS80と共有していて、先代と同じDOHC 5気筒2L/2.3L/2.4L(ターボ)/2.5L(ターボ)と2.4L(ディーゼル)エンジンを横置き搭載する前輪駆動車で、2004年に登場した2.5Lターボ(300HP)エンジンを搭載した高性能版S60Rは4輪駆動を採用し6段変速で最高速250km/hの性能でした。2005年のマイナーチェンジでヘッドライトやバンパーが小変更されました。2010年にS60 2代目にモデルチェンジしました。(実車画像→ ボルボ S80 1998) (実車画像→ ボルボ S60 2010)

 

 

 ミニカーは2001年に発売されたミニチャンプス製です。ボルボのロゴが付いた梱包箱に収められたボルボの特注品でS60をモデル化しています。(ミニチャンプスのS60の標準品の型番は430171260(空M)です) 前述した同じミニチャンプス製のS40同様にプロポーションが良くミニチャンプスらしいうまい造形でとても良く出来ていました。灯火類や室内などの細部もリアルに再現されていて、ルーフのピラーがやや太いのも実車に即していました。ミニチャンプスはS60Rもモデル化していました。S60 初代はミニカー化のライセンス認証をミニチャンプスが得ていたようで、ミニチャンプス以外のミニカーは無いようです。なお2000年頃からこの自動車メーカーのライセンス認証が厳しくなり、同じモデルを複数のミニカーメーカーが競作することが少なくなりました。それ以前のミニカーは競作があって、ミニカーメーカー毎の個性が発揮されていました。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

VOLVO S60 1
VOLVO S60 2

 ボルボ S70/V70のミニカー→ データーベースでボルボ S70/V70のミニカー検索

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TOYOTA CELICA (T230) 2000 JAPAN

TOYOTA CELICA (T230)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
TOYOTA CELICA (T230)


MINICHAMPS 430168920 1/43 102㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.34m 全幅約1.74m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 1.8L 190HP 6/5段変速/4段自動変速
性能: 最高速225km/h (輸出仕様)  データーベースでトヨタ セリカ 7代目のミニカー検索

トヨタ セリカ T230型 日本 2000年

 

 1999年にトヨタ セリカ 7代目が登場しました。4代目からほとんど同じモチーフのデザインはアメリカのデザインスタジオ CALTYのデザインで、7代目は当時としては先進的だったつり目のヘッドライトとテールライトに繋がるキャラクターラインが特徴でした。先代よりホイールベースが延ばされましたが、フロントのオーバーハングが短くなり全長は少し短くなりました。WRC仕様の4WD GT FOURの設定がなくなったので、シャーシは前輪駆動専用設計に変わり、ロングホイールベース化で高速安定性が向上し、リアサスペンションにバイザッハアクスル(旋回時に4輪操舵的に機能する構造)を採用して操縦性を向上させていました。

 

 エンジンは新設計されたDOHC 4気筒1.8L(145HP/190HP)で、190HPの高性能版は連続可変バルブタイミングリフト機構(VVTL-i)を採用していました。2000年にカローラ シリーズが9代目にモデルチェンジした際に、スポーツ仕様のレビン/トレノが廃止され、セリカ 7代目はその後継車としての役割も与えられていました。そんなわけでスポーツ志向が薄められた7代目でしたが、この種のスペシャリティカーの需要が低迷したことで、2006年にセリカは生産中止となりました。この当時トヨタのスポーティカー(スープラ、MR-Sなど)は次々と生産中止になっていきました。

 

 

 ミニカーは2000年に発売されたミニチャンプス製の当時物です。セリカ 7代目の輸出仕様(左ハンドル)をモデル化しています。ミニチャンプスらしいリアルな造形で、特徴的なつり目のヘッドライトを持つフロント周りの雰囲気など実車がうまく再現されていました。また灯火類や室内などの細部もリアルに再現されていました。これ以外のセリカ 7代目のミニカーは、トミカ、Mテック、ハイスピード、エブロのレース仕様、REAL-Xの1/72、ハイストーリー(レジン製)、オートアートの1/18などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

TOYOTA CELICA (T230) 1
TOYOTA CELICA (T230) 2

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TOYOTA WILL Vi 2000 JAPAN

TOYOTA WILL Vi
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
TOYOTA WILL Vi


TOMICA 27-6 1/60 62㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.76m 全幅約1.67m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 1.3L 87HP 4段自動変速
性能: 最高速 不明 (ヴィッツ同等で170km/h?)  データーベースでトヨタ WILLのミニカー検索

トヨタ WILL (ウイル) Vi 日本 2000年

 

 トヨタ自動車の社内バーチャル カンパニーが発起人となって始まった異業種による合同プロジェクト「WiLL(ウィル)プロジェクト」は、従来世代とは異なる価値観を持つ20-30代の購買層に向けた商品開発を模索する実験的プロジェクトでした。参加企業はトヨタ自動車、花王、アサヒビール、松下電器産業、近畿日本ツーリストのの5社で1999年に開始され、その後2000年にコクヨ、江崎グリコが参入し2004年まで続きました。このプロジェクトで開発された商品はWiLLブランド名とオレンジ色のロゴで統一されていました。各社がWiLLブランド商品を開発していましたが、現在まで継続している商品はないようで、このプロジェクトは成功しなかったようです。

 

 トヨタがこのプロジェクトで開発した WiLLシリーズの車は第1弾が2000年に登場した WILL Vi、第2弾が2001年登場のWILL VS、第3弾が2002年登場のWILL サイファーでした。いずれもWiLLブランドということでトヨタのロゴやエンブレムはついていませんでした。WILL Viはヴィッツのプラットフォームをベースにした4ドアセダンで、童話シンデレラの「かぼちゃの馬車」をイメージしたクリフカットのリアウィンドーを持つボディが特徴でした。ボディの雰囲気に合わせた淡いボディカラーが設定され、室内も同じような雰囲気で統一され、細身のタイヤを履いていました。キャンバストップ仕様もありました。ヴィッツと同じDOHC 4気筒1.3Lエンジン(87HP)エンジンを搭載する前輪/4輪駆動車でした。2001年まで販売され、ヴィッツよりかなり高価な上に良くも悪くも独創的な車だったので、総生産台数は約1.5万台とあまり売れませんでした。変わった車で日産のパイクカーのような存在でした。

 

 

 ミニカーは2000年に発売されたトミカの当時物です。このミニカーは保有していないので、画像はWEBショップから借用しました。画像で見る限りですが、実車の雰囲気はうまく再現されていると思います。ボンネットが開くギミック付きです。実車にあまり人気がなかったようで、WILL Viのミニカーは2024年現在でもこのトミカの物しかありません。実車のキャラクター自体がトミカ的ですので、トミカ製のミニカーしかないのはいかにもといった感じがします。

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